梅シロップ、そのまま飲むだけじゃもったいない!薬膳おかずへの使い回し術と梅の実活用法
6月21日の夏至を過ぎ、暑さが段々と本格的になってきましたね。
胃腸の不快感や、疲労感など様々な不調のでやすい今の時期におすすめの食材が「梅」です。
古くから「梅は三毒を断つ」と言われ、解毒作用、血行促進、生水の食あたりを消すと言われてきました。
この記事では、そんな梅を使った梅シロップで作る簡単薬膳おかずをご紹介します。
梅ジュースにするだけではもったいない梅シロップを美味しい調味料に活用していきます。
梅の効能、薬効
酸味のもと「クエン酸」
「梅」といえばあの酸味ですよね。酸味の主成分はクエン酸です。
このクエン酸がエネルギー代謝に関わり、疲労回復に効果があり新陳代謝を促して、体内の老廃物を排出してくれます。
また胃液の分泌を高めて、タンパク質の消化を促します。
豊富な抗酸化成分
梅には「ポリフェノール」や「ビタミンE」などの抗酸化成分が、野菜や果物の中でもトップクラスの含有量で含まれています。
これらにより、しみ、しわなどの肌の悩みや老化防止にも効果があると言われています。
そして体内の栄養バランスを保つ為に不可欠なミネラルも豊富で、その含有量はみかんやリンゴよりも多いと言われています。
梅の薬膳的効能
薬膳的に見ると、梅には「収斂作用」と呼ばれ、ですぎる汗を止めてくれる作用があります。
また唾液を分泌して、口の乾きを止めてくれたり、腸の機能を高めて下痢や便秘を改善すると言われています。
梅シロップの作り方
材料
下準備
保存瓶は煮沸消毒しておく。
作り方
1.梅は洗う前に黒いへたを一つずつ取る。
2.ヘタを取り除いた梅は全てボウルに入れ、洗って水気をきる。
3.水気をきった梅を一つずつキッチンペーパーなどで水分をしっかりとり、ざるなどにあげておく。
4.消毒した保存瓶に氷砂糖と梅を交互に入れ、日の当たらない冷暗所におく。
5.仕込んだ翌日から、シロップが全体に回るように1日1回瓶をクルクルと傾けて混ぜる。
6.1週間〜10日ほどでシロップは上がってきます。(氷砂糖は完全に溶けてない状態)
7.10日ほど経ったら混ぜるのを終え、冷暗所でもう少し寝かせます。(この時点でも淡い梅の風味は出ています。)
8.2〜3週間ほど経てばしっかりと梅の風味が出たシロップの完成です。
シワシワになった梅は取り出してシロップだけにして冷蔵庫で保存します。
シロップだけの状態にして、冷蔵庫で保存すれば1年ほどもちます。
冷暗所であれば1〜2ヶ月ほど。
梅シロップで作る薬膳おかず
海老とキクラゲの中華風梅ドレッシング和え
体力気力をアップし、血流をよくして身体を整えてくれる海老、体を潤して、口の乾き、乾燥肌にも効果があるキクラゲを梅シロップのドレッシングで和えた薬膳おかずです。
海老とキクラゲの中華風梅ドレッシング和えの作り方
材料
下準備
キクラゲは沸騰したお湯で1分ほど茹でて、水気を切り千切りにしておく。
作り方
1.きゅうりは千切りにして塩少々をまぶしてまぜ5分ほどおいておく。
2.ゆで海老は2センチほどにカットして、中華ドレッシングの材料は混ぜ合わせておく。
3.1のきゅうりを手でぎゅっと絞り水気をとったら、ボウルに入れる。
4.3のボウルにカットした海老、キクラゲを加えて全体を混ぜ合わせ、器に盛る。
梅シロップの爽やかな酸味とお酢のさっぱりとしたドレッシングで作る和物です。
中華風のドレッシングはタコときゅうりの和物や冷やしたトマトにかけて食べるだけでも美味しいです。
梅香るゴーヤチャンプルー
