野草を食べる知恵は今の時代こそ必要!身近な野草の意外な効能と、食べられる野草を活用したレシピ。
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春の食材といえば、山菜を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ワラビ、ゼンマイ、タラの芽など。
しかしこれらはとても陰性が強い食材であり、とくにワラビやゼンマイにはプタキロサイドという発ガン性物質があると言われ、
ワラビの乾燥粉末をラットに与えた実験で膀胱にガンが発生することが確認されています。
わざわざそういうものを遠くに出かけて採ったり店で購入したりして食べなくても、実は身近な野草も食べられるんです。
私は毎年春になると子供と一緒にお散歩を兼ねて野草摘みに出かけ、食べられる草を探します。
そこにはある目的があります。
野草を食べる知恵は、今こそ必要!
百人一首にも歌われるほど、野草は古代から日本人にとってなくてはならないものでした。
食べるのはもちろんのこと、薬にしたり、布を織ったり、染めたり、お茶にして飲んだり、飾ったり、さまざまに利用しながらいのちをつないできました。
ところが今はどうでしょうか。
野に生える草たちは完全に邪魔者扱いされ、野菜を栽培するために機械で刈り取られたり、除草剤をまかれたりしています。
そうやって栽培された野菜はといえば、見た目こそきれいで形も揃っていますが、
農薬や化学肥料などさまざまな薬品で汚染されてしまい、F1種だらけとなり、栄養価は落ち、生命力に乏しい野菜が多くなってしまいました。
こういったことと、現代の少子化や様々な心身の病気の増加などが無関係ではないと感じるのは私だけでしょうか。
野草の持つ強力な生命力。
草抜きをした経験があるとよくわかるのですが、野草はどんなに踏まれようが引っこ抜かれようが刈られようが、
また立ち上がって立派に生えてきます。
育てている野菜がこうだったらいいのにと思ったことは数知れず。
ちょっと異常気象が続くとすぐに野菜は不作となり、価格の高騰が起こります。
ところが、野草の不作って聞いたことがありませんよね。
いつだって、春になればイヌフグリは咲きますし、ヨモギははびこりますし、タンポポも伸びてきます。
「そういえばあの雑草今年は見ないよね」なんてことは起こりません。
本当に野草の生命力というのは驚くべきものがあります。
野菜よりもビタミン、ミネラル、カルシウム、酵素、クロロフィルなどの栄養が豊富に含まれている場合があまりに多いのです。
近年は自然栽培の作物がクローズアップされるようになりましたが、考えてみれば野草は、
不耕起・無施肥・無農薬
ではありませんか?しかも、F1種の心配も一切ありません。
本物の食材がどんどん減っていく中、こういう野草を食べる習慣ができれば、
食べた人間の心身も打たれ強くなっていくのは自然の道理です。
自分の手で食べ物を探して採取するということを忘れると、足元をすくわれる?
私たちは、
食べ物は誰かが作ってくれるもの。お金があればいつでも買えるから大丈夫。
そのように思い込んでしまっているようです。ところが、考えてみてください。
異常気象が続き、すぐに野菜が不作となって価格高騰が起こります。
火山の噴火や地震など、様々な自然災害が頻発しています。
少子高齢化で農業人口もGDPも減る一方。国の購買力も低下の一途。
世界的にも、温暖化、人口増加、食糧問題など問題が山積しています。
足元はグラグラしていませんか?
