温泉でのぼせたり、”湯あたり”せず入浴成分を正しく吸収する裏技を教えます。あなたは何回お風呂に入っていますか?
その入浴方法に体調不良を引き起こす盲点が!
普段なかなか行けない温泉宿でゆっくり過ごす時間は、何とも言えぬ至福のひとときですよね。
地域により様々な”湯”が楽しめるので、せっかく温泉宿を訪れたからにはたっぷりと”湯”に浸かり、恩恵に預かりたい!と思うのが人の性。
しかし、気持ちが良くなりついつい長湯、複数回の入浴をしたところ、”湯あたり”してしまった!
…なんてことが、実は軽傷〜重症まで少なからず温泉宿では起こっているんです。
入浴中はもちろん、入浴後の宿滞在中に気分が悪くなったり、家に帰ってから体調が悪くなることも……
例えば一泊二日の旅で温泉に入れるだけ入っている、なんて人はいませんか?
もしかすると、その入り方は”湯あたり”を起こしているかもしれませんよ。
癒されに行ったはずなのに、疲れては逆効果!
悪化すると病院での治療が必要になることも。
”日本の温泉”ってどんなもの?
”湯にあたる”ってどんなこと?
日本の温泉の効能・効果、湯あたりの症状、対処法などご紹介します。
日本人は温泉が大好きな国民。年間利用者数は○億人!
Q1、平成28年度に温泉宿泊施設を利用した人は、どのくらいだと思いますか?
正解は、約1億3200万人!!
計算上、国民1人あたりが1年に1回は温泉宿に泊まっていることになります。
現在、全国にある温泉地数は3,155、源泉数は27,214 。
生まれてから一度も温泉に入ったことがない人はいないのではないでしょうか?
※延べ人数。平成28年度3月末現在、環境省調べ。
日本で一番温泉地が多い都道府県は北海道!
意外と?知られていないことですが、都道府県別でみると、一番温泉地が多いのは、北海道。
それに群馬、千葉と続きます。
※平成26年度3月末。
古来より群馬県の草津温泉、兵庫県の有馬温泉、岐阜県の下呂温泉の日本三名泉をはじめ、関東近郊ですと、箱根や熱海。九州だと大分や鹿児島など。
お住いの地域により温泉街=〇〇、のイメージは様々だと思いますが、
日本全国にはあまり知られていない場所も含めると、数えきれない温泉地が点在しています。
昨今では、日本人以外にも海外からの観光客が温泉宿を利用する頻度も増えています。
今年の春、家族で河口湖の温泉宿に宿泊した際、外国人観光客の多さに驚きました。
河口湖越しに富士山を眺められる光景は、まさに”THE JAPAN”。
温泉、温泉宿での過ごし方=日本の文化のひとつとして世界に知られている証拠ですね。
環太平洋造山帯に位置する日本は温泉大国
温泉&温泉宿は日本の文化!
日本各地の温泉は古来より「ユ」と呼ばれ、古くから文豪が愛する温泉など、”入浴”する大衆浴場におさまらず、温泉施設でゆっくり滞在し療養するなど、人々にとっての癒しの場所として温泉宿文化が伝えられてきました。
また、日本の温泉文化の発展は地質と密接な関わりを持っています。
地球上には、”環太平洋造山帯”と”地中海ヒマラヤ造山帯”の2つの大きな 造山帯があり、
これらの地帯では造山活動が起こり、現在も大地震が発生する事が多いので一大地震帯となっている一方、地球上で温泉が多い地帯としても知られています。
温泉が湧き出る地域にある日本、イタリア、ニュージーランド、北アメリカの西海岸などは、いずれも火山帯の中にあります。
アイスランド、フランス、ドイツなども地中海火山帯の近く、又は延長線上と思われるところにあります。
つまり、地球上の温泉の多い所を含む地帯、すなわち「温泉帯」は、「火山帯」「造山帯」「地質帯」と一致しているということができます。
温泉は源泉かけ流しにこだわらなくても良い
日本以外にも世界には”温泉”が湧き出たり、”入浴”を楽しむ文化があります。ローマを舞台にした映画「テルマエ・ロマエ」にもありましたよね。でも国や地域によって楽しみ方が違っています。
では、日本でいう”温泉”とはどのようなものなのでしょうか?
