狩猟採集時代から食べられてきた秋の滋養食材「栗」を使った、白砂糖フリーの絶品マロンペーストとモンブランの作り方。
秋しか食べられない山の恵み、栗。
栗には、冬の体を維持するために必要な滋養がたっぷりと詰まっています。
今回は、今しか味わえない秋の味覚「栗」を使った、
簡単・絶品マロンペーストの作り方をお教えします!
なめらかで濃厚なマロンペーストは、グルテンフリーパンに塗ったり、
タルト生地に流し込んでマロンタルトにしたり、
マロンペーストに生クリームを添えるだけでもモンブランのようなスイーツになりますよ!
無添加でノンシュガーで栄養たっぷり。
おうちでこんな贅沢なスイーツが味わえるなんて、幸せでしょ。
栗は縄文時代から食べられていた滋養食。秋冬に摂りたい栗の栄養価について。
この時期の自然のままの栗は、森のエネルギーが詰まっています。
栗、くるみ、どんぐり、里芋、栃の実などは、
日本人がまだ米を食べる以前の狩猟採集時代から食べられてきた縄文人の主食だったそうです。
「とっても栄養がある。」
だからこそ、外敵から身を守るために頑丈なイガイガで身を固めています。
クルミやどんぐりも同じですね。
栗にはビタミンCやビタミンB群やミネラル、食物繊維がたっぷり含まれていて、
人間が冬にむけて体の滋養を蓄えるための大切な食料だったのです。
また、栗のでんぷんは稲作や小麦作と違い、樹上で実るので、
非常に浄化された貴重なでんぷん質のひとつなのだそうです。
イモ類と比較してもでんぷんの粒子がとても細かいので消化吸収がよく、疲労回復・滋養強壮にも最適。
渋皮にはポリフェノールも豊富。
「いも・くり・なんきん」。
日本人にとって、非常に良質な炭水化物ですね。
狩猟採取時代の人たちも、この時期の収穫が何よりのごちそうだったはず。
今では当たり前のようにスーパーで買える食べ物も、昔は季節ごとに手に入る宝物だったでしょう。
人間も動物も、秋は栄養をたっぷり蓄えるて、厳しい冬に備える季節です。
くるみ、栗、どんぐり、芋から、良質なミネラル、でんぷん質、脂質を。
イノシシ、秋刀魚、鮭、鯖からビタミン、タンパク、脂質を。
この時期に体の声を無視してまで、むりやり糖質制限なんてしている人はいませんか?
もちろん、現代人は普通の食事自体が糖質過剰ですから、常に糖質を控えるよう意識することは大切です。
「糖質」というのは目の前にあると、体の声とは反対に食べたくなってしまうものだから。
何万年という飢餓の時代を経験した私たちの体の遺伝子は、「もう飢餓になりたくない」という記憶を持っています。
だから、手っ取り早く脳を満たしてくれる糖質が目の前にあると「食べたい」と思うし、
糖質を食べると「美味しい。もっと食べたい。」と思ってしまいます。
でも、飢餓になることのない現代では、それは過剰な糖質摂取となり、
さまざまな病気や成人病の原因となってしまうのです。
だからといって、ストイックに糖質を完全に断つことが、女性の体にとって良いこととは限りません。
女性は体脂肪率13%を切ると月経が止まると言われていますから、
男性と同じような糖質制限をしていても体がうまく働くかどうかは分かりません。
また、女性は食べ物をガマンしてしまうと、どうしてもストレスが溜まってしまいます。
ストレス物質を溜め込んで精神的に負担になるよりは、好きなものも適量楽しんで、
そもそもの「食事を楽しむ」ということを大切にしたほうが、体はずっと楽になるでしょう。
狩をして獲物を取りに行く男性と、
子供を生み育む女性では、
体の筋肉やホルモンのバランスも全然違います。
女性の体はなぜ柔らかくてふわふわしているのか。
男性の体はなぜ固く締まっているのか。
必ず意味があると思います。
そもそも、糖質を控えることがゴールとするのではなく、
体を栄養で満たし、「ホルモンを整える」ことをゴールにしてみましょう。
秋に必要な炭水化物には、ホルモンを整える栄養素が豊富に含まれてます。
今の時期なら、いも、くり、かぼちゃ・新米・雑穀。
これらの炭水化物にはホルモンを整えるアミノ酸GABAが豊富に含まれています。
いも・くり・かぼちゃ・穀類などに含まれるGABAは、ストレス物質を除去したり自律神経を整える働きがあります。
また、安眠効果も期待できると言われています。
女性ホルモンを整えるためにも、
子供の自律神経を安定させるためにも、
良質な炭水化物は女性にも子供にも「ある程度は必要」だと私は思っています。
だからわが家では、糖質制限ではなく「糖質選択」をしています。
精製された糖質(砂糖や漂白された小麦や加工品など)は摂りませんが、
「ミネラルやビタミンに富む糖質」は何かしら食べます。
毎食食べると体が重くだるく、眠くなってしまうので、毎食は食べませんが、
どこかで1〜2食は良質な炭水化物を摂っています。
そのほうが体のバランスも取れるような体感があるからですが、
人によって糖質摂取の仕方は千差万別違うでしょう。
今の時期は、秋の味覚「いも・くり・なんきん・根菜・新米」が美味しい季節なので、
里芋やサツマイモ、れんこん、かぼちゃなどを主食の代わりに食べたり、
夕飯に美味しい新米の土鍋ご飯を炊いたり。
冬に備えての滋養を蓄えます。
秋の滋養がたっぷり詰まった栗で、おいしいマロンペーストを作ってみましょう!
