あなたの体から冷えを追い出す!鍼・灸師が教える無農薬生姜を使った無添加ショウガ湿布の作り方。
ショウガ湿布をご存知ですか?
手足が常に冷えている、風邪を引きやすい、冷え性で眠れない…
この時期、冷えにまつわる症状に悩まされている方は結構いるのではないでしょうか?
この記事では、あなたの体から冷えを追い出す、昔ながらの方法をお伝えしようと思います。
100%自然の力で、体の芯からじっくり温めることのできるショウガ湿布。
冬から春にかけての寒さが厳しくなる季節には、とても重宝する一品です。
今回は作り方や使用方法を含めた、ショウガ湿布に詳しくついてお伝えします。
生姜の歴史
生姜は漢方ではショウキョウと呼ばれ、漢方薬ではお馴染みの成分。
西暦200年頃に編纂された古代中国の医学書である『傷寒論』にもその名が刻まれています。
例えば、生姜を含む代表的な漢方薬は、日本でも有名な葛根湯があります。
主に、風邪の初期に体を温めて汗を出すために用いられる漢方薬です。
生姜の原産地はインド〜マレー半島などの南アジア。
そのため、インドの伝統医療であるアーユルヴェーダでもよく使われ、
消化力を高める偉大な薬という位置付けになっています。
南アジア原産の生姜が、中国を介して日本に伝わったのが3世紀頃で、その当時は主に薬用に使われていました。
日本で食用として使われ始めたのが江戸時代頃から。
ショウガ湿布は民間の健康法として昭和の時代まではよく用いられていました。
ショウガ湿布で体が温まる理由は?
生姜の持つ特徴的な成分は3つあります。
ジンゲロール:
生姜の持つ辛み成分が最も多く含まれている。ピリッとした辛さの元。
ショウガオール:
ジンゲロールが水分を失っていく過程で、増加する成分。自然保存や加熱によって増える。じわじわくる辛さの元。
ジンゲロン:
ジンゲロールが分解されることで生まれる成分。強い辛さを持つ。
これらの成分は、体を温めて全身の血行を良くする働きを持っています。
このため、生姜には冷え性や冷えからくる生理痛などに効果が期待出来ます。
この生姜の持つ成分を鍋で抽出し、タオルに染み込ませ、
肌に当てることで冷えた体を効果的に温めるのがショウガ湿布です。
体が冷えるとどうなる?
昔から「冷えは万病のもと」と言います。
体が冷えていると健康にとって様々な悪影響が出てしまいます。
例えば、
手足が常に冷えている
夜中に何度もトイレに起きる
しょっちゅう風邪を引く
下半身は冷たいのに、上半身は熱い(冷えのぼせ)
そんな症状を抱えている人は、体が冷えている可能性があります。
基礎体温の低下は危険?
