いざという時のため冬に常備しておきたいオーガニック野菜5選とマクロビオティックお手当法。風邪をこじらせる前に自然治癒を引き出すお手当を!
寒さも本格的になってきました。
暖房が効いた部屋は乾燥して鼻や喉の調子が悪くなったり、頭だけがぼーっとしたり、体調を崩しやすい時期ですね。
みなさまは大丈夫ですか?
調子が悪くなったかも・・・と思う早い段階で、こじらせないようにできるだけ手を打ちたいですね。
風邪をひいたかな、と思ったら風邪薬?
TVのCMでは、ひきはじめの風邪に市販のお薬を提案されていますね。
わたしも以前は、会社のデスクや自宅に市販薬を常備していて、調子がおかしかったら早めに服用するようにしていました。
仕事に支障が出ないようにしたかったので、当然のように、そうしていました。
でも、マクロビオティックに出会い、薬は本当に体にとって必要なのだろうかと疑問に思ったり、子どもを見ていて薬に頼らなくても風邪は治ることを実感したり、体のバランスが崩れたときに風邪にかかって調整してくれるという整体の考えを知った今は、市販薬に頼ることはありません。
こちらの記事も参考にどうぞ。
「風邪」=病気ではなく、体の不調の9割を治してくれる貴重な存在!風邪を早く自然に治す方法
お薬は、症状を一時的に抑えることはできても、根本的な解決にはなりません。
体の自然治癒力を高める以外に、根本的な解決にはならないのですね。
とは言え、子供たちが風邪で苦しそうなのは見ていて辛いもの。自分自身も長いこと横になっているのは、仕事や家事に支障が出ます。
こじれてしまう前に、食べ物の力を借りて、体調を整えるようになりました。
我が家で常備している野菜5選
1週間に一度の宅配を利用している我が家、秋冬に毎週注文したり、切らさないように意識したりしているお野菜5選をお伝えします。
いざというときお手当にも使えて、風邪予防にも効果的なお野菜たちです。
お手当をいくつかご紹介しますので、試してみてくださいね。
生姜
体を温めるイメージの強い生姜。
冬に生姜湯とかジンジャーティを飲むと良さそう!というイメージをお持ちの方も多いと思います。
生姜は、マクロビオティックの陰陽では、実は陰性の食品。
その陰性の緩める力が、様々なお手当の飲み物のバランスをとり、体に陽性さがきちんと入っていきやすくしてくれる名脇役。血行をよくする作用があるので、外用のお手当にも活躍します。
「ジンゲオール」が大活躍!
生の生姜に含まれる「ジンゲオール」という成分。血行をよくしつつ、殺菌作用もあるので、風邪予防にはぜひ取り入れたい野菜。生姜はすりおろしたら、すぐ使うべし!
生姜の成分ジンゲロールは、空気に触れるとすぐに酸化して、その働きを失ってしまいます。なんと3分置いておくだけで、50%もダウンするそう!
薬味として使う場合や、お手当で飲む場合は、食べる直前にすりおろすように心がけて!
生姜を使ったお手当
生姜は様々なお手当で活躍します。生姜の陰性さが、ふわっと体を緩めてくれます。そこに梅や醤油の陽性さ、れんこんの陽性さが入っていくので、飲んで「美味しい!染み渡る〜!」と思える飲み物に仕上がります。
梅しょう番茶
過去にIN YOUでも「梅しょう番茶」が何度も記事になっているので、ご存知の方も多いと思います。
「梅しょう番茶」は新陳代謝を高めて、疲労回復を早める飲み物で、陰性と判断される症状の多くに効果があります。
なんとなく調子が悪いな、疲れが取れないな、冷えを感じるな、というときに飲むと、体が温まるのを感じたり、疲労が軽くなったりするので、わたしもここぞというときに飲んでいます。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
不調時におすすめ。1分でできる自然のお薬「梅醤番茶」の作り方。
れんこん湯(れんこんとう)
陽性なれんこんの絞り汁に、塩と生姜の絞り汁を加えて飲むれんこん湯。
梅しょう番茶と同様、生姜の陰性さが飲み物全体のバランスをとっているのですね。
詳細はこちらの記事をご欄ください。
咳から風邪をこじらせ気味の方、必見!もう風邪をこじらせない「レンコン」を使ったナチュラルマクロビオティックお手当て方法。
生姜油
こちらは飲むお手当ではなく、お肌に直接塗り込んで使うお手当。熱のない頭痛、肩こり、首のこり、気管支喘息の発作、せき、軽い胸痛、中耳炎、外耳道炎、めまい、はげ、しがら、自閉症、カサカサの皮膚炎、精神病、神経衰弱、虫歯、水虫、打ち身、ねんざ、虫刺されなど、幅広く使えます。
詳細はこちらの記事をどうぞ。
市販の虫刺され薬に抵抗がある方必見!1分でできる自然のお手当て薬「生姜油」の作り方。刺されてパンパンに腫れたときの救世主。
材料
無農薬生姜のすりおろし
有機ごま油
作り方
材料の二つを乳化するまで混ぜ合わせで、完成!
