その他

人間の行動は常に受動的。なぜ私たちは肉を食べるようになったのか。

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僕は2016年にインターネットを通じて”ヴィーガン”というライフスタイルに触れ、
それから現在世界で行われている工場畜産の現状について深く考える様になりました。

そのころはまだ自分がヴィーガンになるとは微塵も思っていませんでしたが、
工場畜産問題に興味を惹かれたのでひとまず「ミートフリーマンデイ」を実践してみました。

ポール・マッカトニー氏が提唱している「ミートフリーマンデイ」は
肉食を減らして地球を護るために、せめて月曜日(週に一回)は肉を食べない日を作ろう、という運動です。

僕はこの「ミートフリーマンデイ」を第一歩とし、その後牛乳を豆乳に代えてみたり、
大豆ミートをよく食べるようにしてみたり、半年ほど掛けて徐々に動物性食品の摂取を減らしてみました。

僕の取り組んでいるアメリカンフットボールの特性上、大きな体を維持しなければならないので
動物性タンパク質の摂取が必要不可欠かと思っていましたが、それについて本格的に考えてみたところ、
困難ではあるけれども植物性タンパク質でも十分に体づくりは出来るのではないかという結論に至りました。

それをきっかけにヴィーガンアスリートとしての活動を開始しました。

長々とありきたりな自己紹介、失礼しました。


今、ヴィーガンの間ではヴィーガンやベジタリアンの人口は拡大しつつあると言われています。
始めは疑っていましたが、自分自身が最近ヴィーガンに転身した者ですので確かに本当なのかもなぁ、なんて思ったりしています。

”ヴィーガン”というライフスタイルは決して自己満足では終わらず、工場畜産問題、環境問題を解決するために他に普及してやっと意味を持ちます

今回はまず、なぜ人間は肉を食べるのかと言うことをについて、
その後ヴィーガンを普及するために、僕達には何が出来るのか、そしてなぜ今ヴィーガン人口が拡大しているのか、僕が考察したことをシェアしていきたいと思います。

人間の行動選択のメカニズム


生まれた瞬間に、なんの先入観も持っていない状態で”菜食””混食(肉食)”を選択しろ、と言われてならばあなたはどちらを選択しますか?

希望的観測かもしれませんが、菜食を選択する人が多いのではないでしょうか。
動物という非常にDNAの似通った命を搾取することに抵抗を示す人も多いかと思います。

しかし、私たち人間は当たり前のように肉を食べてきました。
それを食べる必要がない現代においてもです。

なぜそのような行動を選択するのでしょうか。


この様な人間の行動選択のメカニズムについて、哲学の自由意志論を用いて紹介します。
この話は僕の座右の銘と言える、お気に入りのお話です。

私たちの行動は常に受動的


結論から言うと、私たちの行動は常に受動的であるということです。
僕はヴィーガンになると決断しました。

この行動選択は僕自身が自由に取ったもののように思えますがこれは僕が周りの影響を受けて選択”させられた”行動であるということです。

この様に、私たちの行動は常に周りの影響を受けて自分自身で自由に行動を選択することはできないのではないか、というのが今回のお話です。


自由意志


”自由意志”をご存知でしょうか?

  • 自由
  • 他に依存せず、独立した存在として
  • 意思
  • 行動を選択すること。

つまり、自分が自分自身で自由に行動を選択できる力が自由意志なわけですが、
この自由意志は存在しないのではないか、という話が哲学界で話し合われてきました。

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自由意志が存在しないと言うのは、自分で自分の行動を選択できないことを意味します。

あなたは今ここで以下の2つの選択を取ることが出来ます。
  1. この記事を読むのをここでやめる。(選択しないでください、お願いします。笑)
  2. さらに読み進めてみる。(最後までお付き合いいただけると光栄です。)

しかし、自由意志が存在しないというのはこの2つの選択肢を自由に選択できないということなのです。
どういうことなのでしょうか。

脳科学による裏付け

実はこの話は既に脳科学によって裏付けされています。

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今、あなたはこの記事を読むためにスマフォの画面を上にスクロールしていることかと思います。

次に進むために上にスクロールしよう!(意思)

脳から指に運動信号を発信

指が動く。

画面がスクロールする。

多くの人がこの様な順番で私たちの身体が動いていると思っています。
しかし、これがなんと、違うんです!


