小さな粒に秘められた驚異のごまパワー!白練りゴマを使ったカンタン胡麻豆腐の作り方。意外な白ごま・黒ごま使い回し大量消費レシピ
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植物性食品の中でもトップレベルの栄養価が期待できる”ごま”
①『まごわやさしい』
最近、よく目にしたり耳にするので、皆さんもご存じだと思います。医学博士・吉村裕之先生が提唱しているバランスの良い食事の取り方として、
食材の頭文字を語呂合わせにした覚え方です。
ビタミン・ミネラル・たんぱく質・食物繊維といった、
バランスの取れた栄養素を含む食材の代表格が、正に『ま・ご・わ・や・さ・し・い』なのです。
「ま=まめ(大豆をはじめとしたと豆類と納豆・味噌・醤油・豆腐など大豆の加工食品)」
「ご=ごま」
「わ=わかめ(海藻類)」
「や=やさい」
「さ=さかな」
「し=しいたけ(きのこ類)」
「い=いも」
ご覧いただいてわかるように、どれも、私たち日本人が昔から日常的に食べてきた食材ばかりです。
近年の栄養学や予防医学の研究によって、
生活習慣病予防や皮膚や粘膜を健康の保つアンチエイジング、
老化の原因となる活性酸素を防ぐ抗酸化作用や疲労回復などが期待できると知って、
これら食材を、かなり意識して毎日の食卓に取り入れているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、毎日必ず何を何グラム取らなければとストイックになり過ぎるとなかなか続かないものです。
自分の身体の声に耳を傾け、あるいは、家族の健康状態に心を配りながら、その時々でバランスを取りつつ、
いろんな食材を上手にとることが料理の作り手の腕の見せ所ではないでしょうか。
この『まごわやさしい』食材の中で、私の注目食材は”ごま”です!!
例えば、トレンディドラマの主役にはなれないけれど、脇にいて常に存在感を現わし、
ドラマ全体をキュッと締めてくれるようなごまかしのない味のある役者さんってとこでしょうか!?
”ごま”が、唯一主役を務められるのは胡麻豆腐だけ。
でも、和え物にしたり、煮ものだしに加えたり、揚げ物の衣、たれ・つゆ・ソース・菓子・スイーツ・・・
とオールマイティにどんな役もこなせて、決して期待を裏切らない。
いつも安定感のある名脇役のような貫禄すら感じます。
そんな”ごま”の小さな粒に秘められた驚異のパワーをクローズアップします。
②一体”ごま”にはどんな驚きのパワーがあるの!?
ごまと聞いて私がまず連想するのは精進料理です。
精進料理に胡麻は絶対と言っていいほど欠かすことのできない食材です。
長きに渡って、厳しい修行をするお坊さん達の大切な栄養源となってきました。
仏教の世界以外にも、〇〇道とつく日本の武道の世界では「精進致します」とか
「日々精進」という言葉をよく聞きますが、この精進って何!?
・雑念を払い、仏道修行に専心すること。
・一定の期間行いを慎み、身を清めること。
・肉食を断って粗食(野菜、根菜、海藻類)をすること。
・一つのことに精神を集中して励むこと。一生懸命に努力すること。
典座(てんぞ)という言葉を聞かれたことはありませんか!?
