残留農薬 第1位の果実「苺」。甘い味に隠された恐ろしい農薬の実態について
そのまま食べるにも、スイーツに利用しても美味しい苺。
子供から大人まで魅了する果物ですよね。
ケーキの王道ショートケーキ
にはなくてはならない存在でもありますよね。
家族や子供と「イチゴ狩りに行く」なんて方も多いのでは?
しかしそのまま口に入れることも多いであろう苺が、
実は「農薬使用回数No.1」、そして残留農薬ランキング第一位の果物だと知ったらどう思いますか?
苺の農薬利用回数は50回~65回も
苺の農薬残留率について
「苺の農薬残留率が高い」というのは非常に有名な話で、
以前、NHKで報道された際には、残留農薬が高すぎるがために海外への輸出ができないと言われていました。
苺を最も生産していると言われる栃木県での平均農薬使用回数は52回と言われています。
生産量第2位の福岡県で63回、長崎県で65回。
ちなみに農薬残留率が高いと言われる第2位の果物はリンゴなのですが、
その農薬使用回数の平均は36回です。苺とリンゴの実の大きさも一緒に想像するとなんだかぞっとする回数ですよね。
苺には、農薬を使わなければならないのか
旬ではない果物を人間が無理に生産したことが農薬増加の原因
苺の農薬残留率が高いという話、それから農薬使用回数が多いという話は、
苺を生産するための環境と時期が“自然と言えるものではなくなった”からだと言えます。
元々の苺の旬というのは4〜6月です。
屋根もハウスも用意されていない露地で栽培される果物でした。
しかし4〜6月と聞いて「おや?」と思った方もきっと少なくないはずです。
苺狩りなどは1〜2月といった冬の時期に活発なんじゃないの?って。
実は苺の本来の旬をずらすことに、私達人間は成功してしまったんです。
それが農薬使用回数の増加の主な原因です。
苺のショートケーキなどの需要が高まる“クリスマスシーズン”に
苺の生産・出荷が間に合うように、ビニールハウスによる栽培、品種改良が行なわれた結果、
苺の本来の旬はずれ、そのおかげで収穫までにかかっていた約7ヶ月という時期は
1年を超えるようになったんです。
その分、農薬の使用頻度も増えることに。
ハウス栽培は病害虫が増える原因だった
苺は南北アメリカ大陸が原産です。
そのためそもそも日本の土壌・気候に合っていない=育ちにくいのでは?という農家や専門家からの指摘もあります。
そんな苺はとても繊細な果物であり、炭疽病、うどんこ病、ハダニ、アブラムシと被害を受け易い病害菌や虫は数知れず、それから守るために使用が認可されている農薬の数も数知れず・・という状態。
先に紹介したように“旬をずらす”という栽培法は、そのビニールハウス内の高温多湿な環境によって苺ではなく病害虫を喜ばす結果となってしまいました。
しかし出荷前の全滅は農家さんにとっては命取りです。
そのため農薬に依存しなければならない現実がつくりあげられていったのです。
何十回も、散布される農薬の人体への影響
EUでも規制がかかっている、残留農薬が残りやすい農薬を使っている。
苺栽培においてよく利用される農薬の中には、EUでは使用禁止になっている成分もあります。
厚生労働省が国産農産物を対象に「食品中の残留農薬」を調べた結果、
検出比率上位を占める成分のほとんどが苺にも使用されている農薬であるということがわかっています。
中でも、EUで禁止されている成分「プロシミドン」はWHO(世界保健機関)で“胎児への悪影響リスク”が指摘されている成分です。また「ネオニコチノイド系」と呼ばれる成分は神経毒性が不安視されています。
いまだ日本国内で使われ続けるネオニコチノイド系農薬 安全神話の崩壊と、いつ誰に発症するか分からない化学物質過敏症。
「ネオニコチノイド系」はミツバチの大量死の原因ではないかと疑われている成分で、
ミツバチの方向感覚、運動感覚を麻痺させ死に至らしめるという研究報告があります。
私達人間への脳や神経などへの影響も懸念されている成分です。
そんな成分が表面にべっとりとついている可能性が高いということ。
自分はもちろん、お子様や大切な人がいる方にとっては気が気じゃありません。並みならぬ不安を抱きながら残留農薬のついた果物を食べる理由はどこにあるのでしょうか。
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¥ 3,740 (税込)農薬の効果が消失するまで時間がかかる、これが怖い
