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健康番組の常連 ≪納豆≫。その本当の実力は『血液サラサラ』や『お腹スッキリ』だけではない。O157集団感染時に判明した最強パワーとは?

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納豆の健康効果は、TV、雑誌でしばしば見かけます。
そのすごさはすでに周知のことと思います。

納豆
今日は納豆の有効成分の中でもポリアミンとジピコリン酸を中心にご紹介します。

ほぼ全ての生物の細胞に存在するポリアミン
天然の抗生物質ジピコリン酸

1.ポリアミン


細胞の成長や増殖に関わる。
成長期など新陳代謝が活発な時期は合成も活発だが、加齢と共に減ってくる。


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近年、アンチエイジングに効果があると注目を浴びている成分です。
全身のあらゆる細胞に存在するので、脳細胞で減少してくると認知機能に影響し、
消化器官では粘膜の新陳代謝・修復に影響します。また潰瘍などが出来た時などは、その治癒を促進します。

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消化管から直接吸収されるので、食品から摂取するとそれに比例して体内のポリアミン量が増加します。納豆は、野菜や肉類と比較してもポリアミン量が多く存在します。

しかも納豆そのものより、納豆菌に乾燥重量当たり10倍近い量が含まれています。
ということは大豆というより、『納豆菌で発酵させた』ことによって増えたと言えます。

ポリアミン研究そのものが、まだ新しい分野なので、各国から次々と報告が上がってきている段階ですが、
マウスに投与すると中年期以降も毛艶が良く、著しく長生きすることが分かっています。

動脈の炎症を抑える効果があるので、
動脈硬化が進みづらくなり、心筋梗塞や高血圧・脳梗塞などを防ぐと考えられます。

血管の状態は全身状態に影響しますが、納豆から摂取すると、
他の食品から摂取した場合と比べ大きな差があります。


ポリアミンとダブル効果!ビタミンK2の働き

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植物性由来のビタミンK1に対して、納豆菌など動物性由来のビタミンK2。
未発酵の大豆からはビタミンK2は全く検出されないので、
納豆菌の介在が重要であることが分かります。

ビタミンK2は、動脈硬化の原因になる『血管壁のカルシウム沈着』を防ぐことが分かっています。

つまり
1.ポリアミンで動脈の炎症を抑える。
2.ビタミンK2でカルシウムの沈着を防ぐ。

ダブルで血管の健康に寄与しているわけです。

おもしろいことにビタミンK2は、骨に入った時はカルシウムを結着させていく“のり”のような役目をすることが分かっています。

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血管壁のカルシウム沈着は防ぐが、骨のカルシウム結着は助ける

一時、ビタミンK2は血液を凝固させる作用もあるため、『血栓を作る因子』と言われた時代もあります。
しかしご存じのように納豆にはナットウキナーゼという血栓溶解酵素が含まれます。

つい一つの成分の良し悪しに注目しがちですが、食品は多くの成分が複雑に関与し合っています。

2.ジピコリン酸

昭和11年 有働繁三氏によって発見された抗菌物資

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昔、赤痢・コレラ・腸チフスなどが流行する度に、納豆が飛ぶように売れたと言います。
何故、納豆が効くのか・・・

それは納豆菌に存在するジピコリン酸の働きだと分かりました。

その噂は遠くナチス政権下のドイツにまで伝わり、当地でも薬餌としてかなり研究されました。
実際、ギリシャ戦線の際、納豆の燻製を兵士に食べさせた記録もあります。
ドイツより南方で、暑い気候のギリシャでは食中毒対策が必須だったのでしょう。

この記録は、いくつかの点で非常に興味深いものがあります。
まず『燻製=長時間の高温調理後でもジピコリン酸の効力を発揮した』ことが分かります。

“要冷蔵”の納豆を戦地へ持ち込むために保存性を高めることは、ドイツの方もさぞかし悩んだことでしょう。

そしてあの糸引き。

その両方をクリアするのに、ドイツ伝統のソーセージやハムの“燻製”技術を転用したのでしょう。
結果的に納豆独特の発酵臭も、燻製によって和らいだと思われます。

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近年、赤痢やコレラの発生は稀になりましたが、病原性大腸菌O157による食中毒は、季節を問わず発生しています。

一般に食中毒が起こる時は、100万個以上の細菌増殖によって起こりますが、O157は赤痢と同じくらい感染力が強く、たった100個程度の菌数でも感染してしまいます。しかも脳炎や溶血性尿毒症など命に関わるほど重症化するのは、O157が作るベロ毒素が関係します。
赤痢菌も非常によく似た毒素を出すため『納豆は赤痢に効くのだから、O157にも効くのではないか』と調べた研究があります。

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それによると、O157の生育が納豆菌によって強力に抑制され、
4日目には完全に消失
してしまったことが示されています。

ちなみに、5日目、7日目になっても菌の再増殖は見られないことも確認されています。
参考論文:病原性大腸菌(O157)に対する納豆の抗菌作用 食生活研究 1997年 須見洋行

