機能性遺伝子組み換え作物でガンを予防する時代到来?!これからの食品選びで私たちが持ちたい4つの視点

遺伝子組み換えによるインスリン誘導やがん予防など、人間はここまで来たかという技術の革新が連日報じられています。
でも、食べれば病気の改善や予防が出来るお米まであるということはさほど注目されていません。
アレルギーに悩む家族に「スギ花粉症が治るお米食べたい?」と聞いたら思い切り嫌な顔をされましたが、皆様はいかがでしょうか。
どんなに健康になっても、環境や安全面に問題があっては意味がありませんね。
今回は、気が付いたら口に運んでいるかもしれない機能性遺伝子組み換え食品とその背景、そして消費者である私たちが持ちたい視点についてお伝えします。
機能性遺伝子組み換え作物で健康になるの?
機能性遺伝子組み換え作物の種類

遺伝子操作をして栄養価を高める食品は、すでに幾つか存在します。
有名なのはオレイン酸を増やした大豆があります。
オレイン酸にはLDLコレステロールを下げる働きがあることから、冠動脈精神疾患の予防につながるとされています。
そして、まだ実用化・普及されているとはいいがたいのですが、スギ花粉によるアレルギー反応を抑える米の開発が期待されています。
他にも、高カロテンの穀物を途上国のビタミンA不足の解消のための援助に使用する計画があります。
遺伝子組み換え食品の安全性はどうやって確保されている?

遺伝子組み換え作物は、食品衛生法、食品表示法、飼料安全法そしてカルタヘナ法によって管理されています。
食品表示法とカルタヘナ法に関しては次項以降で少し詳しく紹介します。
基本的に、遺伝子組み換え食品は次の原則で承認されています。
◆人体にアレルギー反応などの害がないか確認する
◆生態系への影響を考慮する
そして、以下は現在の農水省や厚生労働省、消費者庁の主張です。
『開発の段階で閉鎖系実験室・閉鎖系温室・隔離ほ場試験を経て承認され、食品表示法によって表示の規制がされているので安全性は担保されている』
ただ、こういった安全性をチェックする方法が一般市民にしっかりと理解されているかというと、そうではないと言わざるを得ません。
予期せぬ有害物質の作出や、固有種の排除等の問題が起きないとは言えないのです。
よく「遺伝子組み換えトウモロコシはがんを誘発する」という話がネット上にあります。
食品安全委員会の見解では、それはラットを用いたフランスの大学の実験で手法に問題があった論文のものだとされているのです。
遺伝子組み換えワタに対するパブリックコメントへの回答はこちらをごらんください。
「除草剤ジカンバ及びグルホシネート耐性ワタ MON88701 系統」に係る食品健 康影響評価に関する審議結果(案)についての意見・情報の募集結果について
知っておきたい遺伝子組み換え作物に関する法律、カルタヘナ法とは?
カルタヘナ法というのは、単純に解説すると『遺伝子組み換え作物によって生態系に影響が出ないように取り決めた国際的な枠組みに沿って作られた法律』です。カルタヘナ議定書と呼ばれるこの取り決めには、170か国が調印しています。
(3)輸出入に関する手続き
① 環境への意図的な導入を目的とする LMO(栽培用種子など)の輸出入に際しては、事前の通告による同意(AIA)手続きが必要。
輸出国(または輸出者)は、LMO の意図的な国境を越える移動に先立ち、輸入国に対して通告を行う。輸入国は、その情報を踏まえ、リスク評価を実施し輸入の可否を決定する。(別図参照)
② 拡散防止措置の下での利用を目的とする LMO の輸出入については、輸入締約国の基準に従って行われる場合には AIA の適用除外。
③ 食料若しくは飼料として直接利用し又は加工することを目的とするLMO(コモディティ)の輸出入に関しては、AIA 手続きを必要とはせず、その LMO の国内利用について最終的な決定を行った締約国は、バイオセーフティに関する情報交換センター(BCH)を通じてその決定を他の締約国に通報する。輸入締約国は自国の国内規制の枠組みに従いコモディティの輸入について決定することができる。
「バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書について」
これが議定書の取り決めの一部です。医薬品などに関しては、適用外です。
カルタヘナ法というのは議定書を締結した都市の名前をとった通称で、正式名称は、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律といいます。とても長いですね。
遺伝子組み換え作物には、2種類の使い道があります。
◆第一種使用:環境への放出がある栽培、輸入等
使用に先立ち、生物多様性に影響がないか使用する生物ごとに審査を受ける
◆第二種使用:放出の恐れがない環境で使用する研究など
拡散防止の措置が適切か審査を受ける
遺伝子組み換え作物の監視を怠った場合、どういうことが心配されるかというと
・在来種と遺伝子組み換え作物の自然交雑(本来自然ではありえない遺伝子が混ざってしまう)
・遺伝子組み換え作物が増えすぎる
・遺伝子組み換え作物が増えたため、在来種を食べていた種が減る
・遺伝子組み換え作物には、害虫駆除のたんぱく質を作るものがあるが、まったく関係ない有益な昆虫などが巻き添えで死ぬ
こういった環境へのリスクが現実味を帯びてきます。
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遺伝子組み換え作物、表示の方法を再度確認しよう

