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生産者と消費者をオーガニックの輪でつなぐ。日本初のオーガニックワイン専門店「マヴィ」の想いとは?

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これからの季節は、歓送迎会やお花見など、みんなで集まってお酒を飲む機会も増えますね。
そんなとき、マクロビオティックを実践されている方は、どんなお酒をオーダーするべきか、悩むことはありませんか?

私自身も、なるべく身体に優しく、美味しいお酒を追求していった結果、現在はオーガニックワインと純米酒の二択に落ち着いています。
最近は、オーガニックワインを取り扱う酒販店やレストランも増えてきましたが、輸送や保管状況など、ワインの品質管理が十分になされていないために本来の美味しさを損なってしまっているところも多いと感じます。

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そこで、今回はあまり消費者に知られていないオーガニックワインの正しい選び方や、玄米菜食とのペアリングについて、日本で最初のオーガニックワイン専門店「マヴィ」の田村社長にお伺いしました。

一般ワインとオーガニックワインの違い

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日本にまだオーガニックという概念が伝わる前から、ワインを通じてオーガニックのライフスタイルを広げる活動を続けてきた先駆者の田村さん。田村さんが経営するオーガニックワイン専門店「マヴィ」では、毎月オーガニックワイン入門講座が開かれています。

私自身も、この講座を受講して、オーガニックワインの美味しさや楽しみ方に目覚めました。入門講座では、ワインの製造方法や、オーガニックの歴史、美味しいオーガニックワインの選び方などをグラスワインを試飲しながら学ぶことができるのです。

ワインは、糖質を原料にし、酵母などの働きで、アルコール発酵により作られる醸造酒の一種。ぶどうを潰して発酵させるのが本来のワインの造り方で、ぶどうの果皮についた酵母が果汁に含まれる糖分をアルコールに変えます。

「ぶどうを洗ってしまうと、表皮についた酵母が流れてしまい、糖分も薄まります。そのため、ワイン造りではぶどうを洗いません。ということは、ぶどうが育った畑の環境がダイレクトにワインの品質につながるのです」(田村さん)

しかし、一般的なワインでは、原料のぶどうに農薬や化学肥料が使われたものも多く、さらに香料、着色料、合成タンニン、酸化防止剤などさまざまな添加物が使用されているのだそう。

ただ、消費者にわかりやすい成分表示はされておらず、どのワインが安全なのかを見分けるのは知識がなければ至難の業です。

大手食品メーカー在籍時にドイツ・フランスに10年間駐在されていた田村さんは、取引先の香料会社で、ワインに関するある事実に直面したそうです。

「香料会社のショールームで、フランスの有名ワイン産地の名前が並んだ香料サンプルの列を見て、大変ショックを受けたんです。
ソムリエが語る、様々なワインの芳香の特徴も、このような香料を後から添加して作ることができる。一体、何が本物のワインなのか、わからなくなってしまったんです」。


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その後、オーガニックワインとの出会いを果たし、本物のワインの美味しさを日本の消費者に伝えたいという思いから1998年にオーガニックワイン専門店「マヴィ」を創業。

マヴィで扱っているオーガニックワインには、下記の特徴があります。

「オーガニックワインとは、植物に化学肥料を与えない/農薬や除草剤などの危険な化学物質を用いない/遺伝子操作を行わないオーガニック農業で栽培したぶどうから造ったワインのことです。

マヴィのワインは、全てEUオーガニックワイン認証を取得したワインです。生産者自家栽培のぶどうを、添加物による色・香り・味の補正をせずに自家醸造したワインだけを扱っています。全ての生産者を直接訪問してから取引をし、自社直輸入しています」

オーガニックワインのテイスティング

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今回テイスティングさせていただいたのは、プロヴァンス地方の生産者ド ウェル家のヴァール 白ワイン(右から2番目)。

ワインはグラスの一番広いところまで注ぎ、まず鼻で香りをかぎ、口に含み、飲み干すとおなかの中から香りが立ち上ってきます。
このプロセスに悪いところがあるとダメなワインだそうです。

テイスティングしてすぐに、ワインが口から臓器のすみずみまで澄んだ水のように沁みわたっていき、細胞を目覚めさせるような感覚を覚えました。
この感覚はこれまでに飲んだワインにはなく、お腹の中から良い香りが立ち上ってきて、とてもリラックスしてきます。

「この生産者さんの農場には、ローマ時代からずっと枯れずに残っている井戸があり、有史以来完全オーガニックという特別な場所。ギリシア時代の女神像や醸造用の壷が出土し、紀元前からワインが造られている土地で、ワインのラベルに描かれているヴィーナスもブドウ畑の丘の麓から出土したものなんですよ」

生産者を全て訪問し、畑をその目で見てきた田村さんだからこそ語れるワインにまつわる物語も興味深く、いろいろなワインを試してみたくなります。

マクロビオティックの食事に合わせるおすすめワインは?

