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遺伝子組み換え単一品種大豆の大規模栽培はいずれ世界を飢餓に巻き込こむ。消費者が低コストで長く続けられる有効な方法「手作り納豆」のすすめ。

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みなさんは、豆腐・納豆などを大豆製品を選ぶ時はどういう基準で選んでいますか?


「有機かどうか」でしょうか?
「輸入か国産か」でしょうか?


一口に大豆といっても、実はその種類は非常に多様です。
国産といっても、国が栽培を奨励する改良品種(フクユタカやエンレイなど)以外に、「地大豆」といわれる大豆が数多く存在します。

大豆の自給率は、平成27年で7%となっています。
(ただし油として使われるものを除いて食用に限ると25%)
この7%のうち、7割以上を占めるのがユキホマレ、エンレイ、タチナガハ、リュウホウ、フクユタカといった改良品種5種です。

地大豆とは?

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地大豆とは、その土地の農家が長い年月をかけて自家採種し、育ててきた在来の大豆です。


土地の風土や気候に適しており、病害虫に強く、栽培しやすいという特徴があります。
日本には、約300種類の地大豆の存在が確認されていますが、まだ知られていないものも含めると1000種類を超えるのではないかと言われています。
高齢になった農家の方がひっそりと1人だけで細々栽培していて、風前の灯火のような地大豆もあるだろうとも言われています。

地大豆は、一般にはほとんど流通していません。
地元の人しか知らないようなもの、地元でしか販売されていないものも多いと思われます。
近年では、味や風味の良さが見直され、それぞれの産地で特産品として復活させようという動きが少しずつ見られるようになっています。

しかし、それ以上に地大豆の持つ重要な役割があるんです。
それは『種類が多い』ということにとても大きな意味があります。

単一品種の作物を大規模に栽培することの大きな危険性を知っていますか?

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グローバリゼーションの時代がやってきて、農作物も大々的に輸出入されるようになりました。
私たちの食生活は多様化しているように見えて、実際消費される作物は全世界で画一化されてきたことに気づいているでしょうか。

小麦、トウモロコシ、砂糖、大豆、ジャガイモなど、かつてないほど私たちは限られた食物に依存しすぎているようです。
これらの畑もどんどん増え、今地球上では野生の草原よりもトウモロコシ畑の面積の方が広いそうです。

小麦であれトウモロコシであれ、大規模に栽培されている作物を想像してみてください。

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広大な畑には、単一品種の作物がズラリと植えられます。
大豆であれば、たとえば日本で言えばユキホマレばかり植えられているような状態です。
そこにエンレイだのフクユタカだの、他の品種が混在して植えられることはありません。

生態学では種数面積関係という規則があり、
畑の規模が大きくなればなるほど、害虫の種類も多くなるそうです。

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大規模な畑ではそれだけ収量が増えますが、同時に病害虫の標的にもなりやすく、
いったん何かの病害虫の被害を受けると単一品種しか栽培されていない場合は壊滅的な結果につながります。

ある日突然、広大な畑の作物がどんどん枯れ始めるなど異常事態が起こります。
原因がすぐに特定できればよいのですが、実際この地球上にはまだ知られていない、対処法のわからない生物の方が多いのです。

小麦、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、キャッサバ…
世界中で大規模に栽培されている主要作物が、あっという間に失われて世界規模の飢饉が起こる可能性を秘めています。

「それは大げさだろう」と感じる方もおられると思いますが、以下の事例をごらんください。

パナマ病で壊滅的被害を受けたバナナ。

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現在私たちがスーパーで当たり前に見かけるバナナのほぼすべては「キャベンディッシュ」という品種です。
さらに言えば、種ができず地下茎から生える枝によって増やすため、遺伝的にすべて同じクローンということになります。

1950年より後に生まれた人はこの品種以外のバナナを買ったことはないと言われています。
それまでは「グロスミッチェル」という品種で、味がよく生産性も高いバナナがスタンダードでした。

そもそもバナナという植物は中に種があるものであり、大きなもの、小さなもの、主食用、デザート用、固いもの、柔らかいもの、酸っぱいものなど野生のバナナには多様な品種がありました。

科学者たちは遺伝的に同一のバナナしか栽培しないというのは、何らかの病原体が侵入すればすべてのバナナがだめになる可能性があると警告したにも関わらず、目の前の利益を失いたくないためにバナナ産業は一切聞く耳を持ちませんでした。

そこへパナマ病菌がバナナプランテーションを襲い、急激に拡大し、ラテンアメリカのバナナを壊滅に追いやったのです。
当時人間にこれを食い止める手立てはなく、結局味は劣るがこの病原菌に対する抵抗性を持つ品種(キャベンディッシュ)を代わりに植え、それが今まで続いてきたのです。

そして現在、これと同じような事態がキャベンディッシュでも起こる可能性が大きくなっているというのです。
世界の一部で、キャベンディッシュも襲う病原菌の亜種が発見されたことがわかっています。

このように、多様性がなく単一品種の農業を続けることのリスクはあまりに大きいと言わざるを得ません。
遺伝子組み換え作物が登場してからは、私たちはさらに少数の作物に依存するようになったと言われています。

遺伝子組換え作物の最も明らかな問題は?