「衣・食・住」と言いますが、食は最も重要です。
どう考えても、そう遠くない将来に必ず食べ物で困る時代が来ます。
それは、私たちの生きる時代かもしれませんし、私たちの子どもや孫の時代かもしれません。
いくらお金を持っていたとしても、貨幣がモノを言う世界の不安定さは誰もがうすうす感じているところです。
野草を自然の恵みだと感謝してこれまでの私たちの文化を築いてくれた先人の知恵に学んで、
野草の知識や料理法を知り、それを子どもたちに伝えていく必要があります。
野草を採取する時に注意したいこと
実際に野草を採る時には気をつけなくてはいけないことがあります。自分の身を守るためでもあり、生態系や他人の迷惑になるようなことをしないために必要なことです。
1、できるだけ自分がよく知っている場所での採取を。
大気汚染や街路樹の薬剤散布、ペットの散歩などを考えるとあまり都会の真ん中の道端や公園などはおすすめしませんが、自分がよく知る場所で比較的きれいな場所であれば問題ありません。
田舎であっても、農薬を使用している可能性のある田畑の近くや、犬や猫の通りそうな場所、狸や鹿などが出そうな場所を避けましょう。
2、毒草に注意。図鑑などで調べて必ずそれとわかるものを採る。
ドクゼリやキツネノボタンなど、毒のある野草も少なからず存在します。よくわからない、見分け方が自分の中で曖昧なものは採らないようにしましょう。
ヨモギやノビルなど、香りのあるものは必ず確認してください。
3、採りすぎない。
たまに、1人では明らかに食べきれないほどどっさり持ち帰る人を見かけますが、乱獲するとその植物が根絶やしになってしまいます。
根っこから取るのは控えめにして、掘った穴は必ず戻すようにしましょう。
初めての人でも食べやすい野草と、その効能、レシピ。
今回は、見分け方が簡単で、比較的初めての人でも食べやすい野草とその効能や調理法をご紹介します。ポイントは・・・
1 他の食材と一緒に料理する。
野草のみ単体の材料で作ると食べる人からクレームが出ることもあるので、何かに混ぜて調理すれば抵抗が少ないです。そうやって徐々に慣れていってください。2 あまり食べすぎない。
野草は強いアクやシュウ酸を持っているものが多いので、身体に良さそうだからと一度にたくさん食べるのはやめましょう。
ハコベ
小さな白い花が目印なのでわかりやすい野草です。
催乳効果があると言われ、昔の妊婦はせっせと食べたそうです。
また、ハコベをすり鉢ですったものに水を加えたものを飲むと乳腺炎にも効きます。
他にも、浄血、整腸作用、利尿作用、むくみの改善、歯周炎、歯槽膿漏などの薬用効果があると言われます。
多少青臭さを感じる人もいるかもしれませんが、春菊やヨモギに比べれば食べやすくクセのない味です。ゆでると食感は水菜に近いです。
塩ゆでしたものに割り醤油(水としょうゆを1:1で合わせたもの)をひたひたくらいに入れて10分ほど置いてアク抜きします。
豆腐などと一緒に味噌汁の具にしても違和感なく食べられておいしいのですが、今回はスパゲティをご紹介します。
ハコベときのこのスパゲティ
菜の花やほうれん草など他の青菜と同じように、当たり前のように入れてOK!
【材料】2人分
・オーガニックスパゲティ…2人分
・有機にんにく…2かけ、みじん切り
・お好みのきのこ…1パック分
・オーガニック・オリーブオイル…適量
・岩塩…小さじ1~
・有機酒…ひとまわし分
・アク抜きしたハコベ…適量(ここでは2掴み分程度)
・有機しょうゆ…適量
【作り方】
1、鍋に熱湯をわかして塩(分量外)を入れ、スパゲティをゆで始める。
2、フライパンにみじん切りしたにんにくとオリーブオイルを入れて弱火にかけ、いい香りがしてきたら食べやすく切ったきのこを入れて中火で炒め、油が回ったら酒をひと回し入れ、水分が出てきたら塩を入れて酒蒸しする。
3、2に食べやすく切ったハコベを入れて混ぜる。しょうゆ、塩で気持ち濃いめに味を整える(麺と絡めた時にちょうどいいあんばいになるように)
4、3にゆでたスパゲティを入れて混ぜる。
ノカンゾウ・ヤブカンゾウ
夏になると百合に似たきれいな花が咲きます。
花が一重なのがノカンゾウで、八重になるのがヤブカンゾウ。どちらも食用になります。
春になると上記のような植物の大群を目にしたことがあるかもしれません。ただの草だと思ったのに、根本を見たらノカンゾウだった!と気づくことも往々にしてあります。
このようになっていればノカンゾウ(ヤブカンゾウ)です。
新芽を摘む人が多いようですが、ある程度育ったものも食べられます。葉先が固くなりますが、根本の白い部分から葉の中間くらいまでは柔らかくておいしいです。初夏までのごちそうですね。
茹でるとシャキシャキとした独特な歯ごたえと甘みがあり、私は断然酢味噌和えをオススメします。(春に近所でヤブカンゾウを見かけると、私にはぜんぶ酢味噌和えに見えて仕方がなくなるほどおいしいのです)
ヤブカンゾウの酢味噌和え
おかずにもよいのですが、おつまみにもどうぞ。日本酒が欲しくなります。
【材料】
ヤブカンゾウ(ノカンゾウ)
農薬不使用の味噌
無農薬材料の甘酒
有機酢
【作り方】
1、ヤブカンゾウは葉の先端から固くて食べられそうにない部分を切って落とし、塩ゆでして冷ましたものに割り醤油(醤油:水=1:1)をひたひたに注いで10分くらい置きます。
2、味噌:甘酒:有機酢を2:2:1くらいで混ぜ(味見をしながら好みの味に整えてください)、1で下処理したヤブカンゾウを絞って和えます。
すりごま(練りごま)や練り辛子を混ぜてもおいしいです!
