甘酒✖️味噌のダブル発酵食品で作る伝統万能調味料「くるみ味噌」の作り方と食べ方活用例。
IN YOU読者の皆様、こんにちは。
米国NTI認定栄養コンサルタントの桑村です。
近年、美容と健康にいいと注目されているナッツ「くるみ」
お菓子やパンの材料として、あるいは、お酒のおつまみとして、親しまれてきたくるみは、
いつしか”健康に良い栄養成分を一度に摂取できるスーパーフード”として注目されていますね。
”スーパーフード”と称されていますが、くるみの歴史は古く、紀元前7000年ごろから食用にされており、日本でも縄文時代から食されていたと言われています。
くるみの注目の栄養素と期待される効果について
まず、簡単にくるみの栄養価について、おさらいします。
ナッツ類No.1の含有量を誇る「オメガ3脂肪酸」
オメガ3脂肪酸は、人間の体内では作ることが出来ず、食事から摂取する必要のある「必須脂肪酸」。体内に入ると、DHAやEPAに変換され、血液中の脂質濃度を下げる働きがあります。
適度に摂取することで、中性脂肪や悪玉コレステロールを下げる効果があり、高血圧や動脈硬化などの心血管疾患の予防や改善が期待できます。
薄皮にたっぷり!「ポリフェノール」
ポリフェノールは、活性酸素を抑制する「抗酸化物質」のひとつ。がんや心臓病、脳卒中などの生活習慣病の予防やアンチエイジング効果が期待できます。
ひとつかみのくるみ(約28g)のポリフェノールの量が、赤ワイン1杯以上といわれています。
抗酸化作用、血流促進作用をもつ「ビタミンE」
ビタミンEは、ポリフェノールと同様に、抗酸化作用を持ち、生活習慣病の予防効果が期待されますが、それ以外にも、毛細血管を拡張させて血流を良くする作用を持ち、
血行不良からくる肩こりや頭痛、冷えなどの緩和作用が認められています。
食物繊維と脂質のおかげで、便秘改善。
100g当たり68gの脂質と、100g当たり6.7gの食物繊維を含むくるみ。豊富な脂肪酸は、便を滑らかにして排便時における”潤滑油”のような役割を果たし
食物繊維(主に不溶性食物繊維)は便のかさを増やしたり、蠕動運動をサポートします。
現代人が不足している栄養素「オメガ3脂肪酸」
オメガ3脂肪酸の作用と拮抗する性質を持つ「オメガ6脂肪酸」の取りすぎが問題となっています。オメガ3脂肪酸の代表的な供給源と言えば、亜麻仁油やえごま油、青魚の油など、近年話題になったものばかりですが、
摂取するなら、油のサプリメントなどではなく、なるべく自然の形に近い、ナッツから摂取するのがオススメです。
理想的な脂肪酸バランスを持つくるみ
オメガ6脂肪酸は、オメガ3脂肪酸と同じ必須脂肪酸ですが、過剰摂取によって、バランスを崩すと、アレルギーや炎症を促進したり、血栓を促進するなど悪い影響を与えます。
本来、理想とされる必須脂肪酸の摂取割合は、オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸=1:4ですが、日本の欧米型の食事では、オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸=1:10~40に及ぶ場合もあるのだとか。
ここで、くるみの組成を見てみましょう。
くるみの主成分の7割近くは脂質ですが、
その脂質はオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が1:4と、バランスよく含まれています。
そのため、生活習慣病や肥満を気にされる方、健康意識の高い方は、
オメガ6脂肪酸を多く含む食品(コーン油、ごま油、サラダ油、マヨネーズetc.)を控え、1日の摂取基準を満たす25~30gのくるみの摂取をを習慣付けている方も、いらっしゃることでしょう。
サプリメント感覚で、義務的に、ナッツや、くるみを食べていませんか。
くるみの栄養価は素晴らしいものですが、手軽なサプリメントとして、なんとなく毎日黙々と食べていませんか?
