生理痛はなくて当たり前。子宮のサインを見逃さないで!東洋医学から見た、薬剤師が教える症状別おすすめ漢方。
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《月経=痛い》は間違い!痛み止めを手放すことができなかった薬剤師が伝えたいこと
初めまして。
薬剤師・薬膳師の山口りりこです。
月経にお悩みのある方に、自ら体質改善できるお話ししたいと思います。
もうそろそろ生理だ。痛み止め持っておかないと!
そんな感覚が当たり前になっていませんか?![medications-257344_1920](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/9af5520a1e2c1362c1a9304a4cd20b1f-450x298.jpg)
ロキソニンがOTC(医師の処方箋がないと購入できなかった医薬品が、ドラックストアなどで購入できるようになった医薬品)で販売開始されたことからも、鎮痛薬を服用するのが日常にあることがわかります。
私もかつては、月経の度に欠かさず鎮痛剤を飲んでいました。
薬学部で勉強しているときも、病院実習で大学病院にいるときも、
医療の基本を勉強しているときに少しも疑問に思うことはありませんでした。
しかし、漢方薬局に就職して、初めて月経痛はなくて当たり前だと知り現在はポーチに鎮痛剤は入っていません!
そして、毎月のストレスがすっかりなくなりました。
痛み止めを飲めば日常生活を送れるし!と放置しているあなた。
根本的なことを考えず、一時的に薬で対処的に痛みを和らげてるうちは根本的に治ることはありません。
鎮痛剤いらずの身体に体質改善することをオススメします。
私たちの月経痛ってどうしておこるの?キリキリする痛みにはある物質が関係していた!
月経は女性のバロメーター
![女性](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/188e06bb03fac83302d6ec46b38c0547-2-450x589.jpg)
まず月経痛がなぜ起こるのかについてメカニズムを簡単にお話しします。
女性は一定のサイクルで赤ちゃんの元になる卵胞を排出しています。
これが《排卵》です。
その後、子宮内膜が徐々に厚くなり赤ちゃん(受精卵)を受け止める準備を始めます。
しかし妊娠がおこらないとこの子宮内膜はお役御免となり、血液と一緒に剥がれおちます。
これが《月経》です。
月経に痛みを伴う原因はいくつかあると言われていますが
特にキリキリとした痛みの原因は
プロスタグランジンという物質。
プロスタグランジンはいくつか種類があり、発熱や痛みの元になりますが
子宮内膜から分泌されると、子宮をギュッと収縮させます。
子宮収縮することで経血を外に押し出すので正常なら問題ないのですが
プロスタグランジンが過剰分泌するとと下腹部の痛みが強くでてしまうんですね。
これが月経痛の主な原因です。
妊娠したいときになって初めて気がつく!月経痛から考えられる病気って?
ひどい月経痛は病気がかくれているかも?
![子宮](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/0458ea5b3d8d460bb1f19651071a28b8-450x473.png)
とくに若い女性にも多いのが子宮内膜症
卵巣など子宮以外の場所に子宮内膜ができてしまう疾患で
下腹部痛を伴うことが多くみられます。
子宮内膜症のある女性では 不妊症 になる確率があがります。
内膜症により卵管周辺に癒着がおこると、卵子をとりこめず妊娠ができにくい状態になってしまうからです。
漢方相談にいらっしゃる30代40大前半の女性で一番多い主訴は
妊娠希望 です。
妊娠には子宮が健康であることが大切。
いまは妊娠を考えていない若い女性も、将来考えが変わることは多くあります。
まずは毎月の月経を良く観察することから始めてみましょう。
漢方的にみる月経
![生薬3](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/c14ec64dc040239a0f84787ee05b718c-450x300.jpg)
漢方では月経痛のことを《通経》とよびます。
痛みには2種類の考え方があります。
【不通則痛(ふつうそくつう)】
身体の気や血の巡りが悪いとつまって痛む【不営則痛(ふえいそくつう)】
身体に気血の栄養がないと足りずに痛む痛みは結果であって、
なぜ痛みが起こったのか?どういった体質なのか?を考えるのが漢方医学の特徴です。
例えば、今巡りが悪い人にたくさん気血を補ってもつまりがひどくなるし
栄養が足りない人に無理に巡りを良くしてもパワー不足で余計に疲れてしまいます。
体質を理解することがなにより大切です。
症状・時間別おすすめ漢方
![生薬2](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/72755fe5de89ebe43edaf8a538ce6d07-450x300.jpg)
辛い症状は月経前?月経後?