禅宗寺院で修行僧の食事や仏さまへの
お供えの膳を担当する炊事係と言ってしまえば軽々しく聞こえてしまいますが、
道元禅師の教えの中に「典座教訓」があります。
禅寺の料理係の作法や心構えを説き、献立の立て方、お米のとぎ方、野菜の扱い方、
調理と味付の方法に至るまで、その職責の重要さが詳しく収められています。
つまり、食材の尊い命を丸ごといただくことに感謝して、不十分な食材でも粗末に扱わず、
最善を尽くして料理をするのも純粋な仏道修行であるというものです。
お茶の懐石料理もここからうまれました。
この精進の精神は、食養やマクロビオティックにも相通じるものがあるのでしょうね。
肉食を断った修行僧にとって、ごまは肉や魚に代わる栄養源だったと考えられます。
その為、小さなごま1粒1粒を大切に扱い、毎食の食事の中に工夫して取り入れられてきたのでしょう。
皆さんもご存じのように、ごまの種類は大きく分けると、白ごま・黒ごま・金ごま3種類です。
なんとごまの成分の50%が油分で、
20%がタンパク質、残りの30%がビタミン・ミネラル・食物繊維です。
きな粉などの大豆食品やピーナッツと並び、植物性食品の中でも栄養価のバランスはトップクラスなのです。
ごまの有効成分は?と聞かれて、
多くの人はまずセサミンという言葉が頭に浮かぶのではないでしょうか。
そのセサミンが含まれているのが、
■ゴマリグナン
ごまの栄養パワーは何といってもゴマ特有の成分「ゴマリグナン」にあります。
強い抗酸化作用のあるセサミンやセサミノールといった成分が、
動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールの増加を抑制してくれたり、
アンチエイジング効果や肝臓で脂肪の分解を促進して
脂肪を燃焼しやすくする働きもわかってきたんだそうです。
ダイエットの効果も期待できそうですね。
■不飽和脂肪酸
ごまには、不飽和脂肪酸である「リノール酸」や「リノレン酸」がたっぷりと含まれています。
リノール酸は、細胞膜を作る材料で、血中の悪玉コレステロールを溶かして排出する作用があります。
この必須脂肪酸は体内で合成することができない為、食品から摂らなければなりません。
でも、ごまの50%はこの「リノール酸」や「リノレン酸」を含む脂肪分ですので、
毎日続けることで生活習慣病予防も期待できそうです。
■タンパク質
ごまの皮の部分に多く含まれている良質なたんぱく質は、100g中20gと肉や魚並みです。
人体に必要不可欠な必須アミノ酸20種類のうちなんと8種類を含んでいます。
■カルシウム・鉄などのミネラル
ごまには、日本人に不足しやすいカルシウムや鉄などのミネラルも豊富に含まれています。
加齢と共に減ってくるカルシウムをごまでしっかり摂って
骨折のリスクを減らし骨粗しょう症予防と、イライラを解消しましょう。
主に皮の部分に多く含まれていて、牛乳の10倍以上の含有量だそうです。
また、ごまの鉄分で女性に多く見られる貧血症も撃退しましょう。
■食物繊維
ごまの食物繊維は「不溶性食物繊維」が多いため、
水を吸って腸を刺激してくれるので、女性の大敵、便秘予防に効果的です。
そんな”ごま”の栄養価を最も効率よくとるには・・・
”ごま”は擦るもの!?
昔から、「ごまかし」・「ごまをする」とごまにまつわる言葉には、良い意味で使われる事がないのは残念ですが、精進料理の世界では「ごますり」は最も尊い修行であり、これが基本中の基本です。
毎朝正座して、心を鎮めてすり鉢に向き合うといいます。
そして、その日の料理に合わせて、いりごまはすりごまから練りごまへとする段階毎に形を変えていきます。
ごまはもともと固い表皮に覆われています。
炒ることで食べやすくなりますが、それでも消化されにくいのです。
奥の臼歯でよ~く噛んですりつぶしてやることが必要です。
でも、小さすぎて難しいという方には、すりごま・ねりごまがお薦めです。包丁でたたくという手もあります。
料理の直前、或は、食べる直前に「ごまをする」と香りや風味もぐ~ンと良くなって、
食欲が亢進して酸化も防げます。
体に良いからといって取り過ぎないことも大切
体に良いと言われると、集中的にたくさん摂ると
効果も早く得られると単純に考えがちですが、決してそういうものではありません。
昔から「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」=物事をやりすぎることは、足りないことと同じようによくないと言います。
なんでも、ほどほどが丁度よいってことです。
1日の摂取量の目安は10~15gとか3000粒(=約9g位)などと言われますが、
毎日地道にコツコツ続けることが大切です。多少多い日少ない日があっても一喜一憂せず気にしない気にしない!!
このおおらかさも続ける秘訣です。
私たち日本人の食卓になじみ深い”ごま”の自給率が今危ない
エチオピア・ミャンマー・エジプト・パラグアイ・グアテマラ・エチオピア・トルコ・ホンジュラス・・・。
これ、何の産地だか分かりますか!?
実は、ごまなんです!!
ごまを買う時に産地表示を気にされたことはありますか!?
