今が旬!菜の花を徹底的に味わい尽くす4つの厳選レシピ。冬に溜め込んだ毒素をデトックスして生命力溢れる新年度をスタートさせよう!
ようやく厳寒の冬も終わり、いよいよ本格的に春野菜が出回る季節になってきましたね!
この冬は特に野菜の高騰に苦しめられたので、これから野菜をいっぱい食べたいと思っている方もたくさんいらっしゃることと思います。
「春の皿には苦味を盛れ」という昔の言葉がありますが、人も動物も、
寒い冬に溜め込んだ脂肪や老廃物を排出して身体を活動的にするためにビタミンミネラルが必要であり、本能的に苦いものを欲するそうです。
菜の花も、春の苦味を味わえる野菜の1つです。
特に「菜の花」という名前の野菜があるわけではなく、アブラナ科の食用の野菜(つぼみ、花茎、若葉を食べるもの)を総称してそう呼びます。
紅菜苔、オータムポエム、かき菜、のらぼう菜など多くの種類があり、アブラナ科という意味では小松菜やチンゲンサイなども菜の花の一部と言えますね。
飛鳥時代からすでに食用にされていたと言われ、日本人とは切っても切り離せない食材であり、
今の時期が一番おいしいのでぜひ積極的に食べて、新年度を元気いっぱいでスタートさせてください!
実は緑黄色野菜。意外な栄養素や効能がありました。
菜の花はホウレンソウほど色も濃くなく、キャベツや白菜などが淡色野菜なため、菜の花もこれと同じなのかな?と勘違いしていた時期が私もあったのですが、実は緑黄色野菜です。
和種なばな類 可食部100gあたり
五訂日本食品標準成分表より
βカロテン…2200μg (ほうれん草…5400μg)
ビタミンK…250mg (ほうれん草…320mg)
ビタミンB1…0.16mg (ほうれん草…0.05mg)
B2…0.28mg (ほうれん草…0.11mg)
葉酸…340μg (ほうれん草…110μg)
カルシウム…160mg(ほうれん草…69g)
鉄…2.9mg(ほうれん草…0.9g)
また、辛味成分で抗酸化物質でもあるイソチオシアネートがつぼみ部分に多く含まれ、血流改善やデトックスにによいと言われています。
苦味成分のケンフェロールには抗酸化作用や代謝促進作用があるとも。
総じて、免疫力アップや疲労回復、美肌効果、アンチエイジング、がんなどの現代病対策などにもいいと言われますが、
私は特に妊産婦さんにおすすめしたいです。
かつて私は末っ子を自宅出産する予定にしていたので、当然産まれた赤ちゃんは産後病院で必ず飲まされるKシロップなんて飲まないわけです。
なので、ビタミンKを含む食品と聞けば多少意識して食べた覚えがあり、したがって菜の花もよく食べていました。
(結局末っ子は無事産まれ、現在も病気らしい病気はほとんどなく現在まで元気です。)
ミネラルや葉酸も比較的多く含むので、やはり妊産婦さんにも食べてほしい食品の1つであると思います。
菜の花をたくさん食べれば花粉症にも効く?
我が家の長女は3月になると決まって花粉症がひどくなり、
いつもパパに「サプリ飲んで!抗酸化!腸内環境改善!スルフォラファン、ビタミンC、甜茶、香醋!黒にんにくを食べろ!」とやかましく言われています。
ところが彼女は、
「サプリをたくさん飲んでも効くわけではない。毎年菜の花をたくさん食べる時期になると花粉症が落ち着く」
と言うのです。
「それだけで落ち着くものかなぁ」と私も半信半疑ではあったのですが、菜の花に含まれるβカロテンは粘膜強化や抗酸化につながり、ビタミンCも抗酸化作用があり、イソチオシアネートも花粉症のアレルギー症状を緩和する作用があると言われています。
朝には味噌汁の具になり、お昼は菜の花のパスタや菜めしおにぎり、夜は漬物やおかずで、といった形でしつこいくらいに食卓に登場するので、「まあそういうこともあるかもしれない」と感じています。
サプリを大量に摂取するよりは、日々の食べ物によって健康になってもらえる方がありがたいですね。
菜の花の選び方や保存方法は?
