世界的な癌大国、日本。なぜアメリカの癌死亡率は低いのか。その差が出てしまった理由を考えてみました。
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本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
世界的な癌大国、日本。なぜアメリカの癌死亡率は低いのか。その差が出てしまった理由を考えてみました。
癌になる理由。「理由」だけ聞かれたら、いろいろなことが思い浮かぶと思います。
不摂生な生活、喫煙、乱れた食生活・・・
これらに関係なく一見きちんとした生活をしていても、見つかる癌。
最近では農薬や添加物など、
じわじわと蓄積される毒が原因であることも知られるようになってきました。
しかし簡単にそれだけでは語れない理由が、
いくつも重なって「癌大国・日本」が出来上がってしまっているのです。
そこには日本の恵まれた医療制度や、欧米との考え方の違い、
平均寿命や治療方法などいろんな要因がかみ合っているのです。
今回は、専門的な知識や数値を絡めません。
実際にアメリカで過ごして肌で感じたことをもとに、
なぜ「日本が癌大国となったのか」を考えていきたいと思います。
二人に一人ががんで亡くなる国、日本の実態
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女性は世界一、男性も上位をキープする長寿国の日本。
健康的な和食は、健康長寿の秘密として世界的なブームとなっていますよね。
寿司はもちろん、日本では庶民の味方の定食チェーンでさえ、
ニューヨークでは長蛇の列。
4人で食べると100ドルかかるという高級レストランに様変わりしています。
それなのになぜ、健康だと言われている和食を発信している日本が、
癌で死亡する数が多くなっているのでしょう?
2人に1人が癌が原因で亡くなると言われている、
世界でもトップクラスの癌大国、日本。
その原因を、論文や細かな調査の数値ではなく、
アメリカで暮らして一般市民が肌で感じた
「日本とアメリカの違い」から見て書いてみたいと思います。
アメリカではがんの「予防」に関する取り組みが日常で当たり前であるということ
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日本において癌治療というと、
「手術」や「抗がん剤」などが浮かぶのではないでしょうか。
癌が見つかってから治療費をどうしようか、
保険に入っていてよかったね、なんていうCMもよく見かけます。
実際に私の母も親戚の姉も癌でしたが、
見つかってから手術、抗がん剤という流れで治療を終了しています。
2人とも癌になってからは、
食べるものに気を付けたり体の調子をこまめに気にしたり。
検診にもしっかり通って、身体を気にかけるようになりました。
でも、実はこれ、本来であれば全部順番が逆なんです。
アメリカでは、まずは癌の予防に力を入れています。
健康なうちに健康な体と向き合い、病気を遠ざける。
普通のことのように思えますが、
日本では意外とここが抜けているように思えるのです。
癌予防は食べ物から。アメリカのグローサリーでは、
自分が食べるものがオーガニックなのか無添加なのか、はっきり選べる
アメリカでは、1970年代には癌患者が増えすぎたことにより財政問題となっていました。そこで、国を挙げて国民の生活環境や食生活の調査を行い、
癌や生活習慣病の原因は主に「食」であることがわかりました。
癌はそもそも、遺伝子異常の積み重ねで押さえきれなくなった癌細胞が大きくなってきてしまうもの。
日頃から摂取している化学薬品へや放射線、遺伝子異常などが原因です。
そこで、財政の回復のために、
食事や検診などで「事前に癌を防ぐ」ことに力を注ごうという動きが高まってきました。
今ではグローサリーストアに行けば簡単にいろんなオーガニック食材が手に入り、
非遺伝子組換えを表す「NON GMO(Genetically Modified Organism)」の表示がはっきりと商品パッケージにあり、
それらを選ぶことも簡単です。
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子どものヨーグルトやリンゴジュース、
卵やパンケーキミックス、とにかく何でもオーガニックが手に入ります。
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オーガニックは農薬や化学肥料を使わずに育てた農作物のことで、
薬品にまみれて育てた農作物とは雲泥の差があります。
日本では「気にして成分表を見ないと気づかない」という非遺伝子組換え商品も、
マークがあるので一目でわかります。
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つまり、自分の身体を作っている食べ物を、
自分の責任で選ぶことが、日常で簡単にできるのです。
日本ではオーガニック食品はまず手に入りにくいですよね。
金額も高くて、「オーガニックの何がいいの?」と思う人が大半です。
食費を圧迫するので野菜さえあまり多くは買えませんし、
卵やヨーグルトなどは普段のスーパーでオーガニック商品を見つけることの方が難しいです。
さらに、添加物の危険性については最近知られるようになってきたものの、
まだまだ裏の原材料をチェックしてまで選ぶ人は少ないように感じます。
無添加と書いてあっても、一部の添加物が添加されていないだけだったりと、
本物の無添加商品を選ぶには原材料チェックというひと手間が必要です。
こうした食品事情をしっかり見極めている消費者が日本には非常に少ないのは、
スーパーで流通している商品を眺めてみればわかることでしょう。
がん検診への積極的な取り組み
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癌が見つかったら嫌だから検診に行かない なんていうのは、
私の両親世代が良く口にする言葉。
母の場合もさんざん具合が悪くなってから医者に行ったので、
余命宣告までされるほどでした。
