体の中心的役割を担い健康にも大きく左右する「ファシャ」とは何?「ファシャと仙骨」について詳しく解説。根底にある不調の原因を突き止めよう。
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
体の中心的役割を担い健康にも大きく左右する「ファシャ」とは何?「ファシャと仙骨」について詳しく解説。根底にある不調の原因を突き止めよう。
慢性疲労、偏頭痛、腰痛、生理痛、倦怠感、肩こり、PMS、胃もたれ等、私たちは多かれ少なかれ、様々な不快な症状を抱えている場合が多いようです。
それらの症状は薬を飲むことで一時的に治める事ができたとしても、根本的な改善には及ばない場合も残念ながらあるのが現実。
そのような場合、治療方法の多くは頭痛なら頭痛薬、というように「症状」にフォーカスしている場合が多いですが、実は頭痛の原因は骨盤の歪だったりする場合もあるので、症状だけにフォーカスするのではなく、体全体の動きから不調を捉えることが根本的な治癒へと繋がるのです。
そこで、突然ですが質問です。
私達の内臓はそれぞれ形は違うけど、個々をそれぞれ持ち上げると「ヌルヌルした水風船」みたいな物体の集まりなのに、なぜ垂れ下がってこないのでしょうか?
なぜ体の上部にある心臓や肺は、骨に接着されている訳ではないのに下方向にズルズルと下がってこないのでしょうか?
それは「ファシャ」という蜘蛛の巣みたいな物質が、筋肉・骨・脂肪・腱など全ての体内組織と絡み合ってハンモックのような役割をしながら、内臓を所定の位置に収めてくれているから。
この「ファシャ」という膜によって、複数の内臓はそれぞれの「定位置」に、ベストな状態で保たれ、
内臓機能をスムーズに活動させる事が可能なのです。
しかし、内臓とファシャがベストな状態になる為に、欠かせない条件があります。
それは「骨」が定位置にあること。
つまり「骨」が定位置にない場合、内臓が収まるべきスペースに、収まるべき形で存在できず、位置がずれたままでファシャが内臓をハンモックのように支えることになってしまうのです。
要するに、骨も内臓もズレてるその状態では、どんなに栄養価が高いと言われるものを食べても、
それらの栄養素の吸収や、毒素の排出が「骨のズレ」➡︎「内臓のズレ」➡︎「内臓機能の鈍り」という連鎖によって阻害され、体の循環が滞ってしまう恐れがあるのです。
つまり、慢性疲労などの症状の原因と考えられる血流の濁りも、
代謝の弱りも、ホルモンバランスの乱れも、ストレスの蓄積も、もしかしたら「内臓のズレ」が原因の1つである場合があるかもしれないのです。
私たちの体の構造とは、不思議なまでに全く違う素材で成り立っている。
硬い骨
柔らかい脂肪
管を流れる血
伸縮性のある筋肉
水風船みたいな内臓
分裂を繰り返す細胞
繊細な神経経路etc
などなど、それぞれが全く違う素質を持って、全く違う働きをしながら、
1つの肉体という容器を動かしているのです。その全てを包み込むように統括しているのが、前述した「ファシャ」という物質なのです。
ファシャ=筋膜フィラメントとは?
ある場所では蜘蛛の巣みたいに細いけど、切れない。
ある場所では鶏肉の皮みたいに伸びるけど、切れない。
ある場所ではサランラップみたいに包み込むけど、切れない。
ある場所では釣り糸のようにしなやかだけど、切れない。
というように、場所に応じて形を変え、身体中の組織と組織をつなぎ合わせているのです。そしてそのファシャの正体とは「水分」によって変わる性質を持っているのです。
つまり、身体中の全ての操作に関連しているファシャは、水分によってその形態を変えながら、情報伝達を一瞬たりとも休む事なく行なっているのです。
ただファシャに必要な「水分」とは、ゴクゴクと水を大量に飲んだからといって増えるわけではありません。
ファシャに必要な水分の補給方法とは「動く」という動作からなるものなのです。
簡単に例えるなら、レモンを切る前にゴロゴロとまな板の上で手の軽い重さを与えながら押し回すと、レモンの内部の膜が柔らかくなります。
そして、果汁が溢れるのと同じように、「繰り返される単純な動き」によってファシャに十分な水分を与える事が可能になり、
それが結果的に体の全機能を活発にすることと繋がっているのです。
ファシャに水分を与える方法とは?
