ガンのリスクも上がる低体温・冷え性に心強いヒーロー!冬の薬効食材 “生姜” の底力と、自ら人体実験をして薬毒を見分けたありがたき漢方の祖「炎帝神農」について。
新年会などの宴会シーズン。
ちょっと飲みすぎて、翌朝すっかり“二日酔い”に……、などというのはよくあるケースではないでしょうか?
また、これから空気が乾いてきますし、風邪が流行ったりして喉や頭の調子が……、ということもあるでしょう。
さらにはどうしたってきつい冷え込みに、体がすっかり冷え性に、と悩まれる方もたくさんいらっしゃるはずです。
そういった冬にやってくる諸々の身体の不調にものすごく効くまさに「冬の薬効の帝王」ともいうべき食材“生姜”!
レシピもまじえ、その効能と、ルーツにまつわるある“ありがたい偉人”の伝説をここで紹介させていただきましょう。“漢方の祖”「炎帝神農」のありがたすぎる聖人ぶり
自分たちで万物を舐め、人体実験をしていた?!
ここに“生姜”にまつわる古代中国一人の聖人といえば、この人!
古来中国にも発祥神話があり、そこに“文明”の基礎を形作った「三皇五帝」と呼ばれる人たちがいました。
ちなみに始皇帝が言い出した「皇帝」とはこの「皇」と「帝」から採ってます。
その中で「炎帝神農」と呼ばれる人がいて、実はこの人“漢方の祖”とすら言われている人なんです。
この人がどれだけすごいかというと、
まず、木材をつかって農具をつくり方、土地を耕作して五穀の種をまき、農耕をすることを人々に伝えました。
そして、“自身の体で”万物を舐め、あるいは食べ、薬となるか毒となるかを確かめたといわれます。
物凄い体の張り用です。
最期はあんまり身体に毒がたまりすぎて亡くなったといわれます・・・。
ちなみに“生姜”の“姜”というのは神農さんの姓だといわれています。
確かに、ひょっとすると生姜の効能を最初に見つけたのはこの人かもしれないというのもうなづけます。
日本では東京の「湯島聖堂」、堺の「薬祖神社」、大阪の「少彦名神社」などに祀られています。
是非ご利益にあずかりたい方は、ぜひ、初詣などにもいいかもしれません。
またいずれにおいても11月23日前後に「神農様」への例大祭を催しているようです。参る前にしっかりその日付を確認してみては。
生姜の知られざるエピソードを知っていただいたところで、実際にどれだけ薬効があるものなのかについてここからお話していきましょう。
そんなに何でも効いちゃうの!?
知ればもう放せない“冬のおとも”に
本当に驚きです。
二日酔い、喉痛、頭痛、むくみ、リューマチなどを和らげ、風邪予防・治療、身体発温などの効果。
わが国だけでなくインドや中国、欧米で伝統的医薬品として利用され、古くからの「漢方」「ハーブ」の一種として親しまれ続けております。
なんでも昔イギリスでは“ペスト”の予防としてもつかわれたというのだからすごいっ!
そういえば、ジンジャーエール、ジンジャーブレッド、ジンジャークッキー、ガリ、紅生姜、生姜飴、生姜糖、生姜茶、葛湯、……。
さらには食材の薬味漬け、匂い消しにともうその用途はたっくさんあるんです。
なんでそんなに効くの?
生姜に秘められた有効成分って
やっぱりじゃあ「なんでそんなに効くのか?」というのが気になるところですよね。
そして、これを知れば生姜の効能をより高められる“ツボ“にもなってまいります。
皆さんようくここを抑えて摂取し、この厳しい冬を乗り切っちゃいましょう!
① ジンゲロール
生生姜を食べる時のあの辛味成分のひとつです。これは“乾燥”させたり、“熱を加える”と、違う成分になってしまうので要注意です!!
それらに関してはまた後ほど……。
この“ジンゲロール”の効能を挙げると、
風邪予防・治療、身体発温、頭痛喉痛抑制など。
そして、特に二日酔いにはこっち!
ただこれは酸化しやすく、空気に触れれば3分ほどで減少しますので、食べる直前にすり下ろすのがポイント!!