最新の脳科学の研究によると正しい順番は、

脳から指に運動信号を発信

次に進むために上にスクロールしよう!(意思)

指が動く。

画面がスクロールする。


つまり、自分で行動を選択する前に脳では既にその行動を実行するための信号を発信し始めているのです。

ここのタイムラグは0.35秒と言われていますので、
私たちがそれを実感することができませんが、とても不思議な事ですよね。


ブラックボックス

私たちの脳はブラックボックスのようなものであるとよく言われます。

ブラックボックスとは、内部の構造がわからなくとも外部から見た機能を把握することで使いこなすことが出来る装置のことを指します。

なんだかよくわかりませんが、身近にある機械のほとんどがブラックボックスです。

例えば今あなたがこの記事を読むことに使っているスマフォやパソコン。

内部の構造がわからなくとも、上にスクロールすることで記事が次のページに進むということを把握しているので使いこなす事ができます。

スクリーンショット 2017-07-14 18.19.46


特定の刺激を与えると特定の反応をする。
これがブラックボックスの特徴です。

このようなブラックボックスには、もちろん自由意志と言うものは存在しません。
スマフォが勝手に誰かに電話したり、ましてや勝手にこの記事をSNSでシェアしてしまうなんてことは考えられません。(残念 笑)

私たちの脳はこのようなブラックボックスと同じだと言うのです。


蟻の例


人間の脳は大きく反応が複雑なので、蟻について考えていきましょう。

日本人よりも行列が大好きなことで有名な蟻は、フェロモンの濃度勾配で進む方向を選択します。
蟻のフェロモンは常にお尻から分泌されていれ、自分の通ったルートにはフェロモンが塗られます。

エサを巣に持って帰ってくることが使命の蟻は、自分が使ったルートに何度もフェロモンを重ね塗りしていき、それを他の蟻がたどることでフェロモンは更に濃くなり蟻の行列が完成します。

エサまでの最短ルートでは多くの蟻が沢山往復するのでよりフェロモンが濃くなります。
フェロモンが最も濃いルートを選択するメカニズムにより、蟻はエサまでの最短ルートに行列を作ることが出来るのです。

ですので、蟻も「より濃いフェロモン」という刺激に対して、「そちらの方向へ進む」という反応をするブラックボックスなのです。

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ラプラスの悪魔


私たち人間は蟻よりも知能が発達していて高次元を理解できる生物ですので、
蟻の行動を上記の様に分析することが可能です。

私たちの脳も蟻と同じようなブラックボックスであることは間違いありませんが、複雑すぎるために私たち自身には理解することができません。

ですので、一見私たちは自由に行動しているように見えます。
ピエール=シモン・ラプラスというフランスの数学者が興味深い仮説を立てていました。

もしもある瞬間における、全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。

-「確立の解析的理論」1812年-

「ラプラスの悪魔」と呼ばれる仮説です。

私たちが蟻の行動を分析し予測することが出来るように、私たち人間よりも高次元を理解できるラプラスの悪魔のような知的生命体が現れたならば、私たち人間の行動を分析し予測できるのではないか、というのがラプラスの悪魔という仮説です。

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ということはやはり、私たち人間の行動にも自由意志は存在せず、外部からの複雑な刺激に対して複雑に反応しているだけであることが分かります。

行動主義


心理学の分野に行動主義と言うものがあります。

条件反射を研究したイワン・パブロフ
オペラント条件付けをバラス・スキナー
などが有名ですが、この行動主義というのは行動を観察することでその者の心理状態を分析しようとする学問です。

自由意志とは錯覚であり、行動は遺伝と環境の両因子により決定される。


これは行動主義における仮説の一つですが、ここでも自由意志について言及されています。

行動を科学した行動主義では、

  • 遺伝
  • 環境
この2つが行動を決定づける要素であることを述べています。

上記で紹介したブラックボックスに当てはめて考えると、
  • 遺伝
  • つまり、その者の脳の構造はブラックボックスの中身に当てはめることができ、

  • 環境
  • これは、周りの環境から得られる刺激を指します。

環境(外界)から与えられる様々な”刺激”が、脳というブラックボックスに入ることで”行動”という反応を示す。

これが私たちの行動のメカニズムなのです。



動物が食材として扱われる現代社会に生まれた私たちは動物を食べるという選択をして当然です。

かつてアメリカは黒人を奴隷として扱う社会でした。

今でこそ、奴隷なんてひどい!と思うことが出来ますが、
その社会に生まれそこで育った人たちが奴隷制度に対して疑問を持つことは非常に困難だったのではないでしょうか。

なぜならその社会は「黒人=奴隷」という環境だったからです。
工場畜産が解消された未来の世界では歴史を振り返り、工場畜産なんてひどい!と皆が思っているかもしれませんね。