生命力の詰まった野生の栗を美味しく食べるには、
買ってきたらすぐに茹でずに、
「0度設定の冷蔵庫(チルド室が最適)で3週間ぐらい貯蔵しておく」と、
糖度が5~10倍になってとーっても甘くなります!(中の虫も休眠します笑)。
低温貯蔵して甘さが増した栗は、
たっぷりのお湯でゆでるか、蒸してください。
あとは、簡単!
フープロで混ぜる、または、すり鉢でつぶしていくだけです!
出来上がったら、無糖生クリームや豆乳クリームをたっぷり添えて。
それだけでも立派なモンブランの味を楽しめますよ!
【材料】
・生栗 500g・ココナッツシュガー(またはメープルシロップなど好みの甘味料) 大さじ2〜好みの甘さに調整
・熱湯 1/4カップ
・自然塩 ふたつまみ
・ラム酒 小さじ1〜2
・バニラエッセンス 少々
・無塩バター 20g
・生クリームまたは豆乳(またはお湯で代用可) 適量
【作り方】
1、栗はたっぷりの湯で30分茹でるか、蒸し器で40分蒸し、冷めるまでそのまま蓋をして放置しておく。2、栗の粗熱がとれたら包丁で横半分に切り、スプーンで中身をすべてほじり出す。
3、ココナッツシュガーは分量の湯で溶いておく。バターは室温に戻しておいてく。
4、フードプロセッサに栗の身200gと、生クリーム以外の材料をすべて入れ、なめらかになるまで撹拌する。
(途中、ゴムベラで側面についた材料をおとしながら、何回かフープロにかける。)
※フープロがない場合は、栗をマッシャーかすり鉢で潰した後、ザルで裏ごしてください。
5、もしクリームがかたい場合は、生クリームor豆乳(またはお湯)を足して再度フードプロセッサを回し、
好みのかたさに調整する。
6、味をみて、必要であれば甘みを調整して出来上がり。
清潔なビンに詰めて冷蔵庫で1週間、冷凍で1ヶ月保存可能。
出来上がった栗のペーストに無糖の生クリームを添えたり、
ビスケットの上にしぼり出したり。
これはもう、まさにモンブラン!
ぜひとも味わってみてほしいです!
本格的なモンブランにするなら、
市販のダクワーズ(orバタークッキー)かタルトレット型を用意しましょう。
その上に8分立てにホイップした生クリームを盛ってから、
マロンペーストをしぼり出せば、リッチなモンブランの出来上がり。
しぼり出すのが面倒な場合は、
グラタン皿などにダクワーズ(またはクッキー)→8分立て無糖生クリーム→マロンペーストの順に広げてから、
フォークでモンブランのような筋をつけるのが簡単ですよ。
スクープするとこんな感じで、モンプランっぽくなるでしょ。
ハロウィンやおもてなし用にするなら、
タルト生地に流し込んでもいいでしょう。
ハロウィン風に、おばけのクッキーなどをトッピングしてもいいですね!
この季節しか食べられない、
この濃密な「無糖モンブラン」を作るのが、毎年の私の楽しみです。
だって、どんな高級パティスリーのモンブランにも負けないくらいの素材と、愛情がつまっているんですから。
自分の目でみて、つくるおやつは、おいしい、しあわせ。
オススメのレシピ
オーブンも不要で短時間で完成!「酵素玄米パン」の作り方。ヘルシーを謳う米粉・グルテンフリー製品の罠にハマらないで!玄米のメリットを最大限に引き出す「最強の玄米おにぎり」の作り方。普段の生活では摂取しにくい微量栄養素を簡単に補える保存食を作ってみよう。
脾胃を養い血行をよくする働きのある旬の栗。栗を活用した栗ご飯と、京風渋皮煮の作り方。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう