動物実験なし、欧米で大注目のクルエルティフリー化粧水を使い続けた私に起きた嬉しい変化！小さな選択の積み重ねが大きな結果を生んだ体験談

私たちが普段何気なく使用している、化粧品やバスグッズを始めとする日用品。

それらの商品の中には、たくさんの動物実験を経て完成したものが多くあります。

メディアで取り上げられることは多くありませんが、実験の対象となる動物達の末路はあまりにも悲惨なものです。

その事実を知った人達の一部は動物実験を行うメーカーに対する不買運動を行うなどして、動物を守るための行動を起こしています。

このように昨今では、動物実験に対する嫌悪が世界に広まりつつあります。

そこで注目され始めたのは、動物にも肌にも優しいクルエルティフリーのコスメです。

本記事では、そんなクルエルティフリーについて身近な化粧水にスポットを当ててお伝えしていきます。

クルエルティフリーの化粧水とは？

クルエルティフリーの化粧水はどんなものなのか、その特徴や基準をご存知ですか？

名前は聞いたことがあっても詳しく知っている方は少ないかもしれません。そこでまずは、クルエルティフリーの本質と化粧水の特徴をご紹介します。

そもそもクルエルティフリーとは？

クルエルティフリーとは、動物に対する残虐行為を行わずに生産された商品を表す言葉です。

英語を和訳すると「Cruelty＝残虐行為　Free＝ない」という意味になり、残虐な動物実験を行わずに作られた商品を表していることがよく分かります。

そして様々な動物愛護団体がクルエルティフリーのマークを作り、クルエルティフリーだと認定した商品のパッケージに表示を許可しています。



メーカーは自社製品の安全性を動物実験以外の方法で証明し、動物愛護団体に認証されることでクルエルティフリーマークを獲得できます。

一方でクルエルティフリーには法的な基準や定義がなく、以下のように定義をすり抜けてクルエルティフリーを謳う商品も多く存在します。

「現在」動物実験を行っていない商品

過去の動物実験により、安全性が証明された成分を使用している商品。

動物実験を禁止していない国で実験を行った商品

販売する国では動物実験を行わず、動物実験が法的に許されている国で動物実験を行った商品。

動物実験をしていないという広告や表示のある商品でも、原材料や加工過程が公開されていないと信用できないのが現状です。

参考文献「FDA “Cruelty Free”/”Not Tested on Animals”」

動物にも肌にも優しい化粧水

クルエルティフリー認定の製品は、洗剤や柔軟剤、シャンプーや石鹸など、多岐にわたります。

中でも注目されているのはスキンケア用品です。特に毎日使用する化粧水には、動物を苦しめて作ったものなんて使用したくありませんよね。

クルエルティフリーの化粧水なら、動物実験を行わないことはもちろん、自然由来の素材にこだわっている物がほとんどなので安全性も高いと言えます。

化粧水の代表成分であるアルコールやグリセリンなども、植物由来のものを使用していることが多く、敏感肌にもダメージを与えにくいのが特徴です。

発がん性やアレルギーを起こすような科学成分が含まれていないので、長く愛用する化粧水としてもおすすめですよ。

世界中で販売されているクルエルティフリー化粧水

クルエルティフリーの製品を選ぶ動きは世界中に広がり、各国の様々なメーカーが動物実験の廃止を開始。

中でもEU(ヨーロッパ連合)は2013年3月11日より、EU域内での動物実験の禁止と、動物実験で安全性が認められた成分を使用する製品の販売を禁止しました。

海外のメーカーは、人道的な製品生産のプロセスに向かって大きく動き出しています。

そしてクルエルティフリー化粧水に付いている有名なマークは以下の2つ。

リーピング・バニー(Leaping Bunny Program)

カナダとアメリカの動物愛護団体によって設立されたCCIC(化粧品消費者情報連合)によって発行されているマーク。使用成分の開発や生産など、いかなる過程においても一切の動物実験、または動物実験の委託をしていないメーカーのみが付与対象となります。

参考「The Corporate Standard of Compassion For Animals (“The Standard”)」

ビューティー・ウィズアウト・バニー(Beauty without Bunnies)

アメリカを拠点とする動物愛護団体のPeta(動物の倫理的な扱いを求める人々の会)によって発行されているマーク。リーピング・バニーと同じく動物実験の実施や委託の一切を行なわないメーカーに付与されます。

