「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われる「リコぺン」の効能が凄い!砂糖なし。無添加トマトケチャップの作り方 + アレンジレシピ
トマトは、本当は緑黄色野菜じゃなかった!?
トマトって、1年中店頭に並んでいるのでいつが旬なのか知らない??っていう方もあるかもしれませんね。
ハウス栽培が盛んに行われているので、ハウスものと露地ものが途切れることなく供給されているのでわかりにくいかもしれません。
トマトの旬は、実はちょうどこれから、露地ものは6月~9月頃にかけて多く出回るのです。
上の写真は夏に私が育てて収穫したミニトマトで、facebookカバー写真に使っています。
完熟したトマトの赤は、夏の太陽の恵みをいっぱい受けて、その鮮やかな赤が食卓にあるだけで元気になるような気さえします。
トマトは、果皮の色で大きくは桃色系と赤色系の2つに分けられます。
●生食には、酸味やくせがあまりなく糖度が高い完熟型の桃色系が適しているということで、
有名なのが桃太郎トマトです。
●赤色系は、酸味と甘みが強いので主に調理や加工用として流通しています。
野菜は、「緑黄色野菜」と「淡色野菜」があるのは皆さんもよくご存じだと思いますが、
●「緑黄色野菜」とは、赤・緑・黄色などの濃い色で、野菜の中まで色がついているもの。
●「淡色野菜」とは、野菜全体の色が淡い、
あるいは、きゅうりやナスのように外側は色がついていても中の色は薄いもの。
と思っていませんか!?
確かにそうなのですが、実は、色ではなく野菜に含まれている成分によって分けられているのです。
「緑黄色野菜」とは、食べられる部分(可食部分)100g中に含まれるカロテンの量が600μg(マイクログラム)以上の野菜を言います。
トマトは540μg。
厳密に言えばトマトは緑黄色野菜ではないのです。
しかし、トマトやピーマンなどの一部の野菜については、
カロテン含有量が600μg以下でも、摂取頻度や摂取量を考慮して、緑黄色野菜として取り扱うことになったんだそうです。
トマトは緑黄色野菜の代表のように思っていたので、意外でした!
栄養素たっぷり、トマトのリコぺンの効能とは?
トマトの赤色の正体とは!?それはリコぺンでした。
トマトといえば赤ですが、最近では黄色・オレンジ・緑色、味の濃いフルーツ系やミニなど、色も大きさも形状も様々のものがあります。
とはいっても、トマトの主流はやっぱり赤。
この赤色の正体こそが、今回のテーマでもある「リコぺン」です。
「リコぺン」とは、「カロテノイド」(動植物に含まれる、赤や黄色、オレンジ色の色素)のひとつで、「β-カロテン」もそれに含まれます。
●β-カロテンは、体内で必要な分だけ効率よくビタミンAに変換され、
皮膚や目・胃の粘膜を健康に保ち免疫細胞を活性化させ、がんを予防する効果があると言われてきました。
しかし、ビタミンAに変換されなくても、近年カロテノイド自体が強い抗酸化作用を持つことが分かり、
中でも最も注目されているのが、リコぺンなのです。
●リコぺンは、抗酸化作用が半端なく強力で、どれくらい強力かというと、
その働きは体を活性酸素の害から守るビタミンEの100倍以上と言われています。
がんや動脈硬化、老化などの防止に優れている成分といえます。
トマトが赤ければ赤いほどリコペンが豊富で、正に”トマトが赤くなると医者が青くなる”と言われる所以(ゆえん)ですね。
トマトは甘さだけでなくさわやかな酸味(クエン酸)が特徴ですので、これからだんだん暑くなって行って食欲が落ちてくる季節には、胃酸の分泌も促して、消化を助け、食欲を増進させる働きも持っています。
カロテノイドはファイトケミカル!
