福島原発の悲劇を二度と繰り返さないために。原子力に変わるエコなエネルギーを支持しよう！今話題のバイオマス発電って何？

健康志向の高まりが目立つ昨今、毎日の食生活や健康・美容に対して、オーガニックな製品を取り入れる人は少なくないでしょう。
これを読んでいるIN YOU読者の方々もその一人ではないでしょうか。

オーガニックなライフスタイルを始めたばかりの頃は誰しも、
「どんな商品がいいの？」から始まり
「どんな食事がいいの？」などわからないことが沢山ありますよね。

しかし、自分の生活の中にオーガニックが当たり前に根付いたとき、多くの人は次のステップにシフトすることと思います。

次のステップとは自分のことだけではなく、他者、そして環境などのことについても目を向けることです。

福島原発の悲劇を二度と繰り返さないために

さて、福島原発の悲劇はまだ記憶に新しいのではないでしょうか。
周辺地域に限らず、関東方面でも原発事故からの放射能漏れについては不安の声が相次いでいます。

にもかかわらず、原発は次々と再稼働の方向で進められています。
そして次、大きな事故が起きたら今度は日本も周辺国も終わりだと言われています。

では、どうしたら良いのでしょうか？

それは原発に代わる手段を知ることと、理解をして支持することです。

もしあなたが、今食や美容でオーガニックを取り入れていく中で、少しでも環境問題に興味関心が向いているのであれば、
生活に携わるエネルギーも生物由来エネルギーに着目し、環境負荷のないオーガニックな生活を送ってみることをお勧めします。

原子力発電の次のエネルギー
生物由来エネルギーとは一体何か。

生物由来エネルギーとは、火力発電に用いられる石油を除く生物由来の有機性資源を用いてつくられるエネルギーのことを指します。
元をたどると、植物が吸収した太陽エネルギーでもあるため、その再生可能性からも注目を集めているエネルギー源です。

東日本大震災での痛ましい原子力発電所の事故をきっかけに、生物由来エネルギーの存在は広く認知されるようになりました。

原子力発電は、クリーンなエネルギーとして売り出された過去もあるようですが、実際には発電時のロスが大きく、
発生した熱の6割近くが排水として海に捨てられ、出力調整のために発電所が必要になる矛盾も生じています。

エネルギー源として無駄が多い放射能の不安も一切拭うことのできない原子力発電。
これに比べ、生物由来エネルギーは利点が多く注目すべきエネルギーです。

今回ご紹介する中で、どれほどまでに地球環境や私達の未来に寄り添ったエネルギーであるかが分かるかと思います。

生物由来資源で発電する、バイオマス発電について

バイオマスと呼ばれる化石燃料以外の生物由来資源を燃料として発電することを「バイオマス発電」と呼びます。
仕組みとしてはバイオマス燃料を加熱し、そこから生じる水蒸気やガスによってタービンを回し発電します。
この仕組み自体は実は火力発電とそう変わりません。

しかし後述のメリットでもご説明しますが、バイオマスは元々植物が吸収した太陽光エネルギーが基盤です。
バイオマス発電によって生じた、地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素は、ある意味次のバイオマス原料となる植物に吸収されるため、
±０、すなわちニュートラルな状態を保つことができます。

ここが化石燃料を用いる火力発電との違いとなっています。

バイオマス発電のメリット

バイオマス燃料で生じる二酸化炭素は、もともと資材となる植物が吸収したものであり、「二酸化炭素総量は増えない」という考えで成り立っています。
二酸化炭素が減ることもないけれど、増えることもない中立（ニュートラル）な状態を意味する「カーボンニュートラル」と呼ばれることもあります。

太陽光や風力とは違って、天気ではなく燃料資材の有無が重要です。
木材が突然枯れてしまう、糞尿が手に入らなくなるといった事態さえなければさほど問題はありません。
再生可能エネルギーの中で、安定して供給できるエネルギーなのです。

また日本の林業の衰退を止める役割も注目されています。
輸入資源に頼ることなく、日本の木材を利用すれば、林業の活発化にも一役買うことでしょう。
林業が衰退し、荒れてしまった山林の再生や、林業が栄えていた地域の活性化にも役立つと言えます。

バイオマス発電のデメリット

最も挙げられるデメリットはやはりコストです。
燃料資材である木の材質によっては、燃焼効率をあげるために加工する必要があり、そこでまずコストがかかります。
また燃料にする→燃料を運ぶという流れにおいて必要な運送費、これもどうしてもかかってしまいます。

この問題点を回避するために、バイオマス発電の一連の行程をまとめて設置している例も。
例えば家畜の糞を利用するために、牛舎の近くに発電所を設置している発電所もあります。

また、バイオマスで使われる燃料の質にも疑問があることでしょう。
遺伝子組換え作物や農薬の入り混じった資材を活用しところで、本当にエコだと言えるのか？というと、確かにそれによる悪影響も考えられます。

持続可能な社会を築くためには、どこか一部がオーガニックでは意味がないのです。
結局は、海も、食も、動物も、そして電力源すらも全てつながっているのだ、ということを痛感させられます。