遺伝子組み換え食品の表示には、何種類かあります。
◆表示義務がある13品目の遺伝子組み換え食品
→「遺伝子組換え」と表示
◆分別していない遺伝子組み換え食品
→「遺伝子組換え不分別」と表示
◆非遺伝子組み換え食品
→表示不要又は「遺伝子組換えでない」と表示
◆遺伝子組み換えによって高栄養になったもの
→「栄養名プラス遺伝子組み換え食品」
消費者庁の解説だと、このようになります。
任意表示というのは、販売者の裁量にゆだねるということです。
表示をしてもしなくとも構わないため、油などに成分が入っていることがあります。
大豆やトウモロコシ、小麦などには、非遺伝子組み換えの表示がされていることが多いです。
私が最近自主的な遺伝子組み換え食品ではないという表示を見たのは茶葉です。
国産茶だとよく見ると表示がある品種もあります。
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機能性遺伝子組み換え食品が必要とされる背景は?
消費者の健康への意識の変化

消費者の現在の食の志向は、「健康志向(45.7%)」が前回比+2.8 ポイントと上昇し、過去最高であった 26 年1月調査の 46.5%に迫りました。
その一方で、前回調査で過去最高の 31.7%を記録した「簡便化志向(29.8%)」は前回比▲1.9 ポイントと低下しました。
「経済性志向(35.3%)」は横ばいとなっています。
三大志向以外では、「安全志向(18.6%)」「手作り志向(17.8%)」がそれぞれ3ポイント以上低下しました。
一方で、「美食志向(15.5%)」は2半期連続の伸長となり、1年前(平成 29 年7月調査)と比べ 5.5%ポイント上昇しています。
「食の志向 「健康志向」が上昇し、過去最高に迫る」
これは、平成30年の金融政策公庫による消費者動向調査です。
戦後すぐの健康リスクといえば、脚気、肺結核、寄生虫等でした。
戦後数年生まれの父から、シラミ駆除のDDT散布や、栄養はあっても美味ではない脱脂粉乳やクジラ肉、添加物だらけのジャムの話を聞かされました。
当時は栄養改善と、衛生環境向上が第一テーゼで国は動いていたのです。
肺結核も脚気も、栄養不良が起こす病気だったからです。
しかし今は、寄生虫の報告数は少ない(海外渡航などで感染する人は増加)ですし、飢餓状態になることも、水が原因でコレラなどの病気が流行ることは少なくなってきました。
そのかわり、
◆心疾患などの血管疾患
◆がん
◆糖尿病
などの疾患で亡くなったり、長期の治療が必要な人が激増しています。
喫煙、飲酒、食事の欧米化、ストレス等、生活習慣病が増加する要因が高度経済成長期以降増えていったのです。
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現に私の祖父母4人のうち、3人は脳梗塞になっています。うち1人は突然死です。
それぐらい命に係わる疾患が身近になり、消費者は「自分も同じ病気になる可能性があるのではないか」という不安を抱きやすくなっています。
これは自然の感情なのです。
他に社会保障への信頼の揺らぎ、雇用の多様化による定年年齢の上昇、介護への価値観の変化等が見られます。
検視(突然死の場合監察医が来て数万円取られる)の費用や、差額ベッド代、高額の先進医療などを考えると、できるだけ元気な時間を増やして働きたいというのが大方の本音ですね。
こういった背景から機能性食品、サプリメントや機能性遺伝子組み換え作物の需要が伸びているのです。
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日本人の平均寿命と健康寿命と、機能性遺伝子組み換え食品の関係性

