あらゆる不調や痛みに長く活用されてきた日本の知恵。最強のマクロビオティックお手当「生姜湿布」の効果・やり方とは。
血行不良は万病の元
寒い季節はつい運動不足になりがちです。休日はこたつとすっかり仲良しになっている方もいるのではないでしょうか。
この季節、面倒臭いからと動かずに家の中で食べてばかりいて血行不良を温存していると、老廃物が体内に溜まり血液を汚します。
ですので寒くても、適度に体を動かすことが必要です。
しかし、ちょっと動いたら腰がいたい、肩が凝る、首を寝違えたなどはよくある話ではないでしょうか。
血行不良を解決するだけで、いろいろな不快な症状が消えることがあります。
母は温熱療法で他人のケアをしていた。
歩けなかった女性がしゃんと歩けるように
生前、私の母は温熱療法で他人の体のケアをしていました。
当時、私は高校生でしたが、母が家の一角を施術室として、訪問してくる方の対応をしているのを目の当たりにしていたのです。ある日、タクシーで乗り付けた初老の女性が歩くのもやっと様子で施術室へ向かうのを目にしました。
なんと1時間もすると、部屋から出てきた女性はシャンとして歩いて帰って行きました。
私はその光景から、大変衝撃を受け、健康を取り戻すには現代医療だけではない、他の選択肢があることを知らされたことを覚えています。
実はその数年前、母もその女性と同様に腰からの痛みを伴う不調に悩まされていました。
整形外科では椎間板ヘルニアと診断されましたが、入院して治療を続けても、回復の見込みがつかず、病床不足から余儀なく退院。
なんとか治したいと思った母は、その温熱療法に出会って血行不良が解決したことにより別人のように元気になるという奇跡を起こしました。
この経験よりなんとかして困っている人を救いたいと、活動を始めたのです。
しかし、私自身そんな母を誇りに思い慕っていましたが、最期は自分の病気を自分で治すことができませんでした。
血行不良は万病の元ですが、血行を良くするだけで全てを解決できないという無言のメッセージが残りました。なぜ母は血行を良くするだけでは、完璧に治らなかったのでしょうか。
そこにはいくつかの原因が考えられます。
血液は自分の食べ物で造られる
温めて血行を良くするだけでは難しい
大きな原因の一つに「食べ物」が考えられます。
私たちの体に疲労やストレスが蓄積されると、血液にもなんらかのよくない影響が及ぼされます。
汚れた血液はドロドロして滞りやすく、血管が部分的に膨らんだり盛り上がったりすると、神経を圧迫して痛みを引き起こします。
痛みの度合いは本人しかわからないものですが、我慢できるレベルだからといって放っておくのは得策ではありません。
痛みは体の訴えですから、無視をしていると、当然悪性腫瘍化することもあります。
ある軍医が兵士の手当てをしていた時、面白いことを発見しました。
致命傷になった弾痕の傷を見ると、その場所の臓器はもともと痛んでいたというのです。
事故で負った傷さえも、本人の細胞が本人の食べたものに影響を受けているという証。
逆に傷を負った場所でも、新鮮できれいな血が集まれば、その細胞は修復される可能性が高いということです。
現代では色々な研究も進み、最も恐れられている「がん」さえも、遺伝子別で防ぐ方法なども徐々に解明されつつありますが、
それでも個人レベルに実用化されるまでにはまだまだ時間がかかりますし、少なくとも現段階では毎日食事をして排泄をして、その繰り返しで年を重ねる他ありません。
食べ物で血液が造られることを前提にすると、私たちは自分の食べるものを選んで食べることで、健康にも不健康にもなれるのです。
そしてどのような不調であっても、根本的には食生活を改善しないと、体は変わらずまた同じ病気になる可能性があるということを念頭に置く必要があります。痛みを「痛み止め」や「市販の湿布」で対処することについてのリスク
痛み止めで対処することで場合によっては修復が遅れることも。
あなたは痛い時、どのように改善をしますか?
恐らくまずは痛み止めを飲んだり湿布を貼りませんか?