IT革命に伴うヴィーガンの拡大

*ここからはヴィーガンを普及しようとするための個人的意見を含みます。

現在ではインターネットが普及し、一般の人々でも当たり前に使える世の中になってきました。
このようなIT革命がヴィーガン拡大に一役買っているのはないのでしょうか。

2005年に「Web2.0」という言葉が生まれました。

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既存のWeb1.0ではインターネットユーザーは検索して情報を”見る”ことがメインだったのに対して、現在のweb2.0では“見る”ことに加えて、”発信する”ことが主な使い方になってきました。

Web2.0の普及以前は、新聞、テレビなどが主なメディアでした。

これらの情報は新聞社、もしくはテレビ局などの巨大な運営組織を介しての情報だったのに対し
Web2.0が普及した現代ではインターネットを通じて個人の発信する”生きた”情報を簡単に入手することが出来ます。

実際に僕もインターネットを通じてヴィーガンというライフスタイルや工場畜産問題に触れました。
これらの情報は食肉加工会社などをスポンサーとして抱えているテレビ局では発信できない情報で、自分にとってはとても新鮮でした。

このようなインターネットを通じた情報発信が正に今のヴィーガン拡大の原因と言えるのではないでしょうか。

屠殺場の壁をガラス張りにしよう!


私たちの行動は常に受動的です。

戦時中のプロパガンダなどが非常に効果的だったように、情報の持つ力は偉大です。
これらの情報がいわゆる”外界からの刺激”として、人々の行動選択のための要素になります。

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もしも屠殺場の壁がガラスでできていたら、全ての人がベジタリアンになる。

-ポール・マッカトニー-

個人個人が”生きた”情報を発信し続け、工場畜産がどのような形で行われているのかを周りの人間に体験させることが今後もヴィーガン拡大に必要なのではないでしょうか。

インターネットという仮装世界に「工場畜産の現状」という刺激を沢山増やすことで人々は「肉食を減らす」という行動を選択するようになるのではないでしょうか。

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皆でインターネットで情報を発信し、屠殺場の壁をガラス張りにしましょう。

過去についての「後悔」は不毛



自由意志は存在しないと言うことを理解すると、過去に対して後悔することがいかに不毛なことか分かります。
過去に取った行動選択は当時の環境により選択させられたもので、決して自分で選択したものではないのですから。

ですので私たちが今後考えるべきことは、これらか周りに受ける刺激に対してどのように反応していくかということです。

IN YOUはベジタリアンマガジンではありませんが、色々な考えを知ってほしいということでこの記事を書かせていただきました。

最後はヴィーガンを普及するような内容になってしまい、一部不快な思いをした方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

僕は「工場畜産問題」に対して「ヴィーガンになる」という行動を選択しました。
しかしながらヴィーガンになったとしても生きるために命を搾取していかなければならないことは変わりません。
ですので、本当にこれが正しいことなのかどうかは分かりません。

人によっては工場畜産問題に対して他の方法で解決しようとしている人もいらっしゃるかもしれません。
どんな行動を選択するにせよ、まずは工場畜産問題に触れるということが大切なような気がします。

僕としては今後は”ヴィーガン”であることに満足せず、命を頂きながら生きることについて考えるために、
ヴィーガンサイドだけの情報だけでなく、畜産業者の言葉にも十分に耳を傾けていきたいと考えています。

ヘーゲルの弁証法ではありませんが、上記のような矛盾する2つの情報に触れてこそ、
ジンテーゼに行き着くのではないでしょうか。

ヴィーガンの考えを取り入れたお菓子や、
オーガニックコスメを買ってみよう!

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ご紹介するのは、沖縄で自然栽培されている
路地のイチゴを使ったヴィーガンチーズタルト。

自然な甘さながら、スイーツとして
かなりレベルが高い、というのが一番の特徴です。
今まで、数々のマクロビオティックやヴィーガンスイーツをいただいてきましたが、

正直言って美味しくないものや、見た目がイマイチなものがほとんど。
今回ご紹介するタルトは、マクロビオティックやヴィーガン、オーガニックを取り入れている方だけでなく、
お肉などの一般食を食べている人も満足できるスイーツです。







保存料ゼロ、着色料ゼロで作られた無添加のスキンケア。
オーガニック、ヴィーガンの材料を贅沢に使い、
動物実験をしていない、フラワーエッセンス化粧水シトラスミモザのフェイスクリーム。
化粧品の成分には珍しいものもあり、世界の貴重な原料が使われています。

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池田 歩
メキシコ、チワワ州の州立大学にアメリカンフットボーラーとして招待して頂き活動している学生アスリートです。 大学での専攻は体育教育と生化学。それらに加え10年以上続けているウエイトトレーニングで得た経験や知識をインターネットを通じて発信しています。 2016年に菜食に出会い、現在はヴィーガンアスリートとして混食に劣らない肉体を作り上げるための菜食アスリート食を研究しています。
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