アメリカとオーガニック後進国日本のスーパーで手に入る食品を比べてみました。アメリカ vs 日本の食品。その驚くべき実態は?!
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
こんにちは。
INYOUオーガニックスペシャリストの小林くみんです。
2020年の東京オリンピックとパラリンピックに向けて、
今、日本の「世界第3位の農薬使用量」(耕地面積当たり)や「甘い農薬残留基準」が浮き彫りにされつつあります。
WHO(世界保健機関)の報告書で胎児への影響が危惧されている農薬も、
日本で使用され、水質汚染につながる肥料の使用量の規制もなく(ヨーロッパでは規制あり)、
健康被害を引き起こすと危惧されている硝酸態チッソの基準値もない日本。
オリンピックの選手村の食堂で使用される農産物の国際規格「グローバルGAP(農業生産工程管理)」の認証を取得できる農場は今の日本にどれだけ存在するのでしょうか?
(グローバルGAP(農業生産工程管理):農作物の安全性や、農薬による水質汚染を防ぐ方法や生産者の労働環境など約250のチェック項目)。
農作物だけではありません、畜産物や、それらの加工品にも全く同じことが言えます。
日本の一般的なスーパーで、安心安全とされるオーガニックの畜産物や、
その加工品を見つけるのは難しいのが現状。
「オーガニック市場の後進国」とまで呼ばれる日本。
国産食品の安全神話を信じ、農薬や食品添加物、遺伝子組み換え作物などが、
どの国よりもたっぷり使用されている国産食品を好んで選んでいるのが、
今のわたし達、日本人なのかもしれません。
平成25年12月、ユネスコ無形文化遺産に登録された和食の国、日本。
その日本が、
「オーガニック市場の後進国」と呼ばれるその理由をみていきます。
世界に認められたユネスコ無形文化遺産:和食の国、
しかし、日本は、ヘルシーからはかけなはれた「オーガニック後進国」?!
日本食はヘルシーという洗脳。
日本が「オーガニック後進国」・・・。
いまいち、実感がわかなかったのは、
もしくは考えてもみなかったのは私だけではないかもしれません。
日本食はユネスコ無形文化遺産に登録され、世界が認めた「食」となりました。
NYに住んでいた私は、アメリカ人やNYで出逢った各国の友達が、
「日本食=ヘルシー」
という概念を盲目的に信仰していることを滑稽に感じることもありましたが、その反面、周りの友達から「洗脳」を受けていたのかもしれません。
「和食=ヘルシー」という洗脳。
9年間のアメリカ生活後の日本帰国。
日本に帰国後すぐに感じたのは、
一体、どこでヘルシーな食べものは手に入るのだろうか?!
というベーシックな疑問。
一般的な日本のスーパーでみかけるのは、
残留農薬が心配な野菜、
遺伝子組み換え食物をエサとされていたであろう、ホルモン剤や食品添加物も心配な安価な肉類、
食品添加物がたっぷりな加工品、
日本の伝統食品の味噌、醤油、味醂はもはや食品添加物の塊。
一体、どこにオーガニック野菜があるというのでしょうか。
平飼い卵はどこへ?
この食品はトランスファットフリーじゃないの?!
えっ、NO MSG(うまみ調味料や味の素の主成分でグルタミン酸ナトリウムの有無)の記載がない?!
・・・。
日本の現状に、かなりショックを受けたことを覚えています。
日本にいた頃には気がづかなかった食の現状を、
日本を離れたことにより深刻に感じるようになりました。
日本のオーガニック農地比率はなんと0.2パーセントという事実
日本全国の有機農家数は12,000戸、全農家数の0.5%、面積としては0.2%(農林水産省HP参照)。
イタリアの8.6%、
ドイツの6.1%、
アメリカの 0.6%
と比較すると、
割合・規模ともに日本が「オーガニック後進国」というのも大袈裟な表現ではないように感じます。
NYの一般的なスーパーは?!
私がNYで買っていたもの、NYの一般的なスーパーで手に入るもの。
こちらNYマンハッタンにあるごく普通のスーパー。
もちろん、NYのスーパーにはジャンクなスナックも置いてありますが、
そんな中、約50%といっても過言でないほど目につくのはオーガニックの文字。
オーガニックだけではなく、
トランスファットフリー、
NO MSG(グルタミン酸ナトリウム)、
NO GMO(遺伝子組み換え食品)、
グルテンフリー、
ラクトース(乳糖)フリー
も当たり前。
わざわざオーガニック専門店やファーマーズマーケットなどのような特別な場所に行く必要もなく、
どこにでもある普通のスーパーで簡単なにオーガニック食品は手に入ります。
そして、
少し歩けば「Organic」の文字。
オーガニックカフェ、レストランは全く特別なものではなく、いたるところに存在しています。
アメリカ vs 日本、その実態は?!
