「日本の伝統食材」は備蓄に最適!?最小の水と燃料だけで作る災害食・非常食に簡単『ポリ袋レシピ』を紹介します。
「日本の伝統食材」は備蓄に最適!?最小の水と燃料だけで作る災害食・非常食に簡単『ポリ袋レシピ』を紹介します。
1 備蓄しておきたいモノのトップといえば
拙宅でのこどもてらこや活動も、先の大阪北部地震と西日本豪雨の警報や避難勧告で延期が続いておりましたが、再開第一回目は『ライフラインが途切れた自宅避難時の料理』と『災害時に役立つ新聞紙の折り方』を実施いたしました。
防災・減災の取り組みは、その時の状況や条件によってさまざまですので、ひとつの取り組みとしてご覧いただけましたらと思います。
先だっての地震直後、地域の店頭では軒並み、「水」が、次に「ガスボンベ」が品切れとなりました。
水道、電気、ガスの「ライフライン」が途切れた場合、復旧までには、現在の甚大な災害時は別にして、一般的に1週間程度かかるといわれています。
その間自宅避難する場合、いかに最小限の水と燃料で乗り切るか。
特に、必要不可欠なのは「水」。
昔ながらの地域のように「井戸」があり、使える状況ならばいいのですが、都会や新興住宅地ではまず見当たりません。やはり、一週間分は備蓄しておきたいものです。
その後、スーパーマーケットに設置された「備蓄品コーナー」には、再び並んだペットボトルの水と共に、
カップラーメンなどのインスタント食品やカレーなどのレトルト食品も並んでいました。
インスタント麺には、水とそれを沸かすための燃料が多量に必要です。
また塩分の強いスープや辛い味付けは、のどの渇きを促進させるので、水が潤沢な時向きではと感じています。
そして、水洗トイレ、お風呂、洗い物、洗濯…暮らしの中の水の使い方を工夫する必要にも迫られます。
2 「自然な食生活」と「減災」
「食」の場面にしぼってみますと、普段からの「自然な暮らし」は、「減災」に通じるものがあるように思います。なるべく少ない資源で、手に入る食物の栄養とエネルギーを引き出し、ありがたくいただくことは、心、身体、環境に無理がありません。
「がんばって」自然な暮らしをしているのでなければ、ストレスもあまりないので、解消手段のひとつである暴飲暴食に走ることもないのではないでしょうか。
「身土不二(しんどふじ)」…その季節にとれる、その土地のものをいただきます。
「一物全体(いちぶつぜんたい)」…皮や根など、まるごといただきます。「伝統食」…乾物(海産物、キノコ類、根菜類等)、穀物(米、麦、豆等)、発酵食・伝統食(味噌、醤油、塩麹、梅干し、漬物等)、
昔ながらのものは、保存期間も長く、備蓄にも好適です。
「陰陽バランス」…陽性から陰性の野菜を重ねて、塩をふり、蒸し煮する『重ね煮』は、陰陽バランスやエネルギーの高いものができると言われています。
『重ね煮』から、一度にさまざまな主菜副菜に応用できます。
こういった「普段の自然な食生活」に加え、非常時の料理法のひとつとして「ポリ袋料理」があります。
「時短料理」「手抜き料理」「アウトドア料理」としての方が有名かもしれません。
ビニール袋といえば、プラスチック汚染問題から、使用を控えておられると思いますが、
「あるものでやっていかなければならない非常時」には、工夫発想のヒントにもなるかもしれません。
3 減災料理のひとつ「ポリ袋クッキング」
「ポリ袋料理」は、水と燃料の節約に向いています。〇米を研がないので、研ぎ水の節約 *普段から無農薬米を常備しておくと安心
〇最小限で、汚さず使い回すので、調理用水の節約 *摂取しないこと
〇食材や料理が直接つかないため、洗う水も節約
〇袋内の食材には、最小限の水で浸水できるため、調理時間短縮で燃料の節約 *ガスボンベ1本で約60分
〇余熱調理で、燃料の節約 *エコ調理なべや、なべ帽子などの利用と合わせるとさらによい
推奨されている袋は、「高密度ポリエチレン」「厚さ0.01mm以上」「食品用」「半透明」のものです。袋内に食材を入れ、空気を抜いて、一番上で結びます。
空気を抜いて真空にするのは、元々はプロの調理法。使う水や調味料を最小限にでき、低温でも中まで加熱できます。
注意点は、低温調理のため、芯までしっかり火を通し、保存の際はすばやく冷やすことです。
4 災害時・アウトドアにも使えるレシピ
冷蔵庫や冷凍庫に入っている食材から使っていきます。冷気を逃がさないように、開閉はすばやく。米、乾物、梅干しやみそなど、常温で長期間保存できる伝統食材がとても役立ちます。
分量は目安です。
そのままでは固く冷たく食べられない食材を、あたたかく口にできるよう調理することを目的にしているので、味はお好みで調整してください。