日本の温泉は、温泉法により規定されています
温泉法は、昭和23年に制定後、平成19年に改訂されました。大きな変更点は、それまで湧出した時の温度で分けられていた、「鉱泉」と「温泉」が同じ分類になりました。
※鉱泉:地上に湧き出した成分を多く含んだ水。
温泉の定義
温泉法第2条
温泉とは、地中から湧出する温泉、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭素水素を主成分とする天然ガスを除く)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。温度:採取される時の温度が25℃以上
物質:規定された19種類の成分のうち、いずれかひとつの成分が入っていること。
※表1、19種類の詳しい成分は環境省の記載をご確認ください。
https://www.env.go.jp/nature/onsen/point/
(環境省)
つまり、規定された成分が入っていないと”温泉”としては認められていないということです。
温泉施設に行くと、「温泉分析表」という温泉の成分などを記したものが入浴する場所に貼っていたりするので、どのような成分が入っているか確認してみるのもいいですね。
温泉の効能効果。美人の湯の秘密は〇〇成分
①成分効果
ひとえに温泉といっても、温泉法に定義される成分をいくつ含んでいるか、また含有量や濃度にもより、温泉ごとに効能効果の違う泉質の湯があります。例えば、日本の三大美人の湯、ご存知ですか?
実は、この泉質の正体は炭酸水素塩泉と言われるもので、皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流すため、石鹸のように皮膚を浄化します。このように、皮膚を滑らかにするため「美人の湯」と言われています。
●日本の三大美人の湯
・川中温泉(群馬)・湯ノ川温泉(島根)
・龍神温泉(和歌山)
この温泉の共通点は、弱アルカリ性の湯。
人間の体は弱酸性のため、弱アルカリ性の湯に入るとヌルヌル、スベスベのお肌に。
入浴後は、水分の発散が盛んになり、すぐに乾燥してしまうので入浴後の保湿剤によるスキンケアが大切です。
●その他
皮膚の表面が無数の炭酸ガスの泡に覆われ、その炭酸ガスが皮膚を通過し、毛細血管や細動脈を拡張させ、全身の循環が良くなると言われる、二酸化炭酸泉。(長湯温泉・大分)
鉄分を多く含んでいるため造血作用が促進されると言われる、含鉄泉(有馬温泉・兵庫県)
もちろん、これら以外にも魅力的な泉質は全国にあります。
②入浴効果
浮力による筋肉弛緩
人は水に入ると重力と逆方向に力が動きます(アルキメデスの原理)すると、下部と上部では水圧の違いから浮力が生まれます。
入浴でも同等の現象が起こり、筋肉などの筋が弛緩するため、リラックス効果が期待できます。
肩こりや筋肉痛に効果が望めるのはこの力です
温熱による血行促進
入浴により、一酸化窒素(NO)が生産され、動脈が拡張し血行が良くなります。とくに、40度前後のぬるめのお湯の場合は、心拍数も低下、血圧も降下し、副交感神経が優位になることでリラックス効果が期待できます。
③水圧による血行促進
海など水深が深くなる場所では、とてつもない水圧がかかっているのは周知のことかと思います。深海魚が船に上がると、目が飛び出してしまうのも水圧が原因です。
入浴で考えてみると、水深30㎝では1㎠あたり約1.06kgの水圧がかかっている計算になります。
縦5㎝×横60㎝の場合は、
なんと318kg……
その時、人体の中で何が起こっているかというと、横隔膜が水圧で上にあげられ、その影響で肺が小さくなります。肺が小さくなることで、呼吸数が増加し心肺機能が高まります。
つまり、心臓が活発に動き血液の流れが良くなります。
むくみが気になる人は全身浴で血行を良くすると良いのですが、心臓が弱い人は注意が必要です。
半身浴なども取り入れ、強い圧力がかからないようにしましょう。
④転地効果でストレス解放
都会の満員電車や排気ガス、仕事のプレッシャーや人間関係、家事や育児など……日常生活において様々なストレスを感じやすい現代人。
そんなストレス社会から断絶した、緑豊かな良い環境に身を置き、非日常を味わうことでストレスが解放される、心的リフレッシュ効果。
温泉地の転地効果でリラックスして、血行も良くなり、血液循環もよくなると、
全身に栄養や酸素も行き渡り、免疫力もアップ。
温泉って魅力的ですよね?
だからこそ、多くの日本人が訪れ、長湯、複数回の入浴をしてしまいたくなってしまうんです!
しかし、気をつけなければいけないのが、
”湯あたり”なんです。
”湯あたり”ってどんな意味?原因や頭痛・吐き気の対処・対策法とは?
6回入ったら90%の人が湯あたりしている!
