味噌を正しく選ぶ3つのポイントとお味噌の意外な活用術。3日分の味噌献立をご紹介します。
前回は、日本の伝統食「味噌」が瀕している危機的実情や、「ホンモノ」の良い味噌選びに際するチェックポイントなどをお伝えしました。
あなたが食べている味噌,大丈夫?もしかしたら、健康促進どころか病気の元をになっている可能性も。日本が誇るスーパーフード「味噌」の選び方。
今回は、実践編。
毎日の食卓に、気軽に手軽に、味噌を取り入れる参考情報をお伝えしていきます。皆さまと大切な周りの方が、益々医者要らずに元気な毎日を過ごせますように。
そして、日本の食文化の誇りである味噌が、正しい形でいつまでも存在し続けますように。
味噌に含まれる栄養と、その有効性。
はじめに、味噌を摂り続けると、一体どんな良いことがあるのか、おさらいです。
大豆・米または麦・塩で作られる、味噌。
含まれる栄養価としてはまず、発酵によって多量に形成されるアミノ酸やビタミンが挙げられます。
アミノ酸については、生命維持に不可欠な8種類のアミノ酸全てが含まれています。ビタミンは、B1、B2、B6、B12、E、K、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ピオチン。すごい種類ですね。
他には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、食物繊維など。沢山の種類の栄養価が含まれています。
発酵によってこれら栄養素が消化・吸収されやすくなっている、という点もポイントです。
栄養満点の味噌ですので、期待できる健康効果も、数々とあります。
○ 各種現代病対策・予防
○ 血圧低下作用
○ コレステロール抑制作用
○ 脳卒中、痴呆症、心臓疾患などの生活習慣病の発症抑制
○ 糖尿病の予防対策
○ 骨粗鬆症の予防
などが一般的に言われる効能ですが、
現代人が抱える、諸々の病気のリスクに有効なので積極的に活用したいですよね。
日本のスーパーフードともいわれる、味噌。
大きな健康効果も相まって、どこででも身近に手に入れられる程、市場には製品が豊富に揃っています。
一方で、中には残念ながら、かえって病気の元となり兼ねない製品も存在していることを、前回もお伝えしました。
「安すぎるものには疑問を持て。」
どうしてその値段がついているのか?
目まぐるしい日々の中で、イチイチ考える余力のない方も多いかと思いますが、自分の為に、大切な人の為に、そして社会の未来のためにも。消費者一人一人の、考えようとする意識が非常に大切です。
味噌を正しく選ぶポイントは、3つ。
せっかく味噌を頂くのであれば、その効果を最大限にできるよう、ホンモノの良い味噌を頂きたいですよね。良質な味噌かどうか判断する為の、チェック項目は3つ。
ご家庭の味噌を今一度確認し、次回購入する際の参考になさってみてください。
そのお味噌、大丈夫??
原材料と添加物をチェック!
味噌作りに必要な材料は、大豆・米または麦・塩のみ。
日本の味噌の90%以上もが輸入大豆から作られていますが、遺伝子組み換え作物の混入のほか、残留農薬などが心配です。出所が分かる材料が使われた味噌を、購入したいですね。
最低限でも以下の基準をクリアしたものを使うことをおすすめします。
国産大豆であること
原材料がシンプルであること
そして、たっぷりの塩を加えることによって保存が効くよう出来ている味噌には、本来であれば添加物など必要ないはずです。
原材料表記を見て、本当に無添加なものを選ぶようにしましょう。
なんちゃって味噌にご注意。
醸造方法をチェック!
安い味噌は、人為的に加温して発酵を促す「速醸法」という醸造方法で作られています。これでは麹菌の力も虚弱だろうし、熟成期間が短い為、味噌に旨味が少ない。(→結果、アミノ酸が必要になります。)
自然によって完成された、「天然醸造」の味噌を好ましいです。
生きている味噌をいただこう
加熱されていないかチェック!
味噌のパワーを身体に取り込むためには、人為的に発酵が止められておらず、活きている味噌を頂くことが、重要です。
菌が生き続ける為には、加熱されてはいけません。
既述の無添加(酒精・アルコールは発酵を止める働きがあります)、天然醸造(速醸法の加温によって発酵が止められることがあります)に加え、消費者の手元に渡るまで、
非加熱であるかどうかも、大きなポイントです。
個人的には、3つめの非加熱かどうかを確認することが一番難しいかと思います。
ガスを逃がす空気穴が空いたような製品だと、活きていると判断しやすいのですが、そのような製品はあまり多くありません。
高級スーパーで味噌売り場を見てみたところ、原材料と醸造方法については大方、パッケージから分かりました。但し、非加熱であることが明確な製品は、ありませんでした。
せっかく厳選された材料で出来た味噌でも、加熱されていると効果は激減してしまいます。
せっかくだったら非加熱のものを購入したいですよね。
全てのチェックポイントを明確にクリアする製品は、意外に少ないと感じます。
信頼できるお味噌屋さんから毎度購入するのが、味噌選びの手間や時間も省けて、良いのではないかと思います。
最近食べてみておいしかった本物のお味噌
さて、お味噌の選び方についてはもう大丈夫ですか?
