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えっノリにも農薬?!安価な養殖海苔に使用される海の農薬「海苔の酸処理」とは何か?絶滅危惧種となったアサクサノリが消えたワケ。

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海苔は日本のソウルフード


ビタミンもミネラルも食物繊維も豊富で
意外にも海の大豆との異名を持つほどタンパク質も豊富!


海苔は数々のスーパーフードにも匹敵する栄養素の宝庫です。
おにぎり、寿司に欠かせない海苔は日本のソウルフードですよね。

そんな日本のソウルフードがどうやって生産されているか、
養殖にどんな問題点があるのか意外と知らない事ばかりです。


今回はそんな海苔にまつわるあれこれをお届けします。

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黒い札束とは??


黒い札束、とはかつての海苔の異名です。
その昔海苔は貴族の間でしか食べられない様な特別なものでした。

江戸時代に養殖が始まり
すし文化と相まって庶民の間にも広まりました。
それでも海苔は黒い札束と呼ばれるほど
高級なものであったのです。



海苔はどうやって養殖されるの?

その海苔がどのようにして生産されるかを見てみましょう。
海苔は海の中に網を張って養殖されます。

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満潮時は海の中、干潮時は水から出て空気と太陽にさらされる
そんな環境で海苔は育まれます。


だからそういった条件を満たす場所に養殖網を設置するのが
本来の養殖のあり方でした。

海の養分は近隣の山々から流れてくる土壌の恵みです。
満潮時に海の中の養分をたくさんもらって大きくなり
干潮時には風と太陽の光をたっぷり浴びることで雑菌や病原体が取り除かれ、健康的に美味しい海苔に生長するのです。

ところが
コンビ二おにぎりや回転寿司の影響で
海苔の需要が高まったころから干潮時にも海の中に浸かったままで、風も太陽も浴びない養殖法が主流となってしまいました。


海苔の酸処理って? 何のために酸処理するの?

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現在の養殖網は、干潮時でも海水に浸かったままの場所に設置されます。
海苔が生長するのは海水に浸かっている時間だけですから
海水に浸かっている時間が長い方が生産性が高まるのです。

24時間海水に浸かり風と太陽によって病原菌などを殺菌する時間がなくなった分
病気にかかりやすくなってしまいます。


そこで太陽に当てる代わりに養殖網ごと有機酸に浸して消毒し
海に戻す作業が加わる事になります。

これが海苔の酸処理です。


酸処理された海苔は硬くなり、味も香りも落ちます。
けれども海苔の等級付けにおいては色艶てり重さを重視して決められ味や香りは軽視されるといいます。

さらに酸処理の有無に関してはほとんど考慮されないのが現実です。
だから当然生産者は生産効率のよい方を選択する事になるでしょう。

酸処理の問題点とは・・・

酸処理の行程では、海中に沈んだままの養殖網を引き上げ
箱舟に積んだ酸処理剤に浸して殺菌します。

ここで使われる酸処理剤も規定された有機酸ではなく
より有害な塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸を使う業者があったり
処理が終わった後の酸処理剤を海に投棄してしまう業者があったりと
海の環境を考えれば深刻な問題となって当然です。

弱アルカリ性の海に酸性の処理剤を大量に用いれば
pHを狂わせ、生態系を狂わせ、魚介類にも影響を与えます。
酸処理剤が海の農薬と言われるのはこのためです。


実際、海苔の養殖が盛んな有明海では
訴訟問題にまで発展しています。


数百人の地元の漁業者らは2015年、
「海底に蓄積された酸処理剤の有機物が魚介類が住めない環境を生み出し
貝類漁獲高の減少を招いた。」とし、酸処理剤の使用を禁止していない国に対し損害賠償を求めました。

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「出水の海苔」酸処理なしの取組み


現在ではほとんどの生産者が酸処理を行っていますが
昔ながらの養殖法を守り続けている地域があります。
鶴の飛来地としても知られる鹿児島県出水市の海苔の産地の取組みです。

ここでは、「自分たちの海を汚すものは使わない、
自然に近い環境で育てることにこだわった」
養殖を水域全体で守っておられます。

「海苔は海と太陽、そして愛情が育てる」


当然、酸処理はしないので生産性は悪くなりますが
干潮時には太陽の光と風をたっぷり浴びてやわらかく、味も香りもよい海苔に育ちます。


「海苔は海と太陽、そして愛情が育てる」
との言葉通り
今も生産者は手間を惜しまず愛情を持って海苔の生産を続けておられます。

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参照 http://www.nori-kotani.com/making.htm


海苔がすくすく育つには背後の山々の豊かな実りも重要です。
広葉樹林の山から流れ出した土壌の恵みが
豊かな伏流水となり海苔の養分となって育まれるのです。

海苔は、海の養分をたっぷりと吸収し
太陽を浴びて育つと旨味成分グルタミン酸が増えて美味しく育ってくれます。
美味しい海苔は海だけでなく山も含めた生態系全体の恵みなんですね。

酸処理だけでなく肥料も


このような山の恵みが不足している地域では海水に十分な栄養素が含まれていません。
また酸処理剤の影響などもあってか海苔の生育がうまくいかないということになると
肥料としてまた別の薬品が海に撒かれることになります。


海苔は海水に浸かったままの状態ですから
薬品は海に垂れ流しになってしまいます。

それらが海の環境に影響を与えないとはいえません。



アサクサノリは絶滅危惧種に?


アサクサ海苔は海苔の代名詞のようですが
残念ながら今私たちの口に入っているのはほとんどすべてがアサクサノリではありません。

酸処理剤を使う養殖が主流になってから
昔ながらの野生種であるアサクサノリはすっかり姿を消しました。

アサクサノリは病気に弱いため海水に浸かりっぱなしの養殖法では適応できず
養殖海苔のほとんどがより丈夫なスサビノリという品種にとってかわられたのです。

そのためアサクサノリの生産は今では全体の1%にも満たなくなり
1997年には絶滅危惧種に指定されるほどに激減しています。


アサクサノリの復活はあり得るのか

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先述の出水の海苔生産地では
古来の野生種アサクサノリを復活させる活動もされています。

病気に弱いアサクサノリは昔ながらの環境が整った養殖場でしか育つ事ができません。
環境を守る取組みは伝統や種を守る取組みでもあるのです。

海苔を再び黒い札束に


海苔が貴重品だったその昔、
海苔業者が裕福だったため海苔は黒い札束と表現されました。

今また、本当の海苔は貴重だという意味で
海苔は「黒い札束」という言葉を復活させませんか?

本物の海苔は高級品であってしかるべきなのです。

食品が、安くて豊富にあることが豊かさだと錯覚しているかぎり

酸処理の問題も農薬や添加物の問題も解決しません。
消費者が食べ物の生産過程を知らずしてオーガニックな世の中は実現しません。

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海苔の養殖は寒中、海に浸かりながらの作業が多く
天候にも左右される大変な作業です。

しかも山と海とそれを取り巻く地域と生産者
すべての条件がそろって初めて育まれるものといえます。


そんな本物の海苔を尊ぶ心をもう一度取り戻す世の中でありたいと思います。
海苔は日本のソウルフードですからね。


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