欧米で続々使用禁止のプラスティック製ストロー。まだ日本は規制すらされず。レジ袋、使い捨て容器から生まれる人体への影響も危惧されるマイクロプラスチック問題。どんな対策方法が考えられるのか?
プラスティックゴミによって奪われる海洋生物の尊い生命
先日、タイ南部においてプラスティック袋80枚を飲み込んだくじらが死んだというニュースがありました。
私自身、プラスティックゴミが地球環境に及ぼす影響については、以前からも認識していましたが、さらに意識をしてみると、
毎日と言っていいほどプラスティック関連の話題を目にし、現代におけるプラスティック汚染がいかに深刻なのかを痛感します。
今回の、プラスティック袋によって死んでしまったクジラの話、決して珍しいことではありません。
一説によると、年間10万頭にも及ぶクジラやイルカ、ウミガメのような海洋生物が、プラスティックゴミによって尊い命を奪われている、と言われています。
マイクロプラスティックによってさらに広がる海洋汚染
太平洋ゴミベルトという存在をご存知ですか。
アメリカのカリフォルニアとハワイとの間に位置する、世界で最も多くのゴミが漂っている海域で、地球環境汚染の縮図とも言える場所です。この太平洋ゴミベルトには、漁を行うための漁具も多くを占めますが、続いて多くがやはりプラスティックゴミ、そしてマイクロプラスティックです。
ゴミベルトに浮かぶプラスチックの数は1.8兆個と推定され、そのうちの94%を0.5~5ミリまでのマイクロプラスチックが占める。
だが、これは重量では8%ほど。ゴミの総量は7万9000トンと推定され、従来の4倍~16倍にのぼると結論付けている。
マイクロプラスティックとは、その名の通り、とても小さなプラスティックの欠片で、
通常のプラスティックゴミが劣化することによって欠けたり割れたりしてできる、細かいプラスティッククズのことです。
それに加えて、近年人工的に商用化されて日用品に取り入れられているマイクロプラスティックもあります。
それが、洗濯洗剤・歯磨き粉などの洗浄剤に含まれる成分です。
洗浄剤の中に、ツブツブが入っているものを見たことがあるでしょうか。
それこそが、マイクロプラスティックです。
マイクロプラスティックの中に有効成分や芳香成分を閉じ込めることで「より強力な洗浄力」や「より持続的な香り」をウリにしているわけですが
残念ながらマイクロプラスティックは壊れることはあっても、分解されて自然と消えてなくなることなど決してありません。
分解されないマイクロプラスティックは、すすぎの水とともに海洋へ流れ出ます。
そして、その後どうなるか・・・
すでにご説明した通りです。
太平洋ゴミベルトの調査結果の発表と時を同じくして、英国からも最新の報告書「Foresight Future of the Sea」が提出された。それによると、プラスチックの海への流出を防ぐ「広範囲な対策」に着手しなければ、プラスチックゴミによる海洋汚染は、2050年までに3倍になる可能性があるという。報告書は、プラスチック汚染は海面上昇や海水温上昇と並び、海にとっての大きな脅威の1つと明言している。
太平洋ゴミベルト、46%が漁網、規模は最大16倍に 「調べれば調べるほどプラスチックが見つかってしまう」と研究者
マイクロプラスティックによる私たちへの影響など、詳しいことは以前にも取り上げられていますのでご覧ください。
魚を通じて人体に悪影響を及ぼす。日本人に最も身近な有害物質 マイクロプラスチック汚染の実態
ついに世界が動き始めた!私たちもこの波に乗り遅れることなかれ!
