常備すると心強い「基本の佃煮」の作り方3種。砂糖と添加物だらけの市販品よりもシュガーフリーで手作り!日本の伝統料理を復活させよう。
日本の誇れる保存食には、漬け物、乾物など様々なものがありますが、佃煮もその1つですね。
佃煮は江戸の佃島で作られたことから、東京の名産品となっています。
温かいごはんにおいしい佃煮があれば何杯でもおかわりしてしまいますし、
常備してあればサッと食卓に出せて一品増えますし、お弁当にも手間なく入れられて、こんな心強い食べ物があるでしょうか。
決して派手さはありませんが、手軽に食べられる常備菜として、
日本人の食文化を長い間支えてきた大切な食べ物ですので、やはり子々孫々伝えていきたいですね。
まずは、佃煮の歴史をたどってみましょう。
そもそもは、漁民が獲った魚介類のうち売り物にならない小さな魚や貝類を廃棄せずに甘辛く煮て食べていたのが始まりだったといいます。保存もきいたので、不漁の時のために備蓄されていたとも言われています。
「佃煮」という名前からもおわかりの通り江戸の佃島で作られて広まっていったものでしたが、
もとは佃島に住む漁民のほとんどが、摂津国・佃村(今の大阪府西淀川区)の出身であったといいます。
この漁民たちを江戸に呼び寄せたのは徳川家康であり、特別に彼らに漁業権を与えたのです。
これには理由があり、1582年の本能寺の変で織田信長が倒れ、
信長の盟友であった家康は当時わずかな手勢で大阪にいて、自分たちも明智光秀に倒されるかもしれないという窮地に立たされていました。
なんとか大阪から脱出して岡崎城へ戻ろうとしていた時に、家康一行の脱出を助けたのがこの佃村の漁民たちであり、自分たちが不漁の時にそなえて蓄えておいた小魚煮を、道中食として差し出したのです。
以来家康にとって彼らは特別な存在となり、江戸に呼び寄せ彼らを住まわせた場所を「佃島」と名付けたという言い伝えが残っています。
今と違って昔は小魚が豊富にとれたため、保存が効き、栄養があり、安価で簡単に食べられる佃煮はとても重宝されて江戸中に広まり、やがて全国に広まっていきました。
戦時中の非常食としても注目され、1877年の西南戦争のときも政府軍が佃煮業者に大量注文したが間に合わなかったという話や、
日清戦争や日露戦争の頃には大量生産のための設備が整い、施設も増えたために軍用に佃煮がたくさん生産されたという話が残っています。
こうして、戦争のたびに佃煮が一般家庭にもさらに広まっていったとも言われています。
ところが、現在の市販佃煮は添加物にあふれています。
佃煮は、醤油や砂糖、みりんなどの濃い調味液を具に浸透させて煮詰めていくことで保存性を高めていた食品なのですが、
近年では消費者の減塩・薄味嗜好によって添加物を多く使わざるを得ないようです。
上の写真の原材料表示を見て、すぐには「佃煮である」とは判断できないほどさまざまな添加物が使用されています。
添加物や有害物質、加工食品…酸性になりがちな現代人のpHバランスを整える!アルカリ性食品に特化したオーガニックサプリ【単品】
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¥ 11,100 (税込)醤油や醸造酢の原材料は安全?
そもそも醤油や醸造酢の原材料にどのようなものが使われているかが不明です。
添加物が入っていたり、遺伝子組み換え食品が使われていてもわかりません。
その害はもはや言う必要もない?砂糖、水あめ、還元水あめ
砂糖の害はもはや言わずもがなですが、工業的に大量生産された水あめは極度に精製されているものであり、
原材料となるトウモロコシも遺伝子組換えである可能性があります。還元水あめは「糖アルコール」の一種であり、
水素添加という方法で作られたものでその安全性は保証されていません。
こちらの記事も参照してください。
昔ながらの「水あめ」という食品には、凄い効用があるのに精製することで台無しどころか危険食品に!水あめとは別物の「還元水あめ」は特に注意を!