ファイトケミカルって言葉、聞いたことはありませんか。
私達人間の生命維持に必要な五大栄養素は、糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル(無機質)ですが、最近、「第6の栄養素」として食物繊維、そして更に「第7の栄養素」としてファイトケミカルが注目されています。
“ファイトケミカル”とは、野菜・果物・豆類・芋類・海藻・甲殻類・お茶やハーブなど、動植物に含まれる色素や香り、アクなどの成分から発見された化学物質のことです。
活性酸素を除去する作用や免疫力を高めたり、
アルツハイマー予防にもつながるのではと、研究が進んでいます。すでに発見されているファイトケミカルだけでも1000種類や3000種類と言われ、
約1万種類はあるのではないかとも言われています。
野菜の色を例に挙げて見ていくと、
【赤】
リコペン・・・トマトなどに含まれる赤い色素で抗酸化力が強い。カプサイシン・・・唐辛子の辛味成分で体を温める効果や脂肪燃焼する効果が期待されている。
【橙】
β-カロテン・・・トマト・にんじん・かぼちゃなどに含まれ、体内で効率よくビタミンAに変換される。目や皮膚、粘膜の健康、免疫力アップなどの効果。【黄】
ルテイン・・・とうもろこし・キウイ・ほうれん草・ブロッコリーなどに含まれ、紫外線から受けるダメージから目を守り、加齢による眼の病気予防にも効果。【緑】
クロロフィル(葉緑素)・・・ほうれん草やピーマン・オクラなど、植物の光合成に欠かせない緑の色素。抗酸化作用・消臭・殺菌効果があり、体臭や口臭を抑えたり抗アレルギー効果なども期待されている。【紫】
アントシアニン・・・ブルーベリー・黒豆・茄子・ぶどうの皮に含まれている紫色の色素。ポリフェノールの一種で、目の疲れや視力低下を防ぎ、目の健康に関わる働きがある。【黒】
カテキン・・・緑茶に含まれ、抗菌作用がある。クロロゲン酸・・・じゃがいも、ごぼう、コーヒー豆に含まれる独特の香りや苦味の成分の一つで、これまで「アク」と言われてきたものである。
活性酸素を除去する作用や、血糖値を抑制する作用にも関わっているのではないかといわれているようだ。
【白】
メチルシステインスルホキシド・・・ニンニク・ネギに含まれる辛味や香りの素。がんの発生や増殖を防ぐ働きを持っているといわれている。
イソフラボン・・・大豆など豆科の植物に多く含まれ、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする。
動脈硬化や高血圧、骨粗しょう症の予防、皮膚や粘膜を健康に保ったり、自律神経のバランスを整えるなどの効果。
色とりどりの野菜をバランスよく食べることは、彩りが食欲を増すだけでなく、栄養や働きの効果も大いに期待できそうですね。
栄養の知識はなくても、いろんな色の野菜を摂ることなら簡単にできそうですよね。
今日から早速意識して、七色の野菜を食べませんか!!
リコペン・β-カロテン以外のトマトの栄養とは!
トマトには、葉物野菜ほどではないにしてもビタミンCも豊富に含んでいますから、
リコペン・カロテン(体内でビタミンAに変換)と共にタックルを組んで、更に強力な抗酸化作用も期待できそうです。
その他にも、
ビタミンP(ルチン)は、毛細血管を強化して高血圧を予防したり動脈硬化を遅らせる作用が、
ビタミンH(ビオチン)は、ビタミンCと共にコラーゲンの生成を助け、美肌が期待できます。
また、ミネラルではカリウムを多く含んでいるので、高血圧が気になる人にはお薦めです。
トマトの意外な使い方。トマトがだしになる!?「トマト出汁」。
10年ほど前だったか、「料理を全くやったことのない新米主婦が味噌汁にトマトを入れるらしい」という話をTVかラジオ番組でしていました。
当時、それを聞いたほとんどの人が、それはあり得ないと思ったはずです。私もその一人でしたから。
「お坊さんと結婚した新婚の妻が、朝、仏壇にトーストした食パンをお供えした」という話を聞いた時と同じくらいの衝撃でした。
この話が笑えた方は、ひょつとして40歳代以上でしょうか。
冗談はさておき、味噌汁にトマト、この取り合わせ、まんざらでもないのです!!