参考「PETA’s ‘Global Beauty Without Bunnies’ Program」

認定マーク付きの化粧水の日本での普及率はまだまだ低いですが、通販サイトなどから簡単に購入できるものも多くあります。

マークなしに「動物実験フリー」を謳う商品と異なり、信頼度が非常に高い化粧水ですよ。

クルエルティフリーの化粧水が選ばれる理由

世界中でクルエルティフリーを選ぶ方が増えている理由は、動物保護はもちろん自分の健やかな肌を保つのためでもあります。

メリットとも捉えられるその理由を見てみましょう。

無理のない範囲で動物保護に賛同できる

毎日使用する化粧水をクルエルティフリー認定のものにするだけで、無理のない範囲で動物保護団体に賛同できます。

いきなり使用している全ての化粧品をクルエルティフリーにすることは難しいので、少しづつできる範囲から始めることが大切です。

また、化粧水を始めとする日用品を徐々にクルエルティフリーに切り替えることは「一般的な製品よりクルエルティフリーの製品の方が売れる」とメーカーに実感させ、動物実験を廃止するメーカーを増やすことに繋がります。

日本でも資生堂が2013年から動物実験を原則禁止にしたり、動物実験に反対する消費者の声がメーカーを動かし始めています。

人体に有害な物質を避けられる

クルエルティフリーに認定されている化粧水は、自然素材を使用しているものがほとんど。

化粧水ならではの代表的な成分も自然由来の成分に置き換えられ、香りも精油などを使用するのが主流です。

さらに化粧品開発でよく行われるモルモットを使用した皮膚アレルギーテストも、人間の肌に起こり得るトラブルを72%の精度でしか予測できないことが昨今の研究で分かっています。

一方で科学的に合成された細胞を使用した代替実験では、90%も予測することができました。

非人道的な動物実験よりも、科学的な解析を進める方が有害な物質の判明率が高いのです。

参考「Cruelty Free International Alternatives to animal testing」

クルエルティフリー化粧品の品質

「動物実験をしないのに、どうやって安全性を証明するの？」
「自然由来の成分だけだと品質が良いのか心配」

クルエルティフリー化粧水ならではの製法や成分に、疑問や不安を抱く方もいます。

しかし昨今のクルエルティフリー化粧水は安全な上にあらゆる肌に優しく、様々な肌トラブルに対応できるような開発が進められています。

代替案で行われる安全性の証明

現在は動物実験と置き換えられるいくつかの代替実験が行われ始めています。

世界では主に人工肌細胞を使用した実験や、プログラムによるシミュレーション実験、人間ボランティアの協力を得た実験などが実用化されています。

どれも化粧品だけでなく医薬品などの開発でも非常に役立つ実験です。

海外のクルエルティフリー化粧品や薬品を開発している多くのメーカーは、以上の実験やデータによって安全性を証明しています。

動物実験を行わないからといって、その品質が信用できないものではないと分かりますね。

参考「Cruelty Free International Alternatives to animal testing」

また日本でも2017年からプログラムを使用した代替実験の開発が開始しました。

この代替実験が実用化されるようになれば、90%の動物実験を撲滅できると言われています。

参考「経済産業省　省エネ型電子デバイス材料の評価技術の開発事業（機能性材料の社会実装を支える高速・高効率な安全性評価技術の開発・毒性関連ビッグデータを用いた人工知能による次世代型安全性予測手法の開発）」

主に使われる成分と特徴

クルエルティフリーの化粧水に主に使用されている成分は、自然由来のハーブエキスやアロエエキス、エッセンシャルオイルなどです。

ほとんどの種類が植物成分をベースに作られています。

加えて肌を引き締める植物酵素や肌を健康的に整える栄養価の高い植物成分を配合しているものも多く、高品質で安心して使える種類が多いのも特徴です。

また、植物成分をメインに使用しているクルエルティフリー化粧水を、ヴィーガン向けでもあると考える方もいますがそれは違います。

クルエルティフリー化粧水は動物実験を行っていない素材のみで作られますが、蜂蜜やヤギのミルクや羊毛油などの動物性成分を使用しているものはあります。

ヴィーガンは動物性のものは一切使用しない人々のことを指すので、動物性の成分を使用したクルエルティフリー化粧水は使用できません。

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クルエルティフリー化粧品を扱うメーカー紹介

海外のメーカーでクルエルティーフリー化粧水を扱っているメーカーは豊富にあります。

中でも今回は、日本国内で簡単にクルエルティーフリー化粧水を購入できるメーカーをご紹介します。

・LUSH(ラッシュ)