「あやかりたい、あやかりたい、ありがたい」と数珠を持ちながら、祖母の遺体を拝む。
これは、私の父方の祖母が亡くなった時のお隣さんの反応です。
94歳で、子供と孫に囲まれて誤嚥性肺炎で倒れてから1日でなくなりました。
このようにぽっくり逝った人や、90を超えて大往生した人を拝む風習やぽっくり寺に通うという感覚は昔からあったのですが、現在は特に「介護の時間が短い方がよい」という人が増えています。
・胃ろうなどの延命技術が進化した
・栄養状態がよくなった
・国民皆保険で医療に気兼ねなくかかれる
こういった理由で、日本の平均寿命は延びています。
男性は82歳、女性は87歳と、平均寿命が長くなったのですが、日常生活に制限を設けないで暮らせる健康寿命との間に、男性9.13年、女性は12.63年の開きがあります。
がんや糖尿病に対応した機能性遺伝子組み換え食品の開発が盛んなのは、社会保障費の増大や少子高齢化による税収の低下を懸念してのことです。
ちなみに、先にお話しした祖母は最後に脳梗塞を患いましたが、食事は最後まで経口摂取でした。
86歳ぐらいまで普通に食べたいものを食べて、仕事をして趣味を楽しんでいましたので、健康寿命が延伸した場合こういう高齢者が増えるというよい事例です。
花粉症を遺伝子組み換えで対策?生活の変化と同時に現れた現代病

寄生虫を呑み込むか、遺伝子組み換え食品を摂取するかしか、この強烈なアレルギーを解消する方法はないと言われたら、自分はどちらを選ぶだろうか。
ときにそのようなことで悩むことがあります。
実際には、ハーブティーやサプリ等様々な対処法があるので心配はいらないのですが、お米やお茶等、花粉症やアレルギーを解消するためのペプチドを生成できる作物が作出されています。
気管支喘息,花粉症,アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患が増加していると言われて久しい。
その原因としてアレルギー素因(遺伝的なもの)に加え,環境因子の変化が考えられている。
すなわち、
①アレルゲンの増加
②大気汚染
③社会経済状態の変化
④食生活の変化
⑤気候変化
など多様な因子が考えられており、一概にいうことはできない。
社会経済状態の変化のひとつに寄生虫感染が挙げられ,多々の疫学調査が行なわれている2。
そのなかには,寄生虫感染はアレルギー疾患を抑制するという結論を支持する報告がある3
「寄生虫感染により誘導された非特異的 IgE によるⅠ型アレルギー反応の抑制」
花粉症の原因は様々なものが言われていますが、今提示した論文のように寄生虫が体にいなくなったことで起きやすくなったという説があります。
好酸球などの免疫細胞の1部は、本来回虫などの寄生虫への攻撃を担うとされています。
ですが、ライフラインの整備や、肥料の開発で、衛生環境が向上して日本人の体に寄生虫がいなくなったのです。
しかし、大気汚染物質など未知の物質が体に入ってきて、体は敵なのか無害なのかデーターがなさ過ぎて大混乱、手当たり次第に攻撃をして自分の細胞にまで炎症を起こさせてしまうようになったという説があります。
花粉症の経済損失額は、衆議院の質問に出たぐらい深刻です。
個人消費が約七千五百億円落ち込むという試算もあるぐらいです。
皮肉な話ではありますが、遺伝子組み換えは産業として有望ですね。
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糖尿病とペプチド米。生活習慣病患者の増加を遺伝子組み換えで食い止めたい日本