アメリカの一般的なスーパーで手に入る食品との比較
今回は、
いつも行くスーパー、
毎日の食事、
つい便利で手が出る食品、
そんなキーワードで、NYと日本の一般的なスーパーで手に入る食品を具体的に比較していきます。
肉加工品:ソーセージ
NYの一般的なスーパーで手に入るソーセージ
N社商品:
有機ポーク・ソーセージ$5.99/lb
(1ドル:約122円(2017年2月28日現在 / 1ポンド(lb):約453g)
原材料:
豚肉*、水、香辛料*、塩、砂糖*、にんにく*、たまねぎ
*オーガニック
Pork*, Water, Spices*, Salt, Sugar*, Garlic*, And Onion.
*Certified Organic.
オーガニックな肉加工品が普通のスーパーで手軽に手に入るのがNY。
原材料もとてもシンプルです。
日本の一般的なスーパーで手に入るソーセージ
A社商品:
原材料:豚肉、豚脂肪、糖類(水あめ、砂糖)、食塩、香辛料、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(ビタミンC)、pH調整剤、発色剤(亜硝酸Na)
B社商品
原材料:豚肉、豚脂肪、糖類(水あめ、ぶどう糖、砂糖)、食塩、香辛料、リン酸塩(Na)、調味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)
着色料、保存料、うまみ成分などの食品添加物のオンパレード・・・。
肉加工品:ハム
NYの一般的なスーパーで手に入るハム
Y社商品:
有機メープルハム$8.99/lb
原材料:
豚肉*、水、黒糖*、海塩、セロリジュース、メープルシロップ*
*オーガニック
Pork*, Water, Brown Sugar*, Sea Salt, Celery Juice, And Maple Syrup*.
*Certified Organic.
日本の一般的なスーパーで手に入るハム
A社商品:
原材料:豚ロース肉、糖類(水あめ、砂糖)、食塩、かつおぶしエキス、こんぶエキス、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(ビタミンC)、調味料(アミノ酸)、発色剤(亜硝酸Na)
B社商品
原材料:
豚ロース肉、還元水あめ、卵たん白、大豆たん白、食塩、乳たん白、豚コラーゲン、ポークエキス/調味料(有機酸等)、リン酸塩(Na)、増粘多糖類、カゼインNa、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)、コチニール色素、香辛料、(一部に卵・乳成分・大豆・豚肉を含む)
こちらもやはり、保存料、着色料、香辛料の食品添加物が何種類も入っていますね。
肉加工品:ベーコン
NYの一般的なスーパーで手に入るベーコン
S社商品:
有機ベーコン$7.19/ea(1商品の値段)
原材料:
有機ターキー、水、全体の2%以下の海塩、セロリパウダー、有機サトウキビ砂糖、有機オニオンパウダー
Organic Turkey, Water. Contains Less Than 2% Of The Following: Sea Salt, Celery Powder, Organic Cane Sugar, Organic Onion Powder.
日本の一般的なスーパーで手に入るベーコン
A社商品
原材料:
豚ばら肉、糖質(水あめ、砂糖)、食塩、かつおぶしエキス、こんぶエキス、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(ビタミンC)、調味料(アミノ酸)、発色剤(亜硝酸Na)
B社商品
原材料:
原材料:
豚ばら肉、糖質(水あめ、砂糖)、食塩、かつおぶしエキス、こんぶエキス、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(ビタミンC)、調味料(アミノ酸)、発色剤(亜硝酸Na)
B社商品
原材料:
豚ばら肉、還元水あめ、卵たん白、大豆たん白、食塩、乳たん白、ポークエキス/調味料(有機酸等)、リン酸塩(Na)、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)、コチニール色素、香辛料、(一部に卵・乳成分・大豆・豚肉を含む)
便利な生活を維持するために、
食品の保存性を高めるために、危険な食品添加物は必要不可欠?なのでしょうか?
日本の東京と同じように、忙しい生活を余儀なくされるアメリカNY。
そのNYでも、オーガニックな食品、化学的に合成された食品添加物を極力使用していない加工品は手軽に手に入ります。
つい手が出るあんなスナックやスィーツもヘルシーな選択があるのがNY!
大人も、子どももつい手が出てしまうポテトチップス。
でも、日本のスーパーでみかけるスナックには必ず「アミノ酸等」の文字が・・・。
海外では「NO MSG」でおなじみのグルタミン酸ナトリウムが、日本のスナックには必ずと言ってよいほど添加されています。
NYの一般的なスーパーで手に入るポテトチップス
U社商品
有機ポテトチップス
原材料:有機じゃが芋、有機植物性油、海塩
Organic Potatoes, Organic vegetable Oil (Safflower and/or Sunflower Oil), Sea Salt.
有機ポテトチップス
原材料:有機じゃが芋、有機植物性油、海塩
Organic Potatoes, Organic vegetable Oil (Safflower and/or Sunflower Oil), Sea Salt.