世界で画一化された農業では遺伝子組み換え作物が大きな問題となっており、多くの人が反対する理由は大きく分けて、

健康上の不安
環境に与える影響


というものだろうと思います。

本当に安全なものかどうかがわからないということで、危惧されていますが、
今のところは明らかな人体、環境への悪影響の証拠は曖昧なものです。

しかし1つはっきりしていることは、

害虫や病原菌、気候変動といった自然の脅威に人間は対応しきれない

ということなのです。

どんなに新たな特質を持った遺伝子組み換え作物を生み出したとしても、それを上回るスピードで害虫や病原菌は耐性を持つようになります。
また、未知の生物に対してはまったく無防備です。

人間が遺伝子組換え作物に依存すればするほど、危機に陥った時に農家が対処する力も失われ、在来・固定種の作物も栽培されなくなり多様性がなくなっていきます。そうなれば、小数のアグリビジネス企業に対応を任せるほかなくなってしまいます。

持続性や遠い将来のことよりも目の前の利益を一番に考える少数のアグリビジネス企業に、私たちの未来を託してもよいのでしょうか。

地元で栽培されている在来作物への回帰を。こんなにある!日本の地大豆の一例


単一品種の畑で栽培される作物に依存し、しかもそれが海外からの輸入頼みであれば、
万が一何かの被害で壊滅状態になった時に日本に住む私たちが取れる手立ては何があるでしょうか?

作物の多様性は、いわば危機が起こった時のリスクヘッジのようなものです。
まず消費者としてすぐに起こせるアクションは、購買行動を通じて意思表示をすることです。

それぞれの地域で栽培されている在来作物を、その地域に住む人が食べ続ける、
かつては当たり前だった消費の形を今こそ大切にしていく時です。


地大豆について、一例をあげてみます。

北海道…くらかけ大豆
秋田・山形など…さとういらず
埼玉…借金なし、行田在来
神奈川…津久井在来
滋賀…みずくぐり
山口…のんだぐろ
熊本…みさを大豆


おそらく調べてみるとどの地域にも地大豆は存在すると思います。
我が家が普段食べている大豆はこちら、「あけぼの大豆」といいます。

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明治時代から栽培されている大豆で、一般的な大豆よりもかなり大きいです。
(下の写真、左があけぼの大豆、右が信州のナカセンナリ)

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糖度が高いので豊かな甘味があり、深い旨みもあります。
ゆでるとこんなに大きくなります。
(下の写真、左が煮たあけぼの大豆、真ん中が乾燥あけぼの大豆、右がナカセンナリ)

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寒暖差が大きい標高の高い場所、そして大豆が乾燥しない適度な水分量のある気候、気温が夏場でも低く虫害が少ない、
このような環境でしか生育に適さないため、幻の大豆と呼ばれています。

異なる環境で栽培されると、これほど大きくは育たないそうです。

地元の直売所にいつでも並ぶようになったので、お試しで納豆用に購入したのがきっかけだったのですが、
食べごたえがあって大変おいしくできたので、手放せない大豆になりました。

きっと他の地大豆もこのような新たな嬉しい発見があると思います。
ぜひお住まいの地方の地大豆に目を向けてみて下さい。


手作り納豆にすれば、日常的に低コストで食べられる!

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地大豆を絶やさないでと言っても、生産されたものが消費されなければどうしようもありません。
また、「地大豆を消費しよう」と言われても、実際に乾燥大豆なんてどうやって食べるのがいいか悩む人も多いと思います。

味噌作りに使ってもいいんですがこれは冬だけの話ですし、五目豆などの豆料理も頻繁に作るものではなく、
未発酵の大豆製品は食べ過ぎると消化不良や冷えなどを引き起こすリスクもあります。

そこで、老若男女だれにでも取り組める、「手作り納豆を日常的に食べる」ということを提案したいと思います。
どうしてもこだわった材料、こだわった製法で作られた納豆でないといけないというのでなければ、手作りでも十分おいしい納豆ができあがります。しっかり糸も引きます!

手作り納豆を失敗なく作る方法はこちらで詳しく説明されています。

自分の目で素材を選んで、安心・安全な完全無添加、自家製納豆の作り方~初級編~


作り方に慣れてしまえば何かのついでに作ってしまえるくらい簡単なことであり、一度にたくさん作ることができます。
1日分ずつ小分けして、冷凍保存することもできます。(冷蔵保存は1週間位は平気です。)

わざわざ買い物で何パックも買って荷物が増えることやゴミの処理を考えると、案外楽です。
大豆の吸水も、寝ている間や仕事に行っている間などにやっておけばいいだけのことです。

時短、時短と言われる世の中ですが、もっともよい時短法は「作り慣れる」ということです。

ヨーグルトメーカーはかなりおすすめ!

