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北信州の伝統食、「ぼたんこしょう味噌」と「なめ茸」が限定販売中!

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連載特集を組んでいた「信州・伝統野菜」。今回は「ぼたんこしょう」をお伝えしたいと思います。ぼたんこしょうとは、ナス科トウガラシ族のピーマン型トウガラシで、ピーマンよりも高い抗酸化活性を持っています。70年以上の栽培歴を持ち、1,000m近い標高の冷涼な気候の地域でしか辛く大きくならないのでこの野菜は信州だけのものと言えます。唐辛子の様な辛さに、ピーマンの様な果肉に甘さを持ち合わせているのが特徴で肉厚な果実の先端周辺には、深い溝があり、複雑な形状が牡丹の花のように見えることから「ぼたんこしょう」と呼ばれるようになったといいます。

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北信州の中心都市である、中野市は斑尾山の麓にあります。中野市(旧豊田村)永田西組地区では古くから唐辛子が作られてきました。旧永田村の標高の高い地域では、昔から隣接する信濃町や飯綱町などと姻戚関係があり、交流も深く、種子をやりとりする中で栽培が広まっていったという話もあるそうです。 その後、自家用として栽培が続けられ、自家採種により独自の唐辛子となった経緯があります。

平成に入って豊田村商工会を中心に産地化にむけた生産振興が図られ、一時生産者が増加しましたが、標高の低いところでは品質が安定しません。やはり標高が高いとこの方が栽培に適しています。新潟県の中越地方(十日町市、魚沼市、小千谷市あたり)でも同じような唐辛子が栽培されており、果実形状が神楽の獅子面に似ていることから、こちらは「かぐらなんばん」と呼ばれています。 「ぼたんこしょう」と果実形状や栽培環境も類似していますが、昔から千曲川(信濃川)を介して交流があったと考えられ、北信州と中越地域の山間部で似た唐辛子が栽培されてきたと考えられています。

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ぼたんこしょう味噌はこの地域に伝わる伝統食

ぼたんこしょう味噌はこの土地に古くからある郷土料理です。鍋に味噌、砂糖を入れ弱火でまぜ、みじん切りにしたぼたんこしょうを練りこみ、そのあと青じそを加え、なじませたものです。熱々のご飯の上にのせて食べると、結構やみつきになります。

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鮮やかな紅色のぼたんこしょうは通常販売はされていないのですが、大変貴重で青いものに比べるととてもまろやかな辛みを持っています。独特の旨味を出すためにぼたんこしょう味噌に加工するときは必ずこの紅色のものを混ぜます。

「ぼたんこしょうなめ茸」は、ぼたんこしょうと中野市産「えのきたけ」を炊き込んだ「なめ茸」です。ぼたんこしょうの緑色と赤色の実をみじん切りにして入れてあり、商品は辛口と甘口の2種類。

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伝統野菜を守る「斑尾ぼたんこしょう保存会」のみなさん

斑尾ぼたんこしょう保存会は、ぼたんこしょうの保存と普及を目的に斑尾山麓の長野県中野市(旧豊田村)永江地区(永江、親川、梨久保、涌井)の農家の有志が集まり平成20年3月に創設。同年長野県の「信州の伝統野菜」に選定され、伝承地栽培認定を受けました。 これまで限られた地域で栽培され各農家独自の方法で行っていた自家採種から、品質の向上、安定化を図るため北信農業改良普及センター協力のもと栽培方法の研究を行い、良質な種を継承することで、現在では10トンもの安定した収穫が可能となっています。

現在会員数は24名。良品質の種を継承し、ぼたんこしょうの生産・販売を行っています。ぼたんこしょう料理の講習会の開催をはじめ、地元飲食関係ご協力のもと、ぼたんこしょうを使用したオリジナルメニューの推奨等、「多くの方に味わって頂きたい」と様々な活動をしています。

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保存会では道の駅「ふるさと豊田」や「まだらおの湯」「もみじ荘」等の温泉施設「JAふるさと豊田農産物直販所」での販売の他に通信販売、首都圏への出荷も増加し「ぼたんこしょうなめ茸」等オリジナル商品も生み出しています。第47回県調理師会料理コンクール大会「信州の伝統野菜料理部門」において「ぼたん こしょう入りやたら」が最高位の「県知事賞」に輝きました。

こちらが北信濃の一部地域の伝統的な郷土食「やたら」。この語源は「やたらに野菜を何でも入れるから」とか、「やたらめったに野菜を切るから」と諸説あります。このやたらの作り方はいたってシンプル。ナスとミョウガを主に、キュウリ、オクラ、青唐辛子、大根の味噌漬けなど加えて熱々のご飯にのせるだけ。これと熱い味噌汁があったら朝御飯にも良さそうです。

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唐辛子や生姜は、 陰陽理論的には、冷やす食材です。熱帯性の野菜や果物は体を冷やす効果があるので、夏以外は食べない、寒い日は食べない、病気の時は食べない、という認識の方も多いかと思います。辛いものをたくさん食べると、汗がたくさん出ます。ということはカラダを冷やそうとする作用です。けれども少しだけ食べるとぽかぽかしますよね。 これは生姜も同じですが、血流を良くする成分が含まれているからです。

血流アップ食材として代表的なものは、ニンニクやタマネギなどのユリ科野菜、ブロッコリーなどのアブラナ科野菜、抗酸化成分を多く含む緑黄色野菜などです。それに加えてポカポカさせる食材というものもあります。体を温めて血管を広げ、結果的に血流を上げるように働くもので、唐辛子やシナモンなどのスパイス類はこれに当ります。とはいえ、過度に摂り過ぎるとやはり冷えを招きますので適量で。

スローフード、それはその土地の伝統的な食文化や食材を見直す運動

信州の伝統野菜についてこれまで何度かお伝えさせていただきました。地産地消の考え方が徐々に浸透していく中で「そこでしかとれない伝統野菜」は非常に大切な農産物だと考えられます。

その理由のひとつが、その野菜の多くは”固定種”と呼ばれるものだからです。固定種の野菜は、毎年、栽培して種を収穫して、またその種をまくことで受け継がれてきました。スーパーなどで販売されているF1種(雑種第一代)の野菜に比べると病気や害虫に弱い上に、栽培に手間がかかり、効率性は決して良いとは言えず、おまけに大量生産できません。

しかしこれは私たち消費者にとってデメリットでしょうか?
ひとつひとつに歴史や物語があり、郷土食、伝統食に欠かせないものも少なくない伝統野菜は、安さだけにつられる食生活からできるだけ脱し、「意味のある食材」を自分と、そして次世代に語り継いでいきたいと考える人にとっては守り続けなければいけないものです。同時に伝統野菜を守り続ける農家さんたちが農業従事高齢化の波に負けずに奮闘している姿を少しでもみなさんにお届けしたかった思いがあります。

スローフードという考え方は、1986年にイタリアのカルロ・ペトリーニによって提唱された国際的な社会運動で、ハンバーガーのファストフード店がローマに出店しようとした際に反対運動を起こしたことに端を発していますが、その土地の伝統的な食文化や食材を見直す運動とも言えるものです。

持続可能な食文化を見直し、地元の小規模事業(農業)を支える等のその目的は、農産物のグローバリズムに反対する政治的な位置づけ、とまで言ってしまうと少々過激ですが、奇しくも最近よく目にする大手ファストフード店の食品汚染問題が安全な食についてのあり方と本質を浮き彫りにしているように見えて仕方ありません。

今まさに、「顔が見える食材」が求められている時代なのではないでしょうか。

 

 

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