バイオマス発電の取り組み例

インドには、バイオマス発電によって電気の供給が安定した地域があります。
北東部に位置するビハール州の村では、ディーゼル発電にて電気を供給していましたが、その質が悪く、停電がたびたび起きていました。
しかしバイオマス発電事業を始めたことで、安く質の良い電気が出回るようになり、停電に悩まされることがなくなったどころか、人々の健康を守る診療所や映画館への供給も安定したのです。

家庭でもできるエコで、オーガニックな生活の始め方。

具体的に、私たち一般人ができることって何？

生物由来エネルギー及びバイオマス発電についてお話しましたが、
私達が環境負荷のかからない自然なエネルギーを取り入れることはできるのでしょうか。

答えは「YES」です。

確かに主力のエネルギーに比べれば、自然由来のエネルギーはマイノリティな存在。
しかし東日本大震災以降、人々の関心を引いていることに間違いはありません。

私達も環境保全に協力することができる生物由来、自然由来エネルギーの紹介と、
環境負荷のかかるエネルギーを過剰に使わないために私達ができることについてお話します。

グリーン電力証書って知ってる？

グリーン電力は、バイオマスだけでなく、風力や太陽光といった自然由来のエネルギーを利用した電力のこと。
私達が普段使っている電気は、その大半が火力発電でつくられたものであり、その結果生じる二酸化炭素も地球温暖化の原因のひとつとなり得ます。
しかしグリーン電力を使えば、日々何気ない生活を送る私達でも、環境保全に参加することができるのです！

グリーン電力証書は、私達が生活するうえで「グリーン電力を利用しましたよ」という証明です。

グリーン電力証書を購入すれば、毎月記載される電力量の相当分を自然由来のエネルギーを使っているとみなされます。
自然エネルギーの普及や二酸化炭素削減、地球温暖化の抑制に貢献できるのです。

独立型の自家発電で怖いもの無し！無敵な生活も実現可能？！

電力会社と契約しない実践例

独立型の自家発電で生活している人達がいます。
彼らはソーラー発電を利用していますが、昼間に発電した分をバッテリーに貯め、夜間に使う生活を続けています。
もちろん難点は、電気の使い過ぎや雨が続き発電できないと、バッテリーの電気が足りなくなることです。

しかし彼らは東日本大震災の際に実行された計画停電で、インフラに依存していた生活に疑問を抱いたと言います。
原子力発電という危険なもので生まれた電気を無知のまま思う存分使っていた現実に驚き、
自然に近い暮らしをしようと決心した結果が、この自家発電だと言います。

彼らは契約アンペアを30から20に下げ、不要なものを手放すことで電気代を節約する生活から始め、
今では完全な自家発電の生活に。電気の自給の基盤が太陽光のため、天気に合わせた暮らしになってしまうのですが、
バイオリズムが合うことで体と心に負担が少なくなり、健康的な生活を送っていると言います。

環境負荷のかからないような生活を

もちろん自家発電を全員が取り組もう、というのは現実的ではありません。
しかしこのご時世、省エネを心がけることは、いつくるか分からない自然災害に備えるならば当たり前のこと。

自分で発電したり、グリーン電力に手を出せない場合には、まずは以下のような生活習慣を心がけてみませんか？

地球温暖化や大気汚染防止に車は使わない

商品購入の際、健康と環境保全のことを考え原材料の出所を調べる

商品購入の際、不可解な点があった場合には鵜呑みにせず、問い合わせる

食べ終わった食器は要らない布や新聞紙で汚れを拭き取ってから洗う

米のとぎ汁はそのまま流さず、出汁にしたり、植物を育てる水として使う

生ゴミが出たら、堆肥として利用する

　　　　

繰り返し使えるエコな器やキッチン用品を選択する

野菜はできるだけ丸ごと食べ、芯や皮のゴミは出さない

などなどです。

このような取り組みを行なえば、
グリーン電力証書を購入しなくても、自家発電に挑戦しなくても環境保全活動に十分貢献していると言えますよ。

あなたもオーガニックの次のステップへ踏み出してみませんか？

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オーガニックコットン＆天然のみつろうからできた安心安全なみつろうラップ The 3 pack

こちらのみつろうラップは、何度も繰り返して1年ほど使え、
ゴミを減らして地球の環境を守ってくれます。
我が家では、ホーローの保存容器を使っているのですが、
フチが欠けたり、食品が容器からはみ出してフタができなかったり、
時々ラップフィルムを使うことがあります。

塩素系のラップフィルムはダイオキシンを発生させたり環境ホルモンのノニルフェノールが乳がんの細胞を増殖させるから、
ポリエチレン系のラップフィルムを選んでいます。

やっぱり使い続けるとゴミは相当な量になります。
このフードラップを１枚使うことによって
75mのプラスチックのフードラップがゴミとなることを防いでくれます。さっと水洗いも可能。

環境に優しい石けんを使って洗えば
１年使える優れものです。

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参考文献
1,なぜ脱原発？原子力資料情報室
2,日本自然エネルギー株式会社
3,バイオマス発電のしくみ
4,バイオマス発電 とは？仕組みやメリット・デメリットについて
5,生物の力で汚水を浄化するシステム
6,普段の暮らしの中でできること　WWFジャパン
7,「電力会社の電気はいりません！」独立型の自家発電で、晴耕雨読の日々をおくる佐藤隆哉さん・千佳さんに聞く、これからの電力自給のありかた