【温活レシピ】オーガニック大国・キューバ生まれ! 冬にぴったりの温性食品「黒豆」の洋食レシピ4選
IN YOUジャーナル読者の皆様、こんにちは。
今年は例年に比べて温かい日が日が続いていましたが、
ようやく気温が下がり、冬らしくなってきましたね。
そこで今回は、寒い季節にぴったりの、
黒豆を使ったレシピをご紹介したいと思います。
黒豆は、東洋医学では陽性の食べ物で
体を温める効果があると言われています。
ですが、「黒豆は体にいいとわかっているけれど、
頻繁に食べるとなると飽きがきそう…」というお悩みをお持ちの方も
多いのではないでしょうか?
実は私もそう思っているひとりでした。
そんな中、現代のオーガニック大国のひとつであるキューバの、
黒豆のレシピを知ったのです。
日本では食べ方がバリエーションが少ない黒豆ですが、
キューバでは日常的に食べられ、バリエーションも豊富です。
レシピについてご紹介する前に、キューバとキューバ料理について
少しだけ説明させていただきましょう。
知る人ぞ知る、オーガニック大国・キューバ
キューバは、「オーガニックを積極的に推進している国」と聞いて
真っ先にイメージが浮かぶ国ではないかもしれませんが、
実はキューバではかなり以前からオーガニック(有機)農業が盛んに行われています。
キューバ革命の後、アメリカによって経済制裁が行われたキューバでは、
あらゆる化学肥料や化学的土壌改良材、トラクターなどといった
最先端の農業用資材を手に入れることが困難になりました。
それでキューバの人々は、食糧自給率を上げる為、
否応なく国を挙げて努力することになりました。
バクテリアなどの研究を独自に重ねて、
完全な有機肥料を開発した人もいたといいます。
そして、キューバでは100%オーガニックな野菜生産が自然と増えていき、
現在の世界的なオーガニック推進の気運の高まりもある中で、
〝オーガニック先進国〟として注目を浴びているのです。
キューバ料理の特徴について
今回ご紹介する黒豆料理はキューバを含む中南米ではポピュラーな食べ物のようで、
ブラジルでもキューバでも毎日のように食べられている“国民食”だそうです。
ですが、ブラジルとキューバの黒豆料理には違いがあります。
・ブラジルでは豆の煮込み料理のことをフェイジョンと呼び、
フェイジョンにはカリオカ豆という茶色い豆が使われ、
ベーコンを入れるのが一般的です。
・ブラジルではフェイジョンの進化形とでも言うべきフェイジョアーダという料理に
黒豆が使われますが、これにも必ず豚肉やチョリソーがたっぷりと入っています。
・キューバで食べられている「フリホーレス・ネグロス(下記で紹介)」に
使われているのは黒豆(主に黒インゲン豆)で、
トラディショナルなフリホーレス・ネグロスには肉やベーコンは一切入れません。
・キューバ料理の「フリホーレス・ネグロス」の味付けは、
みじん切りにしたタマネギ、パプリカ、ニンニクと、塩・コショウ、
そしてキューバの三種の神器的スパイス、クミン・オレガノ・ローリエのみ。
家庭によって他の調味料を足すこともあるそうですが、
その時でもクミン・オレガノ・ローリエは欠かせないそうです。
キューバ風の料理を作りたい時、この3種類のスパイスを覚えておくと便利ですね。
それでは、キューバで日常的に食べられているという、
黒豆を使ったレシピを早速ご紹介していきましょう。
「黒豆とジャガイモのキューバ風スープ」の作り方
スペイン語で、potaje de frijoles negros(ポタヘ・デ・フリホーレス・ネグロス)
という名前の、見た目はお汁粉に似たスープです。
味わいはもちろん甘いわけではなく、塩味のおかずスープといった感じ。
お米によく合います。
ジャガイモを加えて栄養価を高め、寒い日にほっこりと体を温めてくれるスープで、
ブレンダーを使ってコクのある滑らかなスープに仕上げます。
材料
・有機黒豆 486g(2と1/2カップ)・有機ジャガイモ 小1個
・有機タマネギ 中1/3個
・有機赤ピーマン 大1/3個
・有機緑ピーマン 大1/3個
・有機ニンニク 小2かけ
・有機オリーブオイル 小さじ2(お好みで増減)
・有機白ワインビネガー 小さじ2
・有機クミンパウダー 大さじ1
・有機ローリエの葉 1枚
・乾燥有機オレガノ 小さじ1と1/2
・天然塩 少々(味を見ながらお好みで増減)
・有機野菜ブロスなどお好みのスープの素 320ml
・有機コリアンダー (お好みで)
・サワークリーム (お好みで、グラスフェッドのクリームを使ったものがオススメ)
下準備