また、甘味料として高AGEs(終末糖化産物)、遺伝子組み換え食品から作られている可能性の高い「ぶどう糖果糖液糖」が使用されるケースもよくあります。
特に気をつけたい!どこにでも使われているアミノ酸液(たんぱく加水分解物)
アミノ酸液、あるいはたんぱく加水分解物も、多くの市販佃煮に使用されています。
佃煮だけでなく、市販の多くの加工食品や外食チェーン店で出されるものにも含まれています。
旨みを調節するために使われるもので、製造過程で逃げてしまう風味を補ったり、消費者に好まれる一定の味にすることができます。
通常「うまみを出す」とは、家庭でダシを取ったり、ラーメン屋で豚骨や鶏ガラをじっくり煮込んだりする「熱水分解」がまっとうな方法ですが、低コストで大量生産したければこれは時間もコストもかかって非効率です。
某大手食品メーカーのサイトによると、たんぱく加水分解物について
「大豆、とうもろこし、小麦などの植物性タンパク質や、乳タンパクなどの動物性タンパク質を、酸や酵素で加水分解して作られます。
タンパク質を加水分解すると、アミノ酸とアミノ酸の間のペプチド結合が切れて、アミノ酸やアミノ酸が数個から数十個つながったペプチドになります。
アミノ酸やペプチドにはうま味やこく味を持つものがあり、グルタミン酸はうま味を持つ代表的なアミノ酸です。
タンパク加水分解物は、食品の味を引き立てる機能があり、様々な加工食品に使われています。」
と記載されてありますが、実態は、
肉や魚、大豆などの加工で残ったものを、塩酸で加水分解してアミノ酸を得る
という方法がほとんどです。処理の過程で、たんぱく質に含まれるグリセリンと塩酸の化学反応によって「クロロプロパノール」という発がん性のある物質が生成されます。
製造過程で残留値が検査されているとはいえ、実際に国の調査で一部の醤油に高濃度のクロロプロパノールが検出されたこともありますので安心とは言い切れません。
原材料も不明瞭であり、遺伝子組換え食品が使用されている可能性は排除できません。
また、生成されるグルタミン酸そのものも問題があると言われています。
こちらの記事も参照してください。
「アミノ酸等」と「アミノ酸」は全く違います。遺伝子組み換え技術を用いた菌からできた味覚を狂わせる化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)とは、やっぱり完全に縁を切ったほうがいい本当の理由。
他にも佃煮にはこのような添加物が使用されることがよくあります。
・ソルビン酸カリウム
微生物の増殖を抑え保存性を高めるのに使われます。遺伝子を突然変異させてがんの発生リスクを高める、あるいは他の食品との食べ合わせで発がん物質に変化する可能性が指摘されています。・着色料
・香料
もう挙げればキリがないほどあり、もはや食べ物ではなく工業製品と化しています。
日本が誇る伝統的な食べ物が、このように添加物だらけで一体何なのかわからないほどにまで変わり果てているのは、本当に悲しいことです。
低コストで大量生産、大量販売できればそれでいいのでしょうか?
食べる人の健康への配慮はどこへ行ったのでしょうか。
やはり佃煮も手作りがおすすめ!甘酒を使って「ちゃんと甘辛」の佃煮を作ってみましょう。
添加物フリーの佃煮を買うこともいいと思いますが、日常的に食べるなら手作りがおすすめです。おそらくダシを取るのに昆布を使っている方も多いと思いますので。
今のトレンドはどうなのかわかりませんが、私が菜食に移行した8年前あたりに目にした
マクロビオティック・自然食の佃煮のレシピは醤油オンリーの味付けで作るものばかりでした。
昆布や干ししいたけなどに水としょうゆを加えて煮る、という非常にシンプルなもので、
試作してみると「しょっぱい…」という印象しかありませんでした。明らかにごはんの進む味とは言い難いのです。
せっかく品質のいい醤油を使っても、煮詰めてしまえばただしょっぱいだけの味になり、
正直毎日ダシに使った昆布の残りをためてはせっせと醤油オンリー佃煮にリメイクする気にはなれませんでした。
やはり日本人なら佃煮に甘さやまろやかさがほしいところです。
今回も甘酒を使って、まろやかできちんと甘辛い佃煮を3種類ご紹介します。
基本の昆布佃煮(ごま入り)
【材料】…作りやすい分量
・ダシを取った後の昆布…100g
・有機しょうゆ…大さじ2(お好みで増減してください)
・農薬不使用原材料の甘酒…大さじ3(お好みで増減してください)
・梅酢(なければ有機酢)…小さじ1/2
・有機いりごま…大さじ2
【作り方】1、昆布を1センチ四方に切ります。
2、鍋に1の昆布と甘酒を入れて中火で混ぜながら1分ほど煮ます。
3、しょうゆを入れて混ぜ、水分を飛ばします。
4、しっかり水分が飛んだら梅酢を混ぜ、最後にいりごまを混ぜて火を止めます。
仕上げに梅酢(あるいは有機酢)を少し入れると、味がキリッと引き締まります。
酸っぱくなるわけではないので、ぜひ入れてみてくださいね!
