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知ってる?食べてもすごい「藍」のパワー。

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日本人が古くから親しんできた「」。
藍の鮮やかな青は、ジャパンブルーと称えられ、国内外で再評価が高まっています。

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藍染めの布製品は、高い防臭・抗菌作用で知られ、人々の暮らしに浸透してきましたが、藍の持つ優れた特性を、食の分野でも活かしていこうとする取組みが始まっています。
今回は、藍の日本一の生産県である徳島県で「食用藍」の普及活動を行なう藍美容研究家の近藤ルミさんに、お話を伺いました。

「藍食」復活のきっかけ

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「私の所属する株式会社ボン・アームは、現在、徳島県内で4店舗の調剤薬局を展開しております。
代表の三谷いわく”薬は万能ではなく、薬だけで人間の身体は良くならない。安全な食材を取り入れて、身体の中から健康を作っていくアプローチが重要”。
その強い信念から、2010年にVegifullというマクロビオティックのスイーツや野菜ジュースを提供するカフェとリフレッシュサロンの複合店舗をオープンしました。私もこの立ち上げから参加し、ダイエットの食事指導やサロンでの施術などを行なってきたのですが、現在はVegifullの実店舗をクローズし、食用藍の普及事業を中心に、飲食業プロデュースなども行っています」(近藤さん)

藍の歴史

徳島の阿波藍の起源は、平安時代にさかのぼり、戦国時代には藍の色を黒く見えるほど濃く染めた「勝色(かちいろ)」という名前が、縁起を担ぐ武士たちの間で流行し、武士の衣服や武具を藍で染める文化が高まったそう。

その後、江戸時代に藍づくりが本格化し、徳島の藍はなかでも「本藍」と呼ばれて他の地方の藍と区別されたほどの品質を誇りました。明治36年までは作付面積、生産量とも全国の過半数を占める勢いでしたが、その後安価なインド藍や人造藍の輸入が増加し、太平洋戦争中の藍作禁止がとどめとなって、藍づくりは衰退。

「一時期には2,000軒以上もあった”藍師”が、今はわずかに5軒となってしまいました。藍の生産も同様に、激減し続けています。そこで、弊社では食用藍の事業を始めたのをきっかけに、阿波藍の伝統を絶やさないよう、藍作をスタートすることにしたのです」(近藤さん)

藍職人は病気知らず

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「Vegifullを運営していく中で、地場の無農薬食物はないか?と探していたときに、徳島で無農薬の藍を育てている農家さんに出逢ったことがきっかけで、藍食事業をスタートすることとなりました。

元々、中国で藍の根(板藍根)が漢方薬として風邪やインフルエンザ対策に使われているという予備知識があったため、根っこが薬として用いられているなら、葉や茎からも同様の健康効果が得られるのではないか?という仮説のもと、食用藍の研究が始まりました。現在、四国大学と徳島大学で食用藍の研究が行なわれており、弊社から研究のための素材を提供させていただいています」(近藤さん)

実は、藍の薬草としての歴史は古く、日本最初の本草薬名辞典『本草和名』(918年)にも解熱剤として藍の実が紹介されています。
江戸時代には藍商人たちがお守り袋に藍を入れて持ち歩き、食あたり時に服用して難を逃れる等、いろいろな用途で重宝されていたのです。

近年では蓼藍の研究が進み、様々な疾患の原因とされる活性酸素を除去する抗酸化物質(藍ポリフェノール・フラボノイド)や、抗菌物質であるトリプタンスリンが含まれていることがわかってきました。

藍の主成分

・カフェ酸/フラボノイド…抗酸化作用
・トリプタンスリン…抗がん作用、抗白血病作用
・トリプタンスリン/ケンペロール…抗炎症作用、抗菌作用
・ケンペロール…免疫調整力
・ケルセチン/グルクロニド…抗ウィルス作用

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「食用藍についてお話をすると、必ず「口に入れても安心なの?」「歯が青くなるの?」といった、驚きの反応が返ってきます。藍の文化が浸透している地元の徳島でも、かなり高齢の方が藍食の文化を知っている程度で、農家や藍染職人の間でも、あまり知られておらず、まさに絶滅の危機にありました」(近藤さん)

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「藍を食用にする上でこだわったのが、やはり栽培方法です。染めに使われる藍は、虫の発生を防いだり、染料として発色を高めるためなど、さまざまな理由で除草剤や殺虫剤が使われているケースがほとんどです。長年これらの薬を使用してきた土壌の影響も心配でしたので、弊社では契約農家でのハウス水耕栽培にて食用藍の栽培を行なっています。

また、藍は一年草なのですが、食用とするには、葉っぱや茎が柔らかい新芽の間に摘み取る方が適しています。これを早いサイクルで繰り返し、少しずつ生産量を増やしていっています」(近藤さん)

2013年から契約農家での藍の栽培をスタートし、今年は生葉で約1トンを収穫したそう。さらに提携農家の数を増やし、食用藍を安定して供給できるように生産量を増やしたいとのこと。
栽培した藍は、長期保存するために葉と茎に選別され、洗浄、スチーム、乾燥を経てパウダーや茶葉に加工されています。

食用藍を料理に取り入れるには?

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食用藍のパウダーは、ミネラルウォーターや豆乳で溶かして青汁のように飲んだり、パウンドケーキや手打ちパスタの生地に混ぜ込んで、綺麗な色を生かす使い方もできます。
ポリフェノール量はケールの約4倍で、味は若干のハーブ感はあるものの、ほとんどクセがなく、いろいろなお料理に合わせることが出来ます。
近藤さんの所属する会社でも、藍を使ったハーブティーやキャンディ、ビスコッティなどさまざまな商品の開発が行なわれています。

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こちらの「INDIGO HERB TEA」は、藍のブレンドハーブティー。アクティビティ、リバース、ビューティ、リラックスの4種類それぞれに、徳島産藍と目的にあったハーブを配合しています。徳島阿波おどり空港内のショップにも置かれ、新しい徳島名物として人気を集めているそうです。
1月3日(日)~11日(月)は、伊勢丹新宿店6Fで開催されるライフスタイルブランドhacozenのイベント『47都道府県のものづくり』でも「INDIGO HERB TEA」を出品予定です。

「今後は、新しい食材を求めるシェフの方や、食品メーカーなどに素材の供給をしていきたいと思っています。
日本の中でも一級品とされる阿波藍を、生活のさまざまな場面で食していただき、藍食文化を知ってもらうきっかけを増やすことが私たちの使命です」(近藤さん)

葉や茎に含まれるさまざまな有効成分から、日本発のスーパーフードとしても期待されている藍。
思えば、草木染めの染料として利用されるウコンやよもぎ、紅花、椿など多くの草木植物も、薬草として古来より利用されてきました。染めて良し、食べて良しと未知の可能性を秘めた「藍」の展開に、今後も注目です。

藍食人ウェブサイト
http://www.aisyokunin.com


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宮崎麻実/Mami Miyazaki
音楽専門誌、ファッション誌を経て現在はWEBメディアを中心にフード、ライフスタイル領域の編集者として活動中。食やアートを通じた街づくりに興味があり、国内・海外の生産者を取材しています。
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