保温性のある容器なら確かに何でもできるのですが、季節を問わず温度が一定に保てるヨーグルトメーカーは失敗がないのでありがたいです。
豆乳ヨーグルトや甘酒も作れるので、我が家ではフル稼働しています。

納豆を食べるメリット。その優れた栄養や効能とは。

良質なたんぱく質やビタミンE、ビタミンB群、ミネラルを豊富に含み、乳酸菌など有用菌を増やし有害な菌が増えるのを防いで腸を整える納豆菌、血栓を溶かし高血圧抑制や中性脂肪の低下にも効果があると言われるナットウキナーゼなど、その効能はメリットがたくさん。

こちらの記事もぜひご覧ください。

食中毒すら抑制?!タフすぎる微生物、納豆菌の底力に迫る!あなたの腸を整える納豆のすごさ。

納豆を「最強納豆」にする方法とは?「最強の納豆の作り方 七ヶ条」。血液浄化で防げる生活習慣病について知っておこう!

自分で作れば買うよりも低コストで地球に優しい。

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地大豆は、一般的な国産乾燥大豆よりもずっと値段が高いです。
袋を手にとった瞬間「えー!」と言いたくなるような価格です。

しかし、冷静に計算してみると、納豆は意外に安く作れることがわかります。
たとえば我が家の使用しているあけぼの大豆は500gで600円しますが、400~450gで納豆が約1kgできます。

CMでやっている一般的な3パック入り納豆や、国産納豆、有機JASの納豆などと重量あたりの値段で比較してみたときに、
「これは作った方が得だ」と納得できたらぜひ手作りに切り替えてください。

また、手作りすればゴミが出ないし無駄なものもついてこないというメリットがあります。

自分で納豆を作ることが当たり前になると「大量輸入された大豆で作られて、添加物たっぷりのタレとからしがついてきて、ゴミが出るような商品にどうしてお金を払わなくてはいけないのか」と感じるようになります(笑)

毎日納豆でも飽きない!季節を取り入れたおいしい食べ方。

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これは今のお気に入り、納豆・おろした長芋・みじん切りたくあん・みじん切り菜の花のトッピングです。
有機醤油や手作りポン酢などで食べます。

効果的な納豆の食べ方はさまざまあると思うのですが、何よりも毎日飽きずに続けるには「季節」を取り入れることをおすすめします。

以下は一例です。

夏…山形の「だし」(刻みネギ・シソ・ミョウガ・ナス・オクラ・切り昆布・キュウリ)

秋…大根おろし+長ネギみじん切り
  根菜みじん切りのしょうゆ漬け(にんじん、大根、長芋、湯通しごぼう・れんこんなど)

冬…漬物(白菜漬け、野沢菜などを刻んだもの)


食べる時間帯のよしあしもあるかもしれませんが、忙しい朝を納豆にすると非常に楽になります。

我が家の朝食は、いつでも

ごはん・トッピング納豆・前日の味噌汁・豆乳ヨーグルト

となっており、毎日飽きずに食べられるのはトッピング納豆のおかげかなと感じています。

楽しんで、在来の食べ物を日常に取り入れてみよう!

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色々と将来が不安になるようなことを書きましたが、まずは大豆をはじめ地元固有の食材を探してみてください。
世界で画一的になっている作物よりもずっとおいしいことや、作り手さんの熱意など、たくさんのことに気づくはずです。
賢く取り入れれば、実は節約になっていたなんてこともあります。

ぜひ楽しんで日常的に食べるものの1つとして加えてみてくださいね!

IN YOUMarketでオススメの大豆製品

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うちゅう
地方在住、現在5人の子供を子育て中。 学生時代に、食糧自給・食品の安全などがコンセプトのNPO活動に参加したことや、環境政策が専門の教授に師事したこと、自然食品店でのアルバイト、援農ボランティアなどをきっかけに、食について興味を持ち始めました。しかし勤務時代の不摂生により産婦人科医から「不妊症予備軍」と診断されることに。菜食になったのは、なんと結婚後の「経済的困窮」がきっかけ! 動物性食品を買わなくても食いつなぐ方法を求めたところ学生時代に耳にしたマクロビオティックを思い出し、日々図書館通いをしマクロビオティック、精進料理、自然食など本を読み漁って実践。以降食生活の改良を重ねてきた結果、健康も子宝も手に入れ、2015年には第5子を自宅自然出産にて迎えることができ、今も元気に育ってくれています。 格差社会と言われる今日ですが、お金に困った人間ですら食の方向転換をしたことで体も心も健康に向かうことができたのですから、多くの人に希望を持っていただきたいです。
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