また、飲む・食べるだけじゃなく痛みのある関節やリューマチの部分に擦り下ろしたものを「湿布のように張り付ける」とその痛みを和らげる効果が望めます。
次に
② ショウガオール
③ ジンゲロン
なぜここでまとめて二つかというとそこがポイントです。
これらはさっきの“ジンゲロール”とは違って、
“乾燥”させたり、“熱を加える”と出てくる成分なのです。
だから「使い分け」です。
ショウガオールは60℃でジンゲロールと成分で約50/50。
後は温めるほどショウガオールの割合が高くなります。
“ショウガオール”の効能それは・・・・
風邪予防・治療、そして、
冷え性への効果はジンゲロールよりもこっちの方が強いですから、あったかい汁物といっしょに、摂るとその効果はさらに望めます。
また体の冷えに起因した腰痛、腹痛、リューマチに対しても体を芯から温め、自然とその痛みを和らげてくれます。
そして“ジンゲロン”
これも血行促進・新陳代謝の向上などから冷え性への効果があります。
④ 精油成分
生姜の皮の部分に含まれる芳香成分で、400種類以上あるといわれております。ジンギべロール、ピネン、シトラールジンギベレン、ネラールなど。
風邪の予防・治療、吐き気、むくみの改善など様々な効果・効能があります。
さあみなさん、これらのポイントをうまく抑えて、使う“部位”“調理方法”によってその効能を最大限に利用しましょう!
なお、生姜には冬だけでなく万能の薬効食として他にもいろんな効能が知られております。
例えば、ガンやダイエットなど。その点についてはまた折を見て当サイトでも紹介したいです。
なお、生姜について当サイトの参考記事こちら。
・緊急冷え対策!朝晩の冷えに「あ、冷えてるな」と思ったら試してほしい。生姜の正しい食べ方「乾姜」の作り方をマスターして冷えを予防しよう。
・東洋医学から見た秋の養生食。秋に活発になる「肺・大腸」を助ける!万能「梅酢生姜」寿司の作り方
オススメのレシピ その1 はちみつ生姜シロップの作り方
生はちみつ 150g
無農薬の生姜 100g
煮沸消毒済みの容器:1個
無農薬の生姜を洗って薄切りにスライスします。(皮ごと)
清潔な瓶にはちみつと生姜を入れて数日間放置します。
2ー3日後から使ってください。
アレンジレシピ:
この生姜シロップを少量、「無農薬の紅茶」に入れて飲むと「はちみつ入り生姜紅茶」になります。冷え性には特にオススメのレシピですよ。オススメのレシピ その2 材料4つ。体ポカポカ生姜スープの作り方
無農薬玉ねぎ1個
オーガニックのベジタブルブロス:適量(お鍋いっぱい)
無農薬生姜 15〜20g
有機醤油小さじ1〜2
ハーブソルトミックス:少量
オーガニックオリーブオイル:好きな量
玉ねぎ薄くスライスする。生姜もみじん切りにする。
玉ねぎ・生姜を入れて加熱する。
ベジタブルブロスでしばらく煮込む。
とはいえ、生姜の摂りすぎには注意しましょう
やはり何事も適量というものがあります。
一般的に生姜の場合は1日に10gくらい。
小さじ1。
スライスで5、6枚程度と言われています。
限度量を超えると胃腸を壊し、痛くなったり、下痢、肌荒れなどの原因になります。
最後におさらい
① 生姜は二日酔い、喉痛頭痛の抑制、風邪の予防・治療、身体発温などに効果のある“冬の万能薬効食!
② 生姜の効き目はその含まれる成分から生か加熱かあるいはどの部位によって使い分けができる。
③ 生姜の適量は1日小さじ1。あるいはスライスで5、6枚程度。
④ 生姜の姜は中国古代伝説の聖人神農との関係を指摘されている。
彼は何でも自分の身で舐めて食べて、薬と毒を選り分けたありがたいお人なんです。
“姜”さんは何千年の時を経てこうして今日も世界中のみんなに健康を振りまいてくれているのかもしれませんね。
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