ところで、最近食べてみておいしかったお味噌をご紹介します。
海と山の自然豊かな愛媛県宇和島市で、麦味噌づくり一筋の井伊商店。
昭和33年創業、3代にわたる老舗業者「井伊商店」さんのお味噌です。
井伊商店の麦味噌についてはこちら
麦と塩は香川県産、大豆は富山県産の厳選材料使用。
添加物の使用は一切なし。
自然の成り行きに任せ、じっくり熟成、完成された天然醸造の味噌。
麦味噌というと、関東はじめ東日本では馴染み薄く感じるかもしれません。
使われている麹の量が多いことによる甘みと、豊かな香りが特徴です。
一般的な米味噌同様、お味噌汁などにしても勿論美味しく頂けますし、他バリエーション豊かに楽しめます。
栄養面では、食物繊維、カリウム、ビタミンB1、B2、カルシウムが米味噌より多く含まれています。
鉄分にいたっては、米味噌の3倍量。
妊婦さんはじめ、鉄分不足に陥りやすい女性には特に、魅力的な食材ですよね。
楽しみ方は無限大!食卓での味噌の楽しみ方。
継続的に摂取することが、味噌の健康効果を最大化させる為には大切です。3日間の献立例
〈1日目〉
朝食:ご飯、味噌汁。納豆サラダ、オーガニックの果物昼食:サラダ、グルテンフリーデトックスグリーンパスタ
夕食:玄米ご飯、中華スープ、厚揚げホイコーロー
〈2日目〉
朝食:玄米焼きおにぎり、味噌汁昼食:オーガニックのサラダ、ヴィーガンタコライス
夕食:生野菜サラダ、味噌煮込みうどん
〈3日目〉
朝食:玄米みそパン、スープ、オーガニックの果物昼食:玄米肉味噌チャーハン
夕食:玄米ご飯、豆乳味噌鍋、オーガニック・サラダ
麦味噌って塩辛くないので、そのままパクパク食べられちゃう美味しさ。
こんなふうに、冷蔵庫にある野菜に合わせて食べればドレッシングいらず!
野菜があまり好きでない子供も、ディップすることを楽しみながら、美味しいと食べていました。
一押しの井伊商店の麦味噌も一度、ぜひお試しあれ。
また以前ご紹介した、とっても簡単に出来る、味噌入り常備菜もまとめて作っておけば、いつでも味噌の酵素を摂れますよ。
ピックアップレシピ!味噌パンの作り方。
群馬名物の、味噌パンをご存知でしょうか。味噌といえば、味噌汁だけではありません。
パンにもよく合います。
特に、甘みが美味しい麦味噌はよく合うので、ぜひお試し下さい!
元祖味噌パンの形をアレンジして、ヘルシーで食べ応えが出るようにしてみました。
《材料》2人分
○有機小麦のバゲット・・・2人分
(パンの種類は、有機の米粉パンなどお好みに合わせてチョイスしてください。)
○麦味噌・・・大さじ3
○マヌカハニー・・・大さじ1〜お好みに応じて。
○水・・・大さじ1
《作り方》
1.麦味噌、マヌカハニー、水、を弱火で焦げないように混ぜ合わせる。酵素が死んでしまわぬよう、火にかける時間はなるべく短い方が良い。最大でも2、3分で充分。
2.パンに塗って完成!
火にかけて混ぜ合わせる一手間が面倒であれば、麦味噌とマヌカハニーをそれぞれパンに塗る形でも大丈夫です。
パン食でも、味噌を気軽に美味しく取り入れられるので、和食に飽きてしまった時など、ご活用ください。
終わりに。
一見、味噌といえば思いつくのは味噌汁だけかもしれませんが、楽しめるバリエーションは多様にあります。ぜひ、ホンモノの味噌を食卓に取り入れ、味噌の健康パワーで毎日元気に過ごしましょう!
本日ご紹介した、井伊商店の麦味噌についてはこちらをご確認ください。
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