【実は身近にあったスーパーフード】こんなにスゴイ、発酵食品の力。
キヌアやチアシード、マカパウダーなどのスーパーフードブームが一年程前から日本に上陸し、いまだ巷ではスーパーフードグッズが大流行しています。
スーパーフードは高いものだと一袋5000円以上し、決して安価なものばかりではありません。
「健康になるためにこんなに高いお金を払わねばならないのか?」と疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も個人的にスーパーフードを「嗜好品」として購入したり、料理のテーマによっては「珍しい食材」で斬新さを演出するためにデザートや料理に取り入れたりすることもあります。
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とはいえ、家庭で毎日食べる日常食のためにスーパーフードのような高級品を一通り揃えるというのは、なかなかハードルが高いという方も多いはずです。
しかしそもそも、スーパーフードの定義は決して「希少価値の高い高価な食材」を指しているわけではありませんでした。
栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。
あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
http://www.superfoods.or.jp/
上記を見ていただければお分かりいただけるように、とても幅広い意味で用いられており、実はこうした意味でのスーパーフードは私達の身の回りにもごく一般的に存在し、かつ比較的安価で手に入れることが出来るのです。
身近な日本のスーパーフード、「発酵食品」
それでは身近なスーパーフードには一体どんなものがあるのでしょうか?野菜で言うと、皆さんもお馴染みの「ブロッコリー」は非常に栄養価が高く、がん予防などの効果が期待でき、比較的安価なスーパーフードだと言えます。
また、古くから親しまれてきた「発酵食品」という大変優れた食材が真っ先に挙げられます。
例えば下記の発酵食品には驚くべき栄養が詰まっています。
味噌
大豆を発酵させることによって通常よりも栄養価がアップすることが分かっています。
また、味噌は熟成の過程で抗酸化力を高める物質が発生するそうです。
さらに発酵した味噌の中にはB1、B2、B12、E、Kなどのビタミン類に加え、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、そのほか必須アミノ酸8種類がすべて含まれています。
1日3杯のみそ汁で乳がんの発生率が40%減少したというデータがありますが、味噌には抗がん作用の他、抗酸化物質による強力なアンチエイジング効果、糖尿病防止、動脈硬化予防など自然の健康食として最も有効性の高い食材であることは間違いないでしょう。
納豆
納豆は昔から「納豆を常用すると結核が逃げていく。」「納豆どきの医者知らず。」などと語られ、納豆が健康に良いということは言わずとも知れてきたことだったのだそう。納豆には豊富なタンパク質の他にビタミンK、カルシウム、酵素であるナットウキナーゼなどが含有されており、脳梗塞をはじめとした血栓疾患予防効果、タバコやアルコールの害を軽減する力、またビタミンKやカルシウムによって丈夫な骨を生成するなど、その効能はここに書ききれない程です。
1パック、高くても300円くらいでこのような素晴らしい恩恵を受けられるのであれば積極的に食べたいところですね。
玄米甘酒
玄米甘酒は玄米麹を発酵して作られたものです。白米で作られた甘酒よりも栄養価は高く、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、システイン、アルギニンなどがバランスよく含有されています。
効能としては美肌成分、整腸効果などがあり、甘味の代わりとしてスムージーやスイーツに使うのがおすすめです。
甘酒には砂糖が添加されているものとそうでないものがありますが、必ず正しい工程で発酵された後者のものを選びましょう。
おすすめはこちらです。
その他、梅干し、醤油、味醂などいわゆる日本の基礎調味料とよばれるものは大体全て発酵食品ですね。
私達が毎日何気なく手に取っている発酵食品。
これこそが日本が誇るべき「スーパーフード」だったのです。
発酵食品とは?
さて、ここまで身近な発酵食品に焦点を当ててきましたが、そもそも発酵食品とは一体何なのでしょうか?発酵食品とは、「食材に対して何らかの発酵に基づく加工が成された食品」と定義づけられていますが、その歴史をさかのぼると数千年も前の実態が浮かび上がります。
最古の発酵は「ワイン」が始まりだったのではないかと言われています。
発酵は微生物などの働きによって起こることが近年になって理解されるようになりましたが、勿論古くに生きていた人々にそのような知識はあるはずもなく、自然的現象によって発酵食品が出来上がったケースも多かったと予測されます。
発酵による影響としては、栄養価がアップする、抗酸化作用物質が生成される、保存性が高まる、発酵独特の旨みが出るなどがあります。
中でも栄養素が強化される点は、見逃せないポイント。
また、発酵食品全般に言えることですが、発酵食品にはたいてい強い抗酸化物質が含まれているため、老化予防には最適の食品なのです。
ただし、ご家庭で発酵食品を作りたいと思った場合、作り方には気を付ける必要があります。
素人が不衛生な環境で発酵させようとすると、場合によっては微生物以外の雑菌が繁殖してしまうなどして食あたりを起こしてしまう可能性もあるため、正しく発酵を行うには、雑菌が繁殖しないための厳重な管理体制と環境が必要です。
マクロビオティックから見た発酵食品
マクロビオティックでは上記に挙げたような日本古来の食品を食べることを推奨しています。
中でも、味噌や玄米甘酒はマクロビオティックの料理にも頻繁に使われる食材です。
これらの発酵食材はマクロビオティックの陰陽表から判断すると、中庸〜陽性に近く、甘いものや添加物、カフェイン飲料、アルコール等で陰性になりがちな現代人の身体を陽性側に傾け、バランスを調整することができるのです。
また、マクロビオティックでは、身近な地で摂れた旬な食べ物を中心に食べるのが良いと言われていますが、発酵食品は旬が重要な野菜とは違って、年から年中、気軽に手に入れることができる便利な食材だと言えます。
日持ちすると言う点からも非常に使い勝手が良く、一年を通して旬な野菜と共に食べるのがよいでしょう。
その他にもドレッシングや、味噌汁、シチュー、スープなど、ありとあらゆるものに応用して使うことができる、まさに万能食品なのです。
発酵食品をつかった簡単レシピ
今回は発酵食品の一つである「塩麹」という調味料をつかったクイック野菜料理をご紹介します。蕪の塩麹グリル
材料・かぶ:一個
・塩麹:小さじ1
・エクストラバージンオリーブオイル:小さじ1.5
・ガーリック:ふたふり
・ハーブ・ブラックペッパーなど:お好みで
作り方
1.蕪を3ミリくらいの薄さにスライス。
農薬不使用のカブであれば葉の部分も小さく刻んで。
2.分量外のほんの少量の水でウォーターソテーして軽く火を通したらオリーブオイルで両面を焼き、塩麹、そのほかの調味料で味を調えて。
最後に
健康とは、決して高いお金を支払って手に入れるものではありません。ましてや日ごろ薬や検査に高いお金を払っていても、生活次第では結果的に深刻な病気になってしまう人も大勢います。
そうした意味では、一日一日の食生活においてどんなものを口にするのか?というところが最重要になってきます。
普段何気なく購入していたものを一度見直して、農薬不使用の安全な食材や添加物の含まれない食品を選択する。
そして更に身近なところで言うと、私たちは職人気質な日本人が長い年月をかけて作ってくれた貴重な食材を簡単に手にすることができるという、これ以上にない恵まれた環境にいることを決して忘れてはなりません。
その一つが本日お話した「発酵食品」です。
一日一杯のお味噌汁、あるいは一日一個の納豆であなたの身体が元気になっていくとしたら、どうでしょうか?
免疫力を向上させ、病気から身を守るというのは案外思ったより難しいことではないのかもしれません。
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