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フランスのオーガニック事情。彼らはなぜ15時間も働くのか?オーガニックを単なるブームで終わらせないために私たちにできること。

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自給率120パーセントのフランスではマルシェが大流行。

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最近大流行りのオーガニックマルシェや手作りマルシェ。
一度は足を運んだことがあるのでは?

マルシェはフランス語で「市場」の意味。
フランスでは、決まった曜日に、街の一角にテントが立ち並び、野菜、果物、魚、肉、チーズ、パン、衣料品、雑貨類など、朝早くから昼前ごろまで開催されている。小さな村では週に1回。

パリに至っては毎日、街のどこかでマルシェが開催されている。

さすが、食品自給率120パーセントのフランス。

その中に、必ずと言っていいほど、オーガニックの商品を扱うお店がある。野菜、パン、チーズ、、、
目印は「BIO」。

それらの値段は高いものもあれば、変わらないものもある。
「BIO」のマークがついているから、客が少ないこともなければ、多いこともない。他の店と変わらない。

でも、お客さんはよく知っている。
トマトはこっちの店で、にんじんはあっち、今日はここのほうれん草がいい、、

フランス人の基準は美味しいかどうか。

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マルシェだけではない。
フランスで「BIO」の食料品店を見つけることは難しくない。

どんな小さな村でも、必ずある。
日本で例えるならば、郵便局が一つの地域に最低一つはある感覚。

少し大きな街に行けば店舗数も増えるし、店舗面積も大きい。
スーパーマーケットと変わらない規模の店舗中の商品が、全部「BIO」の商品で埋め尽くされている。

オーガニックや無添加、地域の作物にこだわる者にとっては、この上なく便利。
さらに、その店舗内、最近は「グルテンフリー」商品のコーナーが拡大している。
その他「乳製品フリー」「ビーガン」「シュガーフリー」など社会の需要がストレートに商品になっている。

日本と違うところ:
デパート、普通のスーパーマーケット、コンビニで「BIO」マークの商品が見つけられる点。

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何より、日本と大きく違うところは、デパートはもちろん、普通のスーパーマーケットやコンビニ、高速のサービスエリア内にも「BIO」マークの商品が見つけられる点。

時には、サラダパック。時にはクッキー。
米、オリーブオイル、ベビーフード、ビール。

何を揃えているかはその店の規模による。
全仏展開しているスーパーならば、自社ブランドの「BIO」商品がある。

消費者にとって理想的な環境ではないだろうか?

日本でオーガニックの商品や無添加の商品を買いたくても、スーパーでは買うものがないことが多い。

そのために、何件もハシゴして買い物に行かなければならないが、そんな時間がある日ばかりではないだろう。
その不便さがオーガニックが広まらない理由のひとつでもあると思う。

消費者の需要が大きいフランス。
87パーセントの国民が学校給食をオーガニックにすることを希望

そこまで「BIO」の店が成功を収めているのは、やはり消費者の需要が多いからに他ならない。
調査によると、87パーセントの国民が学校給食をオーガニックにすることを希望しているという。

その結果、ある大規模給食企業では、2008年にはオーガニック食品の購入額が0.6%だったのにも関わらず、2014年には2.7%を占めるにようになるまで成長したという。
2008年と言えば、南フランスの村で小学校の給食と高齢者の宅配弁当をオーガニックにした実話の映画「未来の食卓」が話題になった。
自分たちの社会は自分たちの消費、意志で作ることができる。そんな希望に満ちた数字だ。

質の良いものにこだわるフランス人。


もともと、質素でも本質にこだわる国民性。
友人宅を訪れた際、畑で採れた野菜のサラダ、マルシェで買ったパンとチーズ、オーガニックのワインだけで2時間ほどおしゃべりしながら楽しむという経験を何度もした。

採れたての牡蠣とワインだけの時もあれば、そば粉のガレットとシードルだけの時も。
おそらく、日本人がイメージするよりも、ずっと簡単な料理を、より長い時間をかけて楽しんでいる。
元気に生きるために食べているというより、美味しく食べる時間を楽しんでいる。

きっとオーガニックが日本よりも盛んなのは美味しいものを求めた結果、「BIO」だった。

そんな理由もあるのかもしれない。

しかし、その実、フランスにおけるオーガニック農地の使用率は全体の⒋1%。(それでも日本の40倍)
急成長しているけれど、イメージよりも随分低い。残り95.9%は慣行農業を行っているということ。
何を重要視し、何に時間とお金をかけるかは、まだまだ世界共通の課題。

長時間はたらくオーガニック農家の人たち。


フランスの夏の1日は長い。
朝4時半ごろから明るくなり始め、22時ごろまで明るい。
日本でも冬に比べると夏の方が日が長いが、夜は最高でも20時くらいまでではないだろうか?