大根
冬に旬を迎える大根。
マクロビオティックでは、中庸のお野菜です。
お刺身にいつも添えられているように、毒消しの役割を果たしてくれる大根。
消化酵素がたっぷりの大根は、体が陽性に偏りすぎて、血液が酸化したときの発熱や痛み、炎症などの症状のお手当によく使われます。
大根の消化酵素を最大限利用するには・・・
生のまま、皮付きですりおろすのが1番!辛味成分のイソチオシアネートがすりおろすことで活性化されます。
血液をサラサラにしたり、発ガン抑制効果も期待できるそう。
ただし、おろして15分以上経つと効果が減ってしまうそうなので、使う直前に下ろすのがおすすめです。
さらに、大根の消化酵素は50〜70℃で失われてしまうので、すりおろしたものをあまり煮立たせないで使うのもポイント。
大根を使ったお手当
第一大根湯(だいいちだいこんとう)
詳細の効果や作り方はこちらの記事をご覧ください。
【薬膳レシピ】自分で作る風邪薬・胃腸薬『第一大根湯』の作り方。〜肩こりや生理痛にも効果大。
適応症
風邪により38度以上の高熱、右肩や首のこり、後頭部痛、耳鳴り、腰痛、じんましん、アトピー性皮膚炎、乾湿のかゆみ、アレルギー性鼻炎、高血圧、自閉症など
体が陽性な状態になったときに、大根の消化酵素のパワーで腸を整え、炎症を抑えたり、熱を下げたりしてくれます。
大根おろし入り梅しょう番茶
「梅しょう番茶」に大根を加えて仕上げることで、症状が陰性か陽性かわからないときや、過去に動物性食品をたくさん摂って体に古い塩がたまってしまっている場合に飲むとよいです。大根おろしが、体にたまっている塩気を分解してくれます。適応症
体がだるい、痛い、鬱など不調なとき、症状が陰性か陽性かわからないとき
材料
有機梅干し 中1個
有機しょうゆ 小さじ1と1/2~2
無農薬しょうがの絞り汁 2〜3滴
無農薬の大根おろし 大さじ山盛り1
三年番茶 2/3~1カップ
作り方
湯のみに梅干しを入れて、箸で梅干しを練り混ぜる。
しょうがの絞り汁、しょうゆを加え、さらにより練り混ぜる。
大根おろしを加える。(ここからは練らない)
三年番茶を注ぐ
ねぎ
1月に旬の盛りを迎えるねぎ。12〜2月が旬のねぎは、冬の鍋料理には欠かせないですね。
マクロビオティクの陰陽表では中庸よりもやや陰性よりのお野菜。ねぎの中では、先端の緑の部分が陰性、白い部分が陽性です。
やや陰性のネギは、生姜と同様に、体をふわっと緩めてくれます。
陽性のものと組み合わせて摂ることで、陽性の力が体に入って行きやすくしてくれます。
焼きねぎを首に巻く、などおばあちゃんの知恵のようなお手当、聞いたことありませんか?
