空前の報告義務違反金を払ったテフロン加工メーカーが隠していた事実。私たちが毎日使うテフロン加工のフライパンや鍋は本当に問題ないのか。
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本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
便利な新しい台所用品たち
昔ながらの台所用品は使い勝手や手入れの仕方にちょっぴり手間がかかるモノが多く
忙しい生活の中では面倒に感じられることがしばしば。
新製品が開発されると
その便利さや簡単さがとてもうれしいですね。
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今やどの家庭にもあるノンスティック鍋
ノンスティック鍋、または米国デュポン社の商標名テフロンと呼ばれる鍋やフライパンは焦げ付かず手入れも簡単で
調理の際に使用する油が少なくてもすむことから健康に良いとされ
もはやテフロン加工のキッチン用品がない家庭はないのではないかと思われるほど世界中に普及しました。
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1940年代に開発されたこのテフロン加工は
フッ素樹脂といわれPTFEと呼ばれる化学物質を
PFOAという補助剤を使って
鍋やフライパンの表面に加工を施すものです。
メーカーが払った空前の違反金
米国のオハイオ州とウェストバージニア州にあるテフロン製品を生産するデュポン社の工場の付近では
1950年代以来この補助剤PFOAで大気や川を汚染し続け
その結果住民の血液の中に高度のPFOAが検出されることが判明しました。
![INDUSTRIAL_WASTE_FROM_THE_E.I._DUPONT_CO.,_INCORPORATED_AT_LINDEN,_NEW_JERSEY,_GOING_INTO_THE_ARTHUR_KILL_RIVER_IN..._-_NARA_-_555787](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/INDUSTRIAL_WASTE_FROM_THE_E.I._DUPONT_CO._INCORPORATED_AT_LINDEN_NEW_JERSEY_GOING_INTO_THE_ARTHUR_KILL_RIVER_IN..._-_NARA_-_555787-450x303.jpg)
ニュージャージー州の川に流れ込むデュポン社の工場の排水
2005年には米環境保護局は
1981年以来デュポン社が入手していた
PFOAが健康に与えうる被害についての証拠を
政府に報告していなかったことに対する報告義務違反として
環境保護局過去最大の約18億円の罰金を課しました。
メーカーが隠し続けた証拠とは
16ヶ月間政府が要求を続けた結果デュポン社が提出したその健康リスクに関する証拠とは
PFOAが母親の胎盤を通じて胎児まで汚染すること
それから空気を通して吸入したラットが死んだなどの研究および調査結果が含まれていたそうです。
この工場で働いていたある女性は奇形児を出産し
住民にも精巣ガンやその他のガンを患っている人が多く
2012年には科学委員会がPFOAによる汚染で
諸々のガンや高血圧を引き起こす可能性が高いと結論付けています。
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今年になって住民の集団訴訟にデュポン社は敗訴し
住民に対して全部で約760億円の示談金を支払う命令を受けました。
メーカーがその汚染と健康被害を認めたわけですが
その莫大に思える罰金と示談金は
当社が世界中で稼いでいる利益に比べれば
ほんの一握りに過ぎないと言われているのです。
世界中の人体の血中で検出されている化学物質
さて、これは製造工場の付近で起きていること。では家庭で製品を使うことには問題はないのでしょうか?