ジピコリン酸は、納豆1パック(30g程度)当たり6㎎も含まれ、薬として処方される抗生物質より広い範囲の菌に作用することも判明しています。

集団感染した際の疫学調査
『週3回以上、納豆を食べている子供の保菌率・発病率は共に低かった』

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この結論は、『O157が4日目には完全消失した』という研究とリンクしています。
4日間かけて菌をやっつけるには、2~3日に一回、ジピコリン酸を補充して切らさないようにすることが必要です。

病原性大腸菌O157は、人によっては保菌していてもほとんど無症状、あるいは軽い症状しか出ず、本人も気が付かないことがあります。
これが感染を広げる一因でもあるのですが、上記調査では発病だけでなく『保菌率も低かった』と報告されています。

これは明らかに納豆に含まれるジピコリン酸の効果でしょう。

そして抗生物質などの薬とは違うのは、悪さをする細菌は退治しても、ビフィズス菌のような善玉菌は増やしてくれることです。

ジピコリン酸をバックアップするリゾチーム

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風邪薬のCMでお馴染みのリゾチーム。
これは酵素の一種ですが、細胞膜を溶かす作用を持ちます。
納豆にはこの“リゾチーム”もありますので、それが

細菌の菌体を溶かす⇒放出されたベロ毒素をジピコリン酸が退治


という見事な連携プレーで撃退しています。

アツアツのご飯に乗せると納豆の良い成分がなくなるという説もあるが・・

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確かにナットウキナーゼのような“酵素”は熱に弱いです。
しかし食べられる程度の“熱さ”は、せいぜい80℃くらいです。

しかもご飯にしろ、パスタにしろ、その温度を何分も維持できません。
他の酵素類より、若干熱にも強いと言われていますので、炊きたてのご飯に乗せたくらいでは100%失活することはないと思われます。

それより問題なのは納豆菌そのものの質です。
下記をご覧ください。

現在問題になっているのは、一般に食べることができない枯草菌まで納豆菌として使われていることである。
これはナットウキナーゼ以外の酵素までナットウキナーゼ活性として表示可能な力価測定法にも一因があり、納豆菌以外の枯草菌を用いた場合、食品としての歴史がなく、将来副作用や毒性の問題にも発展しかねないのではないかと大変危惧している。


引用文献:大豆と日本人の健康 須見洋行氏

ナットウキナーゼの発見者である、須見洋行氏のこの記述は重要です。
納豆菌は分類上、枯草菌の一種となっていますが、ナットウキナーゼは納豆菌以外の枯草菌からは産出されません。

その名の通り、納豆菌だけが作り出す酵素です。
しかし現在の測定技術では、枯草菌が持つ似たような酵素まで拾ってしまいます。形は似ていても、効果は全く違います。

そのため納豆が苦手な方が、サプリメントで摂取する場合、“ナットウキナーゼ”と表記してあっても効果がないどころか、未知の副作用が出ることを懸念されているわけです。

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私たちが出来ることは?


では、私たちとしてこれからできることはなんでしょうか?

1.食品としての『納豆』から摂ることが一番確実で安全
2.フリーズドライした納豆から摂る(ドライ納豆は揚げてあるものが多いので注意)
3.サプリメントは納豆から抽出されたものであることを確認する


良い成分だからと言って、単独で高濃度摂取するのは意味がないどころか、危険な場合もあります。
長く食経験のある伝統食品には、科学的な分析だけでは測りきれないパワーがあります。

とは言うものの、納豆も原材料欄に表記義務のない、発酵補助剤を使用している場合があります。

パンで言えば、イーストフードのような役目をする成分ですが、発酵が終われば計算上残存しないという理由で記載されません。
原料の大豆も、輸入物の大半は遺伝子組み換え大豆です。
国産大豆の流通量は1/10以下。

サプリメントで摂る場合も、納豆で摂る場合も、原材料と製造方法の確認は必須です。

まとめ:やっぱり納豆は最強食品

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・ポリアミン⇒抗がん、抗アルツハイマー、抗アレルギー効果なども。
・ジピコリン酸⇒抗菌作用だけでなく、制ガン、放射性物質除去物質としても注目。
・ナットウキナーゼ⇒体内で48時間ほど作用する。
・ビタミンK2⇒摂取4時間後に血中濃度が最大になる。
また腸内で納豆菌がビタミンK2を作り続けるので、長い人で1週間近く高い濃度が続く。


以上4つの成分は、どれも納豆菌の数が多いほど増えるので、大豆の表面積が広い”ひきわり納豆”の方が多く摂れます。

総合的に考えると

1.週2~3回
2.一食50g~100g程度(大人の場合)
3.夕食時に

食べるとそのパワーを効率よく摂取できます。

苦手な方にとっては、あの匂いや食感が耐え難いと言われますが、
昔ながらの製法で作られているものを味見したら「食べられるようになった」と言う方が結構いらっしゃいます。

「大豆の香ばしい香りがして、“臭い”と感じなかった」と。
今、苦手な食べ物も、もしかしたら“本物”に出会っていないからかもしれませんよ。


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食品輸出業を営む中で、日本と海外との食品添加物基準、残留農薬問題などを目の当たりにする。 地域の特性を生かしながら、生産者・消費者双方にとって継続可能な一次産業(農業・漁業・畜産業)の有り方を考える。 その一環として、ナチュラルペットフード春夏秋冬の開発研究にも携わる。
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