人の体温は36.0℃〜36.5℃が平均的なものです。
実際、人間の体は36.5℃〜37.0℃の時に細胞が活発に働くようにつくられています。
しかし、基礎体温が35℃台になってしまうと、全身の細胞が上手く働かなくなり、
慢性的な不調に悩まされたり、知らず知らずのうちに病気になってしまいます。
体が冷えると…
・免疫力の低下・基礎代謝の低下
・血流が悪くなる
・基礎体温の低下
そして、上記のような体が冷えた状態が続くと、
・風邪、感染症にかかるリスクが高まる
・筋肉が固まり、疲れやすくなる
・妊娠しづらい/生理痛・生理不順
・内臓の冷えと全身の血流不全
一口に体の冷え、と言ってもその症状は様々。ただし、体に良いことはありません。
体を温かい状態に保つことが病気を遠ざけ、健康に長生きする上で大切なことです。
では、ここからショウガ湿布の作り方と使い方をお伝えします。
やることはシンプルなのでご安心ください。
無農薬生姜で作るショウガ湿布の作り方・使い方
材料
下準備
①おろし金を使って、150g分の生姜全てを皮ごとすりおろしていきましょう。
②おろし終わった生姜を、巾着袋やガーゼなどで包み、
中身が漏れないように輪ゴムで縛ります。
③小皿の上で、巾着袋に包んだ生姜を絞ります。
(この時の絞り汁は後ほど使用します)
④大鍋に水を入れ、約80℃になるまで加熱します。
(沸騰させてしまうと、生姜に含まれている酵素が死んでしまうため)
⑤大鍋に②の巾着袋と③の絞り汁を入れます。
少し温度が下がりますので、温度計を使って80℃をキープしましょう。
⑥厚手のタオルまたは手ぬぐいを2枚用意します。
タオル2枚を半分に切り、お互いを縫い合わせます。
この作業をしない場合、ショウガ湿布の熱が冷めやすくなってしまいます。
⑦80℃のお湯が入った鍋に⑥のタオルを投入しましょう。
この際、タオルを入れることで鍋の温度が下がりますので、
あらかじめ85℃くらいにお湯を熱しておくと良いでしょう。
お湯の中に2〜3分ほど浸しておきます。
⑧木べら等でタオルをお湯から取り出します。
厚手の手袋または軍手を使ってタオルを絞りましょう。
タオルはものすごく熱いので、火傷に注意しましょう。
⑨絞ったタオルの捩れを元に戻し、四角く畳みます。
⑩これで、ショウガ湿布の完成です!
ショウガ湿布を使ってみよう
①四角く畳んだタオルを肌に当てられるくらいまで冷まします。②体の部位に当て、その上から熱が逃げないように乾いたタオルを被せます。
③生姜の成分を含んだタオルはかなりの熱を有しますので、火傷に注意しましょう。
熱く感じた時は我慢せず、場所をずらしましょう。
ショウガ湿布は体のどこに当てたら効果的なのか?
生姜の成分を含んだ蒸気による温熱効果は短時間・広範囲に良い影響を与えることが出来ます。体のどこに当てても温める効果が期待出来ますが、より効果的な部位についてお伝えします。
首
首には副交感神経というリラックスを司る自律神経が分布されています。
そのため首の後ろが温まると、副交感神経が優位になり、
血管が拡張し、全身の血流が良くなり体が温まります。
お腹
お腹には太陽神経叢と呼ばれる、自律神経の中枢があります。
勿論、大切な臓器も集まっているので、お腹を温めることで全身的な血流の調整効果が期待出来ます。
腰
腰はお腹〜足につながる腸腰筋群という大きな筋肉があります。
この大きな筋肉が温まると、お腹や足にたくさんの血流を流すことが出来ます。
太もも(裏表)
太ももに分布する大腿四頭筋・ハムストリングスという筋肉も体の中では大きな筋肉です。
この太ももの筋肉を温めると、お腹〜足にかけての血流が良くなり、体全体が温まります。
ふくらはぎ
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれる、下肢の大切な筋肉。
ふくらはぎにある腓腹筋・ヒラメ筋という筋肉を温めることで、
筋肉のポンプ作用が正常に働くようになり、むくみの解消に効果が期待出来ます。
手首・足首
人の血管は末端にいけばいくほど、細くなっていきます。
細くなれば当然、血液も流れづらくなっています。
手首・足首を温めて血管を拡張することで、手足末端の冷えに効果が期待出来ます。
ショウガ湿布の禁忌事項
生姜アレルギーを持つ方には禁忌となっております。ご注意ください。ショウガ湿布を使っている最中に、
万が一、皮膚の赤みや痒みなどが出た場合は、使用を中止し患部を冷水で洗い流して下さい。
ショウガ湿布は四季を通して使えます!
手軽に作ることが出来、体のどの部位でもしっかりと温めることの出来るショウガ湿布。
生姜の持つ成分をしっかりと抽出出来るかどうかが重要なポイントとなります。
体を温めて毎日を健康的に過ごせると良いですよね。
冬の寒さはもちろん、夏場のクーラーによる体の冷えに対しても是非使ってみてくださいね。
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