ゴーヤ(苦瓜)といえば夏野菜の代表選手ですよね。
ゴーヤの苦味は体にこもった熱をとってくれるので暑気あたり、夏バテ予防に効果的です。
そんなゴーヤの定番料理であるゴーヤチャンプルーも梅シロップを使ってさっぱりと仕上げます。
梅香るゴーヤーチャンプルーの作り方
材料
下準備
ゴーヤーは縦半分にカットし、白いわたをスプーンでかき出しておく。
大豆ミートは必要であれば湯戻しして、水気を絞ったら鰹出汁に10分ほど浸しておく。
作り方
1.わたをかき出したゴーヤーは1センチ幅にカットして、沸騰したお湯で1分ほどゆがいてざるにあげておく。
2.厚揚げはトースターかグリルで、少し焦げ目がつくぐらいに焼いて食べやすい大きさにカットしておく。
3.玉ねぎは皮を剥いて、繊維に沿って薄くカット。
4.熱したフライパンにごま油を入れて、ゴーヤーを入れさっと炒め一旦取り出しておく。
5.同じフライパンに水気を絞った大豆ミート、玉ねぎを加えて炒める。
6.5にゴーヤー、厚揚げを加えて全体を混ぜたらAの調味料を加えてさっと混ぜる。
7.溶いた卵に梅の実を加えて混ぜ、菜箸にそわせながら6のフライパンに回しかけ、10秒待ってから全体を混ぜる。
8.器に盛って、お好みで削り節をトッピングしたら完成。
梅シロップで少し甘めに仕上がります。
辛いのが好きな方は七味や山椒を仕上げにかけてくださいね。
梅の実活用法
シロップを作った後の梅は、そのまま入れておくと梅の渋みがシロップに出てしまうので、途中で梅の実だけ取り出す必要があります。
シワシワになった梅の実も柔らかく茹でれば万能調味料にすることができます。
梅ジャム
1.漬けた後の梅100gほどを鍋に入れ、ひたひたになるくらいの水を加える。沸騰したら3分ほど煮て、ザルにあげる。2.あら熱が取れたら、梅の実から種を取り出し、小さく刻む。
3.2を鍋に入れ、きび糖40g、レモン汁大さじ1を加え弱火で15分ほど煮込む。
4.消毒した清潔な瓶に入れて冷蔵庫で保存。
ヨーグルトのトッピングや、煮込み料理のコク出しにも使えます。
梅味噌
1.梅ジャムの1.2と同じ工程を済ませた梅の実(100g程度)を鍋に入れる。2.味噌大さじ4、酒大さじ2、みりん大さじ1を加えて弱火で5分ほど混ぜながら煮詰める。
梅味噌を使った簡単な和え物をご紹介します!
切り干し大根の梅味噌和えの作り方
材料
下準備
切り干し大根は水でよく洗って10分ほど水に浸す。乾燥わかめも水に浸しておく。
きゅうりは千切りにして塩揉みしておく。人参は粗みじん切りにして沸騰したお湯でさっとゆがいておく。
作り方
1.水で戻した切り干し大根、わかめ、塩揉みしたきゅうりは水気をよく切りボウルに入れる。
2.ゆがいた人参のあら熱が取れたら1のボウルに入れて、全体を混ぜる。
3.Aの材料をよく混ぜ合わせて、2のボウルに加えてよく混ぜたら完成。
作ってすぐから食べられますが、1日冷蔵庫でおくと味が馴染みお漬物のような食感と風味を味わえます。
箸休めやおつまみにもおすすめです。
梅シロップを毎日の食卓に
時間をかけて仕込んだ梅シロップはジュースだけでなく、調味料として様々な料理に活用できます。身体の不調が現れやすい暑い季節に梅シロップを積極的に取り入れていきましょう。
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参照:YAKUZEN UCHI GOHAN, NIHONDOU
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