口に入る頃にはすっかり農薬はどこかに「消失している」?そんなことはありません。
農薬を用いる理由には「目的があるから」これは理解できます。
でも何が怖いかって、農薬の効果、それが例えば「病害虫を避ける」だとしても、
その効果がその瞬間に発揮されたからといって人間が食べるまでに効果がなくなる訳ではないことです。
害虫が死んでしまうような成分が、今から口にいれるであろう食品に残留しているということが
一体どういうことを意味しているのか、少し考えたらわかることですね。
農薬が消失するまで待ってから収穫しているのかどうかは、知ろうとしない限り分からないでしょう。
また残念ながらデータでも証明されている通り、実際には消費者の淡い期待とは反して、がっつり「残留」しているということが様々な調べからも明らかなのです。
きっとこれは大丈夫だ。完全に消失しているに違いない、と思い込むことほど愚かなことはありません。
口に入る頃にはすっかり農薬はどこかに「消失している」そんなことはありえないのです。
そもそも果実ができてから、害虫対策として農薬を用いたのだとすれば、恐らく収穫の直前あたりにも、散布していると考えるのが自然です。
だとすれば効果がなくなる前に収穫され、農薬が残留したまま私達に口に入る、
その流れも決して不自然ではないわけです。
残留農薬による体への影響は即効性はないかもしれませんが、毎日食べ続ければ蓄積していくに違いないでしょう。
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恐るべし、ネオニコチノイドの影響
先に紹介した「ネオニコチノイド系」の影響が疑われる報告が2004年にあります。その時は松林の害中対策のための害虫駆除剤でしたが、大量散布後に胸の痛みや頭痛と言った“農薬中毒症状”を訴えた方が相次いだというのです。
公共のニュースでは開示されていなくても農薬を散布した後に気分が悪くなって亡くなってしまう農家もいるようです。
“農薬中毒症状”の例が大量散布だから、経口摂取なら問題ない・・
消費者はそう願いたいでしょうが、残念ながら、そのように思うことはできないと思います。
むしろ“食”は生きるために必要不可欠ですから、身近な食事に農薬使用量の多い果物が加わっていると考えると、不安になってしまって当然です。
参考文献:野菜の残留農薬が及ぼす危険性とは? 野菜についている農薬の洗い方 水耕栽培ナビ
奇跡のイチゴは存在していた。
無農薬・無肥料栽培の苺は0ではない!
私も苺に利用されている農薬の実態について知ったとき、
自分が今まで美味しい美味しいと食べていた苺が残留農薬No.1の果物だと知ってショックを受けました。
全ての苺が残留農薬べったりではないと信じたいところですが、
実際農薬使用回数を知ってしまうと、苺狩りで洗わずにそのまま口に放り込んでいたことを心底後悔していますし、
外食店やスーパーで売られている苺が「安全とは言い難い」そう思うようになりました。
「無農薬・無肥料栽培ができない」という訳ではありません。
自然栽培農家である野中さんは無肥料・無農薬栽培を手がけていますが、その農産物のひとつに苺があります。
旬をずらした結果、農薬が必須になってしまった苺を自然栽培で育てている人がいらっしゃる。これは驚きでした。
国内では本当に珍しいですが、ごくごく一部の優良な業者が、無農薬のイチゴに果敢に挑戦しています。
運よく販売されているケースもあり、自分で買うと高額になってしまうケースもありますが、
市場価値からすると十分買う価値はあります。
苺の自然栽培に挑んだ記録を書いた『希望のイチゴ』を読むと、いかに苺の栽培が困難を極めるものなのかを知ることができますよ。そして、そんな苺の農薬における実態を描きながらも、アトピーなどの化学物質過敏症の人達も安心して食べることのできる苺の存在を知ることができます。
苺の農薬の実態を知った私はこれから、安心・安全な苺を求めるため、自発的に生産過程を調べていこうと決心しました。皆さんはどう思われましたか?
参考文献:田中裕司、『希望のイチゴ〜最難関の無農薬・無肥料栽培に挑む』、2016、扶桑社
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