日本の、「百姓は太陽と共に生活する。」をフランスですると、18時間畑にいることになるが、実際にそれほど働くオーガニック農家さんがいる。

朝の集合時間は5時。出荷に合わせて収穫。
朝食後は草取りや種まき、手入れ、畝立て、、、広大な大地に終わりはない。
昼食兼休憩はたっぷり2時間あるが、毎日、真っ暗になる22時ごろまで働く。

というより、無心に作業して、気づくと22時。という感じ。

フランス人は休暇も多く、世界一労働時間が短い国と言われるほど、せっせ、せっせと働かない。
毎日同じ服でも普通。

1つのものをずっと使い続けているし、いわゆる便利グッツなるものがない。
あるもので、なんとかする。

タッパーやサランラップも使っている人の方が珍しい。
皿で皿に蓋をする。


いかに人生という時間旅行を充実させるかを重要視している気がする。
物にお金をかけなければ、たくさん働かなくてもいい。って考え方。
日本とは真逆に思える。

フランスと一言で言っても、その国土は広く、東西南北、地域が変われば土地の様子は随分変わる。
だから、一つの農家だけを取り上げて、フランスの農業を語るのは間違っているのだが、いくつかファームボランティアした中でも印象的だった一つの農家の生活を紹介したい。

15時間の労働時間の理由。
彼はなぜオーガニック農業を続けるのか。

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そんなフランスにおいて、15時間の労働時間。
彼はどう思っているのだろうか?

たった一週間の滞在だった私は、くたくたになるまで外で働くことが新鮮だったが、これが終わりのない毎日だとすると、「楽しい」「好き」だけでは続かない。
彼に聞いてみたことがある。

「何でオーガニック農家をはじめたの?」

帰ってきた答えは外国人らしい答え。

「18歳の時に閃いた。突然、神から指名を言い渡されたようなものかな。」

「それまで一度も土に触れたこともなければ、どこにも習いに行ったこともない。それでも、やり方はわかっていた。なぜかはわからない。」

その答えに驚き、「すごいね、すごく興味深い」って言うと、

「そうだね、でも毎年、毎年、辞めようと思っている。

ここの生活はすごく辛いんだ。乾燥していて、野菜の農地に向いていない。夏は水道代がかかりすぎるし、冬は寒すぎて作物が育たない」

彼は疲れきっていた。

では何故続けるのだろうか?この土地で。

「36年前、オーガニックを始めて、需要は伸びていない。何も変わっていない。

最近やっと、この地域のママグループが定期購入会を作ってくれて、ここでの販売ができるようになった。

フランスでオーガニックが盛んなのは、パリだけの話じゃないか?何とかパリに販売に行ける距離のここを、離れるわけにはいかなかったんだ。」


そうか、、、どの国も同じ。

オーガニックで食べていくことは難しい。

そして彼は言った。

「でも、もし私が辞めたら誰がやる?これは続けなければいけないことだ。

選択の余地はない。一度オーガニックに関わった以上、続けることは義務だ。」


こういった信念にささえられてこその、今がある。日本と一緒だ。
フランスだらから特別ってことはない。日本人でも同じ様に長年頑張っておられる方を知っているし、他にもたくさんいるんだと思う。

ただ気になるのは、これからのこと。

そういった反面、販売経路がうまく構築できずに新規就農しても3年続く人は少ない。と聞いたことがある。
国の支援金制度を活用したあげく、農業をあきらめる。
自然農、有機栽培、慣行農業、どんな形でも、生活できるようになるまで続ける意志を持っている人の少なさが伺える。

オーガニックを単なるブームで終わらせずに成長させるにはどうしたらいいか。


今、日本でオーガニック、無添加、グルテンフリーなどが、一つのブームになっていることは確かだと思う。
では、それをブームで終わらせない、成長産業にするにはどうしたらいいのだろうか?

「始める」こと、「続ける」こと

マクロビオティックの料理教室をすると、必ず声が上がる。

「いいなとは思うけど、オーガニックって高いし、そこまで徹底できない。」


こんな風に思ったことある人、多いのでは?

だったら、何ならできる?

どうしたい?

何を学びたいと思った?


そこには、必ず理由があるはず。

「美味しいものを作りたい」
「子供にはいいものを食べさえたい」
「美容や健康の追求」


その想いを叶えるためにできること、今すぐはじめてみませんか?


次に買うオリーブオイルは、オーガニックのものを。

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醤油は無添加のものを。

白砂糖をやめて、はちみつや甘酒を。

毎食食べるごはんだけは、特別美味しい、無農薬のお米を。

マルシェを見かけた日には、無農薬の野菜を。

こうやって、少し考えただけで、ポイントは買い物だって思いませんか?


海外産ではなく国産を選ぶ様に、養殖ではなく天然の魚を選ぶように。

そんな容量でオーガニックを意識を向ける。
または、自然食品店に行ってみる。

たったそれだけで、できることってたくさんある。

自分にできることを、ひとつずつ足していったら、もしかしたら徹底した人になっているのかもしれない。
だから、毎日少しずつ、始めてみる。

そして、その美味しい、心地いい、楽しい、感覚を続ける。
そうしているうちに、日本もフランスみたいに、コンビニにオーガニックの商品が並ぶ日が来るかもしれない。

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加藤美希
大学卒業後、病院で2年半管理栄養士として勤務したのち、自然療法に関心を持つ。断食、ローフード、マクロビオティックの7号食を体験し、穀物菜食の美味しさと感覚の変化に素晴らしさを感じ、実践。 知識を活かし、幼稚園で管理栄養士として1年半勤務しながら、《日和》として、休日にマルシェやイベントで玄米おむすびなどを販売。その後スーパーマーケット内にて惣菜コーナーの立ち上げを任され、穀物菜食のメニュー開発や人材育成を行う。その後フランスに渡り、マクロビオティックセンターCuisine et Santé やLa fée d'ARLANE などでのwwoof 生活、パリのマクロビオティックレストランgrand appétitにて勤務を経験。現在、愛知県内で出店や料理教室、注文販売をしながら、おかゆパンの全国展開を目指して活動中。
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