ヴィーガンなのに超濃厚なアイスケーキ「セミフレッド」の失敗しない簡単な作り方。その秘密は豆のゆで汁「アクアファバ」の植物性メレンゲにあり!
じめじめ蒸し暑い時にはひんやりスイーツが食べたい!
いよいよ全国的に梅雨入りですね。
湿度が高く、気温も高くなるこの過ごしにくい時期は、冷たいものがほしくなってきます。
我が家でも、子どもたちは学校から帰宅するなりこのように言います。
「なんか冷たいおやつないー?」
毎年この時期あたりからケバケバしい色のかき氷や添加物たっぷりのアイスクリームをねだられますので、
親としては非常に困った季節だなぁとため息が出てしまいます。
市販のアイスクリームは危険な遺伝子組換え作物や、トランス脂肪酸だらけ・・・
市販のアイスについては、砂糖や遺伝子組換え作物由来のぶどう糖果糖液糖などの甘味料による強烈な甘さや他の添加物も気になるのですが、
トランス脂肪酸の多さも気になるところです。
こちらの記事もご覧ください。
★トランス脂肪酸が「危険」と言われる理由。実は単純な話だった!現代人の細胞は酸化した油で汚染されている。全ての人が知るべき体に悪い油の危険性。
原材料に「植物油脂」と書いてあれば、それはおそらく、トランス脂肪酸のことです。
「アイスクリーム」よりも「アイスミルク」の方が乳脂肪分が少なくなって植物油脂の割合が増え、
さらに安価な「ラクトアイス」はそれ以上に植物性油の割合が高くなりますので、特に避けたいところです。
かといって、アイスを買って欲しいと言う子どもに対して頭ごなしに禁止したり、
子どものためにお店で買ってきてくれる家族やおじいちゃんおばあちゃんなどに目くじら立てて対立するのも人間関係が悪化する原因となってしまいます。
最も円満な解決法は、「誰もが納得できるアイスをいつでも手作りできる」ということです。
植物性アイス作りの難点、それは「カチコチになり、さっぱりしすぎてしまうこと」
市販のアイスは、健康面はさておき実にさまざまな原材料を用いて巧みに人工的なおいしさを作り出しています。
油脂と糖分の組み合わせは最強であり、脳が至福のサインを出すことが知られています。
口溶け、風味、甘さ、柔らかさ、コストなど、あらゆる面で研究しつくされています。
しかし、体に優しい材料、それもヴィーガンでアイスクリームを作るとなると、越えるべき壁がいくつも存在します。
豆乳ベース、豆腐ベース、米粉、酒粕使用、甘味はメープルシロップ、バナナ、甘酒…など、色々な材料を使ったヴィーガンアイスがありますが、
私の中で長い間どうしても克服できなかった問題が2点ありました。
★さっぱりしすぎて濃厚さが足りないので、満足できない。
★凍らせる途中で何度かかき混ぜないと完全にカチカチになって、食べる気が失せてしまう。
どんなに体に優しいもので作ったとしても、食べた人が心から喜んでくれなくては意味がありません。
私事であり5年以上前の話になりますが、甘酒ベースのアイスクリームを作って子どものお友達に出したことがあり、
甘酒が苦手だったらしくものすごい顔で「変な味!」と言われて吐き出されてしまったことが今でもトラウマになっています。
そこで、自己満足ではなくて、体に良くて「誰もがおいしいと感じられるもの」を目指していく重要性をひしひしと感じたのでした。
解決策は、玄米ポンセンとアクアファバ(豆のゆで汁)で作るメレンゲにあった!
これまでヴィーガンアイス作りに挑戦してきて、結局戻ってきたのはポンセンでした。
塩と玄米のみで作られたポンセンは、普段のおやつに、デコレーションケーキのクリームにと、自然食、マクロビ、ヴィーガンの方々にはおなじみの食材だろうと思います。
玄米であることと、塩が少々含まれていることから、これでクリームを作ると生クリームに負けない香ばしいコクのある素朴な味に仕上がります。
その他、メリットとして
・常温でストックしておける。
・普段のおやつにそのまま食べてもOKだし、クリームなどをはさんでもおいしい。
・バースデーケーキなどでポンセンクリーム作りの習慣があれば、手が作り慣れる!
