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東洋医学から考える未病の予防法。目にはみえないけれど私たちの体を動かす原動力「気」とは一体何か。

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こんにちは!『発酵食を取り入れた、おうちで出来る薬膳』をお伝えしている
薬膳工房あすごはん主宰国際薬膳師・国際薬膳調理師のともこです。


最近、病気っていうわけじゃないけれど、疲れがなかなか取れないとか、週末に寝て過ごしたけど、だるさがぬけない


などのお話しをよく耳にします。

未病って何? 未病(みびょう)についての考え方

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病院で検査をして、その原因がわかれば病気の兆候かもしれません。
しかし、病院では『とくに問題なさそうなので、少し様子をみてください』という言葉をかけられ、モヤモヤした気持ちになることありませんか。

中医学では、『未病(みびょう)』という考え方があります。

未病とは、

『健康ともいえないが、病気ともいえない。
そのままにしておくと病気になる可能性がある状態』

を示します。

2000年以上前に書かかれた中国最古の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』にも『未病』を防ぐ大切さについて、
『優れた医者は病気を治す者ではなく、病気にならないように未然に防げる医者である』と説かれています。

身体に違和感を感じたら、それがどんな状態か自分が見つけて、なおかつ『このくらい大丈夫だろ~』と過信せずに認めてあげることが未病を防ぐ一歩。
自分自身が、一番の自分の身体をよく知る名医となり、生活の中で改善をしていくことが病を防ぐ近道です。


私の身体を包み、心と身体を動かしてくれる原動力となる 『氣』

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中医学を学んで、一番はじめに西洋医学とは全く違うなと思ったのがこの『氣』に対しての考え方。
翻訳すると、エナジーとかパワーにあたるようですが、少しニュアンスが変わってくると思います。

生きていく上でもっとも必要な

『氣』

は、目にはみえないけれど、
私達の身体を動かす原動力です。

日本人にとって『氣』は、私達の生活に中にずっと密着しています。


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たとえば、家から出るときに、家族に
『氣をつけてね。』と言われませんか?

訪問先のお宅でお茶を出されたときに
『どうぞお氣遣いなく』と言います。

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久しぶりに会う友人に『元氣だった?』と声をかけませんか。
古くから日本人の生活習慣の中で、氣はとても生活に密着しているものです。

東洋医学・中医学で考える「氣」っていったいなんだろう?

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まず、「氣」を見えないけど存在する、電気とかガスのようなエネルギーと考えてみましょう。

エネルギーそのものは、目には見えないけど、暗い部屋に明りがついたり、火がついてお湯が沸くことでそのエネルギーを感じることができるものです。
私達がもつ「氣」のエネルギーには

「動かす働き」

があります。

この「氣」のエネルギーによって、目覚めたり、話したり、歩いたり、呼吸することができます。

人間のみならず、古代から氣は自然界を構成するもっとも原始的な物質で、氣の運動の変化によって
自然界のすべてのものが誕生し、存在したと考えられます。

人類も自然界の一部であり、生きていくために必要な氣を身体に取り入れて、人体をつくり生命を維持することができるのです。

もちろん、精神面でも同じ。


やる気がでる!とか気力がわく!!テンションがあがる!!
など『氣』は私達の心の活力にもなります。
逆にいえば、心配事や悩みがあるときはその問題で『氣』を失いがち。

そんな時は自然の中に身をおいて大地からの『氣』の力や、旬のみずみずしい採れたての農作物からを補うことで、解決するための『気力』を保つことができます。

では氣はどうやって、つくりだせるのでしょうか?

『気』はいったいどうやって作れるの?


『氣』というエネルギーは、どうやってできるものなのでしょうか。
氣は3つのものから形成されています。

    *生まれつき持っている『先天の氣』
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両親からの最初のプレゼントのように贈られた『氣』は、腎に蓄えられていて『命門の火』といわれています。
その氣は生まれた時はたくさんあっても、生きていく間に使っていくので、限りがあります。
生まれてからは自分で増やしていないといけません。

    *飲食物を消化・吸収することで生み出される『後天の氣』
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私達の身体は食べた物でできています。

食べた物を消化し吸収しやすいように『ドロドロとした液状物質』、中医学的に『水穀精微(すいこくせいび)』といいますが、それが氣化して『氣』を生み出します。

それを

『後天の氣』

といいます。
ここで重要なのが、何を食べるかです。

コンビニのごはんですませるのと太陽の光をあびて、自然の力を蓄えた土からのエネルギーの中で育った農作物や、ご先祖さまから代々継ぐ種から作られた農作物を使った食事をするのでは、どちらが氣を得ることができるでしょうか。


    *肺の呼吸によって吸い込まれた新鮮な空氣と水穀精微が融合してできる氣
常に新鮮な氣を生み出して、呼吸をすることで全身にその氣をめぐらせています。

私達の原動力 気の4つの種類とは?