実は、トマトには”うま味成分”である「グルタミン酸」が豊富で、
肉や魚介類に含まれるイノシン酸やコハク酸と合わせて調理をすると、昆布とかつおでだしを取る日本の出汁と同じで、
うま味の相乗効果が生まれ、驚くほど美味しくなるのです。
前回の記事の中で、昆布やだしの”うま味”について書かせていただきましたので、参考にしていただければ幸いです。
甘ったるくて真っ黒な市販佃煮はもうたくさん!昆布を使った絶品佃煮の作り方と、佃煮リメイクレシピ
リコペンもカロテンも、油と一緒に調理すると吸収力が高まります。
トマトケチャップ・ピューレ・ジュースに加工されるとリコペンがたくさん含まれ、加熱すると吸収率が上がることもわかっています。
そこで、これから旬を迎え甘みとさわやかな酸味がギュっと詰まったトマトで、
トマトの甘みを凝縮させた”トマトケチャップ”を作ってみませんか!
手作り砂糖なし。自家製本格トマトケチャップの作り方
旬を迎えるトマトで挑戦してみませんか!
<材料>
・農薬不使用トマト・・・800g(使用したのは、一般に売られている生食用のトマト)
・農薬不使用セロリ・・・20g
・農薬不使用玉ねぎ・・・100g
・農薬不使用人参・・・100g
・天日塩・・・5g
・有機純りんご酢(希釈)・・・50g
or
・有機りんご酢(ストレート)+無農薬はちみつ・・・適量
<作り方>
①、農薬不使用トマトはざく切り、農薬不使用セロリ・農薬不使用玉ねぎ・農薬不使用人参はすり下ろすかみじん切りにして鍋に入れ、
天日塩をパラパラっと振って、鍋の蓋をして弱火で20~30分重ね蒸し煮します。
②、トマトが煮崩れてきたら、鍋の中でハンディブレンダーにかける。(ブレンダーがない場合はこの工程を飛ばす)
③、②を裏ごしし、別の鍋に移し弱火で、焦げないように常にゴムベラで混ぜながらお好みの濃度まで煮詰めます。
(目安としては、調理前に1Kg程あった総重量が最終400g位に・・・)
④、冷めたら有機純りんご酢(濃縮タイプ)をまぜる。ストレートタイプのりんご酢を使用の場合は、無農薬はちみつを加えて甘さを調整してください。
★保存瓶の消毒
煮沸消毒がお薦めです。
大きな鍋の底に破損防止の為の布巾を敷いて、その上に瓶を並べます。
瓶がすっぽりかぶるまで鍋に水を注ぎ、中火で沸騰させ10分加熱。
火傷しないように鍋から瓶を取り出し、清潔な布巾の上に口を下にして置いて自然乾燥させます。
★脱気方法
瓶の8分目位まで保存したい食品を入れて、軽く蓋をします。
布巾を底に敷いた鍋に並べて瓶の高さの7分目位まで水を注ぎ、沸騰したら弱火で30分程加熱。
火傷しないように瓶を取りだし、蓋をきつく締め、瓶を裏返して自然に冷まします。
殺菌脱気が上手くできていると、常温で1年間保存が可能です。
甘くないトマトケチャップビスケット
クラッカーに近いかも!!ワインにも合いそう!!
<材料>(18枚)
・有機薄力粉・・・100g
・有機トマトケチャップ・・・大さじ1(手作りトマトケチャップは上記レシピを参照)
★フライドオニオン・・・5g(下記レシピを参照)
・有機乾燥バジル・・・小さじ1/2
・有機豆乳・・・小さじ1
・天日塩・・・1つまみ
・農薬不使用の菜種油・・・大さじ2
<作り方>
①、ビール袋に有機薄力粉・トマトケチャップ・細かく砕いたフライドオニオン・有機乾燥バジル・有機豆乳・塩・農薬不使用菜種油を加え、もみながら混ぜ合わせる。
②、①のビニール袋の上から麺棒で四角形に伸ばし、ビニール袋をハサミで切り開いて、生地をスケッパーやナイフなどでカットし、オーブンペーパーを敷いた天板に間隔をあけて並べ、170度に予熱したオーブンで17分焼く。
③、ケーキクーラーにのせて冷ます。
★フライドオニオンの作り方
<材料>
・無農薬玉ねぎ・・・1個
・有機上新粉・・・適量
・農薬不使用の菜種油・・・適量
<作り方>
①、無農薬玉ねぎを繊維に直角に薄くスライスし、ビニール袋に入れて有機上新粉も加え全体にまぶす。(上新粉を使うとカラッと揚がります)
②、160~170度位の低めの油できつね色になるまでゆっくりじっくり揚げる。しっかり油を切って冷蔵庫で保存してください。
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