目安であるくるみ30gをカロリー換算すると、約200kcal、おにぎり1個分程度です。
つまり、その視点から見てみると、くるみは、サプリメントというよりは、もはや”食事”。
サプリ感覚で、義務的に食べているとしたら、食事を楽しめていなくてもったいないように思います。
食事を楽しめないこと、食事のレパートリーが少ないこと。
身体の健康だけでなく、心の健康も重視するホリスティック栄養学的に見れば、どちらも、良い食事、健康的な食事とは言えません。
そして、いくらいいいと言われるものであっても、そのまま食べると食べ過ぎてしまうリスクもあります。
海外の人たちは「くるみ」をシリアルやヨーグルトに加えるのが、一般的なようです。
しかし、私は、それらを常食しないので、くるみを料理に生かす知恵がほしいな、と思っていたのです。
そんな折、偶然、くるみ生産量日本一の長野県に行く機会があり、くるみの料理のヒントを得ました。
くるみ生産量日本一の長野県は、平均寿命日本一。
長野県はくるみの生産量が日本一。
日本一の生産量を誇る長野県の名物には、くるみ味噌や、くるみ蕎麦があります。
長野県は、厚生労働省の調査で、男女共に、平均寿命日本一にも輝いたことのある、長寿の県。
(最新の平成27年の調査では、男性2位、女性1位)
もちろんくるみだけが要因とは限りませんが、
古くから、くるみを料理に取り入れてきたことも、無関係ではないかもしれません。
古くから伝わる、長野県の伝統調味料「くるみ味噌」
一般的な「くるみ味噌」は、軽く炒ったくるみを細かくすりつぶし、
味噌、みりん、砂糖と練り合わせて作るそうですが今回は、その「くるみ味噌」のアレンジとして、
みりんと砂糖の代わりに、甘酒を使ったレシピを紹介したいと思います。
甘酒と味噌のW発酵食品で作る!アレンジ無限大な自家製”くるみ味噌”のレシピ
材料
無農薬くるみ・・・30g
無農薬 味噌・・・50g
無農薬 甘酒・・・50cc(お好みで調節してください)
作り方
1.くるみは、フライパンで軽く炒った後、すりこ木で食感が残るくらいにすりつぶす。2.1のフライパンに味噌、甘酒を入れ、弱火で良く練り合わせる。(フツフツさせない、人肌温度で)
3.2がとろっとしてきたら、火を止め、くるみを混ぜ合わせる。
以上です!!とっても簡単ですよね。
栄養素を効率よく摂取するためのポイント!
必要な分だけ作る!
くるみは、炒ることによって、ポリフェノールを増加させるというメリットがあります。
しかし、熱や酸化によって、脂肪が酸敗してしまうというデメリットがあるため、食べる分だけ直前に作るほうが良いです。
香りも、炒りたてが一番美味しいです。
くるみは、食感が残る程度にすりつぶす!
栄養素を効率的に体内へ吸収させるためには、硬い細胞壁を砕き、体内の消化酵素に触れる面積を増やさなくてはいけません。
ですが、細かくすりつぶしすぎると、酸化が早まるというデメリットもあるので、
食感が残る程度に留め、最終的には「良く噛むこと」で栄養素を効果的に取り入れましょう。
質のいい味噌と甘酒を使う!
発酵食品には、腸内の善玉菌を増やして腸の調子を整えたり、悪玉コレステロールを下げ、血液をさらさらにしてくれる効果があり、くるみとの相乗効果が期待できます。くるみは、消化に時間がかかるため、麹菌や消化酵素が生きているものを選び、消化のサポートが出来るように。温めすぎは、NGです。手作りくるみ味噌の食べ合わせ例「納豆+くるみ味噌で、生活習慣予防と便秘改善」
くるみは、不溶性食物繊維を多く含んでいますが、水溶性食物繊維はあまり多くありません。
便秘改善には、不溶性食物繊維と、水溶性食物繊維をバランスよく摂取することが大切。
納豆は、大豆の1.5倍の水溶性食物繊維を含んでいます。
また、納豆は、血栓を溶かす作用が期待されているナットウキナーゼという納豆独自の酵素を持つので抗酸化成分を多く含むくるみとの相乗効果が期待できますね。
他にも、茄子や玉ねぎなどの焼き野菜に添えてみたり、
生のきゅうりや人参などのスティック野菜のディップにしてみたり、ごはんに混ぜ込んで、焼きおにぎりにしてみたり。レパートリーがぐんと広がりますね。
飽き飽きしている方、満足感を感じられず、ついつい食べ過ぎてしまう方へ。
そのまま食べるだけでも、健康・美容効果が期待できるくるみですが、
まずは、第一に、楽しく、美味しく食べてほしい、と願っています。
そして、今回ご紹介させていただいたように、相乗効果が期待される発酵食品や、野菜と組み合わせて、
日々のおかずに、”味のアクセント”や”食感”という楽しみをプラスしてみては、いかがでしょうか。
今回のレシピに使った味噌と甘酒をIN YOU Marketで買ってみよう!
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