親戚の姉も子どもたちに癌のことを退院してからも隠すほど。
未だに「治らない」「隠したい」イメージが強いのは、
日本人が癌が治らなくなるまで放っておくことが多かったということでしょう。
現代は検診が広まりつつあり、治らない病気ではありませんが、
それでも検診を受けているのは50代で50%、20代では20パーセント以下、
他の世代でも40%前後。
半分以上の人が検診を受けていないのがわかります。
(日本医師会 日本のがん検診データ より )
それでも、国立がん研究センターの調査によると、
2007年では30%に満たなかった検診率が2016年では40%から50%になるなど、
増加しているのです。
全体的には、女性の方が検診率が低いのが気になります。
アメリカにおいて、癌の検診受診率は実に日本の4倍ほど。
さらに、アメリカの保険では乳がん検診や子宮がん検診など
女性特有のがん検診が無料で受けられるようにカバーされていますし、
低所得の人々も検診は受けられるようになっています。
その受診率は、実に80%。
日本よりはるかに高い受診率となっているのです。
休日には、ピンクリボンウォークといって街の女性が全身ショッキングピンクの衣装をまとい、
練り歩くというど派手なイベントがありました。
また、グローサリーではがん検診のための募金をレジで受け付けるなどの積極的な活動もしていました。
「検診はしたい人がすればいい」「人間ドックでやらされるもの」
という感覚の日本とは違い、
国を挙げてみんなでがん検診を使用しようという雰囲気を作っているのがアメリカ。
たとえ定期健診以外の任意検診でも高い受診率を誇るのが、アメリカ人の意識との違いではないでしょうか。
がん対策だけにとどまらず、健康を促進する民間療法が浸透している
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民間療法、というと、まだまだ日本では「怪しい」という思いが先行しませんか?
医師の言うことが科学的であり全て信用できるものだという人がまだまだ多く、
ホメオパシーやレイキヒーリングなど怪しすぎてもってのほか、という人もいるでしょう。
しかし、漢方が私たちの生活に馴染んでいるように、
アメリカではホメオパシーやアロマセラピーといった自然の植物の力を借りるものから、
カイロプラクティックやレイキヒーリングといった体の潜在力を引き出すものまで、
広くさまざまに実践されています。
日本では白い目で見られがちな
ホメオパシーの錠剤においては、普通にマーケットで買えるほど。
酔い止めを忘れて急いで空港の売店で買った時には、
それがホメオパシーの粒だと知らずにしばらくの間服用していました。
子どもの風邪薬も、同じく薬の横にホメオパシー錠剤が並んでいるので、
レジの人に勧められるがまま何回かホメオパシーと知らずに買ったものです。
アロマセラピーにおいては出産時の病院に持ち込んだ際に、
何人もの看護師さんたちに
「私も使っているわ」
「何の精油を持ってきたの?」
と言われたほど広く浸透しています。
癌治療の医療費が一生かかっても払えないほどに高いアメリカでは、
こうした病気になる前に健康を保とうという意識が日本よりも寛容に浸透しているように思います。
たしかに、アメリカ人でもどうしようもない食生活や体型の人はたくさんいますし、
学校では何も教えてくれませんが、あくまでも社会全体の雰囲気として感じた以上の3点が、
日本とアメリカの大きな違いだと肌で感じていました。
恵まれている日本の方が癌患者が多くなる?
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もう一つ、アメリカと比較するにしても、
ただ単に「がんで亡くなる人が日本は多い」というには難しい問題があります。
長生きすればするほど、癌の発症率は高くなります。
日本では医療費の負担においては非常に恵まれた環境にあります。
保険がきかなくても目玉が飛び出すような金額を取られることもありません。
先の義理姉の医療費においては、10日間の入院・手術で請求額は100万ちょっと。
自己負担は10万程度だったといいます。
それが、アメリカでは莫大な金額を取られることが普通です。
請求額は10日も入院すれば桁が一つは違ってきます。
一戸建ての家が建つほどの額を請求されるのも普通です。
それを賄う普段から加入している保険だって、
家族分を賄おうとすれば一か月分のお給料くらいかかります。
実際、在米中に我が家が払っていたひと月分の保険料は20万ちょっとです。
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そんなびっくりするほどの保険料と癌の医療費を払えるのは、富裕層の人々だけ。
癌治療の経過をFacebookにあげている友人たちを見て、
日本人との感覚の違いを思い知らされました。
アメリカではその医療費の高さゆえ、
癌治療でさえアピールになるのです。
治療費を払えない人々は、アメリカでは静かに亡くなっていきます。
癌の死亡率は日本より低いとされていますが、
実際は治療すら受けられないような貧困層もかなり多いと思っています。
最後まで国が医療費を援助してくれて、
公平にみんなが癌治療ができる国、日本。
ただ、もう少し個人の考え方を変えていかないことには、
癌の発症率や死亡率を下げることは難しいのかもしれません。
癌の医療の問題や抗がん剤の毒性などもいろいろ取り沙汰され、
「抗がん剤に殺される」などと叫ばれていますが、
私の身内がその医療で生存できてているのも事実です。
昨今のニュースや週刊誌で見るように、
「全て癌治療が悪い」せいにできません。
それ以前に私達個人が自分の身体を良く知り、
身体が喜ぶように日々過ごしていかなければいけないのです。
参考文献、出典
日本医師会 日本のがん検診データ https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/data/japan/
アロマテラピーの教科書 著者/編集
和田文緒
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