また、ミルミキサーで粉末状にして冷凍保存しておけば、使いたいときにさっと取り出して計量すればいいだけなのでとても作業が楽になります。
【ポンセンクリームの甘味は?】
・メープルシロップやアガベシロップ
・完熟バナナ
・塩煮のりんご
・甘酒
・デーツなどのドライフルーツ
これらはそれぞれに違った特徴になります。
シロップ類を使えばかなり甘くなりますがとろみに欠けます。完熟バナナはやはりバナナの風味が出ます。
塩煮リンゴはクロテッドクリームのような感じもするあっさりした甘味、甘酒は控えめな甘さになります。
今回のアイスはデーツを使用しましたが、
もともとデーツが黒砂糖に似た味わいであり、ポンセンと合わせることでキャラメルに似たコクと香ばしさが生まれます。(私はこれにハマりました)
豆のゆで汁は捨てずに冷凍保存してメレンゲとして活用しよう!
凍らせる途中でかき混ぜなくてもいい
…という大きなメリットがある上に、食べたときの食感を柔らかくする役割を担うのがアクアファバ(豆のゆで汁)です。読者の皆さんは豆料理をする方も多いと思います。
せっかくオーガニックの豆や在来種の貴重な豆をゆでたら、
もったいないのでそのゆで汁も捨てずに使いましょう。
スープや味噌汁に使うのが簡単で手っ取り早いのですが、それだけだと飽きてきます。
ある程度の濃度があれば泡立てて簡単にメレンゲ状にすることができます。
このヴィーガンメレンゲについては、以前IN YOUでもご紹介しました。
★卵白不要!豆のゆで汁で!ケーキにも活用できる簡単 × 万能ふわふわヴィーガンメレンゲの作り方。
ポイントとして、サラサラした煮汁よりもとろりとした煮汁がよいです。スプーンですくってみて、少しとろみを感じるくらいです。サラサラしているようであれば、とろりとなるまで水分を飛ばしてください。
小分けにして冷凍保存もOKです。
大さじ1で卵黄1個、大さじ2で卵白1個、そして大さじ3で卵1個分の代わりとして使えますので、お好みの分量ずつ分けておくと楽です。
使うときは、半分ほど解凍してシャリシャリした状態でホイップすれば、あっという間にメレンゲができあがります。普通の卵白よりもずっと楽です。
ちなみに豆の種類ですが、私は大豆やひよこ豆、レンズ豆のゆで汁で作っています。ちなみに今回使用したのは赤レンズ豆です。
小豆だと渋みが気になるので使用したことはありません。
途中でかき混ぜ不要!ヴィーガンでも大満足、濃厚かつ口当たり柔らかなナッツのセミフレッドの作り方。
「セミフレッド」とは、「半分凍った」という意味のイタリア生まれのアイスケーキのことで、本来は生クリームや卵黄・卵白を使って作られるようです。
一晩凍らせたものを、ナイフで切っていただきます。
玄米ポンセン+ドライデーツで、キャラメルのような濃厚な風味になる上に、刻んだナッツを混ぜ込みますので大満足間違いなし!
しかも機械でガーッと作れるので実質の調理時間はごくわずかです。
アクアファバのメレンゲを混ぜ込んでいますので、うっかりかき混ぜるのを忘れて一晩冷凍してしまっても固くなりません。ナイフでとても楽に切れますし、食感も柔らかくて驚きます!
