本格派! 旬のソラマメを使った旨辛調味料「豆板醤」の作り方と活用レシピ2選
中華の四川料理に欠かせない調味料の豆板醤が
ソラマメからできている発酵調味料ということを知っていますか?
初夏を代表する野菜であるソラマメ。
収穫して直後からどんどん栄養価が落ちていってしまうため、
3日以内に食べきるのが理想です。
マメ科の植物であるソラマメには植物性たんぱく質の他、
カリウムやマグネシウム、リンなどといったミネラルが豊富です。
これらのミネラルはナトリウム(塩分)の排泄に関与し、
高血圧にも効果があります。(その他の健康効果については後述します)
また、ビタミンB1、B2、Cも含まれているので
疲労回復、風邪の予防、美肌効果が期待できます。
この栄養価の高いそら豆を使った発酵調味料が豆板醤です。
ところが、多くの市販品には下の写真の様に添加物が使われているため、
できれば無添加の豆板醤を手に入れたいものです。
200年以上の歴史を持つ伝統調味料「豆板醤」
豆板醤の発祥は、200年以上も前の中国の四川省です。ソラマメを発酵させて作りますが、本来の豆板醤には意外にも唐辛子を入れません。
そしてソラマメだけで作られたものを「豆板醬」、
唐辛子入りは「豆板辣醤(トウバンラージャン)」と呼んで、区別していました。
ただし現在では、唐辛子入りが一般的になっており、
唐辛子入りのものもそうでないものも区別せず、豆板醤の名前で流通しています。
伝統的な作り方では、まずソラマメを発芽させて皮をむき、蒸さずに麹に漬けて塩を加えます。
これを半年ほど発酵させて、唐辛子などの香辛料を加え、さらに1ヶ月から数年発酵させます。
ただしこれだと完成までに時間がかかってしまうため、現在は蒸したソラマメで麹を作り、
高温で短期間発酵するという製法が主流になっています。
豆板醤の栄養素と健康・美容効果
豆板醤大さじ1杯あたりには食塩が約3.2g含まれているため、ナトリウムの摂取量が必然的に多くなってしまいます。
◆ナトリウムによる健康・美容効果
ナトリウムは必須ミネラルの一つですが、食塩の成分の一つでもあるので、悪者に見られがちです。しかし、体内では血圧の調節や酸の中和、栄養の吸収などで重要な役割を果たしています。
消化されたブドウ糖やアミノ酸に変化した栄養素が小腸から血液中に溶け込む時にナトリウムは活躍します。
ただし、現代人は塩分を摂り過ぎているのも事実ですから、バランスが重要です。
その他にはビタミンEや鉄、マグネシウム、カリウムなども含まれています。
さらに原材料のひとつである唐辛子には赤色色素の
カプサイシンやカプサンチンが含まれます。
◆カプサイシンによる健康・美容効果
カプサイシンは脂肪分解酵素のリパーゼの働きを活性化させる効果を持っています。リパーゼの働きが良くなるとエネルギー代謝が盛んになり、脂肪の燃焼を助けてくれ、
ダイエット効果が得られます。
さらに交感神経を刺激するため、脳への刺激で熱が生み出されます。
血行が良くなり、発汗作用があるので、冷え性や肩こりの解消にも役立ちます。
カプサイシンが持つ辛味のもつもう一つの大きな効果は食欲増進。
舌や胃を刺激するので、通常の調味料よりも食欲が増す傾向にあります。
夏バテや風邪、疲労で食欲がないときに活用するといいでしょう。
◆カプサンチンによる健康・美容効果
カプサンチンの持つ強力な抗酸化作用は、細胞のガン化を誘発するとされる活性酸素や一酸化窒素を除去してくれます。老化を遅らせる効果やがん予防が期待できます。
又、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
善玉コレステロールは体内に溜まった余分なコレステロールを肝臓に運んだり、
血管の壁に溜まったコレステロールを引き出して回収してくれるので動脈硬化の予防につながります。
「豆板醤」に限らず、原材料がはっきりしているのが 手作り調味料ならではのメリットの一つです。
熟成が進むにつれ、辛さの中に旨味やまろやかさがアップ!絶妙な風味を醸し出します。
ソラマメが旬のこの時期にこそ、豆板醤を手作りしてみませんか?