ファシャへの水分補給の方法とは、口から摂取する水分ではなく、圧をあまり加えない連動した動作の繰り返しの作業=摩擦運動です。それには例えばヨガであったり、太極拳のような動作であったり、歩くという動作であったりするのですが、
それ以前に全ての人が今、この瞬間にも休む事なく行なっている◯◯が、実は一番最善な方法なのです。
それはズバリ「呼吸」です。
呼吸の重要性
酸素を肺に大きく吸い込んだ時に、肺が左右に広がる事で押される他の内臓。そして酸素を吐き出した時に、肺が小さくなる事で広がる、他の内臓。
このように肺が左右に開く時、肺の周辺では肺の収縮による摩擦運動が行われます。
その「摩擦」が例題のレモンと同じような働きをするのです。
また、呼吸した時に上下運動を繰り返す横隔膜によっても、その周辺の組織には摩擦運動が加わります。
要するに、一度の呼吸で体全体では「摩擦運動」が繰り返され、それによってファシャに水分が蓄えられていきます。
呼吸が大切なのは、体の全てを包み込んでいるファシャへの水分補給でもあるのです。
それと同時に、冒頭でもお伝えしたように骨の位置がずれていると、ピタッと広げたシルクのシーツの一箇所をつまみ上げるように、ファシャがよじれてしまいます。
するとファシャへの水分補給も行き渡らず、ねじれている部分の周囲の細胞から弱っていきます。
つまり、体を元気な状態に保つには、ファシャがよじれる事なく体を包み込んでいる必要があり、それには骨の歪みが大敵なのです。
体の中心にある骨=仙骨の大切さ。
お尻の割れ目から上に三角形に広がる骨である「仙骨」は、生まれる時に一番初めに動き、死ぬ時に一番最後に止まる、と言われるほど大事な骨なのです。その仙骨の上に背骨は伸び、神経は通い、頭蓋骨が支えられている。同時に仙骨を中心として二本の足が伸び、全体重を支えている。
つまり体の中心である仙骨はハブ的な役割をしているので、その中心の仙骨がずれていると、体の全てが少しずつ歪んでくる可能性があるのです。
仙骨を正さずして健康はなし
と昔から言われているように、体の中心的な存在である仙骨とは怪我をしても人口骨で代用できない特殊な働きをもつ骨なのです。つまり、この仙骨がズレると、その上に伸びる背骨も歪み、肩や首もズレていきます。
すると当然、中枢神経も歪み、リンパや血管も圧迫されるので頭痛などの症状へとつながります。
また、血流も悪くなるので基礎体温も低下し、子宮や腸が冷えて内臓全体へと悪影響を及ぼす可能性が出てくるのです。
ビルの土台と同じように、仙骨はその上に伸びる24個の背骨と、重さ5〜7kgもある頭蓋骨をバランスよく支えているので、しっかりとした土台として存在してることが重要なのです。
それだけではない「仙骨」の働き
●脳脊髄液をポンプする
私たちが呼吸をすると、その度に脳から脊髄(せきずい)へ「脳脊髄液」という物質を運搬します。脳脊髄液とは、神経細胞に栄養を送る重要な役割を持つ体内液です。その脳脊髄液を循環させるポンプの働きも仙骨が担っています。●神経回路の信号
中枢神経(脳と脊髄を繋ぐ神経)と、末梢神経(自律神経)をコントロールしている、全神経回路の総本山です。この働きにより脳と体の信号は正確に保たれているのです。●靭帯を通して子宮と繋がっている
骨盤の役割とは、その中にある子宮、卵巣、直腸、膀胱などの大事な臓器を守っていますが、その中でも仙骨は靭帯を通して子宮と繋がっています。つまり、仙骨と子宮とは常に情報を直に交換しながら生命活動を守っているのです。●仙骨は体のハブ的役割
このように仙骨は、内臓へ、骨盤へ、子宮へ、頭へ、神経回路へと情報を派生させる中心的な役割があるのです。また、体内の200個を超えると言われている骨のパズルをカチッと組み合わせている中心的な役割も「仙骨」なのです。仙骨のズレをチェックする方法
仙骨がズレているか?という簡単なチェック方法は、まず床に座り、足を前方に伸ばします。
その時に自然な状態で足の指先が綺麗にVの字に開いていれば心配ないと言われています。
もし、Vの字の開き具合が左右均等でなければ、調整が必要な場合があるかもしれません。(参考のみ)
まとめ
●体の全てを包み込んでいる「ファシャ」が滑らかな状態で存在する為には、水分が必要であり、その水分とは深呼吸によって内臓の摩擦が繰り返される事で与える事ができる。
●体の中心である「仙骨」とは、背骨を支え、脳骨髄液を運搬し、中枢神経をコントロールし、
骨盤内の臓器の働きを守っている重要な骨である。
もし仙骨のズレが原因となって腰痛、頭痛、精神の不安定などが発症している場合は、
自分が信じる治療方法を取り入れるのはもちろんですが、その他にも食事をシンプルにする事が、思考をシンプルにする事に繋がります。
結果、体もシンプル(余計な毒素が抜けていく)という関連した結果が導き出される場合も多いので、
痛みを消す事だけに集中するのではなく、「その原因の大元は何なのか?」という自分を見つめる時間を、自分自身に与えることが必要なのかもしれません。
痛みや不調という症状は、体からの何かしらのサインです。
言葉を話せない体からのメッセージを受け取るには、固定観念でザワザワしている思考をクリアにする事で、自分に合った的確な治療方法に出会う事ができるのです。
まずは大きく呼吸する回数を1日のうちに出来るだけ増やして、体がもともとある修復機能のパワーを取り戻しましょう。
食事も、思考も、運動も、全ては繋がっています。
この記事を読んだ人にオススメのオーガニック商品
オススメの記事
グルテンフリーの食事は結局、健康に良いの?小麦を避けるだけでは解決出来ない問題とは?オーガニックに興味を持ったのは、友人の乳がんがきっかけだった。「身体にいいもの」を探したくて「今」「ここ」にいる意味。
東洋医学から見た疲れ目の原因と、マクロビオティック式 簡単お手当「番茶湿布」の作り方
この記事が気に入ったら
いいね!しよう