今やごまの99・9%は輸入に頼っているのです。
自給率なんと0.1%!ごま粒並み。
背景には、収穫にとても手間が掛かってしまうので人手や採算が合わないなどの理由で作られなくなったらしいのですが、
その一方で、今こそ国産ごま作りをやろうと立ち上がってくださっている動きもあちこちであります。
その事を知った上で、ごまをいただく。
ごまを味わう。あなたは何を思うのでしょうか!?何も思わないのでしょうか!?
皆さんの食卓が、料理を囲んでたわいもない楽しい会話で弾む日もあれば、
時には考える場・意見交換の場になってもいいのではないでしょうか。
我が家のリピート率NO.1、簡単!美味しい!ヘルシー!ごま料理をご紹介します
では、いよいよごまを使っての実践です。白ごまペーストを使って
簡単胡麻豆腐!の作り方
材料
・有機白ごまペースト・・・50g・本葛粉・・・50g
・海塩・・・小さじ1/2強
・水・・・2カップ
お好みで
・わさび
・有機醤油
or
・無農薬 味噌
・無農薬 甘酒
・有機みりん
・有機すりごま
作り方
ボールに本葛粉と水3カップのうちの1カップを入れてよく溶かし混ぜる。ざるで濾して鍋に移す。1に、残りの水2カップと白ごまペーストと海塩を入れて中火にかけ、ヘラでたえず混ぜる。
2が、沸騰して来たら少し火を弱め、ねっとりするまで15分程練り混ぜる。
水で濡らした流し缶に流し入れ、濡らしたキッチンペーパーを密着させ、常温or水を張った容器の中につけて冷やし固める。
固まったら切り分け、器に盛って、わさびと醤油や味噌・甘酒・みりん・すりごまを合わせたタレでお召し上がりください。
黒ごまで、火を使わない簡単常備菜!の作り方
材料
・有機切干大根・・・30g・有機人参・・・40g
・有機黒ゴマ・・・小さじ2
・手作り豆乳マヨネーズ・・・大さじ2.5
(有機無調整豆乳100㏄・無農薬菜種油80㏄・有機米酢大さじ1・有機梅酢小さじ1・有機きな粉大さじ1・無農薬白味噌小さじ1/2・海塩0.5g・昆布粉0.5g)
・クミンパウダー・・・少々
・海塩・・・適量
作り方
切干大根はキッチンバサミで適当にカットし、水で洗ってバットにひろげ、大さじ2程の少量の水で時々返しながら戻す。(ほぼ絞らなくても良い状態になるはず)
人参は斜め切りスライスにし、それを千切りにして、少量の海塩をふっておく。
手作り豆乳マヨネーズの材料をフードプロセッサーに入れて混ぜ合わせる
ボールに1の軽く絞った切干大根と2の軽く絞った人参と
3の手作り豆乳マヨネーズ・黒ごま・クミンパウダーを加え混ぜて、味の調整で必要なら海塩を加える。
白ごまとおからパウダーでサクサク
薄焼き&ボールクッキー!の作り方
材料
・有機白ごまor黒ごま(勿論、すりごまでもOK)・・・15g★有機おからパウダー・・・20g
★有機地粉・・・40g
★有機きな粉・・・10g
★有機きび糖・・・大さじ2
★塩・・・少々
・無農薬菜種油・・・大さじ3
・有機無調整豆乳・・・大さじ1
作り方
★の材料をボールに入れて、ダマの残らないようによ~く混ぜ合わせる。1に菜種油と有機無調整豆乳を加えて、さっくりと混ぜ合わせ、
最後に白ごま(or黒ごま)を指でひねりながら加え混ぜる。
天板2枚にオーブンシートをしいて、2のクッキー種を直径1.5センチほどのボールにし
(丸めるというよりは手のひらの中で握り固める感じ)、並べていく。
薄焼きにする方の天板は、間隔を広めにとりながら並べる。オーブンの予熱を180度にセットする。
薄焼きクッキーの方の天板にラップをかけて、
底が平らで重みのある耐熱皿などで上から均等に押してクッキー種を薄くしていく。
オーブンの上段にボール状のクッキー種の天板をを、
下段に薄焼きクッキー種の天板をセットし、薄焼きは18分、ボール状は20分焼く。
焼きあがったら網にのせて冷ます。
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