忙しい毎日でも2ステップでお出汁を取る簡単な方法『水出汁』のやり方|疲労回復成分たっぷり・肥満防止にも、出汁を取り入れよう
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顆粒だしやインスタントだしは添加物や化学調味料だらけ。体に悪いのはわかっているけれど、お出汁をいちいち取るのは大変!
IN YOUをご覧の皆さまは、顆粒だしやインスタントだしの弊害はご存じのことと思います。
筆者も顆粒だしで育った身ですが、自分でお台所を持つようになり、
素材から取った本物のお出汁を取るようになってからは、
少しでも顆粒だしや化学調味料を使った食べ物は味でわかります。
あんなに食べていたのに不思議と美味しいとも感じませんし、
体が拒否していることがわかります。
とは言え、忙しい毎日の中では、いちいちお出汁を取るのも一苦労という方もいらっしゃるでしょう。
今回はそんな皆さまにおすすめしたい、
簡単にお出汁を取る方法・“水だし”をご紹介させて頂きます。
そもそも本物の素材から取ったお出汁、何が良いの?
本物の素材から取ったお出汁とは、
鰹節・煮干し・昆布・干ししいたけなど食材を煮出すなどして取ったお出汁を指します。
お出汁には“うま味”が豊富に含まれ、和食・日本の食卓には欠かせない存在です。
私たち日本人は、この“うま味”を感じる能力が、
他の人種に比べて卓越していると言われています。
“うま味”は基本の五味(塩味・甘味・酸味・苦味・うま味)のひとつで、
1908年にだし昆布からうま味成分である“グルタミン酸ナトリウム”という成分が日本の教授により発見され、
その後、鰹節の“イノシン酸”、しいたけの“グアニル酸”、と次々にうま味の正体が明らかになりました。
(この発見から、健康のためには避けるべき化学調味料も開発されていくわけですが、それについては後述します。)
お出汁にはうま味があり、また他の食材の味を引き立てる役目もあるため、
余計な塩分や糖分を減らすことが出来ます。
また、美肌や疲労回復に良いとされるアミノ酸も豊富に含まれます。
ただし、それは本物の素材から取ったお出汁であることが条件です。
鰹節・煮干し・昆布・干ししいたけなど食材そのものを、煮出すなどして取ったお出汁が本来の姿です。
私たちのおばあちゃんたちが子どもの頃には当たり前だったお台所の風景です。
(時代柄、鰹節で取るお出汁などは高級品だったようですが…)
それに引き換え、顆粒だしは本物のお出汁とは似ても似つかないただの化学物質。
アミノ酸といっても、顆粒だしの裏面や、固形スープ、スナック菓子などに含まれる
『調味料(アミノ酸)』とは別物。アミノ酸だから、体に良いと思ったら大間違いです。
お出汁は天然素材だからこそ意味があります。
その証拠に、上記、化学調味料としてのアミノ酸は、
味の物足りなさを補うため、食塩・砂糖など他さまざまなものが加えられます。
塩分・糖分の摂り過ぎにも繋がります。
「安く、大量に、便利、一定の品質で」を実現するための企業努力とも言えますが、
消費者としては安いからと言って、こうしたものをわざわざお金を払って体に入れることに対して、思慮深くなるべきです。
最初から、素材一本勝負のお出汁を使う方がずっと良いのです。
お食事とは、食材の生命を頂くこと・それをエネルギーに換えることです。
それに対して、化学調味料は食材の原形とはあまりにもかけ離れた不自然な粉でしかなく、
お食事の在り方として好ましいとは思えません。
忙しい現代人向き。選択肢を広げる“水だし”
とは言え、忙しい現代人。
いちからお出汁を取るのが、ストレスになる日もあるでしょう。
慣れてしまえば、なんてことはないのですが、それにしてもこのひと手間を減らせたらどんなに楽なことか!
かつての私もそう考えていました。
出社前にバタバタと昆布を水に浸し、帰宅後、急いで出汁を取っていました。
だんだん大変になり、今度はまとめて2~3日分作るようにするも、煮物などの和食を好むこともあり、
毎日の自炊・お弁当にと使っていればすぐになくなってしまう…
というわけでお出汁との付き合い方をどうすべきかを試行錯誤してきました。
そんな忙しい現代人にこそおすすめしたいのが、“水だし”です。
素材(昆布・煮干しなど)と、保存容器(夏に麦茶を作るお茶ポットなど)さえあればOK。
容器に素材を入れ、お水を注ぎ、冷蔵庫に一晩おくだけで、簡単に美味しいお出汁が取れます。
今回は基本の水だしのお出汁の取り方をご紹介させて頂きますが、
お好みで配合・調整してそれぞれに楽しんでみることをおすすめします。
お気に入りの配合を見つけるのも、また楽しいものです。
昆布と煮干しの混合出汁の水だしの作り方
材料
煮干し …10g昆布 …10g
ミネラルウォーター …1L
作り方
➀保存容器(麦茶など用のお茶ポット)に煮干し・昆布を入れる。
➁分量の水を加え、冷蔵庫に一晩おくだけで完成。
内臓と頭を取るとより繊細なお出汁が取れますが、水だしの場合は取らなくても煮干し特有の臭みは気になりません。
干ししいたけ出汁の水出しの作り方
材料
干ししいたけ …20g(3~4個)ミネラルウォーター …1L
作り方
➀保存容器(麦茶など用のお茶ポット)に干ししいたけを入れる。
➁分量の水を加え、冷蔵庫に一晩おくだけで完成。
保存方法・保存期間:冷蔵庫で3~5日間保存が可能です。
氷用のキューブ型に冷凍すれば、1か月程度保存が可能です。これは水だしに限らず便利な方法です。
以下のポイントを踏まえながら、お好みに合わせて水だしを楽しんでみて下さい。
<ポイント>
・煮干しの水出しは、嫌われがちな臭みが抽出されず最適。・かつお節は80~90℃で最も風味や味が抽出されるため、水出しには不向き。
・昆布の水出しはえぐみが抽出されないことがそのメリット。さっぱりとした味わいになる。
・しいたけは高温では味が出にくいため、水出し向き。
水だしでお料理のストレスが軽減。「~はダメ」「~ねばならない」ではなく、より心地よい選択をする意識が大事。
水だしという方法を知ってから、お出汁との付き合いにおいて、各段に肩の力が抜けたように思います。
便利さそのもの以上に、お料理のストレスが減ったことでの心理的なメリットが私にとっては大きかったです。
だって、何のために健康でありたいか?と言えば、心地よく生きるためだと思うのです。
健康・安全を追い求めるばかり、窮屈さを感じては、本末転倒。
日本の食事情は決して安全とは言えず、私たち消費者が積極的に知るべきことはたくさんあります。
しかし、「~はダメ」「~ねばならない」のルールに、苦しくなってしまっている方がいらっしゃったら、ぜひこの水だしを活用してもらいたいです。
出来ることから少しずつ変えていきましょう。
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