・黒豆は一晩水に漬けておきます。・水に漬け終わった黒豆は茹でてから流水でさっと洗い、
水気を切っておきます。(2カップ分取り、残りは分けておきます)
・ジャガイモは皮をむいて食べやすいサイズに切り、
柔らかく茹でておきます。(1/3ほどの量を分けておきます)
・タマネギ、赤ピーマン、緑ピーマンは全てみじん切りに。
・ニンニクは皮をむいておきます。
作り方
1, 大きめのフライパンで、オリーブオイルを中火で熱します。2, タマネギ、ピーマン、ニンニクを加え、少し火を弱めて10分ほど加熱します。
3, 白ワインビネガーを加え、クミン、ローリエ、乾燥オレガノ、塩を加えてソースを作ります。
4, 1分ほど加熱してスパイスの香りをソースに移し、野菜にからめます。
5, 野菜ブロス、黒豆2カップ(400g)とソテーした野菜を順にブレンダーに入れ、蓋をしっかり閉めます。
最低速度を選択してブレンダーのスイッチを入れ、攪拌しながら段階を上げて最高速度にします。
6, 途中停止して状態を見ながら、お好みの滑らかさになるまでブレンドします。
7, 最後にジャガイモ(2/3量)をブレンダーに入れ、約15秒間又はお好みの柔らかさになるまでブレンドします。
8, ボウルに盛り付け、お好みで分けておいた黒豆、潰したジャガイモ、コリアンダー、
サワークリームなどをトッピングしていただきます。
*ビーガンの方は、サワークリームを省いて下さい
「フリホーレス・ネグロス
(キューバ風黒豆のシチュー)」の作り方
フリホーレスは豆、ネグロスは黒を意味し、
直訳すれば“黒豆”料理となります。
材料
・有機黒豆 300g (1と1/2カップ)・有機ピーマン 1個
・有機タマネギ 1/2個
・有機ニンニク 4かけ
・有機オリーブオイル 大さじ1
・有機クミンパウダー 小さじ1
・乾燥有機オレガノ 小さじ1/2
・水 1200ml(6カップ)
・有機ローリエの葉 2枚
天然塩 小さじ1弱(お好みで増減)
・有機アボカド 1個
・有機コリアンダー 適量
・有機ライム 1個
・有機黒コショウ 少々
下準備
黒豆は、一晩水に漬けておき、水でさっと洗っておきます。(煮込んでいくので、この段階で茹でる必要はありません)
作り方
1, ピーマン、タマネギ、ニンニクをみじん切りにします。2, 厚底鍋にオリーブオイルを熱し、タマネギを加えてしんなりするまで炒めます。
3, ニンニクを加えて香りが出るまで炒め、ピーマンとクミンパウダー、乾燥オレガノを加えて軽く炒めます。
4, 水気を切った黒豆を鍋に入れ、水1200mlとローリエの葉、塩を加えます。
5, 水が沸騰したら弱火にし、蓋をして約2時間、水気が少なくなり、トロリとするまで煮込みます。
6, アボカドを角切りにし、コリアンダーはお好みの大きさに切ります。ライムはくし切りにします。
7, ボウルにフリホーレス・ネグロスを盛り付け、アボカド、コリアンダーをトッピングして、
黒コショウをふりかけます。ライム汁はお好みで絞りかけていただきます。
*コリアンダーが苦手な方は、省略して下さい
*ライムが手に入りにくい場合は、レモンやゆず、かぼすなどで代用しても
美味しくいただけると思います。(お好みで)
*上記のポタヘ・デ・フリホーレス・ネグロスと材料や調味料はほぼ同じですが、
ブレンダーを使う手間が無いので比較的に気軽に作れるかと思います。
同じようにご飯によく合います。
「アロス・コングリ(キューバの黒豆ご飯)」の作り方
アロス(arroz)はスペイン語で米、
コングリ(congri)はコンゴス(豆)とリス(米)が組み合わさった造語で、
〝豆ご飯〟という意味を持つそうです。アロス・コングリ(arroz congri)はフリホールネグロ(黒豆)を使って作る炊き込みご飯で、
炊きあがりは黒豆の色素がついて、紫色に染まります。黒豆の他にタマネギのみじん切りやニンニクなどを加えて炊くのがキューバ風。
薬味の香りが豆ご飯のほっこりとした味わいを絶妙に引き立ててくれます
材料
・有機米 300g (1と1/2カップ)・有機黒豆 100g (1/2カップ)
・水 800ml (4カップ)
・有機ニンニク 1かけ
・有機タマネギ 1/4個
・有機赤ピーマン 1個
・有機オリーブオイル 大さじ1
・天然塩 小さじ1/2
・有機コショウ 少々
・有機乾燥オレガノ 小さじ1/2
作り方
1, ボウルに黒豆、水を入れて一晩置きます。2, 火にかけ、柔らかくなるまで煮たら、水気を切ります。(煮汁を380ml取っておきます)
3, 米は洗ってザルに上げ、水気を切っておきます。
4, ニンニク、タマネギ、赤ピーマン、(ベーコン)はみじん切りにします。(豚肉は細切りにします)