非常時量れない場合にも作れるように、計量したお米や水を、コップに移し、目で確認されておくと、だいたいの目分量が分かります。
ポリ袋料理では、食材を入れる順は決まってません。
私は重ね煮式に入れ、最後に塩をひとつまみかけています。
では、いくつかレシピをご紹介します。お気に入りのゆで加減や味付けでどうぞ。
<ごはんの作り方>
炊くときに梅干しを入れると、日持ちしやすくなります。
乾燥わかめ、醤油を加えて炊くと「わかめごはん」。
醤油を加えて炊き、重ね煮の野菜を混ぜると「炊き込みごはん」。
トマト麹やトマト缶を加えて炊き、重ね煮の野菜と混ぜると「トマトライス」。
重ね煮野菜がなければ、お米といっしょに小さく切った野菜を入れて炊けます。
袋のまま、おむすびをむすべます。
お好みで、梅干し、ゆかり、塩昆布、ごま、とろろ昆布、かつお節など、塗ったり混ぜたりすると、ぬかのにおいが気にならず、おいしいです。
[材料]
・米 100g(コップ半分くらい)
・水 110-120cc(コップ半分より少し上くらい)
[作り方]
①袋にすべて入れ、空気を抜いて一番上で結び、30分ほど置きます。
*浸水させることで、ふっくらできます。
②沸騰した湯に入れ、15-20分ほど中火で加熱します。
*なるべく薄く広げる
③火を消し、15分ほどそのままおき、蒸らしたらできあがり。
<主菜―野菜とさばの煮物の作り方>
缶詰は、さばに限らず、手に入るものでよいです。写真は、左上から、塩麹、醤油、カレー、ケチャップを小1-2加えて、味のバリエーション。
[材料]
・さば缶 1/2つ
・薄切りした野菜 100g
[作り方]
①袋に、野菜、さばを入れ、空気を抜いて一番上で結びます。(写真右上)
*右周りに、だし巻き卵、じゃがいものあえもの、蒸しパン
②沸騰した湯に入れ、15分ほど中火で加熱します。
③火を消し、ふたをして15分ほどそのままおき、蒸らしたらできあがり。
そのままでもおいしいですが、お好みで、醤油やみそなどで味を変えても。うちでは、カレー粉小1が人気です。
<副菜―和え物・みそ汁の作り方>
野菜は、手に入るものでよいです。
写真は手前:アスパラガスとじゃがいもの梅肉和え、奥:ブロッコリーのみそマヨがけ
[材料]
・薄切りした野菜 100g
・梅干し、塩ふき昆布、かつお節、すりごまなど 適量
[作り方]①袋に、野菜を入れ、空気を抜いて一番上で結びます。
②沸騰した湯に入れ、15分ほど中火で加熱します。
③火を消し、ふたをして15分ほどそのままおき、蒸らします。
④お好みで、梅干し、鰹節、すりごまなどと混ぜると和え物、お湯を入れてみそを溶かすとみそ汁のできあがり。
<ゆでない副菜―切り干し大根のツナ和えの作り方>
切り干し大根は、場所を取らず栄養価も高いのでぜひ常備したいものですね。
[材料]
・切り干し大根 30g
・天然ツナ 大5
・水 90cc
・有機醤油 大1
[作り方]
①袋に、すべて入れ、空気を抜いて一番上で結びます。
②袋のまま、全体をもみます。 *袋を破らないように
③しばらくおき、なじんだらできあがり。
お好みでごまをプラスして。
その他、つけものや酢の物も、野菜の種類によって、火を使わずに作れますね。
また、半分に折って、袋の中で1時間半くらい浸水させたパスタ(1.4mm)は、袋の中に熱湯を加えて1分半くらい置くとアルデンテに。
蒸しパンなどのおやつもできます。
ポリ袋はエコじゃないという意見・・・
ポリ袋は安全性が気になる・・という方もいると思いますし、「エコではないのでは?」という指摘もあるでしょう。しかし今回のレシピは、日常に活用するためのものというよりは、あくまでも非常時の時に知っておきたいレシピとしてご認識いただければと思います。
日常的に活用を推奨しているわけではありませんのでご了承ください。
5 まとめ
『eco japan cup』で二回も受賞された「カトー折り®」という、セロハンテープやのりを使わず、新聞紙一枚で様々なものを折る方法があります。
許可をいただいて、こどものみなさんと新聞紙の食器を折りました。
調理後のポリ袋を置いてそのままいただくことで、食器がない場合もやけどすることなく食事でき、食後に洗う必要がありません。
食器の他にも「中身が見えないゴミ袋」「スリッパ」「簡易トイレ」など、さまざまに役立つ折り方を考案され、今秋には「カトー折り®」の書籍が出版予定だそうです。
加藤先生、快く許可くださり、誠にありがとうございました。
少しでも減災できるよう準備をしながら、心穏やかに暮らしを紡いでいけますように。
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