湯あたりとは、温泉浴を繰り返す場合、数日後に発現する全身ならびに局所症状の一過性の憎悪のことで、一般的には「のぼせ」や「ほてり」などを含めて捉えられています。
湯あたりには、一過性の湯あたりと高度の温泉反応があります。
泉質によっても違いがあり、一般的に含有成分が多い「硫黄泉」「酸性泉」などは湯あたりしやすく、「単純温泉」は湯あたりしにくいといわれています。
発症は、入浴回数に比例しており、
1日6回入ったら90%を超える人が何らかの湯あたりを発症している
と言われます。全身性
疲労・眠気・倦怠感・食欲減退・下痢・頭痛・動悸・発熱・発汗など局所性
酸性泉皮膚炎などの皮膚炎症生体反応なので”湯あたり=障害”とは言い得ない
人間含め生体は、ある一定期間、温泉浴、物理療法、運動療法などの外部からの刺激を受けると、中枢神経系、自律神経系、内分泌系、免疫系など非特異的に反応し、生体機能に変調が起きます。
その結果、
病的機能が正常化!
内外の異常刺激に対する抵抗性!
生体防御能が強化!
一般的には3~4週間、機能変調が起きます。
その後は慣れが生じると言われています。
湯あたりは人体に起こる生体反応の結果であるため、すぐに回復しうる一過性の湯あたりの場合は、単に障害(病変)とは言い得ません。
つまり、これだけをみると温泉の効能のひとつでもあります。
しかし、発熱、めまい、皮膚炎、倒れたりなど高度の湯あたりは避けるべきものと考えるべきです。
対処法
入浴中に湯当たりを起こした場合、まずはお湯につかることは中断し、座ったり横になって休みましょう。その日は、入浴を控えたほうが安全と言えます。もし、温泉旅行で長期滞在であった場合は、好転反応で起きている可能性もあるので、1日休んで体調が戻ってから長湯は避けてお湯に入ること。
それでも体調が優れない場合には、温泉の泉質と相性がよくない場合もあります。
お風呂は中断し、水分補給などをして様子をみてみましょう。
もし嘔吐や腹痛、貧血で倒れるといった重度の場合は持病との関連も否定できないので、病院に出向く方がよいでしょう。
湯あたりしないための入浴方法
前提
入浴の際には、まず徐々に温度にならすことが大切です。
桶などで充分にかけ湯を行い、足湯から徐々に全身浴へとゆっくりと入浴をしましょう。宿でのおすすめの過ごし方
まずは、部屋でお茶や茶菓子などを食べくつろぐ
一呼吸、水分補給(車、バスでの移動など張りつめていた心の緊張を落ち着ける)
↓
★温泉に入る
観光地やレジャー施設で動き回りかいた汗を流し、筋肉の緊張を和らげる↓
食事
↓
★就寝前に温泉に入る
一度冷えた体を適度に温め、入眠に向けて副交感神経を整える※熱湯や長湯は、交感神経が高まってしまうので控えましょう
※飲酒した場合は、入浴を控えるかアルコールが抜けてから入浴
↓
就寝
★起床後、朝湯に入る
↓朝食
↓
チェックアウト
いかがでしょうか?
一泊二日でしたら、多くても3回程度にしてみる。とくにはじめての温質の場合は相性もあります。
また、入浴回数については個人差もあります。もちろん、1回の入浴でも何の問題もありません。
大切なのは、むやみに入りすぎないことです。
いつもと違う”湯”にたくさん触れると、体質によっては体が驚き思わぬ反応を起こす可能性もあります。
大切なのは、無理をしない入浴方法
温泉は日本の文化。
それは、世界が認める紛れもない事実です。
せっかく訪れたからには、何度も味わいたい気持ちわかりますが……
長湯、過度な入浴を重ね体調を崩すのは本末転倒になってしまいます。
それぞれの温泉の持つ特性を理解し、リラックスして温泉を楽しんでくださいね。
※心臓、脳などの疾患や持病をお持ちの方は、主治医に相談のもと入浴をおすすめします。
IN YOU Market限定 & 一押し!
お家て温泉気分。天然の無農薬クマザサを使った入浴剤を使ってみよう
クマザサは主に本邦高原地帯、北海道の山野に群生するタケ科の植物。本州では、標高1000~2000mの高山に群生しています。
このクマザサは大変生命力の強い植物で、60~120年間枯れずに地中の成分を吸収し続けます。
そして、雪の中でも枯れずに耐え抜くほどの、寒さに対する抵抗力をもっています。
●抗菌性
●抗炎症性
●抗カビ性
●消臭効果
クマザサは、長野県蓼科の国有林を整備しがてら、手作業で収穫しています。
このバスエッセンスは、ササヘルスを製造したクマザサの搾りかすで作られているので、
一度に大量には作れません。バイヤーに売って欲しいと言われても全て断り、
オーガニックを実践している媒体にのみ譲っていただける、貴重な入浴剤です。
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