豆板醤の作り方
材料
・有機ソラマメ(薄皮付きの豆の状態で) 200g分・海塩 30g (ソラマメの15〜20%)
・米麹 30g
・有機韓国唐辛子 20g
※辛目にする場合 生の有機唐辛子(鷹の爪) 2、3本
・古い有機豆板醤もしく有機味噌 大さじ2
作り方
1. ソラマメをさやから外し、薄皮を剥きやすいように包丁で切り込みを入れる。2. 柔らかくなるまで蒸す。(目安10分)
3. 粗熱が取れたら、薄皮を剥く。(薄皮はフードプロセッサーで細かくして加えても可)
4. すり鉢やフォークなどで潰す。
5. 潰したソラマメと他の材料を加えてビニール手袋をしてよく揉み合わせる。
6. 清潔な密閉容器に入れて ラップをして重石を乗せる。
又は ジプロック等の保存用バッグに入れて空気をしっかり抜く。
7. 2週間常温で発酵後、涼しい所で保管。
半年後から食べられます。味噌と同じく少しづつ茶色(赤茶色)になります。
*韓国唐辛子のみの場合は辛味が控えめです。国産の唐辛子を加えると刺激が強まります。
*味噌は麹が生きているタイプを使いましょう。
*上の工程5で材料を揉みあわせる時は、素手で行うと手が荒れるので必ず手袋をしましょう。
*半年ほど経過したら、発酵を停めたければ冷蔵庫へ、味の変化を楽しみたい場合は常温放置でもOKです。
キャベツの豆板醤炒めの作り方
下準備
豆板醤以外の調味料を混ぜ合わせておく。(辛味を抑えたい時は豆板醤も混ぜておく)材料
・有機キャベツ 1/2個(約400g)・有機カシューナッツ 20粒程
・有機ピーマン 2個
・有機にんにく 1かけ
・有機糸唐辛子(飾り) 少々
【調味料】
・有機醤油 大さじ2
・有機酒 大さじ1
・有機甜菜糖 小さじ1
・有機豆板醤 大さじ1/2
作り方
1. キャベツは芯のところに包丁で浅くV字の切り目を入れ、堅い部分だけ取り除く。大きく2つに分けて厚みを半分にし、4cm四方くらいの大きさにちぎる。
ピーマンは乱切り、にんにくはみじん切りにする。
2. 中華鍋を強火で熱し、サラダ油大さじ1を入れカシューナッツを炒めて取り出す。
3. 弱火でにんにくを炒め、香りが出てきたら、豆板醤を加えて軽く炒める。
4. キャベツとピーマンを炒める。
5. カシューナッツを戻し、混ぜた調味料を入れて火をさっと通す。
6. お皿に盛り付けて糸唐辛子を飾る。
* ローストしたカシューナッツの場合は2の工程を飛ばしても可。
* 豆板醤を炒めることで辛味と風味が増します。
きゅうりの豆板醤漬の作り方
材料
・有機きゅうり 2〜3本・有機大葉 数枚 (無くても良い)
・有機白胡麻 小さじ1 (無くても良い)
【調味料】
・有機豆板醤 小さじ1
・有機醤油 大さじ1
・有機ごま油 大さじ1/2
・有機酢 大さじ1
下準備
1.野菜を一口大に切り、海塩(分量外)を揉みこんで20分程置く2. 調味料を混ぜ合わせる
作り方
1. 塩揉みした野菜を水洗いし、水気を絞って混ぜた調味料に30分以上漬け込む。2. 皿にも盛り付けて、大葉の千切りや炒った白ゴマを振りかける。
*一晩漬け込むと味がしっかり付きます。
*きゅうり以外には ナス、大根、白菜がおすすめです。
*程よい辛味がおつまみ向きで、食欲を増進してくれます。
又、マヨネーズやめんつゆに豆板醤を少し加えていつもの味に変化を加えて
食欲増進させてメニューにグレードアップしてみてはいかがでしょうか。
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