日本の一般的なスーパーで手に入るポテトチップス(うすしお味)
C社商品
原材料:
じゃがいも(遺伝子組換えでない)、植物油、食塩、こんぶエキスパウダー、デキストリン、調味料(アミノ酸等)
原材料:
じゃがいも(遺伝子組換えでない)、植物油、食塩、こんぶエキスパウダー、デキストリン、調味料(アミノ酸等)
NYの一般的なスーパーで手に入るチョコレート
今、日本でもダークチョコレートがブームで、比較的質の良いチョコレートも手に入りますが・・・、
ちょっと、比較してみます。
D社商品
有機ダークチョコレート
$3.99/ea
原材料:
カカオ豆*、サトウキビ砂糖*、ココア*、遺伝子組み換えでない大豆レシチン、牛乳*(全体の0.1%以下)
Cacao Beans*, Cane Sugar*, Cocoa*, Non-Gmo Soy Lecithin), Milk* (Less Than 0.1%).
*Organic
有機ダークチョコレート
$3.99/ea
原材料:
カカオ豆*、サトウキビ砂糖*、ココア*、遺伝子組み換えでない大豆レシチン、牛乳*(全体の0.1%以下)
*オーガニック
Cacao Beans*, Cane Sugar*, Cocoa*, Non-Gmo Soy Lecithin), Milk* (Less Than 0.1%).
*Organic
日本の一般的なスーパーで手に入るチョコレート
M社のダークチョコレート
原材料:
原材料:
カカオマス、ココアパウダー、砂糖、ココアバター、乳化剤、香料、(原材料の一部に乳成分、大豆を含む)
原材料もほとんど全てが「オーガニック」、
というチョコレートは、まだまだ日本の一般的なスーパーでは見かけませんね。
日本のスーパーで手に入るチョコレートには乳化剤や、香料も添加されているのが一般的です。
比較をするだけで終わらないで!
今がチャンスの時!
今、世界はオーガニックなライフスタイルへと移行しています。
今、その波に乗り、海外からのオーガニック食品を取り入れていくか?それとも日本に深く根付く「和食」に目を向けていくか?
日本の外から冷静な目で、生まれ育った日本をみた時、
私はどちらも大切にしたいと感じました。
世界中から人々が集まるNY。
NYにいながら、世界各国の人々と交わる中、世界ををグルリと回ってみたような錯覚を覚えます。
「世界をグルリと回ってみて」私が改めてみつけた答えは、
「日本人として生きる」
ということ。その姿勢が、
日本の魅力、私たち日本人の魅力を最大限に引き出してくれるということ。
どんなにアメリカナイズされても、私が日本人でありことは変わりません。
どんなに海外のスーパーフードを取り入れてみても、私たちが今いるのは日本。日本にしかない、素晴らしいものは沢山あり、私たち、日本人が思っている以上に世界は日本にある一種の憧れさえ抱いています。
「和食はヘルシーだよね。」
「日本食のおかげで、日本人はいつまでも若々しいんだよね。」
「私も日本の食品を生活に取り入れるようにしてるよ。」
「日本はもともとヘルシーな国だから、私たちアメリカ人みたいに食に気を使う必要がないんじゃない?」
そんなアメリカ人の友達からの言葉。
その一方で、東京オリンピックを間近に控え、
「日本の食品は汚染されている。」
「自国の選手たちの大切な大舞台で、日本での食事が心配。」
そんな声もチラホラ聞こえてきます。
海外の方々の和食への憧れは、
今のように食品添加物、化学的に合成された農薬や肥料に頼りきった慣行農業、
そして遺伝子組換え作物をエサに育てられた畜産物が日本に溢れる前の、
自然と調和した本当にパワーのある伝統的な日本食への憧れなのではないでしょうか?
そして、今海外から寄せられる日本の農作物や食品へ対する指摘は、
自然との調和を失った現代日本の農作物やニセモノ和食(食品添加物を多く含むインスタント味噌汁やなんちゃって発酵食品など)から生まれれているのかもしれません。
世界のオーガニックブームに乗りつつ、
日本にもともとある伝統的なスーパーフードや農法にもう一度目を向ける。
ただ単に、海外のものをそっくりそのまま、持ってくるのではなく、
日本の良さを考えた上でのオーガニックなライフスタイルを確立していく。
それが長年のアメリカでの生活でアメリカナイズされた私が、日本人としてみつけた答えでした。
私たちの未来の食卓を変えるのは、他の誰でもないわたし達消費者です。
あなたの未来は、あなたの「想い」から始まること。
あなたの「想い」は、あなたの一歩だけでなく、
誰かの一歩にもつながること。
あなたの未来は、あなたの「気づき」から始まること。
あなたの「気づき」は、必ず、
あなたとあなたの大切な人の未来を変えることを忘れないでください。
私たちの未来の食卓を変えるのは、他の誰でもないわたし達消費者。1人1人の気づきや想いは、私たちが思っているよりも大きな変化へとつながっていきます。
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