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米国ではトランス脂肪酸が2018年から禁止、日本はどうする!?

margarine

米食品医薬品局(以下FDA)がトランス脂肪酸について、2018年6月以降に食品への添加を原則として禁止すると発表したニュースは食品業界に大きな衝撃を与えたことでしょう。今回の発表に踏み切った最大の理由は心臓病の原因と指摘されていることにあり、FDAはトランス脂肪酸について科学的見地からの検討の結果、食品に使うことは「安全とは認められない」と結論づけ、「毎年数千件の致命的な心臓発作を防ぐことができる」と説明しています。

トランス脂肪酸の規制は既に世界的に広がっています。FDAは、2013年11月にトランス脂肪酸を含む硬化油を食品添加物(グラス物質)から外す決定をしていました。デンマーク(2003年)、スイス(08年)、オーストリア(09年)では、100g当たり2g以上のトランス脂肪酸を含んだ油脂の国内流通を禁止しています。米国、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル、韓国、香港、台湾、中国では、食品含有量表示を義務付けており、いかにこの物質が健康に有害なものかがわかります。ちなみに日本はトランス脂肪酸についての規制はなく、事業者任せとなっているのが現状です。大丈夫でしょうか。

margarine

photo credit: Vegan Butter via photopin (license)

トランス脂肪酸と言って思い浮かぶのはマーガリンです。トランス脂肪酸の問題は、心筋梗塞や狭心症のリスクを増加させ、肥満を発症させやすく、アレルギー疾患を増加させ、胎児の体重減少、流産、死産を生じさせる可能性があることなどです。WHO(世界保健機関)も2003年に、心臓血管系の健康増進のため、食事からのトランス脂肪酸の摂取を極めて低く抑えるべきであり、最大での一日当たりの総エネルギー摂取量の1%未満とすることを勧告しています。

トランス脂肪酸って何?

私たちが問題にしているトランス脂肪酸は、工業的に植物油を脱臭のために高熱処理したり、水素を加えて「硬化油」に加工したりする過程で生成されています。代表的なものはマーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、クリームなど極めて身近なものです。

マーガリンは、油脂含有量が80%以上で、バターの代わりに使われています。ファットスプレッドは、JAS規格ではマーガリン類とされていますが、油脂含有量は80%未満でマーガリン的な使われ方をしています。風味原料と呼ばれ、果実加工品やチョコレートの味が付いたものもあります。菓子パンやケーキなどに見られます。

トランス脂肪酸を含む食品の代表的なものです。

■オイル系
マーガリン、ピーナツバター、マヨネーズ、コーヒーのクリームなど
■お菓子系
ケーキ、アイスクリーム、チョコレート菓子、クッキー、クラッカー、菓子パン、ポテトチップス、ドーナツなど
■インスタント・レトルト系
カップ麺、インスタント麺、缶のスープ、シチューのルウ、カレーのルーなど
■ファーストフードやファミレス系
チキンナゲット、フライドポテト、フライドチキン、パイなど
■冷凍食品系
から揚げ、ケーキ、ピザ、魚のから揚げ、コロッケ、天ぷらなど

米国ではこれらの食品に規制が入るわけですから、それなりの衝撃です。ショートニングは、米国でラードの代用品として開発された食用油で、クッキーやビスケットなどの焼菓子、パンに練り込んで使われるとともに、アイスクリームに添加したり、フライ用の揚げ油としても使われています。すなわちトランス脂肪酸を含有する食品は、マーガリン、ファットスプレッドだけでなく、ショートニングを練り込んで作られるクッキー、ビスケットなどの焼き菓子、パン製品、ケーキまで広がっています。さらに揚げ油として使うことによってつくられるドーナッツ類、ポテトフライ、鳥の唐揚げなど各種揚げ物に広範囲に含有されることになります。ソーダ税に続き、米国の食品規制はこれからももっと進んでいくと予想できます。(同時にヘルスケア、ヘルスコンシャス産業は成長していくことは間違いありません。)

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photo credit: Banana Cake 1 via photopin (license)

さて我が国はどうでしょう。残念ながら日本ではトランス脂肪酸に関する基準値や含有量の表示義務はなく、厚生労働省の「食事摂取基準2015年版」では「日本人の摂取量はアメリカ人に比べてかなり少ない」としか発表されていません。「かなり少ない」という曖昧な表現が意味するところに特有の不思議さを感じますが、コンビニや冷凍加工食品への依存度が高くなっているのは事実で、それはつまりはトランス脂肪酸にさらされる危険度が高くなりつつあるとも言えます。私たちはもっと「不自然な食べ物」に気づくべきです。

smorgasburg

photo credit: Hipster central casting via photopin (license)

ニューヨーク、マンハッタンの対岸ブルックリンではスモーガスバーグという「食のフリーマーケット」が大人気で観光客が押し寄せ過ぎてすごいことになっています。2008年のリーマンショック以降、「何か違う」と感じた人々はマンハッタンからこの「倉庫街」であるブルックリンに移り住み、改めて自分のライフスタイルを見つめ直しました。摩天楼の時代は既に過去で自分たちのライフスタイルを自分たちでデザインしようとする人々が爆発的に増えたのです。

「EAT REAL FOOD」と街中にスローガンを掲げ、全て生産ラインが見える範囲で正しいものを食べようという動きが見られています。企業広告を出すのではなく、住んでいる自分たちの考えや主張をしていこうという、どこからともなくはじまった市民活動が存在します。この地では「バターをやめよう!」という運動も起きているそうで「バターを入れないアイスクリーム」の店が人気だそうです。

時代は確実に動いています。トランス脂肪酸の表示の義務化とトランス脂肪酸の使用規制は事業者任せであるという事実。これは日本が世界から遅れをとっていると言わざるを得ません。いずれにしてもこういった問題は自分で対処していくことが懸命であり、不自然なものは「買わない」「食べない」ことにつきると思います。「腐らないファストフードのフライドポテト」がおかしいと思ったことはありませんか?

 

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