ノビル
細ネギやアサツキに似た野草です。
抜いた時に小さい玉ねぎのようなもの(鱗茎)がついていればすぐに見分けがつきます。
また、細長い葉をちぎって食べた時にネギのような味がすれば間違いなくノビルです。
アク抜き(ゆでて冷ましたノビルに割り醤油をひたひたに注いで10分ほど置く)をした後は、普通にネギと同じように使って下さい。
これはチャーハンです。
アク抜き後のノビルをザクザクと切って他の食材と一緒に炒めるだけで、何も特別なことや難しいことはありません。
鱗茎も一緒に刻んで入れてかまいません。
他にも、餃子の具や和え物など、なんでも使えます。
まったく違和感なく、何も言わなければいつでも我が家では細ネギだと思って食べてくれます。
ヨモギ
言うまでもなく野草の王様と言えます。
日本中どこにでも生えていて見分けやすいです。
昔はどこの家でも道端や土手でヨモギを摘んで草餅を作ったそうで、私の住む地方の年配の方々はヨモギを「もちくさ」と呼んでいるほどです。
このように、先端の柔らかい部分を食べます。
味の癖も強いですが、一般的な野菜よりも断然栄養があるのはご存知でしょうか。
ビタミン、ミネラル、酵素は本当に豊富で、野草には珍しくたくさん食べても害がありません。
一例として、可食部100gあたりのβカロテンは、ほうれん草(ゆで)5600μg、かぼちゃ5400μgに対して、なんと6000μgです。
クロロフィルも豊富に含まれ、浄血・造血作用があり、貧血予防や改善にも効果があると言われます。
他にも内臓機能を復活させたり、新陳代謝を活発にしたり、母乳不足、消化器系の不調、皮膚の疾患にも効果が期待でき、最も優れた野草の1つと言えます。
毎年我が家でも春から初夏にかけては頻繁にヨモギ団子を子供のおやつに出しますが、レシピはネット上であちこちにありますのでここではかき揚げをご紹介します。
クセのあるヨモギもてんぷらにすれば食べやすくなりますが、ヨモギ単体だと野草が初めての人にとっては抵抗があるかもしれませんので、他の食材と合わせてヨモギの香りを楽しんでください。
ヨモギたっぷりヴィーガンかき揚げ
【材料】大人4~5人分程度
・ヨモギの先端の柔らかい部分…ふたつかみ
・有機にんじん…大1本
・有機玉ねぎ…大1個
・高野豆腐…3枚
・地粉…1カップ
・葛粉…1/2カップ
・岩塩…ふたつまみ程度
・水…90cc~
・有機しょうゆ…大さじ2
【作り方】
1、高野豆腐は割り醤油(しょうゆ大さじ2と水200ccを合わせたもの)につけて戻しておく。
2、野菜と高野豆腐は長さ4cm、2~3mm幅に細く切る。ヨモギは食べやすくちぎる。
3、1に粉類と塩を振って混ぜる。粉がなじんだら水を入れて混ぜる。
4、しゃもじなどで3をすくって菜箸で落とし、油でカラリと揚げる。
ヨモギのサクサク感と香りがたまりません。春限定の贅沢かき揚げです。
にんじんと玉ねぎが入ることで、子どもにも食べやすくなっています。
あたたかい玄米ご飯の上に乗せて、かき揚げ丼というのも最高です!
おいしいので春は何度でも作りたくなりますが、肝臓に負担がかかりますのでほどほどに。
ぜひ春は野草を摘みに野外へでかけてみてください!
春の野草というとワラビやゼンマイ、タラの芽などを思い浮かべることが多いかもしれませんが、
本当に身近なところに生えている野草にこそ目を向けてみてください。
どんな雑草でも、名前のない草はありません。
また、調べてみると必ず薬効があり、毒のある草もすでにわかっています。
それは、私たちのご先祖様が自分たちの身の回りにある何気ない草も、生きるために何かの役に立てようと試行錯誤した足跡のようにも思えます。
野草に目が向くようになると、そのあたりの雑草だと決めつけていた物がありがたい宝の山に見えて大切にしようと思えてくるから不思議です。
野草を食べれば自然に対する感謝の念がわいて元気が出ます。
また、外に出て野草を摘むことも、そうやって自然からいただいたものを料理することも、大きな楽しみになります。
こうした一連の行為がトータルで私たちにパワーを与えてくれ、それが人間が忘れてしまった「自然に寄り添って生きる」ということにつながります。
ぜひこの春は野草を摘みに外に出かけて、料理してみてください。
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