発熱や下痢、更年期や肩こりに。漢方 葛根湯の主原料である「くず粉」を使いこなす養生法と活用術。
「風邪は体を丈夫にするチャンス」という考え方
この時期は空気も乾燥していて、風邪をひきやすい時期でもありますよね。
インフルエンザやノロウイルスなどのウイルスにも要注意な時期です。
健康的な生活を送っていく上で、
風邪をひかないように予防することも大切なことですが
実は、「風邪をひいてしまったときにどのように乗り越えるか」ということも同様に大切なことです。
(というかそちらの方が重要かもしれません。)「野口整体」で有名な野口晴哉(はるちか)氏によると、
「風邪は体を丈夫にするチャンス」
だそうで、風邪を自然な形で経過させることで、より丈夫な身体が作られるということです。
風邪をひいたとき、皆さんどのように過ごしてらっしゃいますか?
抗生物質は腸内細菌のバランスの乱れにも影響を与えるということはよく言われますし
(私の家族は必ずと言っていいほど下痢をしてしまします。)
解熱剤は交感神経優位の状態を作り出すと言われていて、自律神経のバランスの乱れにつながります。
特に、子供は血液脳関門が未発達。
子どもの脳は大人よりも薬物の影響を受けやすいということが、
理化学研究所のアカゲザルの実験で明らかになっています。
できる限り薬には頼らず、可能な限り自然な形で元気になりたいものですよね。
今回は
・風邪のひき始め
・お腹を下しているとき
・肩こりがひどいとき
・生理前や更年期、産後などホルモンバランスの乱れからくるの気持ちの乱れ
などに、
お薬の代わりとして使える「くず粉」をご紹介していきます。
お薬の代わりに使える食材は色々とありますがくず粉は保存もきいて、使い勝手も良いので常備しておくことができるのも魅力です。
くず粉は我が家では頼りになる常備薬のような存在。
味に癖もないので子供も喜んで食べてくれますよ。
葛根湯の主原料であるくず粉
くず粉は生薬としても活用されていて、生薬としての名前は葛根。
風邪のひき始めの薬として定番の漢方薬である葛根湯の主原料でもあります。
葛根は、
◎発汗作用
◎喉を潤す作用
◎鎮痛作用
◎解熱作用
◎下痢止め
などの効果があるとして、葛根湯以外にも様々な漢方薬に活用されています。葛の鎮痛作用は、特に首筋の痛みに効果的とされていて
肩こりがひどいときや、肩こりや首筋のこりからくる頭痛などにもおすすめです。
くず湯を作ってみよう
くず粉を使った料理は様々ありますが今回はシンプルなくず湯をご紹介していきます。
くず湯はシンプルなだけに、アレンジもしやすく、不調時にもその効果が感じやすいのでおすすめです。
!注意!片栗粉で代用はできません
くず粉を使ったくず湯のお手軽なレシピとして片栗粉で代用したものをときどき見かけますが当然のことながら全く別物。
(味を楽しむ分には良いと思いますが)
効果を期待するのなら、少々値が張りますが本くず粉で作りましょう。
病院に行ったり、薬を使わずに不調を乗り切れると思えば経済的な面でもプラスなはずです。
合わせ食材を知ってくず粉を使いこなそう
くず湯は様々な食材と合わせることができるのも大きな魅力の一つ。
味の変化が楽しめるので飽きないというだけでなく、
症状によって組み合わせる食材のパワーをプラスすることができます。
組み合わせとしておすすめなのは、
マヌカハニー、生姜、りんご、梅干し、なつめ、練りごまなど。
おすすめの組み合わせ1
くず粉×リンゴ×生姜×マヌカハニー
・風邪のひき始め
・下痢
のような症状があるときにおすすめの組み合わせです。◎リンゴの整腸作用や消炎効果、
◎生姜の発汗作用や鎮痛効果や胃腸の調子を整える効果
◎マヌカハニーの肺を潤し、喉の炎症を沈める効果、抗菌作用
が葛のパワーにプラスされ、とても相性の良い組み合わせです。
体調が悪いときでもぺろりと食べてしまえる、あっさりとした甘味。
お子さんには、水の代わりにストレートのリンゴジュースで作ってあげても◎
おすすめの組み合わせ2
くず粉×なつめ
・生理前や更年期、産後などホルモンバランスの乱れからくるの気持ちの乱れ
・PMSの症状
・なかなか寝付けない
のような症状があるときにはこの組み合わせがおすすめです。なつめも葛と同様、「大棗(たいそう)」という生薬としても利用されているほど薬効の高い食品で
女性特有のホルモンバランスの乱れによる気持ちの乱れなどにも効果的。
また、リラックス効果も高いとされているので、なかなか寝付けない夜にもおすすめです。
使うもの
・刻んだ無農薬なつめ
・水
【作り方】
刻んだなつめを3~5個、水200ccから煮出して作ったなつめ茶を基本のくず湯の水の代わりに作ります。
冷えがある方は生姜と黒糖をプラスのがおすすめです。
(生姜と黒糖は冷えにベストな組み合わせ!)
おすすめの組み合わせ3
くず粉×梅干し
・お酒を飲む機会が多い方
・疲れがたまっているとき
などは梅干しとの組み合わせがおすすめです。葛にはもともと、肝機能を高める効果があると言われていますが、
「三毒を断つ」と言われる梅干しも、肝臓の保護にもってこいの食材なのです。
梅に含まれる有機酸が、肝機能を高めるのに一役買ってくれるのです。
クエン酸もとれるため、疲れがたまっているときも良いですね。
自然なお手当をマスターして
風邪ひき上手になりましょう。
今回ご紹介したくず湯のように
風邪や不調を乗り越える自然なお手当の方法を知っておけば
風邪をひいたときに上手に乗り越えることができ、
身体をより丈夫にすることも期待できます。
自分自身が風邪をひいたときはもちろん、家族が風邪をひいたときも
守ってあげられるお母さんの知恵。
お手当法は色々とありますが、保存も効いて年中常備できるくず粉は本当に便利な存在ですよ。
この冬は、薬箱に一つ本くず粉を常備させてはいかがでしょうか。
皆様のより健康でより楽しい毎日のお役に立てますように。
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