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日本は全世界の75%のタミフルを消費する国!薬剤師になって初めてわかった現代医療の実態。

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「先生は、なんておっしゃっていましたか?」というセリフ。
薬剤師の知られざる実態。


「先生は、なんておっしゃっていましたか?」

これは、薬剤師が、患者さんからの電話や服薬指導の際に頻繁に使う台詞です。
これを聞いて皆さんはどう思われたでしょうか。

この台詞は、薬剤師の立場の低さを良く表しています。

薬剤師には、薬のプロでありながら「処方権」という、自分たちで考えて薬を処方したり変更したりする権限がありません。
これらの権限は、すべて医師にあります。

薬剤師は医師に従うことが暗黙の了解。
処方に疑問があったとしても医師の問い合わせで処方変更しないことになれば、自分がどんなに有効な薬の使い方を知っていたり、勉強していたとしても病棟担当薬剤師でチーム医療をしていない限り活かされることはほとんどありません。

新米薬剤師として土日に、学会や薬剤師の勉強会で出席して学んだことが、こんなに現場で活かされない職業に驚きすら感じました。
そんな理由から、薬剤師は患者さんにまず「先生は、なんておっしゃっていましたか?」と聞いて、治療方針と違うことを言わないようにしている反面、プロの医療従事者なのに、どこか責任逃れ的な発言をしてしまう職種なのです。

薬剤師の仕事とは。


薬剤師の仕事を簡単にお伝えします。

まず、患者さんの処方箋を受け取ったら、処方箋の内容が適切か判断します。
その後、薬を棚から取り揃えたり、粉薬・水薬・軟膏を作ったり、うまく飲めない人ように錠剤・カプセルを粉砕して粉にしたり、薬を飲む時間ごとに新たにパックし直します。

この流れを調剤と言います。

その後、処方箋の内容と現物がそろっているか確認しながら、患者さんごとの薬歴(医師のカルテみたいなもの)を見て、他に出ている薬がないか、飲み合わせは大丈夫か、薬が余っていないかなどを確認してしてから患者さんをお呼びして薬の飲み方や種類について服薬指導を行います。

調剤薬局ではこれで終わりですが、在宅療法で点滴に用いる注射薬を扱っている調剤薬局や病院薬剤師は、注射の調剤も似たような手順で行います。

病院薬剤師の中でも、病棟に配属になると他の医療従事者と連携した「チーム医療」を行う1員となり活躍します。
そんな薬のプロである薬剤師がいながら、いくつかの問題が出てきているのです。

それを代表するニュースが以前報道されました。

残薬500億円!?
〜広がる大量処方による残薬被害〜

皆さんの中にも、1度は病院を受診して薬局から薬をいただいて服薬してことがあると思います。
その薬局で調剤された薬が家で残ってしまっているものを残薬と呼びます。

この残薬が、在宅の高齢者だけで年間で500億円に及ぶと言われております。
そもそも、薬のプロである薬剤師がいながら、残薬がこんな額まで膨れ上がってしまったのでしょうか。

〈残薬になるポイント〉

・多剤大量処方による服薬コンプライアンスの低下

・高齢者の患者が医師・薬剤師に嘘をつく

・薬を欲しがる患者、それを叶える医師


高齢になるにしたがって、体の機能が衰えていくことや、生活習慣による病を抱えやすくなっていきます。
そうしていくうちに数か所の病院や診療科から薬をいただくようになります。

高齢者で10種類以上の薬を飲まれている方は珍しいことではありません。
しかし、次第にその薬を飲むことでお腹がいっぱいになってしまう患者さんがいるのです。

そうすると薬を言われたとおりに飲むことが難しくなっていきます。
その後、病院へ受診したときに患者さんは医師に薬が多くて飲めないとは言えないのです。

特に診療科が分かれていると何人ものドクターが関わっているので、自分以外の病院・診療所でどんな薬を処方されているのか知らないケースもあります。
そんな時に薬剤師が統一して似たような薬が処方された場合には、疑義照会という形で医師に問い合わせをします。

しかし、最近では病院近辺の門前薬局で処方してもらうケースが一般的ですので、同一の病院内での診療科違いだと分かりやすいのですが、別の病院の診療科をいくつも受診しているような場合、処方してもらう薬局が違う場合が大半です。