選び方についてはさんざん失敗を繰り返してきました。
「素材を見る目」はとても大切なのではないでしょうか。
菜の花は非常に鮮度が落ちるのが早いと感じています。
売られている時点でしなび始めているものは論外です。
ひどい場合は「食べ頃」をとうに過ぎた菜の花を収穫して出荷している失礼なケースもあります。
黄色い花が咲きすぎているものは言うまでもなく食べ頃を過ぎていますが、
茎の切り口を見た時に、明らかに白く硬そうで乾燥気味のものがあります。空洞になっているように見えるものも。
そういう菜の花は、たいがい茎が木質化し始めていて、塩漬けしても、茹でても、炒めても、固くて噛み切れません。
つぼみ部分がギュッとしまっていて開いていないもの、茎が太くて柔らかそうなものを選ぶようにしてください。
たくさん買った場合の保存方法については、たいがいの場合は
1、買い物から帰宅したらすぐに一部を塩漬けにする
2、その日に食べる分は根本を1センチほど切って水につけてシャキッとさせておく
2、2日以内に食べる分は塩ゆでして冷蔵保存する
3、それ以降に食べる分はしめらせた新聞紙にくるんで冷蔵庫で立てて保存するが、2日以上は放置しない
ということにしています。
できるだけフレッシュな状態で食べたいので、可能な限り冷凍はしたくないのです。
冷凍するとどうしても風味や食感が変わってしまいます。
1週間で食べきる場合、炒めものを味わうのは1日目がメイン、おひたしや和え物は2日~5日目で楽しみ、週の最後はお漬物やそのアレンジで楽しんでいます。
春をめいっぱい堪能できる、菜の花レシピのご紹介。
まずはすぐに「菜の花漬け」にしましょう。
少しでも長く菜の花を味わいたいなら、お漬け物にしてしまいましょう。
菜の花の重量の3~5%の自然塩と赤唐辛子数本、昆布少々があればすぐにできます。
2袋分程度なら、ホームセンター等で販売されている少量用の漬物容器がお手軽です。
漬けた後でなかなか水が上がらなければ、どんどん鮮度が落ちて葉が黄色くなってしまいます。
「ちょっと漬かりづらそうだな」と感じたら、60度程度の湯にサッとくぐらせてから漬けるか、もしくは小さめ茶碗1杯くらいの水に5%の自然塩を溶かしたものを呼び水として入れるかすればすぐに水が上がってきます。
このお漬物を刻んでごはんと混ぜれば、すぐに菜めしおにぎりの完成です。
人気の菜の花パスタを、ヴィーガン仕様で最高においしくいただく。
菜の花レシピで人気なものの1つはパスタではないでしょうか。
ベーコンやあさりなどと取り合わせたものが多いですが、ヴィーガンの場合は贅沢にきのこを使うとおいしいです。
菜の花は、炒めた場合に茎に火が通るまで待つとつぼみ部分は柔らかくなりすぎて、なかなか上手に全体的に食感良く仕上げるのが難しいです。
そこで、あらかじめ菜の花をサッと茹でてから最後にきのこソースと和える方法にすると失敗がありません。
【材料】2人分
・農薬不使用の菜の花…1/2袋~(お好みで)
・きのこ…ここでは椎茸大3個、舞茸1/2パック
・おろしにんにく…2かけ分
・塩…小さじ1~
・オーガニックオリーブオイル…適量
・有機酒…ひと回し分
・有機しょうゆ…お好みで
【作り方】
1、鍋に水と塩を入れてパスタをゆでる準備をしておきます。
2、菜の花は洗って、熱湯でごく短時間茹でます。束の状態で手に持って、最初に根元部分を10秒ほど茹で、次に全体を熱湯に入れ、茎全体の色が鮮やかで透明がかってきた瞬間を逃さずサッと熱湯から引き上げ、食べやすい大きさに切っておきます。(このあたりでパスタをゆで始めます。)
3、フライパンにオリーブオイルを入れ、おろしにんにくを入れて熱し、いい色になってきたら食べやすく切ったきのこを入れて炒め、軽く火が通ったら酒を回し入れて混ぜ、塩を入れてきのこから旨みの水分を出します。この水分を味見してみて、旨みがあるけどちょっとしょっぱいくらいがベストです。お好みでしょうゆを足して下さい。
4、3に2の菜の花を入れて、きのこソースに味を絡ませるようにサッと混ぜます。
