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「噂の危険な肉」の真相に迫る!アメリカ牛・ブラジル鶏は危険?日本の肉に抗生剤は使用可?あなたの疑問に答えます。

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みなさんはお肉を買う時、どのように選んでいますか?

抗生物質・ホルモン剤不使用のもの、

国産のもの、

信頼できる生産者のもの、


など人によってチェックポイントは様々でしょう。

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出典:http://thhe.austusmediallc.netdna-cdn.com

中には、「よくわからないけどアメリカ牛とブラジル鶏だけは危険らしいから避ける!」という方も多いかと思います。

今回は、なんとなく危険だと思われているアメリカ牛・ブラジル鶏について、他国との比較を交えながらご紹介していきます。

アメリカ牛は本当に危険?

日本では国産牛肉の他に海外からの輸入牛肉も食されています。

輸入相手国は金額ベースで、

1位 オーストラリア(56.9%)
2位 アメリカ(35.0%)
3位 ニュージーランド(3.9%)


であり、その他が4.3%となっています。

出典:http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kokusai/pdf/yusyutu_gaikyo_15.pdf(2015年)

各国の牛肉生産における抗生物質・ホルモン剤の使用状況は以下の通りです。

日本

抗生物質


エサに混ぜて食べさせる「飼料添加物」としての利用と「動物用医薬品」としての利用が認められています。
飼料添加物は病気の予防・成長促進、動物用医薬品は病気の治療が目的。

飼料添加物としての使用が認められた抗生物質は7種類ほどあり、屠殺前7日間は使用禁止としていますが、それ以前長期に渡る使用が認められているため残留のリスクが心配です。

出典:http://www.maff.go.jp/j/syouan/johokan/risk_comm/r_kekka_iyaku/h151110/pdf/031110_giji.pdf

ホルモン剤

日本では1960年代から去勢牛の成長促進等を目的としたホルモン剤が動物用医薬品として承認・使用されていましたが、1998年に製造・輸入が中止されました。

現在、我が国で承認されているホルモン剤は、家畜の繁殖障害の治療、人工授精時期の調節などの目的に使用されるのみで、成長促進を目的とした使用はされていないとのこと。

出典:https://www.fsc.go.jp/topics/factsheet-cowhormone.pdf

オーストラリア

抗生物質


牛への抗生物質の投与は認められていますが、農務省の指揮によりオーストラリア農薬・動物用医薬品局が食品中の残留抗生物質量を検査し、同局の定める最大残留許容量を超えないことを確認することとなっています。

2012〜2013年にかけては動物性食品2080サンプルの検査が実施されましたが、許容量以下で抗生物質が検出されたものは30サンプル、許容量以上で検出されたものは0サンプルという結果でした。

また、政府による残留抗生物質検査では、無作為に抽出された牛肉サンプルのうち99.99%は法定基準値を下回る値だったとされています。

出典:http://www.foodstandards.gov.au/consumer/generalissues/Pages/Antibiotics.aspx
http://www.target100.com.au/Animal-Welfare/Use-of-Hormones-Antibiotics


ホルモン剤

オーストラリア牛のうち約40%にホルモン剤が投与されています。

耳の後ろに埋め込んだ装置にホルモン剤を入れ、100〜200日かけて少しずつ牛の体内にホルモンを投与していきます。


出典:http://www.foodstandards.gov.au/consumer/generalissues/hormonalgrowth/Pages/default.aspx

アメリカ

抗生物質


注射、飲み水に混ぜる、エサに混ぜるといった方法で投与されます。

注射は終わるまで牛を押さえつけなければならないため、牛にストレスがかかることと畜産労働者の仕事が大幅に増えるというデメリットがあります。
そのため、病気になった時と病気になりそうな時、どうしても必要と判断された場合のみ行われる方法です。

出典:http://www.sdstate.edu/beef-procedures-antibiotic-use

ホルモン剤

オーストラリア同様、耳の後ろに埋め込んだ装置にホルモン剤を入れ、90〜120日かけて少しずつ牛の体内にホルモンを投与していきます。

酢酸メレンゲストロールというホルモン剤については、
エサに混ぜて与えることが認められており、発情の抑制・体重の増加などの目的に使用されます。

品種ごとに使用が認められているホルモン剤とそうでないホルモン剤があります。

出典:https://www.fsis.usda.gov(Beef from Farm to Table)


国産牛よりもアメリカ牛の方がホルモン剤が
600倍多く残留していたという研究も!