おつまみにもおすすめしたい!きのこの佃煮
これは一押しです。おいしいので、一度にたくさん作ってみてください。
普段めったにお酒を飲まない夫がこれを一口食べて、「これおつまみにいいね!たまには飲もうかなぁ。何かお酒買っといて。」と言ったので驚きでした。
【材料】…作りやすい分量
・きのこ(今回はひらたけ)…2パック
・農薬不使用原材料の甘酒…大さじ3(お好みで増減してください)
・有機しょうゆ…大さじ2(お好みで増減してください)
・梅酢(なければ有機酢)…小さじ1
※きのこは加熱によってかなりかさが減りますので、しょうゆの入れすぎにはご注意ください!【作り方】
1、きのこの石づきを取ってほぐします。
2、鍋に1のきのこと甘酒を入れて中火で混ぜながら1分ほど煮ます。
3、しょうゆを入れて混ぜ、水分を飛ばします。
4、しっかり水分が飛んだら梅酢を混ぜて火を止めます。
ごはんが進む組み合わせ!ごぼうと干ししいたけの佃煮
きんぴらごぼうに飽きたら作ってみて下さい。
ごぼうを蒸してから作るので柔らかくなり、干し椎茸の旨みや甘みと合わさって子どもも食べやすくなります。
【材料】…作りやすい分量
・有機ごぼう…1本
・有機干ししいたけ…乾燥状態で10g(水で戻して食べやすく切っておきます)
・有機しょうゆ…大さじ4(お好みで増減してください)
・農薬不使用原材料の甘酒…大さじ4(お好みで増減してください)
・梅酢(なければ有機酢)…小さじ1/2
【作り方】1、ごぼうは表面をよく洗ってささがきにします。
2、鍋にごぼうを入れて水少々を入れて蓋をし、柔らかくなるまで蒸します。
3、2に干し椎茸と甘酒を入れて、中火で混ぜながら1分ほど煮ます。
4、3にしょうゆを入れて混ぜ、水分を飛ばします。
5、しっかり水分が飛んだら梅酢を混ぜて火を止めます。
佃煮とお漬物があれば、お弁当作りも心がグッと楽になります!
いつも佃煮があることが当たり前の生活になれば、子どもがいてもそのうち慣れて食べてくれるようになります。
旬の安心な野菜のお漬物があればなおよし、です。
お弁当を作るときでも、面倒なことはまったくなし!
ごはんと佃煮とお漬物。
ベースはできているのですから、気楽なものです。
あとは昨夜の残り物や常備菜なんかを適当に詰めて下さい。
コロッケを余分に作っておくとか、厚揚げの味噌炒めとか。
日々のお弁当をつくるのに、忙しい朝はごちゃごちゃと調理なんかしてはいけません。
おかずの加熱程度にとどめて、上手に手を抜きましょう(笑)佃煮は心強い味方になってくれます。
日本の誇れる食べ物、安心でおいしい佃煮を食卓に復活させよう!
現在巷で販売されているほとんどの佃煮も、他の加工食品同様にまるで工業製品のようになってしまいました。本来の佃煮は、一度作ればしばらく保存が効き、手軽に食べられ、ミネラルや食物繊維などのちょこっと栄養補給にとても役立つもの。
ぜひ多くの人の食卓に復活させていただきたいと思います。
ごはんのお供に、お弁当に、お豆腐のトッピングに、そうめんの具に、さまざまに活用して食べてみて下さいね!
このレシピでも使える美味しい醤油
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化学調味料、保存料を一切使わず、ひとつひとつの原料に徹底的にこだわった無添加の醤油。
北海道産の有機大豆と有機小麦を丸ごと使い、自家製の麹を使って自ら醸す伝統製法でゆっくりと熟成されています。
国産原料を使った有機の醤油は、日本では10社程度しかありません。
中でも、この醤油は蔵にすみつく微生物の力を借り、温度調整などせず、四季の温度そのままに、長期間発酵、熟成させる伝統製法。
天井も壁も床も地元の杉を敷き詰めているから微生物の力が最大限に発揮できる環境で作られています。
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