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実は、田村さんは日常的に玄米菜食中心の食事を実践していらっしゃるので、マヴィでは和食に合うワインをセレクトしているのだそう。

「ヨーロッパから帰ってすぐに、体調を崩しがちだったこともあり、友人でジャーナリストの山本洋子さんの勧めもあって、玄米菜食の生活に切り替えたんです。そのときに、一番よく合ったワインがド ウェル家のヴァール ロゼ(写真左から2番目)でした。
これは、マクロビオティック、玄米菜食を実践する方におすすめのワインです。

食べ物の邪魔をしない、寄り添ってくれるワインで、野菜料理にすごく合うんです。口当たりも甘すぎず、辛すぎず、香りもちょっと華やかで見た目も綺麗。お豆腐や昆布、鰹節にも合うし、お醤油、ミョウガ、生姜など何でも相性がいいワインです。

マクロビオティックの食生活は、タンパク質の摂取がポイントになってきますが、ほとんどの方はお豆腐を召し上がると思うので、このロゼは大豆系のお料理にすごく合うのでおすすめしています」

基本的に、マヴィのワインは和食に合うラインナップで揃えているそうですが、ワインの価格が高くなるほど、ヨーロッパでの評価の高さが影響して、欧米人向きの飲み口になるそうです。
普段の和食に合わせるなら買いやすい価格帯のワインのほうが向いているとのことです。

マヴィのウェブサイトには、ワインに合う食材、料理の情報が豊富に掲載されているので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

オーガニックとは、健康で豊かに生きるためのライフスタイル

オーガニックワインのメリットについて、田村さんは下記の特徴を挙げています。

・素性が確か
・環境を守る
・料理のじゃまをしない
・のどごしのよさ
・頭痛にならない

「1950年代以降、緑の革命によって化学肥料を使った大規模農業への転換が進み、人口爆発が起こりましたが、その一方で、土壌や生態系のバランスが崩れてしまった。

21世紀は人が減る世紀なので、持続可能な環境と人々の健康な生活を守るため、世界の先進国がオーガニックへの転換を進めています。
イギリスではチャールズ皇太子が英国オーガニック認証機関「SOIL ASOCCIATION」のスポンサーを務め、農業改革に携わっているのです。

オーガニックとは単なる農法ではなく、ライフスタイルなんです。人間が住み続けられる環境を守ること、健康な生活を守るという生き方を選択することだと考えています」。

オーガニックが世界で普及していく中で、大手メーカーが工業的に生産するオーガニックワインも登場するようになりました。ただし、この場合でもポストハーベスト薬品が使われていたり、加熱殺菌が行われていて本来のオーガニックワインとは言いがたいものも多いそう。

オーガニックワインはとてもデリケートな商品なので、本来は輸入時の定温輸送・定温倉庫保管が原則です。
しかし、コストを抑えるために温度管理をせず、高濃度の亜硫酸塩などの酸化防止剤を加えて輸入されているものも多いと聞きます。

「元々は生産者が作ったものを市場で売っていたのが、どんどん中間業者が増えて流通が複雑になっていき、生産者と消費者の距離が離れてしまったんです。一番典型的なのはスーパーマーケットで、消費者はその情報が正しいかわからないまま買うことになっているんです。

特にスーパーは、お客様とのコミュニケーションはほとんどなく、価格と見た目が重要。
その商品がどうやって作られたのかは重要でなく、パッと見のきれいさと価格で選ばれるんです。
知識のある人にとっては、本物の商品は一目瞭然ですが、一般のお客様にはわかりませんよね。

そこで、オーガニック認証は、消費者が安心して製品を選ぶためのひとつの手がかりとなります。
ですので、マヴィでは”オーガニック”を扱う責任を果たすため、また”オーガニック”という考え方・ライフスタイルを正しく広めるため、認証にこだわっているのです」

田村さんがオーガニックワイン入門講座を開き、ワインだけでなく世界の様々なオーガニック事情を消費者に伝えてきたのは、正しい知識を学んで、本物を見抜く目を持ち、自分で生き方を選択する「オーガニック」の本質を広めていくため。

マヴィが大切にしているのは、生産者と、ワインと、お客様を愛すること。
どこまでも誠実な姿勢で向き合うこと。嘘のない、安心安全で美味しいオーガニックワインを求めるなら、世界最高品質のオーガニックワインが揃うこのお店が間違いありません。

今までのワイン観が変わるオーガニックワインとの出会いを、ぜひ体験してみては。

INFORMATION
オーガニックワイン専門店マヴィ赤坂本店
住所:東京都港区赤坂2-21-5
TEL:03-6277-7169
http://www.mavie.jp/


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宮崎麻実/Mami Miyazaki
音楽専門誌、ファッション誌を経て現在はWEBメディアを中心にフード、ライフスタイル領域の編集者として活動中。食やアートを通じた街づくりに興味があり、国内・海外の生産者を取材しています。
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