理想の健康食プレート「ハーバードプレート」の作り方。38年間病院に勤務していた私が教える、最適な食事メニューを伝授します。
なぜこんなにも患者に差が出るのか・・
と疑問に思った病院勤務の私が思ったこと。
こんにちは。
私は、38年間も国立病院(現・独立行政法人国立病院機構)の臨床検査技師として働いてきました。
その間、色々な病状の患者さんと接する事ができました。
患者には、治っていく方、病状が重くなっていき亡くなる方もおられました。
勤務していると、なぜこのように差がでるのだろう?と疑問が大きくなっていきました。
治る方にとっては、医者が良かった・薬が効いた・手術が成功した等と思います。
しかし、病院としての機能は、患者(あなた)が治るための補助に過ぎないのではないか?と思うようになりました。
病院は症状を抑える場所。
たとえば、あなたが風邪症状で病院を訪ねたとします。
医師は、あなたの症状に基づいて処方します。
すると発熱が収まったり、関節の痛みが軽くなったりすると治ったと思われます。
しかし症状を抑えたに過ぎず、
治るのは身体の中で起る本当に治そうとする力=免疫力が正常に働くからです。
すなわち大切なのは、医療に頼り切るのではなく、
医療を上手に使い、
自分が持っている免役力を最大限引き出す事が大切
とわかりました。免疫力ってそもそも何・・・?
免疫とは、私たち生命体が長い人生を生き続けるために備わった生体防御機能です。私たちが常に病原菌やウィルスなど外敵の侵入に曝されたり、紫外線・放射線・電磁波によって細胞に害をもたらす作用から守る働きです。
いわば、身体を守る最強のSP(シークレットサービス)です。
この免疫細胞の原材料は、あなたの毎日の食事から作られます。
食事は、満腹や美食を求めるのが目的ではなく、
身体を正常に作るための栄養素を摂る事にあります。
この栄養素が身体の肉や骨、血液、内臓などの組織を作り、この組織は60兆個の細胞から成り立っています。
細胞は、精子と卵子が結合し1個の細胞となり遺伝子(DNA)の情報に基づき分裂を繰り返し今のあなたとなるのです。
すなわちあなたが元気でいるためには、最初の1個の細胞が健康である事が重要です。
食事の栄養素と、現在の食事の問題点。
細胞の源は、毎日の食事から摂れる栄養素が大きく関わっています。ヒトの栄養は、基本的に7つの成分(6つの栄養素と水)から出来ています。
それぞれの栄養素は異なった機能を持っています。
大きく分けてエネルギー源として炭水化物と脂質、
組織の成長や発展にはタンパク質・ビタミン・ミネラル・微量ミネラル、
代謝調整にはタンパク質・ビタミン・水が必要です。
エネルギー源は、炭水化物や脂質およびタンパク質を使い分けしていますが、
ビタミンやミネラル・微量ミネラルはそれぞれの働きがあり不足すると欠乏症状を起こします。
現在の食事の問題は、エネルギー源となる炭水化物や脂質の過剰が生活習慣病の原因になっている事です。
栄養素のバランス
栄養素は、常に私たちが眠っている時、仕事の時、運動や食事をしていても身体を作り変えています。しかも相互に関係し一つでも欠けると機能しなくなります。
しかし、ヒトはそれぞれ異なった特性をもっているため、
一般的に推奨される栄養素のバランスだけでは健康を維持するのは難しく、個別栄養素の詳細を知る必要があります。
脂肪分=悪というまやかし説はどこへ
最近になって低糖質ブームが始まりましたが、過去数十年にわたって『脂肪の摂取を減らして炭水化物を増やすのが健康的な食事』と言われていました。理由は、先進国では脂肪の摂取量が多いのが冠動脈疾患の原因とされたことに基づきます。
しかし、脂肪にも色々な種類があり、それぞれ個別の働きがある事もわかっています。
これは脂質に対して、いわゆる『脂肪は悪』のイメージだけが先行したためです。
このイメージを上手に利用したのが食品産業界で、
現にアメリカでは低脂肪食品のシェアが大きくなっていったという事例もあります。
本来、脂肪は身体を構成するのに必須の栄養素です。
そのためある程度良質な脂肪は摂る必要があります。その根拠として理想的な食事とされる物の一つが、
『地中海料理』
です。この料理には、大量の植物性油が使用されてきたからです。
これからの食生活に取り入れたい、おすすめのハーバードプレートって?
