今が旬の『春にんじん』は、春に不安定になりがちな『肝』をケアするスーパーフード!春ニンジンをつかった簡単薬膳レシピ
春にんじんは甘くて美味しい!
みなさん、にんじんの旬はいつ頃だかご存知でしょうか?
にんじんは1年中スーパーなどで売られているので、
旬の時期と言われてもピンと来ないかもしれません。
春~夏は徳島・千葉・青森、秋は北海道というように産地を変えながら生産し一年中供給されています。
しかし、にんじんにも、他の野菜と同じように旬があります。
一般に流通している西洋にんじんの旬は10~12月頃、
おせち料理などに使われる色の濃い「金時にんじん」は、11月~2月頃です。
春になると登場するにんじんは「春にんじん」「新にんじん」とも呼ばれ、寒い冬の間に甘さを蓄えて、春一番に収穫されています。
甘みがあって瑞々しいのが大きな特徴です。
「普通のにんじんは青臭くて苦手」という方でも、「春にんじんをスティックにしたら甘くて美味しかった!」とおっしゃる場合もあります。
にんじんは、春に不安定になりがちな『肝』をいたわるおススメ食材!
普段私は、薬膳の考え方をもとに「養生ごはん」をお伝えしていますが、
この時期に「春にんじん」はとてもおススメの食材です。
春は「肝」の調子が崩れやすい
薬膳の考え方では、春は五臓の「肝」を大切にするのがよいとされています。
肝は血液を貯蔵したり調整したりする働きのほか、精神活動を正常に保つ働きもあります。
肝がうまく働かなくなると、のぼせやめまい、イライラ、頭痛、不眠、目の充血などの症状が出やすくなります。
また、五行説のつながりから、肝が弱ると脾の働きも乱れてしまい、食べものを消化吸収する力が弱まり、疲れやすい身体になってしまいます。
春というのは、職場や家庭など環境の変化も大きい時節なので、
知らず知らずのうちにストレスを溜め込み、肝に負担をかけてしまいがち。
昔から「五月病」「木の芽どき」とも言われるように、情緒が不安定になりやすい時期です。
にんじんは「肝」にはたらくおススメ食材
薬膳の考え方で肝にはたらく食材は色々とありますが、この時期におススメなのは何と言っても「春にんじん」です。*薬膳の考え方からみた「にんじん」について*
科目:セリ科
性味:平、甘/肺、脾、胃、肝
働き:1.養血明目益肝(血虚による目の乾燥、かすみ、視力低下)
2.斂肺止咳(咳、咳痰)
3.健脾化滞(脾虚の食欲不振、下痢、便秘)
*「薬膳素材辞典」(辰巳洋編/源草社)より引用
にんじんは、血を補って肝の働きを助けてくれます。
ビタミンAが豊富に含まれることから、
目の疲れや視力低下などの予防や、夜盲症(鳥目)の治療にも使われています。
同じく血を補う「レーズン」と組み合わせて、おやつや常備菜をつくるのもいいですね。
また、脾(消化器系)の働きを高める作用もあるので、食欲不振や下痢・便秘などの予防にも効果的とされています。
同じく脾の働きを助ける「さつま芋」や「キャベツ」などと一緒に、温かいサラダにするのもおすすめです。
【簡単レシピ1】春にんじんと新玉ねぎの食べるドレッシング
今が旬の「新玉ねぎ」、甘みが強く、生でも加熱しても美味しいですね。
玉ねぎは、気や血を巡らせる働きや、脾の働きを助ける働きがあります。
今回は春にんじんと新玉ねぎを組み合わせたドレッシングをご紹介します。
ドレッシングと書きましたが、野菜がぎっしり詰まっていて濃厚で、程よい酸味と甘みがあります。
「野菜を食べている」感覚で召し上がってくださいね!
今回のゴツゴツしたにんじんは、時々訪れる自然食品店で買い求めました。
「無農薬、ジュース用にも」というポップがありましたが、ドレッシング用にも向いています。
<材料(作りやすい分量)>
有機春にんじん:100グラム
有機新玉ねぎ:100グラム
オリーブオイル:100㏄
有機りんご酢:50㏄
マヌカハニー(はちみつでも):大さじ2
有機白しょうゆ:大さじ1
塩:小さじ1
<作り方>
にんじんと新玉ねぎは荒く刻む。
フードプロセッサーまたはブレンダーに全ての材料を入れて、撹拌するだけ!
りんご酢は酸味が少なく野菜との馴染みも良いので今回のドレッシングレシピに使っていますが、
りんご酢がない場合や酸味がお好きな方は、米酢や穀物酢で代用できます。
白しょうゆを使うと色がきれいに仕上ります。
このドレッシングは、サラダはもちろん、豆腐や厚揚げのソテーにも良く合います。
冷蔵庫で1週間くらい保存できるので、まとめて作って活用してみてくださいね!
新キャベツをさっと蒸して刻んだものに、生のセロリの葉を刻んでミックスしました。
今回のドレッシングにも相性ぴったりです!
旬の野菜を使ったサラダが手軽に作れます。
こちらは、数日前に終了した「養生ごはん×ヨガ=養生ヨガ」イベントからの一枚。
全体のテーマは「meguru(めぐる)」、私からは「気めぐり」についてお話した後に、今回のドレッシングを使った試食を召し上がっていただきました!
「さっそく帰宅したら作ります!」という嬉しいコメントも。
【簡単レシピ2】春にんじんとひよこ豆の簡単ピラフ風
続いてのレシピは、「ひよこ豆」と組み合わせた炊飯器で作れる簡単なピラフ風のごはんです。
ひよこ豆にも、血を補う働きがあり肝を助けてくれます。
<材料(5~6人分)>
オーガニックの春にんじん:小1本
有機ひよこ豆(乾燥):50グラム
オーガニック玄米:2合
有機酒:大さじ1
オリーブオイル:大さじ1/2
塩:小さじ1/2
ブラックペッパー(お好みで):少々
<作り方>
1.ひよこ豆はさっと洗って、半日程度水に浸しておく。
2.お米は炊く30分~1時間前に洗ってザルにあげておく。
3.春にんじんは、1センチ角に刻む。
4.炊飯器に、米・春にんじん・ひよこ豆・酒・オリーブオイル・塩を入れて普通に炊く。
5.炊き上がったら全体をさっくり混ぜる。器に盛って、好みでブラックペッパーを振る。
美味しいオリーブオイルを少量加えることがポイントです。
素材の味を引き立てて、ピラフのような仕上がりになります(今回は、五分づき米を使ったのでお米の色が茶色っぽくなっています)。
ところで、「お豆」というと「時間がかかる」「乾物ではなく水煮や缶詰を買うことが多い」という方も多いようです。
そんな手間のかかるイメージの強いお豆ですが、ひよこ豆はすぐに火が通るので、とても使いやすいです。
唯一のコツは、しっかりと吸水させておくこと。吸水前に比べて、吸水後はお豆の大きさが1.5倍位になります(上が吸水前、下が吸水後)。
吸水前
吸水後
しっかり吸水させたひよこ豆は、炊飯器に入れるだけで十分柔らかくなります。
乾物の状態で一緒に炊き込むことで、お豆の香ばしい風味がごはんに移って美味しくなります!
甘くて瑞々しい「春にんじん」は、やさしいお料理にもぴったりで、今の身体が欲する味かもしれません。簡単レシピ、ぜひお試しくださいね!
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甘い「春にんじん」とやさしい食材で心と体をケアする簡単料理を作ってみては。
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