温故知新!2000年前から認められていた小豆、脅威のデトックス力とは?毎日続けたくなる今話題の小豆茶&簡単レシピ
お赤飯やあんこの原料として親しまれている「小豆」。
IN YOU読者の方や
マクロビオティックを実践している方にとっては、
「小豆南瓜」や「酵素玄米」などの料理でもお馴染みの食材ですね。
素朴な味と自然な甘さ。
小さな粒に秘められた栄養価とデトックス力が女性には嬉しい小豆。
今回は、小豆の歴史や効能とともに、
今すぐ作りたくなる簡単・小豆レシピをお伝えします!
古くから受け継がれてきた、小豆のパワーと食習慣
小豆のデトックス力は、2000年前から認められていた!
小豆が日本に伝わったのは今から約2000年前。
原産は東アジア。
世界最古の薬学書「神農本草経」によれば、当時の中国では小豆の煮汁を解毒剤として使っていたことが記されています。
古代中国では、小豆のような赤色は血や火を連想させる特別な色とされ、魔除けや厄除けとして使われてきました。
陰陽五行では赤色には「南」「陽」と深く関係しています。
中国の習慣が日本にも伝わり、「(一年のなかで最も陰気が多くなる)冬至の朝に小豆粥を食べると一年中風邪をひかない」という言い伝えが残っている地域もあります。1日と15日は「小豆ごはんの日」
2年ほど前に私が主宰する料理教室で「小豆」を使った料理を紹介しようとして色々と調べていた時に、「旧暦では1日と15日に小豆ごはんや小豆粥を食べる習慣があった」という歴史を知りました。「1日」は月が膨らみ始める頃、「15日」は月が丸くなり満月を迎える頃のこと。
月の満ち欠けを祝いながら小豆を食べて、栄養補給と体内の解毒をしていたそうです。
とても素敵な習慣だなと思い、それ以来、私も出来るだけ実践するようにしています。
昔から続く食習慣に想いを馳せて。慌ただしい毎日のなかにあって、心身がほぐれていく時間です。
美肌の女性が多い韓国でも、小豆は人気の食材
中国や日本だけでなく、韓国でも小豆はよく食べられています。小豆を茹でて濾したものを入れるシンプルな「小豆粥(パッチュッ)」を始め、木の実や団子、スパイスの入った「甘い小豆粥(タンパッチュッ)」もあります。
少し前から日本で話題になっている「小豆水」ですが、韓国でもダイエット中の女性を中心に人気があります。
上の写真は、昨年12月に韓国に行った時に食べた、市場にある食堂の小豆粥。
大きな鍋でグラグラと長時間煮ているので、小豆と米が一体化した、何とも言えないやさしい甘さ。朝一番の身体にもすんなり入ってきました。
この他、小豆や木の実などを使ったお餅や饅頭なども。
韓国と言えば美肌の女性が多い国として有名ですが、実際に行ってみて小豆を使った料理が多いこともうなずけます。
韓国料理にはキムチやチゲ鍋などの辛い料理が多い印象ですが、現地に行くと小豆粥などの甘味のあるやさしい料理も多く、もともと胃腸が丈夫ではない(私のような)体質の方にも心強いですね。
小豆のパワーを最大限に生かすためのポイント
小さな粒に秘められた、素晴らしい効能
小豆は、利尿作用と解毒作用が強く、体内に溜まった余分な水分を排出することから、むくみ対策におすすめの食材です。
また、小豆に豊富に含まれるビタミンB1は糖質の代謝に、ビタミンB2は脂質の代謝に役立ちます。
つまり、小豆を上手く取り入れることで、糖質と脂質がきちんと代謝でき、太りにくい身体づくりにつながります。
*(薬膳の考え方からみた)小豆*
科目:豆科
性味:平、甘、酸
帰経:心、小腸
働き:1.利尿除湿(むくみ、胃もたれ、下痢)
2.解毒排膿
栄養成分:カルシウム、サポニン、他に糖質、たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄分、食物繊維
*「薬膳素材辞典(辰巳洋編/源草社)」より引用
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「小豆+砂糖」はNG!おすすめの食べ合わせ
小豆の素晴らしい効能を知ると、さっそく何か作って食べたくなりますね。「じゃあ、まずお汁粉を作ろう!」と思った方は、ちょっと待ってください。
一般的なレシピだと、お汁粉にはたくさんの量の砂糖を使います。
食養生の考え方では、小豆に砂糖を加えると、小豆の効能が無くなってしまうとされています。
例えば、むくみ対策に小豆を取り入れたいと思うなら、同じく水分代謝を助けてくれる「自然塩」と組み合わせるのがおすすめです。少量の塩で小豆を煮たものを作っておくと、ごはんに乗せたり、和え物やサラダに混ぜたりと重宝します。
デトックス作用を期待するなら、食物繊維が豊富なゴボウなど根菜類と組み合わせてみるのもいいですね。
これなら続けられる!小豆を使った簡単レシピ
小豆に限らず、日々の食事に何かの食材を取り入れるには、お茶にするかごはんに炊き込むかのどちらかの方法が続けやすいと思っています。そこで、小豆を使ったお茶とごはんのレシピをご紹介します!【簡単レシピ1】小豆茶
ペットボトルなどでも小豆茶がブームになっているようですが、簡単に手づくりできます。
保温ポットを使うと煮出す時間が短縮でき、
お豆の風味がしっかり感じられるので、忙しい方にもおすすめです。
朝用意しておけば、オフィスに到着する頃には美味しい小豆茶がいただけます!
小豆茶の作り方
- 2個分
材料
作り方
小豆をよく洗って、水と一緒に小鍋に入れて加熱します。
沸騰したら弱火にして5分~10分位加熱したら、熱いうちに保温ボトルへ。
そのまますぐに飲むこともできますが、1~2時間ほど経つと小豆の風味が出てきます。
最後には、保温ボトルのおかげで、小豆も柔らかくなっています。
小豆の粒まで美味しく召し上がっていただけます。
*小豆(粒)をすぐに食べない場合には、
少量の塩をまぶして、常備菜にするのもおすすめ。
1回の調理で、お茶と常備菜の2つが作れていいですね!
小豆と昆布のごはんの作り方
- 4~5人分