痛みに対処することは、その人の快・不快に大きく影響します。
仕事もままならなくなるわけですから痛みを止めたいと思うのは当然の欲求でしょう。
かといって、長期間、薬に頼るのはお勧めしません。
それは、肝心な問題の先送りをすることになるためです。
また、薬を続けて使うと副作用も心配です。痛みを訴えて病院にかかると、処方される湿布薬には市販のものより強力な成分が入っています。
そのことを知っている人は、好んで湿布薬を多めに処方してもらおうとします。
飲み薬より安易に使いがちな湿布薬ですが、貼付部分の皮膚のかぶれだけでなく、
内臓への障害や、高血圧、造血障害、めまい、頭痛、痙攣、貧血など、全身に及ぶ副作用の可能性があるとされています。
消炎鎮痛剤に含まれる強力な成分は、CMでもよく耳にしますね。
イブプロフェン
ロキソプロフェン
ジクロフェナク
ケトプロフェン
インドメタシン
フルルビプロフェン
フェルビナク
上記の成分は、湿布薬だけでなく、痛み止めとして使われている経口薬、座薬も同じ副作用があります。
ですので、湿布薬だけ欲しいと思っても、副作用を和らげる薬がさらに処方されることになります。
通常、痛みがある急性期は、痛みが楽になることで自然治癒力が上がると言われています。
しかし、その痛みがなくなる(感じさせなくなる)からくりをご存知でしょうか?
簡単に説明すると、消炎鎮痛剤は、交感神経を緊張させる成分が入っているので、血管を収縮させ血流を悪くする作用もあります。
それにより、神経伝達を鈍らせ痛みを止める仕組みです。血行を悪くするわけですから、結果的に修復も遅くなります。
急性期は確かに冷やすことが大事な場合があります。
しかし、自分で病院に行ける時、薬局に買いに行ける時は、急性期ではなくなっている可能性が高いので、何でもかんでも「その場限りの対処で済ませる習慣」は考えものです。
では、市販の薬だけに頼リすぎずに、できる限り自然治癒力を引き出すためには、どうしたら良いのでしょうか。
市販の湿布に頼る前に・・・いち早く試したい、万能しょうが湿布
我が家では、肩こりや腰痛、腹痛、喉の痛み、胸痛などには、自宅にある食べ物で対処してきました。
食べられるものを手当てに使うので、副作用はありません。
仕事が休めない方、子育てに時間が取られて自分のことは後回しになっている方にも、自宅で簡単に痛みに対処する方法があります。
それは「しょうが湿布」です。
今回は、しょうが湿布について説明します。
実際に、夫がぎっくり腰になった時も、その場で動けなくなってしまったので、自宅で手当てをしました。
3日ほどで元どおりになり、仕事に行くことができました。
マクロビオティックから考える腰痛の場合の原因は、肉食などの酸性食品を食べて老廃物の処理が追いつかないことです。
外食が多い方におすすめ!体の酸性防止に。有害物質や加工食品…酸性になりがちな現代人のpHバランスを整える「スーパーアルカリグリーンエナジーラテ」アルカリ性食品に特化したオーガニックサプリ|Minery ミネリースーパー・ラテシリーズ
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タンパク質は窒素を多量に含むため、腸内を膨らませます。
周辺の血管も流れが悪くなり、周辺の神経を圧迫します。
体の内部から来る痛みは、体の声に違いありませんが、運動をして体を動かしている拍子に打撲とか、ちょっとした事故で外傷を負うこともあると思います。
そんな時もこの手当てを使うことをオススメします。
ある人が、車に乗っていたとき追突され、むちうち症になりました。
その人は、自分で手当てをし、病院にはかからず、後遺症はなく、相手に医療費の請求をすることもしませんでした。
あらゆる炎症に使われてきたマクロビオティックお手当「しょうが湿布」
しょうが湿布は、炎症を鎮め、痛みを消します。しょうがには抗酸化作用があり、免疫力を高めますから、単に患部を熱するだけの単純な療法ではありません。また、患部の上を直接、手当てしますから、とても効率的です。
病巣部には、酸素不足の疲労物質に満ちた血液がよどみ、血行も悪くなっています。
患部をしょうが湿布で温めることで、血液の流れを良くし、疲弊した血液を散らし、新鮮な酸素と栄養をたっぷり含んだ血液を集めることができます。
病巣部の環境を好転させるので、痛みと炎症が消え、回復が早まるのです。
ガンなどの悪性腫瘍、甲状腺の腫れ、肝臓やすい臓、腎臓などの大きな臓器の病気。
潰瘍性大腸炎やクローン病のような消化器の病気などにも、用いられます。
肺炎や気管支炎などの呼吸器の病気など、しょうが湿布はまさに万能お手当。