ペプチド米を食べるだけでインスリンが分泌され、糖尿病の予防、改善が出来るといった研究が進んでいます。
糖尿病というのは、本当に深刻な生活習慣病なのです。
◆糖尿病網膜症
視力が低下する 失明の恐れもある
◆糖尿病腎症
糖によって糸球体という体の浄化を行う部分に傷がつき、ろ過が出来なくなる。最悪の場合は、人工透析が必要になる
◆糖尿病神経障害
血管や神経が傷つき、組織が壊れていく。壊疽状態になって切断が必要なこともある
これらがよくある合併症です。
糖尿病は食事制限やインスリンの自己注射が本当に大変な病気なのです。
昔はぜいたく病と言われましたが、今は味付けが濃く糖質が多い食事しかとれない人の罹患が増えています。
大きな問題なので、遺伝子組み換え米を使う考えが出たのです。
ただ、まだ試験管研究の段階ですので、人体でも作用するかどうかは分かっていません。
機能性遺伝子組み換え食品との付き合い方
基本は従来の非遺伝子組み換え食品から摂取する

遺伝子組み換え技術に関しては、多くの問題が指摘されています。
メリットもありますが、食事の基本は非遺伝子組み換え食品にした方が無難です。
予期せぬ物質の作出もあり得ますので、安全性が確実にわかっているものを選びましょう。
生活をただすことが健康の一歩であり、食品の機能に依存しすぎてはならないことを認識する

病気や親族の介護の経験があるということで、食事についての相談を受けます。
私がいつも申し上げることは
・カフェインと砂糖を減らす努力をする
・極力表示を見て、添加物をとらない
・偏食をなくす
・体を冷やさない
・休息を適度に取る
・たまにはスマホから手を放して運動する
エナジードリンクでカフェインと糖を大量に取って、眠れないと悩んだり、お酒を飲んで二日酔いになってしまう生活をしながら、健康になりたいというのは矛盾しています。
日常生活で補えない栄養を取るための機能です。
遺伝子組み換え食品に関しては、情報をしっかり集める

遺伝子組み換え技術の論文は、素人が読んでもよくわからないものが多いです。
遺伝子組み換え作物の安全性に関わる資料で分かりやすい物を消費者庁がいくつか出しています。
他に、市民団体や生活協同組合など皆様の身近な部分でも、解説があります。
また、このメディア内でもこの記事以外にも遺伝子組み換えに関しての記事があるので、目を通してみると良いでしょう。
肯定的な意見、否定的な意見、双方を見て自分で判断をすることが、不安を解消するコツです。
食品を薬扱いするのは危険。専門家の意見は必ず聞く

病院にかかっている方は、主治医の意見を聞いてから機能性食品(遺伝子組み換えであってもなくても)をとってください。
薬によく似た作用のものが含まれているなど、問題が起きる可能性があります。
また、がんリスクを抑える、糖尿病予防等の役割がある食品と厚生労働省が認めて、臨床試験で結果が出た物質でも、完全な予防薬の役割を担うものではありません。
先にも書きましたが、適切な栄養摂取、生活習慣、ストレスケアをして初めて健康リスクが低下するのです。
遺伝子組み換えにはメリットもデメリットもある。
健康だけではなく、生態系への長期的な影響も考慮して取り入れるべき

今回のお話を書いているときに思い出したのは、始皇帝が不死不老を求めて、ありとあらゆることをしたという史実です。
彼はいかさま方士に騙されてしまうのですが。
始皇帝ですら口に出来なかった薬にもなる食品を、私たち人間が『遺伝子組み換え』という技術で手にするようになったのは良いことなのか、悪いことなのか、悩むところです。
救われる人がいる半面、命を弄り回し、生態系に影響を与える恐れがあるという事実、きちんと考えて食べるか決めたいですね。
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(参考)
ペプチド薬を多量に含む遺伝子組換え米の作出システムを開発 ~試験管レベルでインスリン分泌促進を確認
「日本人の平均寿命はどれくらい?
「機能性表示野菜に対する消費者意識と付加価値評価」
「栄養素含量 お よび機能性 を改変 した遺伝 子組 み換 え食 品 の開発 の現状 と将来 の動 向お よびその安全性評価」
「除草剤ジカンバ及びグルホシネート耐性ワタ MON88701 系統」に係る食品健 康影響評価に関する審議結果(案)についての意見・情報の募集結果について」
「花粉症対策に関する質問主意書」
「スギ花粉症緩和米の研究開発 – 農研機構」

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