製品の安全証明には主に人、もしくは培養細胞を使用した試験を採用し一切の動物実験は行っていません。製品の生産ラインの安全性が高さもさることながら、サスティナブルでおしゃれなパッケージなども評価されています。

・Aesop(イソップ)

生産過程から原材料に至るまで一切の動物実験を行なっていません。さらにパッケージのプラスチックを減らしたり、リサイクルされた使用済みプラスチックを使用したりして環境への配慮も続けています。

・The Body Shop(ボディショップ)

一切の動物実験を行なっていないことはもちろん、ヴィーガンにも対応しています。動物を犠牲にしない化粧品作りを追求し、動物実験廃止を望む署名活動なども意欲的に行なっているメーカーです。

・Nealsyard(ニールズヤード)

創業以来一切の動物実験を行っていません。近年は動物愛護活動への支援も行なっています。さらにパッケージボトルのリサイクルも行なっており、環境にも配慮したプロジェクトも行なっています。

クルエルティフリー化粧品の使用体験談

筆者の私も実際にクルエルティフリーの化粧水を使用しています。

私は敏感肌で日光アレルギーを持っていますが、問題なく使用できます。

使い始めたのは1年程前で、購入理由はクルエルティフリーだからではなく自然由来の成分でできている化粧水を使用したかったから。添加物が少なく安心して使い続けられる化粧水を探していました。

自然の成分で肌本来の健やかさを引き出す

クルエルティフリー化粧水に切り替えてから1番実感したのは、肌本来の力が戻ってきたような感覚です。

今まで使用していた一般的な化粧水は、使用直後のうるおいやハリは実感できましたが、根本的な肌トラブルの改善には繋がらないように感じていました。

一方のクルエルティフリー化粧水は使用直後の変化は感じにくいですが、長期的に使用することで根本的な肌トラブルの軽減に繋がるように感じられます。

個人差はありますが、自然由来成分ならではの治癒力や優しい効能が肌をじっくりケアしてくれるイメージです。

肌を劇的に明るくしたり、早急に艶やハリを取り戻すような強い成分は含まれていませんが、長い目で見ると自然由来成分でのケアは絶大な効果をもたらすと言えます。

自然由来成分は弱った肌には少し強い

自然由来の成分100%、もしくは大半を占めるクルエルティフリー化粧水は弱った肌には少し刺激が強いように感じられることもあります。

個人的には肌が荒れている時や体調不良で肌が弱っている時にクルエルティフリー化粧水を使用すると、多少のピリつきを感じることがあります。

しかし通常の使用時には感じられないので、刺激を感じるタイミングは「肌が弱っている」ということを知らせてくれる良い警告サインとして解釈しています。

また、クルエルティフリー化粧水は科学成分が含まれていない物がほとんどですが、だからと言ってなんでも使用できるわけではありません。

自然由来成分には生の植物や野菜が使用されるので、原材料自体が肌に合わなかったり、アレルギーを引き起こすこともあります。

自分の肌に合わない自然由来成分があることを考慮し、まずは腕や足などに試しに使用してみるのがおすすめです。

まずは始められることから。クルエルティフリー化粧水は手軽な選択肢！

クルエルティフリー化粧水を選ぶことは、簡単に行える動物実験への対抗手段。

急に使用する全てにこだわることは難しいかもしれませんが、始められることから始めてみるのが大切です。

化粧水はその第一歩としてふさわしい手軽な選択肢と言えるのではないでしょうか。

クルエルティフリー化粧水を意識的に選ぶだけでも、動物を犠牲にする企業に対して「NO」を掲げることができます。

さらに自然由来の成分の使用は動物に優しいだけでなく、私達の肌にも人間らしさを取り戻してくれますよ。

日常的に使用する化粧水を始めとする化粧品や日用品を、少し気をつけて選ぶだけで世界にフレンドリーなあなたになれます。

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