そうすると、その都度いただいた処方箋の情報しか薬歴に記載されておらず、処方してしまうのです。

ただ、前々からお薬手帳を持参していただいて、それぞれの病院の門前で処方していただいても、お薬手帳でまとめられていることで、飲み合わせや似た薬の重複を避けられているのも事実。

それでも残薬が増えていく理由には、患者さんが薬剤師にも嘘をつくのです。
人はやましいことがあると嘘をつく生き物です。
医師と同様に薬剤師にも薬がまだ余っていると言えないのです。

一番危険なのは途中で薬が強いものになったり、
種類が増えたりするケース。

一番危険なのが糖尿病・脂質異常症のような生活習慣病の検査を時々するような場合です。
その検査ごとで服薬しながらの改善がないと薬が強いものに変更したり、種類が増えたりすることがあります。

これによって、さらに服薬が難しくなるだけでなく、高齢者は成人に比べて内臓機能が衰えている分、副作用が起きやすくなるのです。

そして、いつの日か薬剤性の認知症となるケースがあります。

多剤併用処方による副作用で緊急入院するケースも・・

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また、そうとは知らずに認知症の薬が処方されてしまうケースもあります。
このような場合、近くにいる家族が異変に気付くよりも、突然入院することになったときに始めて多剤併用処方による副作用であることを知る方が多いのです。

このような問題から、高齢者による5剤以上の処方をやめることを推奨する医師・薬剤師の声もあります。
また、現場で患者さんからほしい薬をねだられることが少なくありません。
特に高齢者で、別の診療科で来ているけど、湿布や軟膏、ビタミン剤を請求する方も少なくありません。

それを医師はすぐに受け入れて処方してしまったり、薬剤師側もあまり必要性を問わないで、疑義照会して医師に処方をお願いしたりすることがあります。
このような行為も、残薬につながる可能性があります。

また、残薬を薬の期限切れ以降も大事に保管している高齢者もおり、体調が悪くなったので使ったら吐き出してしまったとお電話をいただいたことがあります。

患者さんに詳細を聞いてみると3年以上前の薬を服用していることが分かり、一般の方の薬の認識の甘さがよく分かりました。

「薬が病気を治してくれる」という誤解。
日本は全世界の75パーセントのタミフルを消費する国。

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市販薬のCMを見ていると、薬が治してくれるイメージや早めに薬を使えば治るイメージのCMがテレビで流れます。
しかし、実際はこのようなもののほとんどが誤解です。

例えば風邪をひいたとして、多くの方が風邪薬を飲んですぐに寝ると思います。
風邪は、そもそも薬を飲んで治すような病気ではありません。

このように日本では、「薬が病気治してくれる」「薬を飲まないと治らない」と勘違いしている人がたくさんいらっしゃいます。
日本人は、世界人口の約2%しかいないのに、世界全体の薬の約40%使用していることや、インフルエンザの薬であるタミフルの消費が全世界75%のタミフルを消費するとも言われています。

患者には処方するが、医師は飲みたくない薬リスト。

そして、あらゆるところで「患者には処方するけど、医師は飲みたくない薬リスト」のようなものが記事として発信されております。
そのリストには、抗がん剤、生活習慣病関連薬(高血圧・糖尿病・脂質異常症など)、向精神薬(うつ病・不眠症・認知症など)だけでなく、風邪薬やアレルギーの薬、胃腸薬、インフルエンザ薬も含まれています。

その記事内にも、患者さんの薬欲求の強さが伝えられていました。

日本人の薬に対する依存をなくさない限り、これからも「日本って高度医療技術がありながら、平均寿命は長いけど、健康寿命は短いよね」と世界から見られてしまうのです。

街から救急病院が消えた夕張の行方。
病院に行けなくなった代わりに住民が手に入れたのは「健康を自己管理する力」だった。


TED×Kagoshima2014で北海道夕張市の財政破たん後の医療について、夕張市立診療所で院長を勤めた森田洋之先生が「医療崩壊のすすめ」という演題でご講演されました。

夕張市は、財政破綻により市立病院が無くなり、街から救急病院が消えました。
日本全体の高齢化率は25%に対して、夕張市の高齢化率は45%で日本一となっており、ほぼ倍の高齢者がいる市です。