◼︎月経前のイライラ、月経1,2日目が一番の不調
![イライラ](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/cb6fff0b8d0f22522baddbb6a56d332f-2-450x300.jpg)
お腹が張るような痛み
→気の巡りが悪い
症状:胸の張りが強い、便秘(月経後にはスッキリする)、充血
〜おすすめ漢方〜
加味逍遥散(かみしょうようさん)
バランスの良い漢方薬。
とくに柴胡・薄荷で気の巡りをよくするため、生理前のイライラ、便秘、胸の張りが強い方におすすめ。
◼︎とにかく月経痛がひどい
![痛み](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/2fb92977db756ffdc1fb39528bc3e914.jpg)
キリキリ刺すような強い痛み
→血の巡りが悪い
症状:生理痛、頭痛、経血に血の塊、普段から便秘、静脈瘤、夜に痛みが増す
〜おすすめ漢方〜
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血の巡りをよくする代表処方
血流をよくする牡丹皮や桃仁で便秘なども解消。
桂枝(シナモン同様)が含まれることで流れをよくします
◼︎月経始まってから月経後の不調
![悩み](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/cb7b5e742bfe120eddb50b65d58b425e.jpg)
強い痛みでなくシクシク痛む
→気血が足りない
症状:月経始まってからの顔色の悪さ、冷え、疲れ、下痢しやすい、胃腸が弱い、普段から貧血
〜おすすめ漢方〜
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血を補い穏やかに血流をよくする
妊婦さんに処方されることもある
伴って症状がでる方が多いですが選ぶポイントは
《一番辛い症状はなにか》
を考えてみてください。
色々な症状が混在している方は、体質を判断することが難しいため
漢方薬局などで相談してみても良いでしょう。
体質別ケア方法
![幸せ](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/afdc96d5e54cdb61b06d44ae9e5e1253-2-450x300.jpg)
◼︎月経前〜月経前半の不調。生理が終わればスッキリタイプ
身体の流れを良くすることが大切
日常的にストレスが多い、不規則な生活、忙しい方に多いです。身体が「つまってるよ〜!」というサインを出しています。
こういったタイプの方は動いた方が楽になります。
運動をするのもよし。
食事は巡りのよくなるものを。
葉物の野菜、香味野菜(にんにく、生姜、ネギなど)をつかった食事がおすすめ
スッキリした香りを生活に取り入れましょう。
ミントや柑橘類のハーブティーや入浴剤、アロマなど生活に馴染みやすいものからチャレンジしましょう
このタイプにオススメのオーガニックアイテム:オーガニックハーブティー
◼︎月経開始〜月経後の不調。生理終わっても不調が続くタイプ
身体に栄養を与えることが大切。消耗をさけること!
全体的に栄養不足です。栄養とは漢方でいう気血(きけつ)です。
虚弱体質や胃腸の弱い人に多いです。
良いものをとりいれても吸収しにくい身体ということ。
不足タイプの方は蓄えることが大切。
無理に動くよりもストレッチやヨガのような
ゆっくりとした運動が向いています。
特に生理前後は血をつくれるように胃腸からケアしましょう。
お粥やスープなど消化に良い温かい食事にして、
食材はお芋やきのこを積極的にとりいれましょう。
とくになつめがおすすめです!
このタイプにオススメのオーガニックアイテム:無農薬玄米コーヒ
![なつめ2](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/f253e73c7d9a9c2566c7eca4629fef58.jpg)
痛み止めは悪ではないけれど、
痛み止めを使わないといけない、今のあなたの身体に目をむけよう
漢方相談をしていると
「月経痛がひどいけど痛み止めを飲むことは我慢します!!」
という方が多くいます。
しかし果たして痛み止めが本当に、悪いのでしょうか。
薬ばかり目にいきがちですが、悪いのは痛み止めではありません。
月経痛のある体質を良くすればいいのです。
身体は1日や2日でできるものではなく、日々の積み重ねでできてきます。
必ず原因は日々の生活習慣の中に、あるはず。
月経痛は子宮からの警告サインです。
漢方を飲んで効果が早く出る人は、自分の身体をよく観察して、よく考える方です。
痛いのは雨の日かな?
冷えたときかな?
身体はどうすれば元気に働いてくれるだろう?
見て見ぬふりはやめて、身体に正直に向き合うことでこれからの体質が確実に、変わっていきます。
漢方薬もあくまで薬は薬なので、薬だけに頼らず、食生活をオーガニックに切り替える、ストレスを溜めない、体を冷やさない。
など、日々の生活を改善することに着目してくださいね。
痛みというストレスから解放されて身体も心も健康になりましょう。
体を締め付けて冷やしていませんか?
女性の不調がきになる方にもオススメの締め付けないインナー
![1214104508_5a31d7a471400](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/1214104508_5a31d7a471400-2.jpg)
履いているだけで身体の悩みが解消され自分の体が美しくなると口コミで評判の「空気パンツ&空気ブラ」。
そして、腹巻のかわりに着用することで、身体の芯からポカポカになる「カラーサラシ」です。
一般的な下着を着用すると、ウエストや腹部全体をゴムの入った生地で締め付けられます。
実はその結果、免疫力は大きく下がり(約20倍もと言われています)、卵巣に影響を与え、
ホルモンバランスを崩すことで、生理痛・生理不順・冷え性・オリモノ過多・尿漏れなど、現代女性の共通の悩みを引き起こしていると言われています。
フランスの医学者レイリー博士も、『中枢であれ末端であれ自律神経のどこかに、強い弱いにかかわらず、持続的な刺激を与え続けると、病的な自律神経反射を起こす』と提唱しています。
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