【材料】
(15センチ四方の金属バット1つ分)・有機玄米ポンセン…粉末の状態で15g
・有機ドライデーツ…50g
・無農薬なたね油…大さじ1
・有機豆乳…150cc
・自然塩…ひとつまみ
・お好みの有機ナッツ(今回はくるみ、アーモンドを使用)…ひとつかみ程度(量はお好みで)
・オーガニックの豆のゆで汁(大豆、ひよこ豆、レンズ豆など。クセのない味のもの)…大さじ1.5
【作り方】
1、ドライデーツはその半分の重量程度の熱湯で十分ふやかし、ナッツ類は刻んでおきます。(写真は倍量になっています)2、ミキサーにポンセンの粉、1のデーツ、なたね油、豆乳、自然塩を入れて撹拌します。
上のような状態になります。
ポンセンの粉が少なめでも、デーツがペースト状になるのでクリームがもったりとします。
必ずこの時点で味見をしてください。塩は気持ち多めに入れると甘さがひきたちます。風味は「塩キャラメル」のような感じになって、これだけでもおいしいです。
これを大きめのボウルに移し、刻んだナッツと合わせて混ぜておきます。
3、アクアファバ(ゆで汁)を泡立てます。冷たい状態でボウルに入れます。
あまりに少ない量なので最初は「大丈夫かな…?」と不安になるのですが、
泡立てて1分ほどでこのようになります。
2分ほどでかなり増えます。
最終的には5分程度で角がピンと立つようになります。
4、2のボウルに3のメレンゲを入れて、ヘラで切るように混ぜ込んでいきます。(泡を消さないように!)
5、4をバットに流し入れて、冷凍庫で冷やし固めます。
アクアファバの量ですが、もっとふわふわさせたいからとむやみに増量すると、濃厚さが薄まってしまいます。ご注意ください。
それから、泡立った時点ですぐに混ぜ込みましょう。時間がたつほど泡が減ってきます。
ココアを入れたら濃厚なチョコセミフレッドに。
これもやみつきになります!
しっかりチョコ味なのに、胃もたれしないすっきり感に驚きます。
【材料】
(15センチ四方の金属バット1つ分)・有機玄米ポンセン…粉末の状態で15~20g
・有機ドライデーツ…50g
・無農薬なたね油…大さじ1
・有機豆乳…150cc
・自然塩…ひとつまみ
・有機ココアパウダー…10g
・有機バニラペースト…小さじ1/2(バニラエクストラクトなどでもOK。分量は調節)
・(お好みで)ラム酒…小さじ1
・オーガニックの豆のゆで汁(大豆、ひよこ豆、レンズ豆など。クセのない味のもの)…大さじ1.5
作り方は、ナッツのセミフレッドとほぼ同じです。
ミキサーには先ほどの5つの材料の他に、ココアパウダーとバニラペースト、ラム酒も一緒に入れて撹拌してください。
ちなみに、セミフレッドにかけてあるチョコペーストは、単に甘酒とココアパウダーと塩少々(分量比は味見しながら決定します)を適量混ぜただけのものです。
ほろ苦さが濃厚なアイスに合っていて、おいしいです。
ヴィーガン仕様でも多くの人をうならせるアイスクリームをどんどん追求しよう!
オーガニックアイスの作り方はこの他にもIN YOUで多数ご紹介中です。
白砂糖・生クリーム不使用。デトックスパワーあり。なめらか豆腐アイスクリームの作り方
砂糖、代替甘味料、卵、生クリームなし!野菜の甘みだけで簡単。なめらか「チョコアイスの作り方」
体を冷やしすぎない!卵なし・乳製品なし。美味しい「ザクロのアイスクリーム」の作り方。
今回お伝えしたアイスケーキは、試行錯誤の甲斐あって家族は非常に喜んでくれました。
ナッツ入りとココア、どちらが好きかと聞いてみたら「どっちも好きで順番つけられない」という嬉しい答えが。
いつも夏になるとアイスを買ってとやかましい子どもたちが、
「これからもこのアイス作ってくれたら、お店のアイス食べたいってもう言わない!」と言ってくれた時はとてもうれしく感じました。
一方的、頭ごなしに市販のアイスを禁止するのではなくて、より自然で円満に回避できた方がいいですよね。
何より、市販のアイスクリームが当たり前だと思っている人たちに
自信を持って出せる体に良いヴィーガンレシピを考えて提供できることは、微力ながら世の中の流れを変えていくことにつながってくると思っています。
ぜひ一度お試しください!
オーガニックアイス作りにオススメの無農薬の油と塩
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