米のとぎ汁を排水溝に流してはいけないって、いつから言われていますか?環境破壊の本当の犯人は…!
日本人とお米の関係はとても深いものです。
3000年前の縄文時代にはすでに稲作りが伝わっていたと考えられ、小麦15%、大豆がわずか7%の自給率に対し、コメの自給率は100%と、現在も日本の主要生産物の一つに挙げられます。
(余談ですが、自給率100%は残念ながら米とミカンしかありません)
そんな昔から日本人と共にあった米ですが、こんな話は聞いたことはありませんか?
米のとぎ汁が環境汚染の元になっている
もしそうなら、3000年の間にほんの河川はおそろしいことになっていたのではないのでしょうか。そもそもとぎ汁などの生活排水で何故環境汚染が起こるのか
米のとぎ汁などの生活排水を水に流すと汚れるから?
いえいえ、そうではありません。
一番の原因は、水質の富栄養化なのです。
富栄養化とは、富栄養化とは海水や川の水にふくまれる栄養分が自然の状態より増えすぎてしまうことです。
栄養が増えるのなら良いことなんじゃないの?
と思う方も多いかもしれませんが、自然の状態より増えすぎるということが問題なのです。
自然界は一定のバランスをもって保たれていますが、富栄養化によってこのバランスが崩れると、水中のプランクトンが大量発生し、アオコや赤潮の原因にもなります。
アオコや赤潮が発生すると水中の酸素が足りなくなり、水中の貝や魚などが酸素不足で死んでしまい、漁業にも影響が出てしまいます。
富栄養化の一番の原因は生活排水
この表は東京湾での調査をもとにしていますが、全国どこの湾岸でも同じような結果となっています。
そして「生活雑排水」の中でも多くの割合を占めるのは台所、風呂、選択が占める「生活雑排水」といわれる排水になります。
あれ?台所ならやはり米のとぎ汁???
と思った方も多いかと思いますが、実際はそうではありません。
農民記事データベースより
この表からも分かるように、台所排水においてのコメのとぎ汁の比率は決して多くはなく、ましてやワーストワンではありません。
ではなぜ 米のとぎ汁=環境破壊の大悪人 と声高に叫ばれるようになったのでしょうか。
じつはそこには「米のとぎ汁が出ないので環境にやさしい」という
無洗米業界の大キャンペーン
があったのです。無洗米業界では
『お米のとぎ汁には、有機物やリン・チッソなどが含まれているので、流すと環境汚染につながります!』
と、大々的に宣伝をしていますが
天地米店 小澤氏によれば
テレビや雑誌での説明では、生活排水と台所排水という言葉の使い分けに気をつける必要があります。 生活排水が河川汚染の約70%ですが、生活排水はトイレ+生活雑排水(台所・洗濯・風呂)の集合物です。
これを説明せずに、意図的に、生活排水から話をはじめ、途中から、台所排水に話を変える、という説明の仕方で視聴者は誘導されてしまいます。
といった問題のすり替えを指摘しています。
横浜市環境創造局のQ&Aによれば
米のとぎ汁に含まれるヌカには、有機物、窒素、りんなどが含まれていて、汚れの原因になりますが有害というものではなく、下水道へ流してはいけないものではありません。有機物の汚れは水再生センターで十分処理可能です。
ただ、とぎ汁に含まれる窒素やりんについては、現在の処理方法では十分な処理ができない物質です。
なお、下水道が整備されていないところでは、そのまま川や海に生活排水が流れ出ますので、とぎ汁をそのまま流すと水質汚濁の直接の原因になります。
ということで、下水道の整っているところではまったく処理できないわけではなく、先の表からも分かるように、調味料や汁物などの排水の方が多くの問題を抱えているといえます。
とはいえ、せっかく栄養が豊富な米のとぎ汁が毎日出るのなら、庭木にわざわざ化学肥料を買い与えるよりはとぎ汁をかけてあげた方が、河川にも土にも優しいのではないでしょうか。
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では生活雑排水での環境汚染の本当の原因は?
実は生活雑排水の中で最大の水質汚染の原因は、合成洗剤なのです。
米のとぎ汁などの食べ残しは、時間がかかっても水の中のバクテリアによって分解されます。
しかし、石油系の界面活性剤は自然界に存在していないのでバクテリアには分解できませんし、河川に住む生態系にも悪影響を及ぼします。
以前私が書いた環境ホルモンの記事ですが
毎日使っているそのコスメ、乳がんや子宮がんとの因果関係も?!環境ホルモン入り化粧品の実態と安全な化粧品の選び方
実は家庭用合成洗剤の中にも環境ホルモンの原因物質が、原料として使われています。
それは
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)
です。日本界面活性剤工業会のHPによれば
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)は洗浄力、浸透力に優れ、水の溶解性や気泡性と適度な泡安定性を有しており、価格も低いことから家庭用合成洗剤の主力界面活性剤として、大量に使用されています。
と、あります。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)は、河川に流れ込んだ後にノニフェノールという環境ホルモンに変化します。
環境省は、工業用洗剤の原料などに使われているノニルフェノールが内分泌かく乱物質(環境ホルモン)として働き雄のメダカを雌化させることを実験で確認した。環境ホルモン作用を疑われている物質は数多く存在しているが、動物実験で確定されたのは世界で初めて
ジャパン・フォー・サステナビリティ
また、平成24年3月にノニフェノールが、平成25年8月に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)が、環境省によって環境基準が設定されました。
このような状況において
なぜ米のとぎ汁が生活排水の中の環境破壊の帝王のように叫ばれ
マスコミや世間から水質汚染代表のように矢面に立たされるのでしょうか
米のとぎ汁が悪者になった背景
毎日テレビで流れるCMを見てください。
2017年上半期の『よく見られているCMランキング』の上位は
1位 花王
2位 日本コカコーラ
3位P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)
4位ライオン
5位NTTドコモ
と、ベスト5の中に日用品(洗剤を含む)会社が、なんと3社もランクインしています。
CMの広告料が無ければ、マスコミ業界は成り立ちませんよね。
声高に「合成洗剤は環境破壊の一番の原因だ」
と、叫べるマスコミは果たしているのでしょうか…
無洗米業界の先導もさるものながら、一番身近な米が大々的に取り上げられるのは、
まさにスケープゴートであると思わざるを得ません。
こういった根本を隠すように一方を悪者にするようなやり方は、世の中には頻繁にあることです。
私たちはマスコミや知識人という名の傍観者の言葉に踊らされることなく、真実を見極める目を持つことが、大切な未来を守る第一歩なのではないでしょうか。
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