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メーカーの説明によれば補助剤であるPFOAは
加工済みの製品には残らないし
加工が済んだ製品の表面にあるPTFEは
230度以下の熱を加えた場合には無害であり
加熱していない状態であれば人体にも影響はないとのことです。
ところがこのPTFE、非常に分解されにくく
低レベルではあるものの今や世界中で人体の血中に存在を認められています。
自然界でも分解されずに蓄積し水に検出されており水への汚染レベルが高い場所では当然血中レベルが高いのです。
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米国の大手メデイアがしばしば疑問を投げかける健康問題
米国の大手新聞、ニューヨークタイムズ紙では2000年以降になるとこのテフロン加工製品の安全に疑問を投げかける記事をいくつも取り上げています。
様々な研究や実験が繰り返され
メーカーが安全であると説明しているPTFEについても様々な見解が見られるようです。
米国の全国的な組織であるアメリカ癌協会では
PTFEが人体に与える影響については「定かではない」としながらも
「前立腺癌、甲状腺癌、腎臓癌、乳癌などの原因になりうる」としています。
また同じくNPO法人の環境ワーキンググループは
「残念なことにこの件に関しては我々が現在知りうる限りの事実よりも
もっと大きな事実が存在する」と述べています。
つまり現在証明されていることだけでテフロン鍋の危険性を否定することは早急だということです。
テフロン加工製品を使う上での注意事項
それでは私たちはどうすれば良いのでしょうか?ニューヨークタイムズ紙では
ピッツバーグ大学教授であるロバートLウォルク氏が
その著書で述べているテフロン加工製品の使用上の注意を紹介しています。
1、空焚きしない。
2、鉄製やとがった調理器具などでテフロン加工の表面を引っ掻かない。
3、使用するときは換気を行う。
4、鳥をキッチンで飼わない。
1の空焚きしない、は空焚きをするとたちまち高温になり
フッ素樹脂から有毒ガスが発生するからです。
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2はとがった調理器具などで表面を引っかくと
表面のフッ素樹脂が剥がれてその破片が食べ物に入ってしまうから。
もっともこのフッ素樹脂は食事に混ざって
人体に入ってもそのまま排出されるので問題はないと
メーカーは説明しているようです。
(いくら排出されても食べたくはないですが。。。)
3の換気は空焚きほどではなくても高温で使用すると
有毒ガスが発生している恐れがあるから。
(テフロン鍋の注意書きには中火で使用してください、とあります)
鳥をキッチンで飼ってはいけない
2005年にシカゴサンタイムズ紙の人気身の上相談コラムに寄せられたある男性からの投稿が波紋を呼びました。
その投稿によると
男性がうっかり空のテフロン鍋を火にかけたままにして
その鍋から出た有毒ガスを含む煙のせいで
26年可愛がったペットのオウムを死なせてしまったというのです。
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高熱を加えたテフロン加工から出る有毒ガスは
特に呼吸器の弱い鳥にはとても悪影響を及ぼします。
鳥が死んでしまうほどの有毒ガスが人間だから大丈夫なはずはなく前述のガン協会では「煙を吸うことによる気管支炎に似た症状を
引き起こす可能性が高い」と忠告しているのです。
我が家がテフロン鍋の使用を辞めたその他の理由
我が家でも何年か前までは安易にテフロン加工のフライパンを使っていましたが
その健康リスクもさることながら
すぐにフッ素樹脂がはがれ焦げつくのでほとんど使い捨てのように買い替えるのが
苦痛になってしまったのも使うのを辞めた理由のひとつです。
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安いとはいえ買っては捨てているとそのゴミの量も気になってしまいます。
この使えなくなった鍋がどこかに山のようになっている、と思うと。
もうひとつの理由は食いしん坊な理由。
高温で加熱できないテフロン鍋は
ジュッと焼くことができずにどうしても美味しい料理ができないのです。
愛用の鉄製フライパン
20年近く愛用してきた真っ黒な鉄製のフライパンは油がなじんでいるので焦げつくこともなく
熱伝導がとても良いので焼いても揚げても美味しい料理ができます。
![pexels-photo-76093](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/pexels-photo-76093-450x281.jpeg)
熱いうちに洗剤を使わないで
さっと洗ってもう一度火にかけてよく乾かします。乾いてから油を少々表面に塗ればピカピカ。
鉄製の鍋やフライパンを料理に使えば
鉄分の吸収率も上がるので貧血とは無縁です。
何よりも丈夫で我が家の何度にも渡る海外の引越しでも
立派に生きのびて役に立っています。
安全で環境にもやさしく
しかも美味しいお料理ができる。
テフロン鍋をなぜ使っていたのかも思い出せないくらい
鉄製のフライパンに愛着を持って使っています。
昔ながらの台所用品が良いわけ
やはり食べるものと調理用品に関しては100年前にひいお婆ちゃんやお婆ちゃんの代から
使い続けてきて何も害のなかったモノが
とりあえず安心なのではないか、と思うのです。
そう考えるとほんのちょっとした手間も
長持ちするモノを大事に使うという日々の喜びのひとつです。
![kitchen-436423_640](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/kitchen-436423_640-450x338.jpg)
新生活に向けて体調を整えよう!
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