打ち身や捻挫などの外傷にも著効を発揮します。ただし、急性期で出血や発熱している場合は行いません。
『嘉良の落書き』から引用
子供にも活用できるしょうが湿布。
私が子どもたちに手当てをするときは、こんなふうです。
「ほら、ここにグーっと血が集まってきたでしょう。
ドクドクと心臓のようになって、ここだよ、集まれーって呼びかけてるね」。
ケガをした時に、反応しているからだの実況中継のようです。
「今この場所にみんなが駆けつけてくれてるよ」
救助隊となるのは元気な自分の血液。傷ついた血液たちは老廃物となり、排泄されることになりますが、
その道のりが大変なときは、続けて里芋パスタ(次回お伝えします)を採用します。
家族の病気と向き合いながら、本人の自然治癒力を引き出しながら回復していく様は、
和やかでゆったりとした至福の時間でもあります。
病院に連れて行くより、ずっと穏やかで安心な時間が流れます。
それでは早速しょうが湿布の作り方を紹介しましょう。
濃縮しょうが水の作り方
【用意するもの】
ボウル(直径20センチほど)
無農薬 根生姜200g
浄水かミネラルウォーター 1リットル
さらし1枚(ハンカチ大)
どんぶり
菜箸
ミキサー
500mlペットボトル
ロート
① ボウルに500mlの浄水かミネラルウォーターを入れておく
② 根生姜200gを輪切りにして、ミキサーにいれ、500mlの水を加え、スイッチを入れる。すぐにドロドロになる。
③ どんぶりにハンカチほどの大きさのさらしを広げ、ドロドロの根生姜を流し入れ、さらしの四方八方を寄せて指でつかむ。
④ ボウルの水に根生姜入りの袋を入れ、指先で鍋底に押し付けるなどして、よくもんで絞り上げる。
⑤ できあがった2倍濃縮のしょうが水を、ロートでのペットボトル2本に小分けして冷蔵保存する。
しょうが水の特徴は、熱湯でなく冷たい水に溶かす「冷製のしょうが水」です。しょうがの酵素は熱に弱いので、熱を加えずにしょうが水を作れば新鮮なしょうがの酵素をそのまま使えます。
しょうがの絞り汁を水道水に溶かすと、すぐに茶色になります。しょうがの酵素は水道の塩素などに弱いのです。
しょうが水は500mlのペットボトルに分けて冷蔵保存します。2ヶ月ほど保存可能です。手当ての際には、ペットボトルから必要な量にしょうが水だけ鍋に入れて温めて使い、残りは冷蔵しておきます。
こうすると、手当ての度に新鮮なしょうがの酵素が患部に浸透します。必要な分だけ使うので、少量のしょうが水で機動的に手当てが出来ます。
ペットボトルにしょうがのデンプンが白く沈着しますから、ペットボトルを振って溶かしてから使います。
しょうが湿布の方法
① 患者に梅醤番茶を飲ませておく。だるさの予防と、新鮮な塩気の補給。
② ペットボトルの濃縮しょうが水を1カップあまり鍋にいれ、同量の水で薄める。
③ しょうが水を煮立たせては酵素が使えません。火にかけて80度ほどに温めたら、畳んだタオルの両端を持ってU字型に曲げて鍋に浸し、絞る。
④ タオルの温度を調節して患部にあて、乾いたタオルでカバーする。
⑤ タオルがぬるくなったら、鍋の湯を加温してタオルを温めて、再度患部に乗せる。
⑥ この作業を3〜4回ほど繰り返し、患部を温める(10〜15分間)
梅醤番茶の作り方についてはこちらから読めます。
不調時におすすめ。1分でできる自然のお薬「梅醤番茶」の作り方。
患部だけをきっちり温めたいので、タオルは最小限に広げて、患部を集中して温めます。
通常は①から⑥で十分ですが、胃カタルなど、生姜湿布を外すとまた痛むケースがあります。
この時は、さらに15分間、手当てを続けると痛みが戻ることはありません。
不調の理由は自分が作っている。だから、自分でできること、あきらめないで
多くの不調や病気は、自分が食べた物で作られます。
つまり食べるものを変えるだけで状況は一変します。
食べるものをオーガニックで自然なものをチョイスするとともに、
食べ物の力を利用した外からのお手当ては、思った以上に力強い助けになります。
いざという時、救急箱より頼りになるのは台所にある食べ物たち。
日常的にこうした手当てができれば、未病の段階で対応できて、医療費も激減。
もし、医師にサジを投げられても、家庭でできることが最後まであることを忘れないで。
安心できる健やか日々は、何にも変えがたい幸せです。
安心があれば、人の心もボジティブになれるもの。
自分でできることをあきらめない、私はそんな人を応援しています。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
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