東洋医学から見る「治らない肩こり」の原因と食事でできる対策。血流の悪い現代人に必見!「血めぐり」方法とは?
こんにちは。薬剤師・薬膳師の山口りりこです。
忙しい現代の私たち。
肩こりに悩まされている人も少なくないのでは?
肩がガチガチ・ゴリゴリという表現もよく聞きます。
私が一番つらかったのは薬剤師の国家試験前。
1日10時間以上は机に張り付いて勉強していました。
姿勢も悪く、運動もしない状態が続き、耐えきれなくなってマッサージサロンに駆け込む。
しかし、根本的に改善していないので繰り返します。
今回は
・東洋医学的肩こり
・私も実践しているセルフケア
・専門家によるおすすめケア
をご紹介したいと思います。
肩こりの原因は自覚あり?!
ご自身の肩こりの原因がわかっている方もおそらく多いと思います。
漢方相談しているときも
「姿勢が悪いので」「運動不足なので」「デスクワークなので」
などご自身でおっしゃる方も多いです。
原因の自覚が多いのは
・姿勢が悪い
・運動不足
・目の酷使
などが多く上がります。
それ以外にも
・冷え
・ストレス
・不規則な生活
なども影響してきます。
「肝」は筋肉や目とつながっている
東洋医学で考える五臓のうちの一つが「肝」です。
肝臓の働きも含めて、もう少し大きくとらえます。
おもな役割としては2つあって
・血液を貯蔵すること
・気の流れ(自律神経の働き)をコントロールすること
「肝は筋を主る」
とされ、肝の働きが悪くなると、筋肉の働きも悪くなります。
肩こり以外にも、こむら返りやけいれんが起こりやすくなります。
また「肝は目に開く」
と言われ、肝で貯蔵されている血が目の栄養源となります。
つまり、目の使いすぎは血の消耗につながるのです。
ドライアイや疲れ目も同様、肝の血が不足しているかもしれません。
現代の私たちの生活は特に目を酷使しやすい生活と言えます。
パソコンやスマホが欠かせない人が大多数です。長時間見続けるとどうしても目はお疲れモードになります。
肝をよくするには?
「緑色」
五行論で考える肝を養う色は「緑」なのです。
長時間のPC作業の人はデスクに観葉植物を置いても良いですね。
昔、両親に「目をよくするには山をみると良いよ」と言われて、疲れると近所の山を見ていたのを思い出します。
両親は経験則から教えてくれていましたが、漢方を勉強してこんな生活にもつながっていたのかと驚きました。
くこの実
目と言えばブルーベリーをイメージする方も多いと思いますが、漢方では断然、くこの実を使います。
スーパーフードとして人気になってからは一般のスーパーでも置かれることが多いと思います。
英語名の「ゴジベリー」として販売されていることもあります。
PCやスマホなど多い方のおやつとしておすすめです。
あなたの姿勢本当によい??
猫背やストレートネックなど自覚のある方は良いのですが、
姿勢が良いと思っている方が意外と悪いこともあります。
チェックしてみましょう。
壁にかかとをつけて、顎を引いた状態でたってみてください。頭・肩・お尻・ふくらはぎ が壁につきますか?
腰と壁の間は手がギリギリ入るくらいの隙間になっていますか?
猫背やストレートネックがひどいと頭が壁につかず背中とお尻だけがつきます。
また、腰と壁の隙間が手が余裕で入るような人は反り腰の可能性があります。
反り腰は腰に負担もかけますが、お腹がぽっこりでてしまいスタイルも悪く見えます。
下腹部に力を入れて手の平がギリギリ入るくらいの状態を目指しましょう。
立っているときの姿勢
膝をしっかりと伸ばし、軽く胸をはりましょう。お腹とお尻を意識して少し力をいれます。時々壁でチェックしてみてください。
座っているときの姿勢
骨盤をたてること!顎をひいて肩の力をぬき、下腹部に力をいれて骨盤をたてましょう。
私はこれでお腹がひきしまりました!
ずっと意識することは難しいとおもうので
「この階段を上っている時は意識する!」
「洗い物がおわるまではこの姿勢!」
など決めて実践すると良いと思います。
運動不足と感じる方へのおすすめ
日々の生活で使っていない筋肉を少しでも動かすことが運動不足を解消する一歩です。
ヨガやジムに通うのもよし。
通うのが難しい方には「ラジオ体操」がオススメです
毎日テレビでも放送しているので録画して好きな時にやります。
ラジオ体操は経験があると思うのでトライしやすいかと思います。
簡単にできるプチ体操
猫背になると呼吸が浅くなるため、まず手を背中の後ろで組んで胸が張るように伸ばしましょう。そのあと肩に手をつけて胸の前で肘を合わせて、そのまま上に引き上げ肘で円をかくように肩を回します。
前回し、後ろ回しで10回ずつ時間が空いた時にするといいでしょう。
肩こりは血流が悪い状態?
血流が悪い状態を「瘀血(おけつ)」といいます。肩こりの他に症状はありませんか?
・頭痛
・生理痛
・ドロっとした経血
・手足の冷え
・しみができやすい
・目の下のくま
これらは瘀血体質の人に多い症状です。
また、不規則な生活やストレスも「瘀血」につながります。
瘀血解消食材
玉ねぎ、ニラ、黒きくらげ、青魚、葛、シナモン、サフラン、山椒、よもぎ、酢
優れた食材「よもぎ」
よもぎは優秀な植物です。
お灸にはもぐさとして使われ、漢方では「艾葉(がいよう)」という名前に変わって、体を温め血流をよくして止血効果もあります。
そのため婦人病に多く使います。
冷えによる痛み、月経不順、不正出血におすすめです。
「よもぎ蒸し」も定番となりましたね。
冷えて血流が悪いという方にはおすすめです。
ゆっくりとリラックスできるので、お休みの日のケアとして私もお世話になっています。
また、よもぎ単体をご自宅で入浴剤として使うのもよいでしょう。
慢性肩こりにおすすめ
吸い玉療法
ぎゅっと吸い上げることで、筋肉の中にたまった乳酸を(筋肉がかたくなる原因)おしだし、筋肉を柔らかくします。
古い血をあつめ、綺麗な血をつくりだし血流をよくているんですね。
見た目はなかなかハードですが、施述後の痛みなどはありません。
知人のエステティシャンに聞くと、肩こり以外の瘀血症状もよく、血行不良による冷え性や頭痛、生理痛なども緩和されるそうです。
やはり瘀血によい方法なんだと思いました。
最後に
肩こりなど病院にいくほどでもない状態を「未病(みびょう)」といいます。病気になる手前の症状です。
肩こりも「血流が悪いよ〜」という身体からのサインです。
痛みやだるさという症状として私たちに教えてくれているのです。
とてもありがたいことで、このような未病をよくしていくことで大きな病気を防いでいけます。
いつもの肩こり!と放置せず、身体を見直すキッカケにしてみましょう。
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