5, フライパンにオリーブオイルを熱し、4の材料を炒め合わせます。
6, 炊飯器に2の豆と煮汁、3、5、オレガノを加えて炊飯します。
見た目はお赤飯のような感じに炊きあがりますが、
ニンニクやタマネギなどの薬味、オレガノの香りがふわっと広がります。
通常は使用するベーコンや豚肉は入れないベジ仕様としました。
おかず無しにそのまま美味しくいただける一品です。
黒豆をサラダで食べる、美味しいアレンジレシピの作り方
これは私のオリジナルレシピなのですが、カナダに住んでいた時に友人から教えてもらった
心と体が喜ぶサラダです。
「ちょっと最近食べ過ぎて、胃が重いんだよな…」、
「食欲無いけど、お腹に溜まるもの食べなくちゃ」
などという時、オススメの一品です。
さっぱりとしていて夏にあいますが、
体を温める食材である黒豆を使うことによって、
冬にもぴったりのレシピではないかと思います。
そして、とにかく美味しいんですよね…。
材料
・有機黒豆 約400g (私は缶詰を使うこともあります)・有機レタス 2~3枚
・有機セロリ 1本(茎も葉も使います)
・有機キュウリ 1本
・有機トマト 1個
・有機アボカド 1個
・有機タマネギ 中1/2個 (夏は新タマネギ)
・有機オリーブオイル 大さじ1
・有機白ワインビネガー(又はバルサミコ酢) 小さじ1
・有機黒コショウ 適量
作り方
1, 黒豆を柔らかくなるまで茹でて、煮汁を切っておきます。(缶詰を使う場合は汁は切っておきます)2, レタスは食べやすい大きさに手でちぎります。
3, タマネギは薄くスライスし、水にさらしてしばらく置きます。(粗みじん切りにしても美味しいです)
4, セロリの茎、キュウリ、トマト、アボカドはお好みの食べやすい形・大きさに切ります。
セロリの葉は細かく刻みます。
5, 水を切ったタマネギと他の全ての野菜をボウルに入れ、黒豆を加えます。
6, オリーブオイルと白ワインビネガー(又はバルサミコ酢)と黒コショウをふりかけ、
大きめの木べらかスプーン2本を使ってざっくりと混ぜ合わせれば完成です。
後はお好みで別途ドレッシングをかけたり、
メインディッシュの付け合わせにしたりしていただきます。
食べ過ぎた次の日のランチなど、豆とアボカドのボリュームで、
これだけで満腹になってしまうことも。
非常に簡単に作れて、黒豆の味をダイレクトに楽しむことの出来るレシピですので、
ぜひ作ってみていただければと思います。
黒豆の他にも、レッドキドニーの缶詰などもオススメです。
オーガニック大国キューバの現在
有機農業のイメージが強いキューバですが、最新の情報によれば、
国内で遺伝子組み換え作物の栽培に乗り出しているということがわかりました。
その主な実行機関であるキューバの遺伝子工学・バイオテクノロジーセンター(CIGB)は2020年10月5日、
キューバが独自に開発した遺伝子組み換えトウモロコシの試用栽培の結果、高収量だったと発表。
キューバは年間に100万トン程の飼料用トウモロコシを輸入しており、
自国で遺伝子組み換えトウモロコシを栽培することで、輸入量を減らそうとしているといいます。
国際アグリバイオ事業団(ISAAA)のデータベースでも、
キューバは2011年にモンサントの除草剤耐性遺伝子組換えトウモロコシNK603の栽培を承認していますが、
今回のトウモロコシの試用栽培の品種に関しては、詳細は明らかではありません。
参考:有機農業ニュースクリップ
飼料用とはいえ、遺伝子組み換え作物の栽培とは、気がかりな情報ですね。
この飼料を食べて育った動物が食肉として出回ることもあるでしょう。
キューバの食肉の海外への輸入は小規模であるものの、
こうなるとキューバのオーガニック先進国としてのイメージも、
今後は少しずつ変わっていくのかもしれません。
参考:キューバの政治・経済の概況とビジネス機会
この情報を知った時、オーガニック推進者の1人として、
これからはいっそう消費者として厳しい目を持って品物を選んでいかなければと思いました。
とはいえ、体を温めたい冬、食物繊維や鉄分を多く摂りたい時、
黒豆レシピはオススメです。
この冬は、質のいい、安心して食べられる黒豆を沢山摂って、
より健康な体を目指したいですね。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU Market料理の味わいをグッと引き上げるオーガニック調味料
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