このように、深刻な海洋汚染が広まる中、2018年7月1日より、アメリカのシアトルではプラスティックストロー、フォーク、スプーンなどの提供が禁じられることが決まっています。
そして同様に、欧州においてもプラスティック製のストローや食器を禁止する動きが出てきています。
世界で影響力のある国々が深刻な海洋汚染を認識し、プラスティックストローや食器類の使用廃止などの具体的施作を打ち出すことは重要な一歩です。
私たち日本でもこの流れに乗りたいところですが、現状はどうでしょうか。
残念ですが、プラスティックゴミが地球環境に及ぼす影響を知ってはいるものの、見て見ぬ振りをしているというのが日本の現状のように感じます。国レベルにおいて、当然海洋汚染に対する懸念や調査が取り上げられてはいるものの、具体的な施作や法規制はなされていません。
私の地元のスーパーでは、買い物袋の無料配布がなくなりました。
しかし、数円支払えば袋を購入することができますし、ドラッグストアやホームセンターなどでは依然として袋の無料配布が行われています。
時には、商品を包む小さな袋に加えて手提げのビニール袋を入れてくれるところもあります。
まさに過剰包装ですね。
また、休みの日にレジャーに出かけると、プラスティック袋に詰め込まれたコンビニなどのプラスティク容器やストローなどなど・・
必ずと言っていいほど、プラスティックゴミで溢れかえったゴミ箱を目にします。
これから暑い季節になると、ペットボトルの清涼飲料水が大量に販売・消費され、それとともにたくさんのプラスティクゴミが排出されることになるでしょう。
キャンプなどのアウトドアやレジャーで自然と触れ合うことはとても楽しいですし、良いことです。
ですが、このように自然からの恩恵を受けているのであれば、私たちも自然を汚染するようなことがあってはなりません。
これ以上海洋汚染を広げないために。目指せ脱プラ生活!
プラスティックの問題は、海洋汚染だけはありません。
・環境ホルモン物質による生殖異常(乳がん・不妊症・前立腺がんなどのリスク)
・発達障害
・心疾患
・乳幼児に対する脳の発達や行動への影響
・うつ
これらの問題はIN YOUでも度々お伝えしていますが、
プラスティックに含まれるBPAなどの化学物質による人体への悪影響も、大きな問題です。
プラスティックの使用をやめて環境も健康も守りましょう
すでに多くの方が生活に取り入れられていることも多いと思いますが、
最後に私たちが個人レベルで容易に取り入れられることを提案させていただきます。
・食料品だけではなく、雑貨や日用品にもエコバッグを
休日に買い物に出かけると、いつの間にかあらゆるお店のビニール袋で手がいっぱいになります。
「袋はいりません」という一言を言えるように習慣付けましょう。
・飲み物はマイボトルを持参
個人的に、外出先でペットボトル飲料を購入するほど無駄なことはないと考えています。
最近では、マイボトルにドリンクを入れてくれるカフェもありますし、おしゃれなボトルもあるので、マイボトルライフを始めてみてはいかがでしょうか。
・便利な保存容器を変える
作り置き食材の保存に便利なプラスティック容器。
軽くてコンパクトで使いやすいですが、このような保存容器もステンレスやホーロー、ガラス製の容器に変えてみてはいかがでしょうか。
ホーローであれば、そのまま直火で温めることも可能です(製品によって異なる場合があるので、使用方法を必ず確認してください)。
何よりも、見栄えがぐっとよくなって、そのまま食卓においてもオシャレです。
・何度でも使える再生可能なエコラップ
残り物の保存、残り野菜や果物を包むなど、生活に重宝するラップ。
しかし、たとえBPAフリーのものでも、やはりプラスティック製品です。
最近では、何度も洗って繰り返し使えるというエコラップが続々と発売されています。
地球にも人にも優しく、かつ可愛くてオシャレ。
IN YOUMarketでも取り扱っています。
・合成洗剤などケミカル洗浄剤の使用を避ける
現在販売されている洗浄剤の多くに、マイクロプラスティックが使用されています。それだけではなく、合成洗剤や洗浄剤に含まれる他の化学物質も、決して環境に良いものではなりません。
これを機に、洗濯洗剤や掃除用の洗剤、洗顔料や歯磨き剤などの洗浄剤を見直し、自然なものへと変えていきましょう。
私たち一人ひとりにできることは、地球規模で考えると本当に小さなことかもしれません。
しかし裏を返せば、一人一人の小さな「まあ、いっか」が、ここまで深刻な海洋汚染を引き起こしたのです。
海洋汚染がこのまま進むと、地球が何億年もかけて育んできた全てのものが壊れます。
とても壮大な話で、私たちの生活には直結しないように感じるかもしれませんが、そのようなことは決してありません。
海洋汚染が進む=生息する海洋生物が汚染されるということ。
海洋生物が汚染されるということは、その恩恵を受けてきた、人間の体にも当然影響は及びます。
海の恵みを受けているのは、他ならぬ私たち人間なのです。
これ以上の海洋汚染に歯止めをかけ、綺麗な地球を取り戻すときが来ています。
地球環境を守るためにも、私たちの健康を守るためにも、今お使いの、そのプラスティックの使用、やめませんか?
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