さて、ここからは私がお伝えするおすすめの「ハーバードプレートの作り方」をお知らせします。
さて、過去300年ほど前から炭水化物の摂り過ぎが色々な疾患の原因となる事が提唱されてきました。
1972年アメリカ人医師アトキンス(R.C.Atkins)は、『脂肪を増やし、炭水化物を減らす』を信念とし食生活の改善を進言しました。
この理論は、現在ハーバード大学のハーバードプレート(健康的な食事プレート)に生かされています。
このプレートでは、
全粒穀物製品を毎日食するが食パン・脱穀米・パスタ・菓子など糖質が高い食品を極力控えるように区分しています。
また脂肪酸も区別され植物性油を基礎食品としながら、乳製品、良バター・赤身の肉類などの制限が必要となっています。
しかし、このような「健康な」食事でも微量栄養素(ビタミンやミネラル)の補給は充分ではなく、
マルチビタミンミネラルのサプリメントで補う必要がある
とされています。「HARVARD T.H.CHAN SCHOOL OF PUBLIC HEARLTH」より
お米一つでも、白米ではなくIN YOUでもたびたびお勧めしてきた、無農薬の玄米を選んだり
パンでも精製されていないパンなどを選ぶことが重要です。
白米と同じ要領で簡単に炊ける!岡山県産ぷちぷち無農薬自然栽培玄米
生命(いのち)の桶
栄養は身体で作れないため、食事から摂らなければならない40種類の必須栄養素があります。
しっかり組合さった木桶をイメージしてください。
この木桶に水がいっぱい入っている事が健康な状態です。
木桶の一つ一つの板が栄養素です。
もしこの板が欠けたり短くなると満タンにはなりません。
したがって、一つ一つの細胞に必要な栄養素を必要な量とバランスで、絶えず与え続ける事が大切なのです。
そして、生命の桶に水が満タンに入っている事で健康で元気に過ごせるようになるのです。
「食べ物があなたを作っている」より
食事で変わる生命の桶
現在人の食事で問題なのは、
一人ぼっちで食べる独食や孤食
インスタント食品中心
糖質過多の食事
朝食抜き
夜遅い食事
菓子や清涼飲料水の間食
などです。このような食事をしていると生命の桶がデコボコになっていきます。
これが健康を害する事になり、強いては、病気の原因となっていきます。
「食べ物があなたを作っている」より
逆に楽しい食事やバランスの取れた食事をしていると、
脳内ホルモン(ドパーミンやセロトニンなど)の分泌が促され、幸福感に満たされるようになります。
毎日の食事は、ヒトの気持ちを変える程、人生の大切な時間なのです。
私たちの身体は、全て食べ物でできています。
その食べ物は、薬にも毒にもなります。
食べ物を薬として働かすためには、免疫力を正常化し自己治癒力を最大限強くすることです。
食事やサプリメントで病気を治す栄養療法を行っているジョナサン・V・ライト(Jonathan・V・Wright)博士は次のように語っています。
『私たちの身体は、水・タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルからできている。
そのバランスが崩して身体を悪くした時は、人間も自然界の一員なのだから、
元々身体にある物質で治そうとするのが自然なのです。
そして、栄養素のバランスを整える事が病気の改善につながるのです』
自己治癒力を強くするためには、『自分自身で治す!』という自立した姿勢で病気と立ち向う事が大切です。
そのためには自分の身体を作っている構成成分を知り、
この成分をバランスよく摂取する食事の改善が不可欠なのです。
健康とは
WHO(注1)憲章の前文に「健康」について定義されています。Health is a state of complete physical ,mental and social well-being and not merely
the absence of disease or infimity.
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、
肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます」
(引用:公益社団法人 日本WHO協会 訳)
(注1)WHO…世界保健機構(World Health Organization)
あなたが健康で人生を過ごすためには、氾濫する医療や健康情報に惑わされず、
生活リズム(運動・睡眠・食事など)を改善することが大切です。
そして、病気ならば治る事を信じて「治そう」とする努力を惜しまない事です。
さらに、生活習慣病の原因の一つに食習慣であることはよく知られています。
食事を改善しながら栄養素を補い、不足している場合はサプリメントを上手に活用ください。
あなたが健康で素敵な人生をこれからも過ごされることを願っています。
「健康な」食事と微量栄養素(ビタミンやミネラル)の補給で健康に
野菜さえ食べていれば健康的!と思って、
昼ごはんは野菜サラダだけ、なんて食べ方していませんか?
偏った食生活や不規則な食事では不足しがちな「ビタミン」「ミネラル」。
しっかりと毎日のヘルスサポートに私たちの体にとって、必要不可欠な「ビタミン」「ミネラル」を取りましょうね。
おすすめの記事
食べ物の陰と陽を知れば子育てがぐんと楽になる!食事で子供の性格ががらりと変わる。マクロビオティックから見る子供の陰陽タイプ別食事法とは。ビタミンCは健康体な人と不健康な人では必要量が違う。「市販の合成ビタミンC」の落とし穴。良質なビタミンCを常に摂取しなければならない理由とは
縄文時代から続く驚異の海の野菜。簡単「昆布水」の作り方とその活用法。ミネラル豊富な昆布のパワーを身体に取り込もう!
参考資料等
「にんげんは なにで できているの?」
久野マインズタワークリニック院長 久野則一監修 発行 ライフサイエンス研究所「9割の病気は自分で治せる」
岡本 裕 e-clinicスタッフ医師 発行 中経文庫「実はまちがっていた健康の常識」
岡本 裕 e-clinicスタッフ医師 発行 だいわ文庫「ポケットアトラス栄養学」
北原 健、阿部 博幸 日本語版監修 (株)ガイアブックス「食べ物があなたを作っている!! 人生を素敵にすごすために」
加藤 晴之 臨床検査技師・ベストヘルスパートナーHealth&Fine代表発行 ベストヘルスパートナーHealth&Fine
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
この記事が気に入ったら
いいね!しよう