その他

市販の虫よけスプレーに使われている「ディート」はアメリカ軍が戦時中に開発した強力な薬剤だった。

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虫刺されに悩まされる、夏。

夏といえば、夏休み、お盆、花火、スイカ、そして怖いお話・・・
いえ、怖いお話といっても、お化けのお話ではありません。
もうひとつの、夏の風物詩・・・、といっても、これはあまり嬉しいものではないのですが。


“蚊”

による虫刺されに悩まされるのも、夏。

蚊に刺されると痒くなる理由

蚊は刺すとき、食用とする人の血液の血小板を凝固させないために、生理活性物質を含む唾液を人体に同時に注入します。
痒みなどの症状は、これに対する完全なアレルギー反応。
そして刺されて一時的に痒いだけで済む人もいれば、蚊の膵液がすっかり強いアレルゲンとなってしまいます。
丘疹や水ぶくれにもなり、治まるまで何日も悩まされる人もいます。

「地球上でもっとも人類を殺害する生物」とすら呼ばれる恐ろしい蚊

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ですが、これだけではなく、蚊に刺されるということは、実は人命にも関わるほど、大変危険でもあるんです。
蚊が年中活動するフィリピンなどの東南アジアはもちろん、日本でも、2014年の代々木公園を中心とした稀に見るテング熱感染事例は、まだまだ記憶に新しいことと思います。

蚊は、マラリア、フィラリア、黄熱病、デング熱、脳炎、ウエストナイル熱、チクングニア熱などの病原体を媒介し、

それによる死者は1年間に75万人にもなるとされ、

「地球上でもっとも人類を殺害する生物」

とすら言われています。

虫よけに使われるディートという薬剤が人体に影響があると指摘されている

虫刺されを避けようとして人体に危険なものを使う私たち。

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そのため、蚊に刺されるのを防ぐことは、とても真摯な問題です。
そしてそのために、蚊を避けるための商品、とりわけ、近年には蚊よけスプレーやパッチなども広まりました。
便利でかんたんに蚊から身を守られる。
そのことは、蚊に悩まされる人にとっては、とても有難いことと思えていました。

ところが最近になり、残念ながら、それらが人体に対して有害ではないかと指摘されるようになりました。

というのは、それらの商品の有用成分として使われるディートという薬剤が、濃度や使用時間、方法によっては人体に影響があると一般的に知られ始めたからです。

ディートとは?

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ディートは、化学名ジエチルトル アミド(N,N-diethyl-m-toluamide)、一般的な防虫効果を謳っている多くの製品に使われています。
海外ではディートの存在は日本よりも認識されており、ディートフリーという記載のある商品も販売されています。

■肌に直接塗布するもの

エアゾールスプレー
ポンプ式スプレー
液またはジェル
濡れティッシュ

■肌や衣類などに貼る物

虫除けパッチ

■虫除け用グッズ

シリコンブレスレット
など。

ディートは戦時中アメリカ陸軍がジャングル戦対策として開発された強力な薬剤だった!


ディート (DEET) は、今でこそ昆虫などの忌避剤として流通していますが、もともとは第二次世界大戦という非常時中、アメリカ陸軍がジャングル戦対策として開発された強力な薬剤でした。

人体上においても、健康上の被害についていくつも危惧されています


・ 神経系に対する影響
・ 血液脳関門
・ 皮膚炎
・ 眼の刺激
・ 接触蕁麻疹
・ 皮膚の透過性亢進(皮膚の他の物質の透過性を高める作用により、環境汚染物質を皮膚から取り込むことを促進する)
・ 循環器に対する影響、
・ 胎児への影響など。


現代では、忌避剤として多くの虫よけスプレーなどで主成分になっており、確かにその効果は他の化学薬品と比べてすら絶大です。
今現在最も効果的で長期効力のある忌諱剤と考えられています。

湾岸戦争でディートに触れていた兵士たちは原因不明の後遺症に悩まされた。


湾岸戦争では、多くの兵士が原因不明のいくつかの症状を訴えたそうです。
ただ彼らはディート以外にもいくつかの化学物質にも触れ、またディートは通常で使われる4倍ほどの量であったとも言われますがそのため如実な現れ方として、記憶

力減退、頭痛、疲労感、筋肉痛、呼吸器や消化器系の異常などがあったそうです。


それを重く見たアメリカのその後の検証で、それらはディートを含む、化学物質の複合的影響ではないかと考えられています。

当初、研究上は人の健康には重大な影響を及ぼさないとされてきました。
が、実は、虫類が何故この物質の臭いを嫌うのか、その詳細はまだわかっていないのです。
しかもこの効果は昆虫だけでなく、昆虫とは全く異なるはずのヒルやナメクジ等の一部にも有効なのだそうです。