5、茹で上がったパスタを4に入れてソースの旨みを染み込ませるように混ぜて完成です。
春野菜サラダで、風味と食感を楽しむ。
1センチ角程度に切って、色よく茹でた菜の花、春にんじん、じゃがいもと、新玉ねぎ(生)を合わせて、甘酒フレンチドレッシングで和えたサラダです。
【甘酒フレンチドレッシング材料】…作りやすい分量
・塩…小さじ1
・有機酢…大さじ1
・農薬不使用の甘酒…大さじ1~2
・オーガニックオリーブオイル…大さじ1
・こしょう…少々
野菜は茹ですぎないように、適度な食感が残る程度にします。
酸味が強すぎると菜の花をはじめ、野菜の甘さやおいしさがわからなくなってしまいます。
ドレッシングは少しずつ味見をしながら入れて、酸味は十分だけど塩気が足りないという場合は塩だけ足すなどして味の調整をしてください。
「菜の花づくし」の日を作って、春を愛でる。
・いなり寿司
・菜の花と春にんじんの飛竜頭
・菜の花のごま酢味噌和え
・菜の花と白玉の白味噌仕立て
菜の花はこの時期しか味わえない食材ですので、たまには菜の花ばっかりの日があっても面白いと思います。
冬と違って使える野菜が豊富にあると、料理するのが楽しくなります♪
いなり寿司には菜の花の塩漬けとラディッシュの甘酢漬けを飾ります。
ごま酢味噌和えの衣は、味噌:酢:甘酒を2:1:2くらいがよいのではと思っています。
そこへ、すりごまを適量混ぜます。大人向けには溶きがらし少々を混ぜてもおいしいです。
【白味噌の味噌汁】
白味噌仕立ての菜の花のお味噌汁は、白玉団子も入って子供ウケがとてもいいです!
我が家の小学3年生の息子が、一口飲んで「春の味だねぇ」としみじみ言っておりました(笑)
菜の花はあらかじめゆでておき、葉やつぼみの部分を使います。白玉団子も茹でておきます。
濃いめの昆布だしと飛竜頭で使った干し椎茸の戻し汁でいちょう切り大根と薄切り椎茸を煮て塩で味付けし、
味噌汁のベースを作ります。(そのままでもスープとして出せるくらいの塩気にします)
そこへ白味噌を溶き入れて(量は味見しながら決定する)、食べる前にゆでておいた菜の花と白玉を入れます。
【菜の花と春にんじんの飛竜頭】
材料:
・農薬不使用の菜の花…1/4袋(葉の部分は上記の味噌汁に、茎の部分を飛竜頭に使用)
・農薬不使用の春にんじん…1/3本
・干し椎茸…5g
・有機豆腐…1丁(2時間ほど重しを置いて水切りしたもの)
・山芋…4センチ長さ程度
・地粉…大さじ2
・葛粉または片栗粉…大さじ2
・塩…小さじ1/2
・有機しょうゆ…少々
・有機菜種油などの揚げ油
1、ゆでた菜の花の茎、にんじん、干ししいたけを4ミリ角程度に切っておきます。
2、すり鉢で山芋をすり、水切りした豆腐を入れてさらにすってなめらかにします。
3、2に塩としょうゆ、地粉、葛粉を入れてよくすり混ぜます。(2と3のプロセスはフードプロセッサーでももちろんOKです。)
4、3に1の野菜を混ぜて生地の完成。
5、手に油(分量外)をつけて生地を平たい団子にして揚げ、きつね色になったら引きあげます。
揚げたては、しょうがじょうゆで食べるもよし、大根おろしをかけてもよし、ポン酢もおいしいです!
たくさん作ったら、後で煮物にも使えます。
菜の花を食卓にどんどん登場させて、身体も心も元気いっぱいで新生活のスタートを!
野菜のなかった冬場から一転、春の食材を毎日たっぷり味わうことで必ず身体も心も元気になってきます。
4月は、入園入学や就職など新生活が始まって、何かとパワーが必要になる時期でもあります。
ぜひ菜の花をはじめとする春野菜の生命力を身体に取り入れて、元気いっぱいで新しい生活をスタートさせてくださいね!
<今回のレシピで使えるオーガニックアイテムリスト一覧>
・オーガニックオリーブオイル
・有機しょうゆ
・有機酢
・農薬不使用の甘酒
・オーガニックオリーブオイル
・有機しょうゆ
・農薬不使用の菜種油
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