「腎力」アップ食材!生薬にも使われる養生食材「山薬=山芋」を使ったチーズ・小麦不使用の熱々とろとろグラタンの作り方
ここ一か月で気温が大きく下がりましたね。
毛布やこたつ、ストーブを出された方も多いのではないでしょうか。
今回は寒さが増してくる今からの時期にぴったりの食材「山芋」を使ったグラタンの作り方をご紹介していきます。
なぜこの時期に山芋なのか
というと東洋医学の考えでは、寒さや暑さ、湿気、乾燥などの空気(これを外邪と言います)に弱い臓器というものが存在します。
寒さに弱い臓器は「腎」
そして、その腎を補う食材が「山芋」なのです。
アンチエイジングの臓器「腎」
寒さに弱いとされる腎は「生命力の源」ともいえる臓器で
腎が衰えるということは老化するということを意味します。
腎はアンチエイジングの臓器とも言われているのです。
子供で言うと、腎気が多い子供ほど成長が早く健やかに育ちます。
例えば、以下のような症状は腎が衰えてきているサイン。
思い当たる点がある方は「腎」を養う生活を意識すると体調が好転するかもしれません。
【腎が衰えてきているサイン】
◎白髪や抜け毛が増えてきた◎トイレが近くなってきた
◎お腹やお尻、下半身に脂肪がつくようになった
◎PMSの症状
◎女性ホルモンのアンバランスによる症状
◎物忘れが増えた
◎腰やひざが痛む
◎めまいがする
◎耳鳴りがする
◎耳が遠くなった
これらの症状は、もちろん年を重ねれば誰でも出てくる症状ですが
それでも人によってその症状の出方が早い人、遅い人といますよね。
その違いは「腎をどれだけ養生させられているか」という点。
寒くなるこれからの時期は、特に腎を元気にしてあげる必要があります。腎を補うねばねば食材
腎を元気にしてくれる食材は、
黒豆や黒ゴマ、海藻類などの黒い食材や、クルミ、松の実、クコの実などのナッツ類
そして、今回ご紹介するような
山芋やオクラ、納豆などのねばねばの食材です。
生薬として使われるほどのパワー
「山薬=山芋」がすごい
山芋って身近な食材たけど、本当に優秀な食材なんです。
山芋ってとろろご飯や短冊切りにして醤油で和えたりなんかして生で食べることも多いですよね?
イモ類の中でも唯一加熱なしで食べることのできる野菜。
それは、山芋にたーっぷりと酵素がふくまれているから。
大根おろしも酵素がたっぷりで重宝されますが、山芋に含まれる酵素は大根のなんと三倍とも言われています。東洋医学の視点から見てみても、やっぱり山芋は優秀食材。
【山芋の薬膳的効能】
◎五性 平性◎五味 甘味
◎帰経 脾 肺 腎
◎主な作用 滋養強壮 発育促進 頻尿 老化防止
◎脾(消化吸収を司り気血のもととなる水穀の精微を作る)を補う作用
消化の促進や慢性の下痢に効果的
気を補って疲労回復にも効果的
◎肺(呼吸 免疫を司り体の水分を調整)を補う作用
咳を沈め、水分不足による便秘を解消、肌を潤す
◎腎(生命力の源)を補う作用
老化防止、頻尿、寝汗耳鳴りに効果的
子供の発育にも効果的
東洋医学では、子供の体質の特徴を
「二余三不足」と表現しています。
これは、肝と心は高ぶりやすく、脾、肺、腎はまだ未熟であるという意味です。
子供が大人と比べて、すぐにお腹を壊したり、嘔吐したりするのは、まだ脾が未熟だから。
夜中にお漏らしをしてしまうのは腎が未熟だから。
鼻水や咳が出たり、風邪をひきやすいのは肺が未熟だから。ということなのです。
ですから、子供向けの料理は
「脾、肺、腎」の三つを補う食事にすることで、発育を助けてあげることができるとされています。
山芋の帰経はなんと、この脾、肺、腎の3つ全てが含まれています。
身体を冷ましも温めもしない「平性」の食材ですし、子供にはぜひとも常食させたい食材なんです。こんな風に山芋を軽く焼いて、ノリを巻いただけでも立派なおやつ!
手作りおやつって特別手の込んだものじゃなくって良いんです。
こんな簡単なものでも、喜んでパクパク食べてくれますよ。
また、山芋は実は「山薬」という生薬としても使われています。
血糖降下作用や、消化吸収促進、老化防止、滋養強壮、男性ホルモンの増強
などの症状に効果的とされて、六味丸、八味地黄丸、無比山薬丸などの漢方薬にも使用されているんですよ。
山芋クリームソースと
お豆腐チーズの作り方
ではそんな優秀な食材の山芋を使った一押しのグラタンの作り方をご紹介します。
山芋と一口に言っても、自然薯や長芋、いちょういもなど色々とありますが、
今回は最も手に入りやすく身近な長芋を使って作っていきます。
山芋グラタンって色々なレシピがあるかと思いますが
今回ご紹介するレシピは、粉類もチーズも使わないので、
満足感はあっても食後に胃が重たくなることもありません。
また糖質制限中の方は、イモ類の糖質が気になり、控えているという方が多いですが
同じイモ類でも、100g中の糖質だと、サツマイモ35,5gに対し長芋の糖質は12,9gと低糖質。
罪悪感なく美味しく食べて頂けますよ。
基本的には材料を揃えて、フードプロセッサーにかけるだけ。
粉を使わないので、小麦とバターでデシャルメを作って、、、なんて手間はありません。
【準備する材料】
◎山芋クリームソース・無農薬の長芋 100g
・有機豆乳 50cc
・無農薬味噌 小さじ1/2~
・塩 一つまみ~
・有機醤油 小さじ1
・オーガニックギー 大さじ1
◎豆腐チーズ
・有機豆腐 50g
・無農薬味噌 小さじ1
・塩 一つまみ~
・有機菜種油 大さじ2
・有機りんご酢 小さじ1/2
・有機酒粕 5g
・ブルーアガベシロップ 小さじ1/2
◎その他の材料
・無農薬長芋 200g
・無農薬のトマト 1~2個
・オーガニックオリーブオイル 適量
【作り方】
1.山芋クリームソースの材料を全てフードプロセッサーに入れて撹拌させ、鍋に移して火にかける。とろみがついたら味を見て、調味料で調整すれば、クリームソースの完成。
好みでブラックペッパーをがりがりさせても◎
2、豆腐チーズの材料を全てフードプロセッサーにかけて撹拌させる。
味を見て、調味料で調整すれば豆腐チーズの完成。
3、長芋を輪切りにして軽くソテーし、グラタン皿にのせ、1のソースを流し入れる。
2の豆腐チーズをその上にボテボテっとのせて、スライスしたトマトを並べ、オリーブオイルを適量垂らす。
200℃のオーブンで13分焼き上げる。
雑穀米やチキンライスの上にクリームをかけて、ドリアにしても美味しいです。
子供の健全な発育
お母さんのアンチエイジング
お父さんのやる気アップに
これだけ優秀な食材なのにも関わらず、スーパーで気軽に手に入れることのできる山芋。
これから先、また一か月の間に気温はぐっと下がってきます。
寒さに弱い臓器「腎」が弱らないよう、毎日の生活の中で工夫していくことが冬を元気に乗り切るコツと言えます。
ぜひとも家族で常食して、寒さを乗り切ってくださいね!
皆様のより健康でより楽しい毎日のお役に立てますように。
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