日本の研究チームにより、札幌市内のスーパーで販売されているサーロインステーキ用肉の脂身および赤身に含まれるエストロゲン2種類(エストラジオール、エストロン)の濃度が調査されました。


結果、アメリカ産牛肉の脂身に含まれるエストラジオールの濃度は国産牛の140倍、エストロンは11倍。
赤身ではエストラジオールは国産牛の600倍、エストロンは10倍も高濃度であることが確認されました。

輸入牛肉の4割弱を占めるアメリカ産牛肉。

この結果を見れば、牛肉消費量の増加に伴い乳がん・子宮体がん・卵巣がん・前立腺がんなどホルモンが関係しているがんが増加していることも納得できますね。


出典:https://academic.oup.com/annonc/article/20/9/1610/218592/Estrogen-concentrations-in-beef-and-human-hormone

ニュージーランド

抗生物質

現状では抗生物質の使用もあるが、ニュージーランド獣医師協会会長は2030年までにニュージーランドのすべての肉を抗生物質不使用とする目標を掲げている。

出典:https://www.thefuturescentre.org/signals-of-change/4121/new-zealand-meat-be-antibiotic-free-2030

ホルモン剤

ホルモン剤を投与した肉を食べることによるリスクは実証できないとの見解。
しかし、EUなどホルモン剤を禁止している国々もあるため、それらの国々に誤ってホルモン剤を使用した肉を輸出してしまわないよう、使用の際には厳重な管理をし、トレースできるようにしておく必要があるとしています。(RCSというホルモン剤使用を管理するための制度あり)
出典:http://www.foodsafety.govt.nz/industry/sectors/meat-ostrich-emu-game/hgps/

ブラジル鶏は本当に危険?

一方、鶏肉は輸入品のほとんどがブラジル産。


輸入相手国は金額ベースで、

1位 ブラジル(75.0%)
2位 タイ(20.3%)


であり、その他が4.6%となっています。

出典:http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kokusai/pdf/yusyutu_gaikyo_15.pdf(2015年)

日本・ブラジルの鶏肉生産における抗生物質・ホルモン剤の使用状況は以下の通りです。


日本

抗生物質


エサに混ぜて食べさせる「飼料添加物」としての利用と「動物用医薬品」としての利用が認められています。
飼料添加物は病気の予防・成長促進、動物用医薬品は病気の治療が目的。

飼料添加物としての使用が認められた抗生物質は20種類ほどあり、牛と同様屠殺前7日間は使用禁止としています。

出典:http://www.maff.go.jp/j/syouan/johokan/risk_comm/r_kekka_iyaku/h151110/pdf/031110_giji.pdf

ホルモン剤

牛の項目でご紹介した通り、日本では1960年代から去勢牛の成長促進等を目的としたホルモン剤が動物用医薬品として承認・使用されていましたが、1998年に製造・輸入が中止されました。

現在、我が国で承認されているホルモン剤は、家畜の繁殖障害の治療、人工授精時期の調節などの目的に使用されるのみで、成長促進を目的とした使用はされていないとのこと。

出典:https://www.fsc.go.jp/topics/factsheet-cowhormone.pdf

ブラジル

抗生物質


抗生物質の使用量が多いと言われるブラジルですが、
残念ながらどのぐらいの量の抗生物質が使用されているかというデータは公開されていません。


しかし、有機ヒ素などの添加物投与が認められており、これは、発がん性物質である無機ヒ素に変化する可能性があると指摘されています。

EU輸出用の鶏肉に関しては抗生物質を使用せずに生産しているとのこと。

安全な鶏肉の輸入を望むならば、「ブラジル鶏は危険だから輸入しません」というのではなく、
「日本は抗生物質使用の鶏肉を受け入れません」といった姿勢を見せることが大切になってくるのではないでしょうか?

そのためにはまず国内の畜産から抗生物質を排除していく必要があるでしょう。

出典:http://edepot.wur.nl/297414

アメリカはブラジル鶏肉を輸入していない。

ちなみに、現在アメリカはブラジルからの鶏肉の輸入を行っていません。


2000年代初頭に、抗生物質・ホルモン剤の過剰使用を理由にブラジル鶏の輸入を停止し、ブラジルはその分日本への鶏肉輸出増加に充てたという見方もあります。


https://www.fsis.usda.gov/wps/wcm/connect/4872809d-90c6-4fa6-a2a8-baa77f48e9af/Countries_Products_Eligible_for_Export.pdf?MOD=AJPERES


ホルモン剤

ブラジルでは、養鶏においてホルモン剤は使用されていないとのこと。

出典:http://www.brazilianchicken.com.br/files/publicacoes/65a603bc5d60b617247a239320f75f25.pdf

結局のところ、アメリカ牛・ブラジル鶏は危険なの?

抗生物質不使用とかホルモン剤不使用と書かれていないものは基本的に使用されているとみなそう


各国の農務省などのウェブサイトを見ると、どこの国も抗生物質・ホルモン剤に関する記述がほとんどなく、
あっても「安全だ」と言い切るような内容だったり、基準を下回ると書いてあってもその基準値が明らかにされていないのが現状です。

使用率・使用量に関する情報もほとんどありません。

私の見解としては、アメリカ牛・ブラジル鶏はすべて危険とは言い切れませんが
やはり自然とかけはなれた薬剤やホルモンが含まれてた肉類の摂取は中長期的にみるとホルモン依存性のがんをはじめとしてリスクが高いですし、注意するに越したことはないです。


アメリカ牛は国産牛の最大600倍もホルモン剤の残留濃度が高いという研究結果も出ていることから、特に避けた方が良い肉のひとつです。


また、ブラジルは地球の反対側であり、日本から最も遠い国のひとつ。
そこから運んでくる輸送費を考慮しても国産鶏よりもはるかに安いブラジル鶏は、品質が良いとは考えにくいですね。


一般のスーパーなどで安価に販売されており、「抗生物質不使用」「ホルモン剤不使用」などの表記がないものは原産地に限らず、基本的に抗生物質・ホルモン剤を使用していると考えた方が良いでしょう。


外食はさらに注意!

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外食産業ではコスト削減のため、とにかく安い原材料を使用する傾向があります。


おまけにスーパーの精肉コーナーのように肉の産地の表示義務はないので、
安価で低品質な輸入肉が使われていることがほとんどです。

外食、特に低価格のチェーン店の肉は危険なものが多いと心得ておきましょう。


産地も安全性の目安のひとつ。
でも最後は自分で調べて確認しよう。


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肉の産地表示は、安全性の目安のひとつとしてとても便利なものです。


日本で食されている牛肉・鶏肉の多くは抗生物質・ホルモン剤が使用されています。


私が日本に住んでいた頃は、たとえば牛肉を買う時はオーストラリア産やニュージーランド産を選ぶようにしていました。

前述したとおりオーストラリアの肉にもホルモン剤が含まれるためオーストラリア産が安全ということではありませんが
基本的に放牧のため牛のストレスが少なく、本来牛が食べるものである草を食べて育っているため、狭い牛舎の牛よりは健康状態が良く抗生物質などの使用も少ないと判断したからです。

しかし、産地がすべてではない。

ただみなさんに忘れずにいてほしいのは、一般的に危険とされる産地のものでも中には誠意ある生産者さんによって生み出された素晴らしいものもあるということ。

産地を見ただけで危険だと決めつけ、質の良い食品を見逃してしまうのはもったいないことです。

これは肉に限ったことではありません



ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
福島第一原発事故により広範囲で食品が汚染され、しいたけの汚染はその中でも深刻なもののひとつとなりました。

しかし福島県内でも、しいたけ栽培に使う菌床の材料を他県から仕入れたり、放射性物質を吸着するゼオライトを使用することによりしいたけからの放射性物質不検出を達成した農家さんもいらっしゃいます。

一方で、遠く離れた九州のしいたけから放射性物質が検出された例もあります。


このように、「◯◯産だから安全」「◯◯産だから危険」と一概に言うことはできず、
産地はあくまで安全の指標のひとつに過ぎないのです。

自分で明確な基準をもって判断をすることが重要になります。

最後は自分で調べ、その結果を判断してから買おう。


産地である程度買う食品を絞り込むことも選択方法のひとつですが、
みなさんには是非「その商品がどのように生産されたのか」
「農薬や放射性物質の検査はしているか」といったところまでチェックして欲しいと思います。

「みんなが◯◯産は安全って言ってるから」「◯◯社の商品は大丈夫らしいから」と周りの意見や噂を鵜呑みにせず、まずは一度自分で調べるクセをつけることが大切。

調べた上で許容するかどうかの判断は人それぞれ。


もちろん健康を考えるのであれば、
すべてをオーガニックに転換するにこしたことはありません。


しかし、どうしても手に入らないときなどは、
そうもいっていられない場合もあります。

「人工着色料が入っているものは買わないけど、(手に入らない場合)たまに食べる加工食品について食品由来の色素はOKとしようかな」
「私は出汁はなるべく自分で取りたいけど、どうしても時間がない時に化学調味料不使用の無添加顆粒だしを使うのはよしとしよう」
「なるべく無農薬の野菜を食べたいけど、(手に入らない場合は)皮をむいた減農薬で」


こんな風に、色々調べ考えた上で自分の基準を持つことが大事です。

また、極端な話、毎日食品添加物たっぷりの加工食品ばかり食べる人がいたとしても、
自分で色々調べた上で健康リスクを理解したうえで、許容できると判断しての行動なら
自分の体に責任を持っていることになるので、それはそれで良いと思います。

何も調べず、何も知らずになんとなく日々選んだものを食べて心や体を壊してしまったなら、残念ですがそれは自業自得ということになるのです。


We are what we eat.(私たちは食べたものからできている)


大事な体の一部になる食べ物。
自分や家族の体に責任を持つためにも、知ることを大事にしたいですね。


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まどか
ニュージーランド在住。 大学で食品の研究後、食品衛生の仕事をし、有機農業を学ぶ。 現在はシェフとして働く。 食品表示診断士(中級)とニュージーランド調理師資格保持。 暮らすのに困らない程度の英語と挨拶程度のトルコ語ができます。 日本のおいしいお米が恋しい今日このごろ。
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