高齢化率が日本一の市で、普通であれば医療を充実させなければいけない状況です。

しかし、財政破たんにより病院は減少、救急車も30分で来るところを1時間かかり、往復で考えると2時間しないと病院に着かない状況です。誰もが悲惨な現実が待ち受けていると思うでしょう。

ところがどっこい、夕張の人たちが手に入れたのは「健康を自己管理する力」でした。
現在の日本人に一番足りないことです。

日本は、国民皆保険制度により加入する義務があります。
そのため、医療費を3割負担で、高齢者であれば1割負担で受けることが可能になっています。

何かあれば安易に病院に受診できてしまうことが、いつの日か健康を自分で管理することをやめさせてしまっているのです。

日本人の三大死因 がん、心臓病、肺炎のすべてが減少。

夕張市は、結果的に財政破たんにもかかわらず、健康を自己管理する人たちの増加により、死亡率、医療費、救急車の出動回数が減少しました。そして、日本人の3大死因のがん、心臓疾患、肺炎がすべて減少したのです。

自分の体の声を聴いて、予防の意識が強くなったことを示しています。

アメリカ・ヨーロッパの薬局の実態。
いかに医師にお世話にならないかを考える国民の意識。

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日本のように国民皆保険制度がある国は多くありません。
国によっては、加入している人が少ない国や、加入した健康保険のレベルによって受けられる治療を制限されてしまう国もあります。

アメリカの薬局では、薬剤師が訪れた方の症状を聞いて、改善策を提案したり、時にはサプリメントや薬を処方してくれたりすることがあります。

ヨーロッパの薬局は、ハーブ薬局が主流となっており、植物療法士が訪れた方の症状を聞いて、それに合ったハーブ・アロマといった自然療法を用いた提案をしてくれます。
特にヨーロッパは、このハーブ薬局のおかげで、家庭ごとに体調が悪い時に使うといいものリストを代々女性が受け継いでいる風習があります。

いずれの国も保険加入している人が少ないので、自己負担額が高額すぎるのです。
そのため「如何にして医師にお世話にならないか」を考えて生活をしているのです。

その分だけ自分の体の予防意識の高さもあるのでないかと思います。
アメリカ・ヨーロッパの薬剤師は、日本のように周りから「薬を詰めている人」という印象は全くございません。

薬剤師になれる人がそもそも少ないことや、テクニシャンと呼ばれる調剤助手がいることで、薬剤師は処方の確認、医師への問い合わせ、服薬指導に集中できるのです。

これからの時代に必要な医療のありかたとは?
西洋医学だけでなく、東洋医学・自然療法を含めた「代替療法」を組み合わせた統合医療も視野に

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私の感じる限りですが、次第に30代女性を中心に健康・予防の意識を持って生活されている方が増えているように感じております。
人によっては、専門家主催の医療・健康の勉強会に参加して、しっかりとした知識を得て自分で選択する力をつけているお母さんも多くいます。
その1番の原動力になっているのが「子供」のためという理由だと思います。
そんなお母さんたちを「ナチュラルママ(ナチュママ)」と呼ばれる方もいます。

薬は、不運にも臓器をなくしてしまった、体が正常に機能していない方には、延命に必要な大切なものです。

また、本来ならドラッグストアに置いてあるものは、気軽に買って使える品ではありません。
これからは、「西洋医学」と東洋医学・自然療法・手技療法・心理療法などを含めた「代替療法」を組み合わせた「統合医療」としていくこと。

そこに、環境・介護・美容・食育といった心・体・命を個人がしっかりと認知して生きていけるための「ホリスティック医療」へと時代が向いていただけたらと思います。

日本でも、ホリスティッククリニックやホリスティック外来をされている医師もいらっしゃいます。

「自分の体の声を聴けるように」「体の声に正直になれる人」が増えますように。

そして薬でその反応を消してしまいもっと大きな病に罹る人が減りますように。

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宮本知明
薬剤師/GAJ認定ジェモセラピスト(植物療法士)/漢方ソムリエ。 病院薬剤師を経て“薬と共存しない生活”の念いからホリスティックな健康観と出逢う。新婚女性、新米ママさんを西洋医学・東洋医学・自然療法の良さを合わせた統合医療の知識をもった“ホリスティックな健康観を持つ女性”に育成する「ホリスティック医療家」として執筆業・講師業で活動中。 公式ブログ /公式HP
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