ネギの白い部分にあるアリシン。血液をサラサラにし、殺菌効果もあるので、風邪予防に活躍します。抗酸化力は加熱することで、倍以上アップしますので、ねぎを焼いていただくお料理、たくさん登場させるといいですね。
ねぎを使ったお手当
ねぎ味噌湯(ねぎみそゆ)
適応症
鼻水、体が冷えている陰性の風邪、冷たいものを摂りすぎたための夏風邪など
材料
無農薬豆味噌 大さじ山盛り1
無農薬ねぎの白い部分のみじん切り 大さじ山盛り1
熱湯 1カップ
作り方
豆味噌を丸めて、円盤状にする。
熱した焼き網やトースターで、表面が焦げるまでじっくり焼き、裏返して両面焼く。
すり鉢にとって、かたまりをしっかり潰す。
湯のみなどに潰した豆味噌と刻んだねぎを入れ、熱湯を注ぐ。
上記でご紹介したねぎ味噌湯は、陽性な味噌に焦げを作って、さらに陽性にしたもの。ねぎの陰性さで体をふわっと緩めて、焦がした豆味噌の陽性さを取り込むというお手当です。
体が冷え切って調子が悪く、これから悪化する気がする、というときに寝る前に飲むのがオススメ。
でも、ねぎ味噌湯そのものが陽性すぎて、体が受け付けず、美味しく飲めないときもあるかもしれません。
そんなときは、無理に飲まないでくださいね。
また、もっと手軽に飲めるこちらのねぎ味噌湯を試してみて。
ねぎの辛味で免疫を高める。養生レシピ冷えとり「ねぎ味噌湯」の作り方。
れんこん
秋冬に旬を迎えるれんこん。
マクロビオティックの陰陽表では陽性のお野菜です。
のどや気管などの呼吸器系によい作用をするれんこん。
タンニンという引き締める成分がたっぷり。
節の部分が特に陽性で、呼吸器系をサポートしますので、節こそ捨てずにいただきたいところです。
れんこんを使ったお手当
れんこん湯・生蓮汁(しょうれんじる)
こちらの記事で作り方や詳細をご確認ください。
咳から風邪をこじらせ気味の方、必見!もう風邪をこじらせない「レンコン」を使ったナチュラルマクロビオティックお手当て方法。
れんこんの節入りの玄米スープ
適応症陰性の気管支炎のせきが出るとき
材料
れんこんの節 2〜3個分(乾燥させたれんこんの節でも使えます)
玄米クリーム小さじ1
水 3カップ
作り方
れんこんの節を薄くスライスする。
玄米クリームと水、れんこんの節を鍋に入れて、火にかける。
分量が1/2になるまで煮つめて、完成。
りんご
お野菜ではありませんが、我が家では、できるだけ切らさずに常備しておくりんご。
果物がないときは、常備しているストレートのりんごジュースで対応します。
果物の中で、体を冷やしにくいと言われているりんご。
青森や長野など寒い地域で栽培されていますね。
マクロビオティックの陰陽表では、やや陰性の中庸の食材です。
肉(陽性のもの)を摂りすぎたときに、りんごの果汁(陰性)が肉の毒消しになり、腎臓の炎症をやらわげてくれます。
「1日1個のりんごは医者いらず」という言葉がありますが、生のまま食べ続けると体が冷えますので、ご注意を!
普段の食事やおやつとしていただく場合は、生で食べるなら時間帯を昼間にしたり、焼き林檎や葛煮などで火を通していただくなど、工夫しましょう。
りんごを使ったお手当
無農薬りんご果汁(ストレートのもの、またはすりおろしたもの)
38度以上の熱、耳鳴り、興奮状態のときに、ストレートで、または水やお湯で割っていただきましょう。りんごの葛煮
子どもの風邪のときに、蒸し煮にしたりんごを陽性な葛で仕上げていただきます。子どもが風邪を引いて食欲がないときはもちろん、本調子ではないときのおやつに我が家ではよく登場します。作り方などの詳細はこちらでご確認ください。
不調時にも食べられる。材料2つ!マクロビオティックノンシュガー養生食「りんごの葛ねり」の作り方
私が家庭で実践している、子どもの発熱を1日で下げる薬を使わない家でできるお手当の知恵。
「あれ?少しおかしいかも・・・」というときは
5種類の青果物で風邪を防ぐ
今回の5種類の青果物があれば、我が家は不調の前兆をうまく乗り切ることができます。市販薬にすぐに手を出す前に、食事としていただくこともできるお野菜たちで対応してみませんか。
よかったら、お手当を試してみてくださいね。
普段のご飯も、陰陽を意識しながら調理しよう!
ご紹介したお手当に頼るほどじゃないのだけど、予防しておきたい、というときは、陰陽を意識しながら普段の食事を作ってみてください。それぞれのお野菜(果物)をマクロビオティックの陰陽表だと陰性なのか、陽性なのかご説明してきました。
でも、野菜の陰陽は調理方法によっても変えることができます。
例えば、やや陰性の中庸のりんご。陽性な塩や葛と一緒に、陽性な火のパワーを使って調理することで、
生のままいただくよりも体を冷やしにくくいただけます。
陰性のねぎ・生姜も、生のままお手当に使うときは、その陰性さを上手に使っていますが、
普段のお料理に使うときは、炒める・煮るなど火を使うことで、その陰性さを和らげることができます。
できるだけ中庸のお料理に仕上げると(明らかに、どちからに偏っているとわかるときはその反対に仕上げると)、
体の陰陽バランスが整いやすくなり、風邪が軽く済んだり、上手に経過できるようになったりします。
お野菜のパワーで冬を快適にのりきりましょう。
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