では我々人体にはどうなのでしょう?
安全だ!と言い切るのは到底難しいでしょう。

そういえば、ラウリル硫酸ナトリウムという、合成歯磨き粉やシャンプーなどで使用されている陰イオン系合成界面活性剤も、皮膚の炎症や経皮毒性などが危惧されていますが

もともとはアメリカ軍が戦車を洗浄するために開発したもの

だそうです。
こう考えると戦争中に開発され、戦後に一般的な製品に使用されて流通されるようになったものも、意外に多いかもしれません。

カナダやアメリカの対応

カナダ保健省農薬管理規制局は、2002年にディートの再評価を行って厳しい規制をすることにしました。

・基本的に、大人と12才より大きい子供に対しても30%より高濃度のディート製品の販売禁止

《6か月以下の幼児》

ディートの使用を禁止

《6か月~2才児》

1 日に 1 回、最も濃度の低い製品(10% 以下)を使い、顔と手には使わず、長期使用は避ける。
 

《2~12才児》

1日に3回以下、最も濃度の低い製品(10% 以下)を使い、顔と手には使わず、長期使用は避ける。

・ディートと紫外線カット剤を混ぜた製品は禁止。 

また、アメリカ疾病予防管理センター (CDC) では以下のとおり推奨しています。

• 飲んだり吸入したりしないよう注意。
• 特に乳幼児に対し使用する場合は手のひら、顔(特に目、口)を避ける。
• 乳児は、大人の手のひらで薄く延ばし、これを塗る。
• 子供同士で虫よけ剤を塗ったりスプレーしたりさせない。
• 衣服へ塗る場合、内側(皮膚に直接触れる部分)へ塗布しない。
• 長時間塗ったままにしない。子供で約4時間、大人で約8時間程度を目安とする。さらに長時間の使用が考えられる場合は、濃度の低いものを使用するか、薄く塗る方法をとる。
• 帰宅後など、昆虫に接触する機会から離れた場合は速やかに石鹸などを使い、洗い落とす。
• 虫よけ剤は子供の手の届かないところへ保管する。
• 夏場など、日焼け止めと併用する場合は、日焼け止めを最初に塗りその上に虫よけ剤を塗る。
(参照:ウィキペディア)


また日本でも国民生活センターでは、エアゾール式のものは空気中に散布されたものを吸い込んだり、また広範囲に使用するため非効率で、噴出するために一緒にガスなども使用することから、特に子供に対してなるべく控えることを推奨しています。

私たちはどうしたらいいのか?


初めに書いたように、蚊に刺されることは命にもかかわることです。
とはいえ、このような健康に害をもたらす可能性の高い薬剤を使用したのでは、本末転倒です。

では、どうすればいいか。


それはもちろん、人間の本来の姿として、自然の力に頼るべきです。

アメリカ疾病予防管理センターは、ユーカリ油に有効成分p-menthane 3,8-diol (PMD)が含まれており、蚊に対して低濃度のディートと同じ効力があると提唱しています。
それ以外にも、蚊が避けるエッセンシャルオイルとして有名なのは、シトロネラ、ゼラニウム、キャットニップ(マタタビ)、ラベンダー、ローズマリーなど。
和のオイルなら、ヒバ油、ハッカ油(ミント)も有名で、それらを水と少量のアルコールだけで薄めた自家製スプレーを使用する方も、最近増えていると聞きます。

《かんたんに出来る虫除けスプレー》

以下のものをスプレーボトル内で混ぜ合わせるだけです。
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・精製水(薬局やドラッグストアにあります)100mlほど
・ハッカ油(同じく薬局、ドラッグストアにあります)10滴ほど
・エタノール数滴(薬局で入手可。精製水とハッカ油の混ぜ合わせをよくするために。入れずに使用前のたびにシャカシャカ振ってもオーケーです 笑)
・オプションでお好みのエッセンシャルオイルを適宜(なくても可)


これは肌に塗るのはもちろん、網戸や扉・窓の隙間に吹きかけておくと、蚊が室内に入ってくるのを防ぐ効果があります。
風と共に爽やかな香りが広がるので、涼を感じるのにも一役買います。
またハッカ油はお風呂に1~2滴入れると、入浴中はもちろん、その後もさっぱりとした心地になるので、夏にピッタリの入浴用エッセンシャルオイルです。

最後に
不自然に人工的に作られたものからではなく自然の力を借りて自然に生きる。

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私たちも、そして蚊も、地球上の生態系の一環をなしている生物です。
蚊は私たちを食用とします。そして私たちは身を守ります。

自然の中で他の生物たちが自然の中で上手に身を守るように。
または自然を使って身体を癒したりするのと同じように。

私たちも植物エキスを使ったり、自然から得られた食物を使ったりすることになるのでしょう。

こちら
『蚊に刺されやすい人の特徴。蚊にさされるのは血液型のせいだけじゃない!あなたの食べているものに原因が潜んでいた!』

でも書かれているとおり、アロマオイルや、柑橘類、天然ハチミツ、マクロビオティック食材など、蚊を寄せ付けないもの、蚊に刺されても癒せるもの、蚊を寄せ付けない体質をつくるものを、私たちは自然の中ですでに備わっているものから得られることができます。

不自然に人工的に作られたものからではなく・・

また最近では、そんな危険なディートの不使用を謳い、天然のエッセンシャルオイルのみを使用した蚊よけスプレーや、パッチやシリコンブレスレットなどのグッズも広まり始めています。

低コストや流通のしやすさを第一として製品が作られていた時代から、消費者が安心して使いたいと願う気持ちに応える製品作りへと、商業ベースで変わりつつあるのだと思います。

蚊取り線香に、今のような化学薬品でなく、昔は防虫菊という天然素材を使っていたように、
ナチュラルなものを使うことはまた、夏らしい情緒をも呼び起こしてくれそうな気がします。

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yuko matsuoka
神戸生まれ、関西弁の翻訳業兼ライター。 アメリカ滞在中に現地の肉類過多・工場生産加工食品中心の食生活から、十代に治ったはずのアトピーが再発症。 その後、食生活について深く考えるようになりオーガニック食材に切り替えるも、日本に戻ってそれが困難であることを痛感。努力の甲斐あってアトピーが完治した経験を踏まえ今後は本来あるべき食生活について追求・情報発信していきたい。
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