私達の原動力となる氣には4つの種類があります。

    ①元氣(げんき

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別名:原氣、真氣。
生命活動をするうえで、もっとも重要な原動力となる氣。成長や発育、老化に関わります。

    ②宗氣(そうき)

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別名:大氣
食べた物を消化し吸収しやすいように『ドロドロとした液状物質=水穀精微(すいこくせいび)』と肺の呼吸によって吸い込まれた新鮮な空氣が合わさり、宗氣が生成されます。

    ③営氣(えいき)

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別名:栄氣、営血、営陰
水穀精微から生成されます。
水穀精微の精微物質が血液の一部となって全身に流れ、身体を営養します

    ④衛氣(えき)

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別名:衛陽
水穀精微から腎氣の氣化作用により衛氣となり、体表を見えないバリアのように覆い、外邪(ウィルスなど)の侵入を防ぎ、臓腑や筋肉を温めます。

さらに、毛穴や汗腺の開閉をコントロールすることで、汗のかきかたを調整し、体温を一定に保ちます。

氣は食べた物が水穀精微(すいこくせいび)となったものと、呼吸により作られます。
私達の未病を防ぐ近道は、ここに大きなヒントとして現われています。食べるものを選ぶこと、食べたものをきちんと消化すること。

しっかりとした呼吸をすることができれば、私達の身体を動かす原動力となる『氣』を補うことができます。
氣が無くなった時に、私達の生命も尽きてしまうので、氣を補うことは私達の健康と寿命を延ばすために必要不可欠な養生法といえるでしょう。


夏バテ予防!!暑い夏が来る前に知っておこう!「氣」のすぐれたその働き

         

    臓腑や組織の働きを促進する作用

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身体の発育と成長、各臓腑と組織の生理機能を促進する働きがあります。
臓腑の機能が低下すると、さまざまな不調が現れます。

    身体を動かす作用 推動作用
 

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私たちが普段あたりまえのようにしている『目覚める』『呼吸する』『トイレにいく』などのさまざまの行動は「氣」のエネルギーを使っています。

氣には『動かす働き』があります。
氣は血や津液(体液)、排泄物を押し動かし、循環し代謝させています。
尿や便、汗が排泄されること、きちんと血や体液が流れるのは、すべて「氣」の力によるもの。

氣が不足すれば、便秘や、血の流れが悪いところに老廃物が溜まりやすくなったり、血栓が出来たりします。
肩こりや頭痛、生理痛なども身体の流れの滞りがその原因のひとつです。

    体を温める温煦(おんく)作用

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『身体を温めて体温を維持する働き
があります。

氣が不足すると、手足がとても冷たくなり、身体が冷える症状が表れます。

冷え証の方は、氣の不足によりこの『温煦(おんく)作用』の働きが低下したのが原因のひとつと言えます。

    外邪の進入を防ぐ防衛作用

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ウイルスや細菌など、外からの発病の要因となるものを「外邪(がいじゃ)」といいます。
氣には、外邪から体を守る役割をもち、体表に見えないバリアのようなエネルギーをめぐらせます。

さらに、体に入ってきた外邪を追い出す作用があります。
この防衛作用が低下すると、外邪が進入しやすくなり、風邪を引きやすくなったり、熱を出すなどの症状があらわれます。 

風邪を引きやすい方は、氣の不足により体表に見えないバリアが薄かったりすることで、防衛作用が低いと考えられるでしょう。

    内臓の位置を固定し、血液などが漏れないようにする固摂(こせつ)作用

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内臓があるべき場所に位置することや、妊娠中の胎児の位置を保つ働き
があります。
そのほかにも汗のかきすぎを押さえたり、血が脈から「漏れ」ないようにしたり、尿漏れや頻尿、脱肛などを防ぐことが「氣」の働きです。

夏になると、いつまでも汗が止まらず、ダラダラとかいてしまうことがありませんか?

汗をかくことは、老廃物の排出や気化作用による体温調節のため必要なことですが、
かき過ぎてしまうと身体に必要な水分も奪われてしまい、夏バテにもつながる原因のひとつになりかねませんので、注意が必要です。

    変化させる氣化(きか)作用

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氣には別のものに変化させる働きがあります。

食べたり飲んだりしたものと吸い込んだ空氣を水穀精微(営養)にかえて、『氣』『血』『精』『津液』をつくり、体の中で不要になったものを、『汗』『尿』『便』に変化させるという働きもあります。

    全身に営養をめぐらす営養作用

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氣には栄養を含んだ営氣が存在します。

営氣は血管に入り血液と一緒に流れて、各臓腑や組織を潤し、熱を冷まして体温をコントロールする作用があります。

氣の不足により、この営養作用の低下により、熱が冷ませないことで熱中症にかかりやすくなります。
とくに、毎年夏バテする虚弱な方、ちいさなお子様、お年寄りには注意が必要です。

夏は氣化作用により、氣が汗に氣化します。汗をたくさんかくことで氣が不足していきます。
いつもよりも『氣』の働きと『氣』を補うことを意識することで、夏バテを予防することができるというわけです。

夏バテ予防は『氣』を知ることから始まっていくのですね。
次回は、この続きとして『あなたは大丈夫?気が足りなくて起る症状についてと、気を補うために取りたい食材』についてお話しします。


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薬膳 ともこ
消化吸収と排泄できる身体つくり 『発酵食を取り入れた、おうちで出来る薬膳』をコンセプトに おうちで出来る安全な発酵食を取り入れて いつものごはんをより消化吸収&排泄しやすい身体つくりと 季節と自身の体調を考えたおうちで出来る薬膳に変えようという 内容で毎回テーマごとに薬膳の座学とお食事をご紹介する 『薬膳工房あすごはん』を主宰しております。 フィールドワークとして、 F1種といわれている野菜が主流の中で、 先人が残してくれた種を古来種や在来種を育てる農家さんの活動を応援中。 国際薬膳師・国際薬膳調理師・自然発酵食研究マスター・アロマテラピー検定1級 スッキリ目覚める!毎朝を気持ちよくむかえようプロジェクト https://www.facebook.com/HaradaYakuzen/ blog: https://ameblo.jp/okigakuyakuzen website: http://www.yakuzenkoubou.com/
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